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2006年1月20日 (金)

カメラ・フィルム業界の再編から日本写真界の巨匠をしのぶ

今日の新聞でコニカミノルタが写真フィルム製造とフォト事業から撤退し、デジカメ事業はソニーに売却すると報道されていました。先日、ニコンがアナログのフィルムカメラから撤退すると表明したばかりですので、大手メーカーで相次いでアナログのカメラや写真に関する事業から撤退することになります。
一昔前は趣味がカメラといえば、それ相応の高級道楽で、私も憧れなくもなかったのですが、やっぱり、高名な写真家の写真を見ると、とてもかなわないと思ってやめました。それでも、キャノンの一眼レフを持っていたりします。今ではデジタルのコンパクトカメラで子供達の写真を撮るのが私の道楽となっています。1998年8月に生まれた下の子の下の子のお宮参りから我が家のデジカメ歴が始まっていることは昨年11月27日に松戸の本土寺を訪れた際のブログにも書いた通りです。

私は写真を見る方も好きで、恵比寿ガーデンプレースにある東京都の写真美術館に行ったり、日本を代表するリアリズム写真家である木村伊兵衛や土門拳の写真集を持っていたりします。このお二人が今日のブログのタイトルです。モチロン、というか、何というか、お二人ともすでに亡くなっています。特に、私は子供達を撮った土門拳の写真が大好きです。
このお二人は激写で有名な篠山紀信のように、一般には、余り知名度は高くないかもしれませんが、絶対非演出のリアリズム写真家としては日本の草分けであり、このお二人の名にちなんだ写真賞があるほどですから、写真愛好家の間ではとても有名です。木村賞は朝日新聞社が、土門賞は毎日新聞社がスポンサーです。土門賞が中堅から新人に与えられる賞であるのに対し、木村賞は年齢やプロ・アマは問いません。文学賞になぞらえて、木村伊兵衛賞が写真界の芥川賞と呼ばれたり、土門拳賞が写真界の直木賞と呼ばれたりしているようです。
なお、昨年2005年の土門賞はAERAの表紙の人物写真で有名な坂田栄一郎が受賞しています。ちなみに、坂田栄一郎は60歳を超えていて、とても中堅・若手とはいえない大家ですが、昨年は土門賞とともに日本写真協会作家賞も受けています。なお、木村賞は毎年3月発売のアサヒカメラ4月号で発表されることになっています。
お二人の作風のように、撮り方も対照的だったようで、高峰秀子も自著にて、「いつも洒落ていて、お茶を飲み話しながらいつの間にか撮り終えている木村伊兵衛と、人を被写体としてしか扱わず、ある撮影の時に京橋から新橋まで3往復もさせ、とことん突き詰めて撮るのだが、それでも何故か憎めない土門拳」と評していたりします。

我が家はお手軽にVGAサイズで60KBくらいの写真が中心で、ホームページにアルバムを公開することを主たる目的として写真を撮っていますが、表現力や美しさではアナログ写真にはかないません。ですから、我が家でも年賀状の写真はアナログ写真を使ったりしています。芸術の分野としての写真が発展するためにも、アナログの写真関連製品も生き残って欲しいと思います。

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