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2006年5月18日 (木)

この長雨は1993年以来か?

このところ、雨の日が続いていて、ご挨拶は「よく降りますねえ」が通り相場になっていたりします。雨がって蒸し暑い日もあれば、気温が上がらずに肌寒い日もあったりして、私は先週から今週にかけて風邪がなかなか治らずに苦労しています。若いころであれば回復力も強くて、割合とすぐに直ったりしていたんですが、40代も半ばを過ぎると風邪からの回復もままなりません。
また、雨で心配しているのは子供達の小学校の運動会です。松戸では小学校も幼稚園も9月か10月に運動会があったのですが、青山の小学校では今月末に運動会があるらしいです。雨が降って運動会の練習が取止めになると、我が家の子供達は素直に喜んでいたりするんですが、運動会そのものが中止になってしまうとガッカリでしょう。特に、下の子は体力自慢ですから運動会は楽しみにしています。私も楽しみです。

例年ベースで考えれば梅雨に入るにはまだ間がありそうな気もしますが、4月13日のブログに書いたように、今年は傘が手放せません。
でも、よく考えてみると、ジャカルタの3年間で私はを差したことがありません。3月3日のブログに書いたように、赤道直下の熱帯にあるジャカルタでは日本のようなシトシトと長時間にわたって降る雨ではなく、熱帯特有のスコールでバケツをひっくり返したような雨ですから、傘を差してもずぶ濡れになって、傘を差す意味がないからです。ボロい傘なら壊れかねません。雨の中を移動する場合は、屋根のあるところから自動車に乗り、屋根のあるところで下ろしてもらうしかありません。自動車がない場合は屋根のあるところで雨宿りをして雨が止むのを待ちます。通勤時間帯に雨が降ると、道路が高架になっているところで、大勢の人が雨宿りをしているのを見かけたことがあります。熱帯特有のスコールですから、日本のシトシト雨のように何時間も何日も降り続くことはなく、2-3時間ほどで止んでしまうのが一般的でした。雨宿りで待つ意味はあります。

先日お会いした人が、今年の春先から雨が続いている現状は1993年の冷夏長雨を思い起こさせるといっていました。バブル崩壊から、少し薄日が差して来た日本経済の底割れを生じさせた1993年の冷夏長雨です。日照時間不足で米が大不作となり、タイ米を輸入したりした、社会現象まで生じさせた、あの年です。幸か不幸か、私は1993年には在チリ大使館で外交官をしており、この年の日本の冷夏長雨を体験していません。カリフォルニアから輸入した国宝ローズをサンティアゴで食べていた記憶があります。翌年1994年に帰国すると、その年の夏は猛暑で気温は連日30度を大きく上回り、その前年の冷夏長雨なんて想像もできませんでした。猛烈な勢いで円高ドル安が進行し、大使館時代のドル建てのお給料が大幅に目減りした記憶があります。
円高ドル安とは別に、ちょうど1990年代半ばころはコンビニ業界の出店ラッシュが続き、景気低迷の中でコンビに業界は売上げを伸ばしていたものですから、業界の方にヒアリングのために役所に来ていただく機会がありました。そうすると、コンビニ業界では景気よりも天気、天気よりも店長の元気で売上げが伸びている、とのお説を伺い、官庁エコノミストとして無力感を覚えた記憶があります。確かに、経済活動が活発になりエネルギー消費が増加して気温上昇の一因となった結果、バタフライ効果でも生じて天気に影響をもたらす経路がないではないですが、どちらかといえば、景気から天気につながる因果関係よりも、天気から景気に及ぼす影響の方が大きいのだろうと、同僚と話していたりしました。20世紀末から現在にかけて、太陽黒点が景気循環に影響を及ぼすと考えているエコノミストはごく少数派でしょう。

早くいいお天気の五月晴れの季節に戻って、子供達の運動会を楽しめるようになるとともに、景気に悪影響が出ないように祈るばかりです。

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