2020年9月29日 (火)

リクルートジョブズによる8月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給やいかに?

来週9月1日の雇用統計の公表を前に、ごく簡単に、リクルートジョブズによる8月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給の調査結果を取り上げておきたいと思います。

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アルバイト・パートの時給の方は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響などにより、ジワジワと停滞感を増していますが、他方、派遣スタッフの方は5月以降のデータが跳ねています。上のグラフの通りです。現時点で判断するのはややムリで、何があったのかは私には判りかねます。
まず、アルバイト・パートの平均時給の前年同月比上昇率は+2%台の伸びながら、人手不足がメディアで盛んに報じられていた昨年暮れあたりの+3%を超える伸び率から比べるとジワジワと低下してきています。三大都市圏の8月度平均時給は前年同月より+2.0%、+21円増加の1,084円を記録しています。職種別では「専門職系」(+37円、+3.2%)、「事務系」(+26円、+2.3%)、「製造・物流・清掃系」(+20円、+1.9%)、「営業系」(+31円、+2.4%)、「販売・サービス系」(+4円、+0.4%)の5職種で前年同月から増加し、「フード系」(▲12円、▲1.2%) だけは減少となっています。地域別でも、首都圏・東海・関西のすべてのエリアで前年同月比プラスを記録しています。
続いて、三大都市圏全体の派遣スタッフの平均時給は、昨年2019年7月統計から先月2020年4月統計まで10か月連続でマイナスを続けた後、5月度以降給は前年同月から大きく増加し、8月も+4.2%、68円増加の1,704円に増加しています。職種別では、「医療介護・教育系」(+62円、+4.3%)、「IT・技術系」(+74円、+3.6%)、「クリエイティブ系」(+39円、+2.2%)の3職種が前年同月比プラスとなり、マイナスは「営業・販売・サービス系」(▲8円、▲0.6%)、「オフィスワーク系」(▲27円、▲1.8%)の2職種にとどまっています。また、地域別でも、首都圏・東海・関西のすべてのエリアでプラスを記録しています。1年近く前年同月比マイナスを続けてきた派遣スタッフの時給が5月からジャンプしたのですが、アルバイト・パートの時給上昇率はジワジワと停滞し始めていますし、2008~09年のリーマン・ショック後の雇用動向を見た経験からも、COVID-19の経済的な影響は5月ころに底を打ったように見えるものの、雇用については典型的には失業率などで景気動向に遅行するケースが少なくないことから、先行き、非正規雇用の労働市場は悪化が進む可能性がまだ残されていると覚悟すべきです。同時に、相反することながら、意外と底堅いという印象もあります。

そして、後者の底堅い印象については、本日取り上げた非正規雇用だけでなく、我が国の正規雇用も含めた雇用全般の要因として、私は以下の4点が重要と考えています。
(1) 雇用調整助成金の支給による企業内での雇用保蔵
(2) 休業者を失業とカウントしない統計制度
(3) 労働時間による調整=すなわち、労働時間の減少、ないし、よくいえば、ワークシェアリング
(4) 縁辺労働者の就業意欲の低下
順序は逆ですが、日本の場合、1980年代から(4)の要因が強いといわれていました。すなわち、中核労働者=我々のような中年男性ですね、の雇用を守りつつ、縁辺労働者、すなわち、パートの主婦とか学生アルバイトが雇用の調整弁として職を失い、景気が悪い中で就業意欲を喪失して労働市場に再参入することなく失業者にならない、というのがありました。逆の面から見て、日本では、中年男性雇用者がメンバーシップ的な企業への帰属意識もあって、無限定無制限に近い長時間労働をこなし、反対側で、専業主婦が家庭を守って家事をこなすとともに、育児や高齢者介護も受け持つ、という家庭像です。でも、今では派遣労働やいわゆる非正規雇用の拡大により、この要因はなくなってはいないものの弱まっていると私は考えています。(1)に戻って、これも従来からある制度ですが、今回のコロナ禍で期間が延長されているハズです。詳細はフォローしていませんが、私よりもgoogleの方がよく知っていると思います。(2)は、割と最近の『東洋経済』の記事「日本の失業率『2.9%のはずはない』という根拠」で野口悠紀雄さんが労働力調査の雇用者減と法人企業統計の人員減との比較をして、そのギャップについて解説していました。私は雑誌の紙媒体で読みました。(3)は第一生命経済研のリポート「新型コロナで労働時間が急減」で、総務省統計局の労働力調査の統計に基づいて、2月の労働時間が急減したと報告されています。もっとも、私はその後、フォローはしていません。このあたりは、お手軽にブログに書いてお終いにするんではなく、もう少しよく調べて紀要論文にでも取りまとめた方がいいのかもしれません。

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2020年9月28日 (月)

日銀短観予想に見る企業マインドは4-6月期に底を打ったか?

今週木曜日10月1日の公表を控えて、シンクタンクから9月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIと全規模全産業の設備投資計画を取りまとめると下のテーブルの通りです。設備投資計画はもちろん今年度2020年度です。ただ、全規模全産業の設備投資計画の予想を出していないシンクタンクについては、適宜代替の予想を取っています。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、いつもの通り、足元から先行きの景況感に着目しています。ただし、先行きについては新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の終息次第という面があり、一部にとても長くなってしまいました。それでも、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
6月調査 (最近)▲34
▲17
<▲0.8%>
n.a.
日本総研▲24
▲9
<▲2.3%>
先行き(12月調査)は、全規模・全産業で9月調査対比+2%ポイントの小幅上昇を予想。新型コロナにより経済活動停滞の長期化が懸念されるため、先行きの景況感も慎重な見方が続く見込み。
大和総研▲27
▲13
<▲1.0%>
9月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(先行き)は▲22%pt(最近からの変化幅: +5%pt)、大企業非製造業では▲11%pt(同: +2%pt)といずれも小幅な改善を予想する。
足元で新型コロナウイルスの感染拡大が鈍化傾向にあることが先行きの業況判断を改善させよう。ただし、一定の感染拡大防止策が引き続き実施されていることや、感染再拡大への懸念も強いことから上昇幅は小幅に留まるとみている。
みずほ総研▲22
▲9
<▲0.6%>
製造業・業況判断DIの先行きは6ポイント改善を予測する。国内外の緩やかな景気回復に伴い、引き続き自動車を中心に生産や輸出が増加するとみられることから、自動車工業や鉄鋼、非鉄金属などの素材業種の業況改善が見込まれる。また、テレワークの拡大に伴うサーバーやPCなどの需要増のほか、底堅い5G関連投資を背景に、情報関連業種の業況が改善するだろう。一方で、企業収益の悪化による世界的な設備投資の減少が下押し要因となり、生産用機械やはん用機械の業況改善は遅れ気味になるとみられる。
非製造業・業況判断DIの先行きは4ポイント改善を見込む。堅調なテレワーク関連需要や感染予防を目的とした非接触対応のソフトウェア投資の増加等を追い風に、情報通信サービスが改善するだろう。宿泊・飲食サービスや対個人サービスも改善するとみられるが、インバウンドの回復が見込まれないことや各種感染予防策(消毒や座席数の削減、入場制限等)の継続が業績改善の妨げとなることから、改善は小幅にとどまるだろう。総じてみれば、非製造業の業況は改善するものの、一部業種の戻りが弱いことが重石となり、製造業に比べて緩やかな改善となる見込みだ。
ニッセイ基礎研▲26
▲12
<▲2.5%>
なお、先行きの景況感については、総じて持ち直しが示されると予想。新型コロナの早期根絶は困難だが、政府が経済活動と感染抑制の両立を図っていることから、今後もイベント等の制限緩和や経済対策による景気の回復が見込まれるためだ。また、海外経済も経済活動再開の動きが継続することで回復が期待される。ただし、今後も内外での感染拡大に対する警戒が続くうえ、訪日客の回復も目途が立っていない。また、米中の対立激化や米国での追加経済対策の遅れといった海外経済を巡る下振れリスクも燻っていることから、先行きの景況感改善は限定的に留まるだろう。
とりわけ、中小企業はもともと先行きを慎重に見る傾向が強いだけに、製造業では大企業よりも景況感の改善幅が小幅となり、非製造業では悪化が示されると予想している。
第一生命経済研▲24
▲4
<大企業製造業+5.2%>
短観での注目点は、企業の慎重な見方が、2020年度あるいは2020年度下期にどのように表れているかという点にある。確かに、マインド面では最悪期を越えたことへの安心感が示されるだろうが、これで大丈夫という感覚にはほど遠いだろう。なぜならば、多くの企業は、今後の需要回復が鈍いとみると考えられるからだ。
三菱総研▲30
▲10
<▲0.6%>
先行きの業況判断DI(大企業)は、製造業は▲32%ポイント、非製造業は▲12%ポイントと、いずれも悪化を予測する。ワクチンや特効薬が一般に普及するまでは、新型コロナの感染拡大を防ぐために、一定の防疫措置を講じた上での経済活動を余儀なくされるだろう。冬場にかけて一段と感染が拡大するおそれもある。また、世界的な雇用・所得環境の悪化が内外需の重しとなる見込みだ。先行きの業況に対する不安は、製造業・非製造業を問わず強いとみられる。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング▲23
▲13
<大企業全産業▲0.6%>
日銀短観(2020年9月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業では、前回調査(2020年6月調査)から11ポイント改善の-23と、新型コロナウイルス感染拡大の影響が一巡し、11四半期ぶりに改善すると予測する。先行きについては、感染抑制に配慮しつつ経済活動が再開されてきたことで、経営環境の改善が続くことへの期待感が高まり、8ポイント改善の-15となろう。

見れば明らかな通り、短観のヘッドラインとなる大企業製造業はもとより、大企業非製造業の業況判断DIも、9月調査では6月調査よりも上向くと予想されています。統計のヘッドラインとなる大企業製造業の業況判断DIは▲20台といったところが多数意見のような気がします。ただし、改善とはいえまだDIの水準はマイナスのままであり、悪化の回答が改善を上回っているのは変わりありません。DIですから水準よりも方向が重視されるべきではありますが、まあ、メディアはマイナスである点を大きく報じそうです。なお、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスも、ヘッドラインの大企業製造業の業況判断DIを△23と報じています。なお、先行きについても、企業マインドが改善するとしても緩やかなものにとどまり、場合によって悪化する可能性も示唆されています。第一生命経済研のリポートでは大企業非製造業はわずかながら先行き悪化を予想していますし、三菱総研では大企業製造業・大企業非製造業とも先行きは悪化するとの見通しを明らかにしています。このあたりは、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大がどのくらいのペースで終息に向かうか、あるいは、終息しないのか、次第ですので、何ともいえません。また、設備投資計画についても下方修正の見方が決して少なくないようです。
最後に、下のグラフは日本総研のリポートから業況判断DIの推移を引用しています。

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2020年9月27日 (日)

後期授業が始まる今週は季節が進む!!!

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今週は、関西では季節が進むようです。上の週間予報の画像は日本気象協会のサイトから引用しています。ここ数年の季節のめぐりの特徴のひとつとして、私が感じるのは、暑い夏と寒い冬が長くなって、過ごしやすい春と秋がとても短い、ような気がします。今年の夏は猛暑でしたが、冬はどうなんでしょうか?

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2020年9月26日 (土)

今週の読書は話題の経済書をはじめとして新書も含めて計5冊!!!

今週の読書は、サンスティーン教授らの行動経済学のナッジに関する経済書をはじめとして、やっぱり、新書も含め計5冊です。久しぶりに読んだ宮部みゆきの時代小説だけは生協で買いました。ほかは京都市図書館と大学の図書館で借りています。

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まず、キャス・サンスティーン + ルチア・ライシュ『データで見る行動経済学』(日経BP) です。著者のうち、サンスティーン教授は米国ハーバード大学教授であり、専門分野は法制度から行動経済学までいろいろとやっています。米国オバマ政権では行政管理予算局情報・規制問題室(OIRA)室長を務めたリベラル派の研究者です。また、ライシュ教授はコペンハーゲン・ビジネススクールの教授であり、専門は消費者政策と健康政策に関わる行動経済学的研究です。パッと見の名前だけで、クリントン政権で労働朝刊だったライシュ教授かも、と考えなくもなかったんですが、専門分野が違うようです。英語の原題はで Trusting Nudges あり、2019年の出版です。なお、阪大の大竹教授が冒頭の解説を書いています。ということで、前置きが長くなったんですが、本書の評価は分かれると思います。高い評価としては、行動経済学について独自データを取っての分析を実施している点が主になろうかという気がします。ただ、オンライン調査ですし、ほかに行動経済学のデータがないわけではありません。主として国別のデータであるというのが重要なのだろうと思います。すなわち、国別に本書第4章p.89にある15のナッジに関するデータです。もちろん、日本も含まれています。とても予算のかかった力作であることは確かです。ナッジの原則を抽出し、多くの人が合意できる内容の操作性低いナッジへの酸性が幅広く観察されています。こういった原則を定量的に確認するのは大いに意味のあることだと私は考えます・ただし、逆に低い評価となるのは、まあ、いってしまえば、単なるメタレベルの研究成果であるに過ぎない、という点です。さらに、私自身もそうですし、本書第7章で「誤解」として紹介されているように、ナッジに対する批判が大きい点です。特に、第7章で最後に挙げられているように、私はナッジというのは周辺の小さな問題しか解決できない、と常々考えています。喫煙量を減らすとか、肥満を防止するのも選択の科学としての経済学の大事な役割であることは決して否定しませんが、貧困や不平等、あわせて、途上国の開発、さらに、雇用の最大化、物価の安定、景気循環の平準化、などなど、経済学が取り組むべき課題はいっぱいあります。そういったさまざまな課題に取り組むのが経済学に必要とされた役割であると考えるエコノミストは私だけではなさそうな気がします。ついでながら、日本は国別調査結果の中で、特にナッジに対する疑問が大きい例外として「慎重型ナッジ支持国」に無理やり分類されています(p.145)。政府に対する信頼感が特に低いことが要因のひとつと指摘されています。ただし、最後に、本書のスコープには明らかに含まれませんが、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のもとでのロックダウン、あるいは、日本的な自粛のスムーズな運営のためには、ナッジの応用が求められる可能性が高まっています。本書では、何らCOVID-19に関する諸問題が含まれていませんが、今後の課題かもしれません。

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次に、朴勝俊・シェイブテイル『バランスシートでゼロから分かる 財政破綻論の誤り』(青灯社) です。著者は、関西学院大学の研究者とブログやツイッターで情報発信をしている貨幣論研究者だそうです。本書では、基本的に、現代貨幣論(MMT)に近いラインで反緊縮財政の議論を展開しています。もちろん、その主眼はタイトルから理解できるように、貨幣発行権があって変動相場制を取っている主権国家が財政破綻する可能性はとても低い、ということを論証しようと試みています。それを、バランスシートの観点から議論を展開しているんですが、私は前々から指摘しているように、MMTのような議論は特に必要でもなく、従来からの主流派経済学の立場から、例えば、ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン教授も認めているように、国債利子率が成長率を下回って、動学的効率性が喪失されている、ないし、動学的非効率に陥っている場合は、財政のサステイナビリティは何ら問題ない、と考えています。もちろん、動学的に非効率なんですから問題がないわけではなく、資本が過剰に蓄積されているわけで、資本生産性が動学的に効率的な場合よりも低くなっていて、従って、資本ストックを取り崩すことによりパレート効率が取り戻せるわけですが、まあ、財政が破綻しない方が重要という価値判断も大いにあり得ます。というか、私はその方が重要ではないかと考えます。本書を私のような主流派エコノミストが読んだ際の問題点は2つあり、ひとつは財政破綻の定義が9項目上げられていますが、通常、主流派エコノミストはポンジー・ゲーム禁止条件(NPG)を定義にしそうな気がします。ただ、NPGは政府債務返済とほぼほぼ同義ですから、本書の立場からは詰まんないのかもしれません。もうひとつは、開放経済への拡張が無視されている気がします。というのは、日本はまだまだ大国ですが、小国を仮定した場合、マンデル・フレミング的なモデルでは、小国は変動相場制下では独立した金融政策を失う可能性があります。すなわち、国内金利が国際的な金融市場における金利に一致するからです。もちろん、そもそも国際的な金利なんてあるのか、という疑問は大きいです。小国の場合、どうして国内金利が国際金利水準まで上昇してしまうのかといえば、国内金利を低位に保つ、特に、成長率よりも低位に保つなら、資本逃避が生じて資本の希少性が増して、そのレンタル・プライスたる利子率が上昇するからです。国際金融のトリレンマのうちの2つまで放棄するハメになると、かなり政策運営が厳しそうな気がしますが、モデル的にはそうなります。ということで、モデルが非現実的なんではないか、という見方も成り立ちますが、理論経済学はいくつかのほかの科学と同じでモデルを基に研究する学問であることは忘れるべきではありません。もちろん、私なんぞは頭の回転が鈍くて理論は難しいので、実証経済学に重きを置く場合、適当にいろいろやってみた上で、試行錯誤が中心になったりする場合もあります。まあ、それも科学のひとつの方法論といえます。

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次に、ラッデル・マックフォーター & ゲイル・ステンスタット[編]『ハイデガーと地球』(東信堂) です。著者は、本書pp.327-29に10人余り紹介されています。当然ながら、哲学や環境学の研究学が多くなっています。本書の原題は Heideggar and the Earth であり、2008年にトロント大学出版局から刊行されています。基本は、原書は英語で出版されているんですが、チャプターによってはドイツ語を英訳して収録した論文もあるようです。2008年はハイデガー生誕120年であり、その記念出版かという気もします。ということで、いくつか論点があるんですが、住まうということ(dwelling)などの視点から地球について、さらにやや牽強付会ながら地球環境についてのハイデガーの論考を考察しています。ただし、拙宅化してくれた京都市図書館には申し訳ないながら、久々に失敗読書だった気がします。ひとつは、読み終えた後、この読書感想文を書くために出版社のサイトで検索したところ、まったく同じ出版社から、まったく同じ書名で、10年前にも邦訳書が出版されています。『ハイデガーと地球』です。まあ、10年前に同じ書名の哲学書が出ていて、どうも、2008年のハイデガー生誕120年に近いわけですから、二番煎じなのか、それとも、新訳というべきなのか、いずれにせよ、10年前の本ではなかろうか、との疑問が生じます。次に、かなり難しい内容であることは確かなのですが、私にはサッパリ理解できなかったことです。私もキャリアの公務員を定年退職して、今の大学で教授職にあるわけですから、それほど知的レベルが低いとは思わないのですが、それでも、サッパリ理解できませんでした。「存-在 be-ing」と「存在 being」の違いは、判る人には判るんでしょうが、私には理解することの意味すら理解できませんでした。私の知性の限界、というか、私の知性の向かう方向とかなり角度が違うんだろう、という気がします。一般的に多くの人にオススメできる本ではありませんが、本当にしっかりと熟読して理解するようにがんばれれば、とても知的水準がアップしそうな気がしないでもありません。ほとんど理解できなかった私が何ら保証することはできませんが、ハイデガーや地球環境に強い興味があり、粘り強い読書ができる人にはオススメかもしれません。でも、一般的に多くの人は敬遠しておいた方がいいかもしれません。

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次に、宮部みゆき『きたきた捕物帖』(PHP研究所) です。時代小説のミステリ仕立てで、短編4話というか、連作長編4章という見方もできます。私が聞き及んだウワサでは、これから先もシリーズ化されるようです。ということで、主人公は北一という岡っ引き千吉親分の手下で、千吉親分の本業である文庫の振り売りをしています。しかし、いきなり冒頭で千吉親分がふぐに当たって亡くなってしまいます。その後、千吉親分おおかみさん松葉や貸家や長屋の差配人の富勘こと勘右衛門らとともに、広い意味での事件を解決していきます。そして、第3話では湯屋の長命湯の釜焚きの喜多次とペアを組んで事件解決に当たるようになります。北一と喜多次でタイトルの「きたきた」の2人となるわけです。インドネシア語のジャラン=道とジャランジャラン=旅行を思い出してしまいました。なお、主要登場人物としては、北一、喜多次、松葉、富勘に加えて、旗本椿山家別邸である欅屋敷の用人を務める青海新兵衛という侍も、なかなか見事な脇役です。人物投函図を出版社のサイトから引用すると以下の通りです。

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4章それぞれのあらすじを簡単に記しておくと、第1章ふぐと福笑いでは、福笑いの祟りを盲目の松葉が見事に解決します。第2章双六神隠しでは、子供3人が拾ったすごろくで遊んだことから神隠しにあったように行方不明になった謎を北一が解き明かします。第3章だんまり用心棒では、喜多次が長命湯の釜焚きとして登場し、男女の色恋の仲裁役になった富勘が道楽息子にお灸をすえたものの、意趣返しでさらわれた富勘をきたきた2人で助け出します。第4章冥土の花嫁では、なんと、盲目の松葉が謎を解決して大活躍します。この4章だけ人死にが出ます。なお、宮部作品の過去の本からのお楽しみがあるようで、主人公の北一が千吉親分の死後に住むようになる富勘長屋は、『桜ほうさら』の主人公である笙之介が住んでいたのと同じ長屋ですし、『<完本> 初ものがたり』で登場した「謎の稲荷寿司屋」の正体が明らかになります。もっとも、後者の『<完本> 初ものがたり』は私はまだ読んでいません。ということで、この新シリーズの先行きも楽しみなんですが、ぼんくらシリーズはどうなったんでしょうか。私はコチラも楽しみに待っています。

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最後に、隈研吾・清野由美『変われ!東京』(集英社新書) です。著者は、建築家であり、東大教授をついこの3月いっぱいで退任された研究者です。東京オリンピックのメイン競技場の設計者としても人口に膾炙しています。その隈教授とジャーナリストの対談集です。本書の前に、同じ集英社新書で同じ著者2人の対談集で『新・都市論TOKYO』と『新・ムラ論TOKYO』という本が公刊されているようですが、私は不勉強にして読んでいません。ということで、著者、というか、主として隈教授は、都心の超高層オフィスビル群を「オオバコ」と称し、郊外の住宅を「ハコ」と読んでいます。ここから、東京の建築というのはは人々が通勤という形で「オオバコ」と「ハコの間を往き来することとなり、それが東京に関する都市建築論の基礎となるっています。ただ、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のためテレワークが普及し始め、「オオバコ」は不要な建築になりつつあります。隈教授がかかわりを持った建築として、シェアハウス、トレイラー、吉祥寺の焼鳥屋、バラック、木賃アパートなどの「ハコ」を、どうも、著者2人で見て歩いての対談が繰り広げられています。サライーマンと昔の武士との対比、というか、何らかの連続性については、私はよく理解できませんでした。まあ、しょうがないんですが、すべてが東京中心で、COVID-19の感染拡大の前に東京を逃げ出して、故郷の関西に移り住んだ私なんぞは、それなりに理解できなくもないものの、根っから東京をよく知らない、という人には少し不親切な東京論のような気もします。もちろん、東京も少子高齢化とともに小規模化するんでしょうが、地方はさらに東京を上回って小規模化、あるいは、ひどい場合には消滅する可能性もあるんですから、何事も、東京中心となるようです。東京ならざる地方に住むカギカッコ付きの「田舎者の僻み」かもしれません。

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2020年9月25日 (金)

緊張の切れた消化試合に入ってクラスター発生しヤクルトに逆転負け!!!

  RHE
阪  神110100000 390
ヤクルト10020120x 6100

消化試合に入って緊張感もなく、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のクラスターを発生させた唯一の球団ですので、ヤクルトに大敗も当然かも知れません。でも、私自身はCOVID-19感染者やその濃厚接触者をバッシングするのは筋違いだと考えています。カッコ悪いのは野球の本筋でジャイアンツに負け続けている点であって、本業の野球以外についてはカッコ悪いと思う必要はありません。

ゆっくり来シーズンに備えて、
がんばれタイガース!

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8月統計の企業向けサービス価格指数(SPPI)は消費税率引上げの影響を除けばマイナス幅拡大!!!

本日、日銀から8月の企業向けサービス価格指数 (SPPI)が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、ヘッドラインSPPIの前年同月比上昇率は+1.0%でした。消費税率引上げの影響をのぞけば、△0.8%の下落でした。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

8月の企業向けサービス価格、増税除き0.8%下落 マイナス幅拡大
日銀が25日発表した8月の企業向けサービス価格指数(2015年平均=100)は103.8と、前年同月比で1.0%上昇した。19年10月の消費税率引き上げの影響を除くと前年同月比で0.8%下落した。下落は6カ月連続で、下落幅は7月から拡大した。宿泊サービスや国内航空旅客輸送の下げ幅が拡大したことなどが、価格の押し下げ要因となった。
新型コロナウイルスの影響で、都市部を中心に宿泊サービスの需要が減少した。また国内航空旅客輸送では、航空会社の座席の供給量に対して需要が伸び悩んだ。不動産では賃料が売り上げや業績に連動する物件を中心として前年比で価格の下押し圧力となった。
またテレビやインターネットを通じた広告のサービス価格は依然として前年比で大きくマイナスになっている。日銀は「緊急事態宣言の解除後にみられた価格回復が足踏みしている」(調査統計局)状況としており、引き続き新型コロナによる影響を注視する姿勢だ。
企業向けサービス価格指数は輸送や通信など企業間で取引するサービスの価格水準を総合的に示す。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価指数(SPPI)のグラフは下の通りです。上のパネルはヘッドラインのサービス物価(SPPI)上昇率及び変動の大きな国際運輸を除くコアSPPI上昇率とともに、企業物価(PPI)の国内物価上昇率もプロットしてあり、下のパネルは日銀の公表資料の1枚目のグラフをマネして、国内価格のとサービス価格のそれぞれの指数水準をそのままプロットしています。財の企業物価指数(PPI)の国内物価よりも企業向けサービス物価指数(SPPI)の方が下がり方の勾配が小さいと見るのは私だけではないような気がします。いずれも、影を付けた部分は景気後退期なんですが、このブログのローカルルールで直近の2020年5月を景気の谷として暫定的に認定しています。

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今年2020年に入ってからの企業向けサービス価格指数(SPPI)上昇率の推移を概観しておくと(カッコ内は昨年2019年10月からの消費税率引上げの影響を除くベース)、2月統計の+2.1%(+0.4%)の後、3月統計の+1.5%(△0.4%)で消費税率引上げを除く、いわば、「実力ベース」で前年同月比マイナスに転じ、4月統計の+0.9%(△1.0%)から5月統計は+0.5%(△1.4%)まで、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響で一気に上昇率が縮小しましたが、6月統計では+0.8%(△1.0%)、7月統計でも+1.1%(△0.7%)、そして、本日公表の8月統計では+1.0%(△0.8%)の上昇とやや一服感があります。国際運輸を除く総合で定義されるコアSPPIの前年同月比上昇率も同じように縮小していましたが、前年同月比上昇率としては5月統計を底に、6月統計から7月統計にかけては消費税率引上げを除くベースで上昇幅が拡大し、あるいは、消費税率引き上げを含むベースでは下落幅が縮小していましたが、わずかに△0.1%ポイントとはいえ、SPPI8月統計では上昇幅の拡大ないし下落幅の縮小の動きは反転しました。まあ、速報ベースですし、±0.1%ポイントの動きは計測誤差範囲といえますから、それほど気にする必要はないのかもしれません。少しだけ、いくつかの項目をピックアップしておくと、先週の消費者物価(CPI)と同じことながら、宿泊サービスがGoToトラベルなどの影響により大きく下げています。消費税率の引上げを含めた前年同月比のベースで、前年同月比で7月の▲34.4に続いて、最新の8月統計でも△37.1%の下落です。大類別では景気に敏感といわれる広告が7月の▲8.0%の下落に続いて、8月も△7.1%の下落、ヘッドラインに対する寄与度でも△0.33%あります。特に、テレビ広告の下落が大きくなっています。

何度か繰り返して書きましたが、10月統計からは物価の前年同月比上昇率は消費税率引上げの影響が剥落して、大きく上昇幅が縮小ないし下落に転じる可能性が高いと考えるべきです。

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2020年9月24日 (木)

第一生命経済研のリポート「携帯料金引き下げの家計への影響再考」やいかに?

予定通りに新総理大臣に就任した菅総理ですが、いろんな経済政策の中で、携帯電話通信料の値下げが注目されています。官房長官のころからの持論で、日本の携帯電話通信料が高すぎるとしばしば指摘してきたのも事実です。その意味で、やや旧聞に属する話題ながら、9月18日に明らかにされた第一生命経済研リポート「携帯料金引き下げの家計への影響再考」を簡単に取り上げておきたいと思います。
というか、その前に、ここ数年、総務省で実施している「電気通信サービスに係る内外価格差調査」というのがあり、この調査結果がそもそも発端となっています。例えば、今年2020年6月30日の公表後の最新結果のうち、各国でシェア1位の事業者の大容量プラン20GBの料金を比較したものであり、総務省の調査結果(概要)から引用しています。

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上のグラフを少しアレンジして、以下のニュースでも取り上げられています。

第一生命経済研のリポートでは、携帯電話通信料は徐々に値下がりしている一方で、消費支出に占める携帯電話通信料はむしろ上昇を示していると主張しています。その根拠となるグラフを第一生命経済研のリポートから引用すると以下の通りです。グラフの通り、平均では2人以上世帯の消費支出に占める携帯電話通信料の比率は3.6%なんですが、当然ながら世代別に差があり、29歳以下では5.6%に達する一方で、30歳代と40歳代は4.4%、50歳代になると4.3%にわずかに低下し、60歳代では3.4%、70歳以上では2.3%に大きく低下しています。これは、携帯電話通信料を消費支出で割っているわけですから、若い世代ほど携帯電話をよく使っているという分子の要因とともに、所得や消費支出が年齢に従って増加するという分母の要因もあります。

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もしも、携帯電話通信料が引き下げられれば「若年層や子育て世帯への恩恵がより大きくなるが、移動通信端末の利用率が低い高齢者層への恩恵が少ない」第一生命経済研のリポートでは指摘しています。シルバー民主主義の時代に支持を得られるかどうかはまた別問題です。ほかに、第一生命経済研のリポートでは、仮に移動通信通話料金が1割安くなると、国民1人当たり年間▲5,300円超、家計全体では▲6,700億円超の負担軽減になると試算しています。ただし、これも当然ながら、所得により携帯電話通信料引き下げの恩恵は異なります。すなわち、世帯主の年収階層別では、年収が650万円以上の世帯では年間▲1.5万円超の負担軽減がある一方で、年収400万円未満では年間▲1万円を下回る軽減にしかならない、とも指摘しています。

いつも、このブログで私が主張している通り、個別の業界の個別の財・サービスをターゲットにして補助金を出したり、あるいは、逆に、料金引き下げを求めるのも、もちろん、それなりの理由はあることなんでしょうが、広く家計一般の購買力を高めるような政策が必要、と私は常々考えています。

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2020年9月23日 (水)

経済協力開発機構(OECD)の「経済見通し中間報告」やいかに?

先週から昨日の4連休まで、論文を書いて紀要に投稿したり、野球を見たり、大学院の学位授与式に出席したりと、いろいろとやっていて、と言い訳しつつ、先週9月16日に公表された経済協力開発機構(OECD)による「OECD経済見通し中間報告」OECD Interim Economic Outlook をすっかり見逃していました。pdfの全文リポートや記者発表時のプレゼン資料などもアップされていて利用可能です。なお、サブタイトルは Living with Uncertainty とされています。不確実性は、もちろん、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に起因しています。まず、OECDのサイトから成長率見通しの総括表を引用すると以下の通りです。

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上のグラフは、国名のアルファベット順でソートしてありますが、OECDのサイトにあるのはフラッシュであり、2019~2021の年の成長率でのソートも可能です。ということで、今年2020年の成長率でソートすると、我が日本は▲5.8%のマイナス成長であり、カナダとドイツに挟まれています。世界平均が▲4.5%、なぜか、OECD加盟国平均がないんですが、米国が▲3.8%、ユーロ圏欧州が▲7.9%、G20が▲4.1%ですから、まあ、日本の▲5.8%というのは、やや低いとはいえ、こんなもんか、というところです。

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次に、上の画像は記者発表の際のプレゼン資料から引用しています。今回の経済見通しのキモとなる Key messages です。政策当局はまずまずよくやっていて、ロックダウン措置(confinement measures)は緩和されつつあるものの、まだ経済活動や心理的には弱いままで、政策的なサポートが必要、と結論しています。

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そして最後に、OECD経済見通しのもっとも特徴的なCOVID-19第2波の感染拡大による2番底シナリオのグラフは上の通りです。リポート p.7 の Figure 6. A partial recovery is projected to continue を引用しています。ラインの色や実線・破線は凡例の通りです。今年2020年の10~12月期にもう一度、というか、第2波のCOVID-19の感染拡大の可能性については、私はまったく判りかねます。でも、決してゼロではないんだろうとも思います。

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2020年9月22日 (火)

大学院の学位授与式に出席する!!!

今日は、本来は、春分の日の祝日なのですが、休日出勤をして大学院の学位授与式に出席しました。もちろん、大学・大学院をはじめとする国内の多くの学校の卒業式は3月なんですが、海外からの留学生など秋入学の院生もいて、決して人数は多くないものの、秋卒業の院生への修士学位授与式がありました。留学生が大半ですので、基本は英語での式典進行です。学位を授与された院生代表のスピーチの他に、出席している教員全員なんだろうと思いますが、教員からの贐のスピーチもありました。たぶん、担当院生がいないにも関わらず「枯れ木も山のにぎわい」で出席していたのは私だけのような気がしましたが、私も英語でスピーチをしておきました。長崎大学に勤務していたころから、私はこういった式典には教員として出来るだけ出席するようにしています。
一応、よく考えれば当然ながら、出席した男性教員はほとんどがネクタイにスーツでした。おそらく、自宅ではないかと思われるオンライン出席の教員も、何と、ネクタイにスーツでした。私も、一応、ペラペラのソフトジャケットにネクタイはしていきましたが、相変わらず、服装のリテラシーは一番低かったような気がします。そういえば、その昔の倅の入学式に校長先生がモーニングだったことも思い出してしまいました。教員にとって、入学式や卒業式はそれだけ重要なのだろうと、改めて実感しました。他方、卒業して学位を授与された留学生諸君は、いかにも民族衣装といった趣きの服装の院生も少なくなかったです。ですから、カメラでバチバチ写真をいっぱい撮っている人も少なくなかったのですが、私は、これも倅の運動会などの経験から、そういった写真をネットにアップするのは自粛していますので、ヤメにしておきました。

なお、どうでもいいことながら、秋季の卒業式があるんですから、秋季の入学式もあるんでしょうが、春季の入学式が中止になったのに続き、秋季はごく限られた関係者のみの出席の式典となるようです。

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2020年9月21日 (月)

ついついヒマな休日に消化試合の野球観戦!!!

  RHE
横  浜000120000 350
阪  神10001102x 5100

やっぱり、休日の暇つぶしに最適なのは野球観戦のような気がします。もはや、完全に消化試合ですので勝敗は度外視です。ということで、ボーア選手の豪快なバックスクリーンへの同点ホームランが印象的でした。その昔のブラゼル選手を思い出してしまいました。まあ、バース選手ではないと思います。それにしても、1万人少々とはいえ、観客がこれだけ入るとスタジアムに熱が入るのがテレビ越しにもよく判りました。阪神ファンを離れて、エコノミストとしてはスタジアムに詰めかける観客は、入場料だけでなく弁当や飲み物にグッズまで加えて、やっぱり大きな収益源です。しかも、選手のプレーに熱が入るとすれば、スタジアムの観客抜きではプロスポーツは成り立ちません。特に、甲子園のような大きな入れ物を持っている阪神球団はその傾向が強いと感じました。

後は、ジャイアンツがコケるのを待ちつつ、
がんばれタイガース!

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