« 就職シーズンにマーケット・エコノミストとアカデミック・エコノミストについて考える | トップページ | カーリングの映画に関するお詫びと修正 »

2006年2月22日 (水)

がんばれニッポン@トリノ・オリンピック

先日のブログでも書きましたが、トリノの日本勢が低調なようです。オリンピックの後半戦に入って、現時点ではまだメダルはありません。
昨夜、というか、今朝早朝未明のフィギュアスケート女子のショートプログラム(SP)で荒川選手が3位、村主選手が4位と健闘しています。これから24日早朝のフリーに臨み、メダルが期待されています。今日の夕刊には荒川選手の写真が大きく掲載されていました。まあ、逆にいえば、それくらいで、ほかはほとんどメダルの期待ができないということなんでしょう。
あんまり関係がなくて、いきなり脱線するんですが、今週号のアエラの表紙は、このフィギュアスケート女子の荒川選手でした。女性のアップの顔写真についてコメントする時は慎重であらねばならないのですが、さすがに坂田栄一郎さんだけあって、とてもよく撮れていました。あれだけのすばらしい表情を撮れるとは驚きました。今日の朝日新聞夕刊のセンターフォールドの写真とは大違いです。もちろん、フォトグラファーの置かれた条件も大違いなんでしょうが、今年1月20日のブログでも紹介しました通り、坂田栄一郎さんが昨年の写真界の賞を総なめにしたのもよく分かります。

もっとも、メダルとはあまり関係ないと考えられていたカーリング女子で、それなりの注目を集めて、少しずつでしょうが人気が出そうなのは、これからの競技の裾野を広げるためにはとてもいいことなのでしょう。メダルには結びつかなかったものの、オリンピック参加がこの競技に対して一定の役割を果たしたように思います。今回のトリノでの日本女子のカーリングでの活躍は、カルガリーでのジャマイカのボブスレーチームを思い起こさせます。ディズニーがクールランニングとして映画化したのはとても有名ですが、今回のトリノの日本女子のカーリングについても、何か物語に出来ないものなんでしょうか。私はクールランニングは2回も見ましたが、トリノのカーリング女子の日本勢の活躍も映画にでもなれば、ぜひとも見に行きたいと思います。
ヤなことをいわせてもらえば、もしも、もしもですよ、女子フィギュアスケートでメダルが取れなかったりしたら、今回のトリノ・オリンピックから帰ってくる選手団で、日本でもっとも歓迎されるのはこの女子カーリングの選手たちかもしれません。これまた、失礼ないい方なんですが、びっくりするほどすごい美人がいるわけでもないのに、日本に帰国したら大きな注目を集めることと思います。

オリンピックはよく「参加することに意義がある」といわれます。これは出場する選手にとってなんでしょう。オリンピックぐらいのハイレベルな競技会には出られるだけで大したもんだ、というのはよく分かるのですが、深夜までテレビにかじりついて応援している我々にとっては、それなりの成果も求めたいものです。
選手たちはよくやっているとの見方もできましょうし、アテネで調子に乗ってしまった国民の期待が大きすぎるとの意見もあるかもしれません。いろいろと不出来の原因はあるのでしょうが、私は選手や関係者を責めるつもりはありません。でも、小学生や中学生くらいまでであれば、よくがんばりました、で済ませて、努力したこと自体が賞賛の対象になるのかもしれませんが、日本の代表としてオリンピックに出場している選手たちですし、いい歳をした大人なんですから、それなりの結果を出さないと国民はソッポを向きかねません。失礼ながら、ベテランで中年に差しかかったオッサンがジャンプ競技のルールを知らずに失格なんて、怒り出す人がいてもおかしくありません。あんまりにも結果が低調だと、個々の競技にとっては、場合によってはなんですが、今回のトリノ・オリンピックへの参加がマイナス効果をもたらさないとも限りません。
もちろん、サッカーのワールドカップのように、つい最近まで出場すらかなわずに、出られるだけでも大きなニュースになったことも過去にはありましたが、経済大国ニッポンで世界的なスポーツの状況がいつまでもそんなことでは情けないような気がします。オリンピックもサッカーのワールドカップも、まさか金メダルをジャカスカ取ったり、ブラジルを破って優勝したりしないまでも、それなりに見せ場は欲しい、いい場面で感動したい、そして結果として、オリンピックの表彰式で日の丸が上がるのを見たい、などというのが大多数の国民の正直な気持ちではないでしょうか。

私はエコノミストですので、精神論をブチ上げたりするのは大嫌いですし、大上段に振りかぶってJOCなどのスポーツ界のおエラ方を批判したり責任追及したりはしたくありません。また、気のきいた強化策を具申したりする見識もありませんが、ニッポンの代表として世界の檜舞台のトリノ・オリンピックに送り出したのですから、メダルを取って表彰台に上がる日本選手が見たいと思います。コケたり、何か失敗したりする選手にため息をつくために深夜遅くまで起きてテレビを見ているわけではないのですよ。これが多くの国民の偽らざる心境だと思います。


がんばれニッポン

|

« 就職シーズンにマーケット・エコノミストとアカデミック・エコノミストについて考える | トップページ | カーリングの映画に関するお詫びと修正 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: がんばれニッポン@トリノ・オリンピック:

« 就職シーズンにマーケット・エコノミストとアカデミック・エコノミストについて考える | トップページ | カーリングの映画に関するお詫びと修正 »