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2005年10月12日 (水)

欧米の国際人は何ヶ国語をしゃべるのか?

先日、外資系証券会社の知り合いに頼まれて、出張者のお相手をしました。官庁エコノミストに会いたいとのリクエストでしたので、ありきたりの英語の資料を用意して、最近の日本の景気などについて、1時間ほど2人だけで英語でコミュニケートさせられました。
幸いにも、相手はオーストリア人で英語のネイティブ・スピーカーではなく、私ほどではないにしても、英語に少したどたどしさが残るので、そんなには苦労はしませんでした。私程度の語学力ですと、ネイティブの人にペラペラとまくし立てられるのはツライものがあります。
最初のお互いの自己紹介で聞いてみると、オーストリア人ですからドイツ語圏の人ですが、スペインで博士の学位を取得し、今は米国のボストンでエコノミストの仕事をしているそうです。ちなみに、私も在チリ大使館の経済アタッシェをしていたので、現地ではスペイン語を使っていたのですが、10年余り使っていない私よりもスペイン語は上手でした。ドイツ語はネイティブですし、英語でのコミュニケーションも何ら問題ありませんでした。もちろん、日本語はダメでした。それでも、メジャーな3ヶ国語を理解していて、マイナーなカタロニア語も分かると言っていました。私が勝っているのは日本語だけでした。これは当たり前です。
ウーン、国際人とはこんなカンジの人を言うんだろうか、と思わせられました。
日本人でも、特に最近は、商社マンあたりで英語以外にメジャーな言語を習得している人が多いと聞きます。メジャーな言語とはフランス語、ドイツ語、スペイン語に加えて、中国語もメジャーなのだそうです。

(私のブログはここで、一気に話題が変わります)

それにしても、総合商社の方から、「商売の世界は身分制で、士農工商」と聞かされたことがあります。取りあえず、「農」はちょっと置いておくとして、1番目は言うまでもなく「士」、つまり、我々役人です。良し悪しは別にして、「官尊民卑」と言われたこともありますし、これは分からないでもありません。面白いのが次の順番で、3番目が「工」、つまりメーカーさんで、最後の4番目が「商」、つまり総合商社や流通業の方らしいのです。
確かに、私も大使館などの出張者の対応で、ひたすら腰の低い商社マンと威張り散らすメーカーさん、の構図を何回か見たことがあります。また、よく総合商社の方は「私ら商社は、メーカーさんの製品を扱わせていただいて口銭をちょうだいしてます」みたいなこともおっしゃいます。
特に海外では情報収集力などの点でメーカーさんが総合商社に頼っているような印象があり、事実、そのような面があるのでしょうが、メーカーさんと商社さんの直接の力関係は「工商」の順なのだそうです。

ですから、今までの経団連の会長さんはメーカーでほぼ独占されており、商社や銀行のトップが経団連会長になることはとても難しいことだったようです。日経連と合同して日本経団連となり、来年には会長交代もありますが、やっぱり、商社などのサービス業からは会長はムリなようです。
金融サービスなど日本は世界的にも競争力がないので、日本経団連会長の資格があるかどうか、かなり疑わしいと思いますが、世界に誇る総合商社のトップの方の中には、現在、あるいは、過去に有資格者もいらっしゃったような気もします。
現在、日本経団連の会長を輩出しておられるトヨタが立派な会社であり、トップの奥田会長が立派な経営者であるのは言うまでもありませんが、総選挙結果と同じで「一人勝ち」では面白くありません。

(長くなってスミマセン)

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