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2006年5月31日 (水)

阪急ホールディングズによる阪神電鉄株の公開買付け(TOB)と村上ファンドの戦略

今夜の阪神タイガースは、せっかく、ウィリアムスが戻って来てくれて、昨年のJFKのパターンに持ち込んだにもかかわらず、Kがボロくも打ち込まれて、楽天相手に逆転負けを喫してしまいました。やっぱり、親会社がガタガタしていると、プロ野球球団の方も弱小チーム相手にヘンな戦い方になってしまうんでしょうか?
ということで、今夜のブログは阪急ホールディングズによる阪神電鉄株の公開買付け(TOB)について考えてみます。

報道によると、昨日、5月30日に阪急ホールディングズが阪神電鉄株の株式公開買付け(TOB)を開始しました。6月19日まで受け付け、1株当たりの価格は930円で、阪神電鉄株の45パーセントの購入を目指しているそうです。
昨日時点での朝日新聞の記事をそのまま引用すると以下の通りです。

阪急ホールディングス(旧阪急電鉄)による阪神電気鉄道株の株式公開買い付け(TOB)が30日、始まった。買い付け価格は1株930円で、6月19日まで受け付ける。阪神との経営統合を目指す阪急は、阪神の発行済み株式の45%以上の取得を目指す。
阪神株の買い付け総数が45%に満たない場合、阪急のTOBは失敗する。阪神株の約47%を保有する村上世彰氏率いる投資ファンド(村上ファンド)がTOBに応じるかどうかが焦点で、阪急は村上氏側に阪神株を売却するよう求めている。TOBが成功すると買い付け総額は1764億-3921億円となる。
30日の東京株式市場では、阪急株は前日終値より2円高い602円、阪神株は同5円安い943円で取引を終えた。

現時点で、報道が正しいとすれば、いわゆる村上ファンドが阪神電鉄株の47パーセントを保有していますので、ほぼ過半数保有に近い状況です。村上ファンド以外のすべての株主が現経営陣につくとは思えませんので、現時点では、村上ファンドが来月6月29日の株主総会で阪神電鉄の経営権を掌握するのはほぼ確実と考えられます。それに対して阪急がTOBをかけたんですが、村上ファンドとの話し合いは決着していないようで、要するに、阪急のオファーに村上ファンドが乗るかどうかでコトが決まるような雰囲気です。その村上ファンドを率いる村上世彰氏は、本日、シンガポールから中部国際空港(愛知県常滑市)に帰国したとの報道もあります。

TOBの価格の930円ですが、阪急側はかなり厳密な資産査定(デューディリジェンス)に基づくものであるとしていますが、マーケットではかなり高いのではないかと見る向きが多いようです。現時点での阪神電鉄株の市場価格は930円を少し上回るんですが、47パーセント保有する村上ファンドが売りに走れば大きく値を下げることは明白ですし、経営統合についてもしっかりした青写真を示すに至っていません。この時点で市場価格にとても近い値付けをするのはやや危険そうな気もします。阪急とて財務体質がとてもいいとはいえないとの意見もあります。
TOBですから、期限までに買付け総数が45パーセントに満たない場合は失敗することになります。すべてチャラです。ですから、村上ファンドがかなりの部分を手放すことが必要条件です。村上ファンドがまったく阪神電鉄株を手放すことなく、阪急が45パーセントを買い付けられるとはとても思えないからです。しかし、村上ファンドと阪急との交渉は価格面で決裂したようですから、村上ファンドがどの程度の株を手放すかはとても不透明です。
TOB期限の6月19日は株主総会の6月29日から逆算したんでしょうが、あと3週間しか残っていません。もちろん、先ほど指摘したように、一般からの買付けには限度があるでしょうから、要するに、村上ファンドが手放すかどうかが勝負となります。

先行きに関して、大胆に予測すれば、私は村上ファンドが阪急のTOBに応じるのではないかと、希望的観測も含めて、予想しています。危険回避的な予想ではあります。ただし、その場合、配当を受け取った後になる可能性もあります。どうして、村上ファンドがTOBに応じるかといえば、消去法です。すなわち、TOBに応じなければ、阪急が6月19日までに45パーセントの阪神電鉄株を買い付けることは不可能となり、TOBのオファーはすべてチャラになり失敗します。一般からTOBに応じて930円で売りたいと思っていた人の分まで含めて、すべてが白紙撤回されます。そうすると、株式市場での阪神電鉄の株価は930円を大きく下回って取引される可能性がとても高くなります。要するに、瀬戸際戦略ながら、阪急のTOBが失敗すると阪神電鉄株は暴落する可能性があるわけで、阪急としてはブラフをかけていることになります。
もちろん、阪神電鉄株が暴落しない可能性もありますが、阪神電鉄株が930円を割れてもこの水準に株価を復帰させるだけの企業価値の向上が出来るかどうかがポイントになります。村上ファンドが株価の低下水準と企業価値の向上の両方の観点から、TOBを失敗させても村上ファンドが損をしないと判断するかどうかがポイントとなります。村上ファンドは危険に対して中立的でしょうが、私は危険回避的な公務員ですから、930円で売り抜けるのが危険回避的な観点からは取るべき戦略ではないか、という気がしています。

村上ファンドを率いる村上世彰氏が帰国したチャンスですし、何らかの検察特捜部の想定外の行動がないとも限りませんが、割合と早い段階で阪急のTOBに関する村上ファンドの結論が出そうな気がしないでもありません。もっとも、少しでもいい条件を引き出すために、6月19日までギリギリの交渉が続く可能性もあります。
私は阪神電鉄にはほとんど乗ったこともなく、電鉄会社には何の利害関係もありませんが、阪神タイガース球団には大いなる興味がありますので、TOBの成行きを見守りたいと思います。

今夜のブログは無理やりに阪神タイガースの日記にしておきます。

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2006年5月30日 (火)

ジョグジャカルタの地震

5月27日午前5時54分(日本時間午前7時54分)頃、インドネシアのジャワ島中部のジョグ・ジャカルタ市沖合でマグニチュード6.2の地震が発生しました。報道によれば、この地震により大きな被害が発生しているようです。

私も2000年から2003年までちょうど3年間インドネシアのジャカルタに駐在し、帰国直前の2003年8月にジョグジャカルタを訪れたことがあります。ジョグジャカルタのスルタンのお屋敷を拝見したり、近くのボロブドゥール仏教遺跡に登ったりしました。ボロブドゥール遺跡はユネスコの定める世界遺産にも登録されています。今度の地震で壊れたスルタンの水の宮殿にも一家で行ったことがあります。なお、どうでもいいことですが、ボロブドゥール遺跡と同じようにユネスコの世界遺産で、今回の地震で崩落したプランバナン遺跡ヒンドゥー教の遺跡だからというわけでもないですが、我が家は行きませんでした。
下の写真は、左側のがジョグジャカルタのスルタン宮殿玄関で撮った一家4人の記念写真で、右側のがボロブドゥール遺跡のストゥーパに腰掛ける我が家の子供達です。もう3年近く前の写真ですから、私と女房はちょっぴり若いですし、子供達はずいぶん小さいように見えます。我が家の画像中心のホームページにリンクしてあります。

ジョグジャカルタ  ボロブドゥール

今回の地震では、ジョグジャカルタ近郊のムラピ山火山爆発が重なったこともあり、この地震と火山の噴火の関係はいまだ不明ながら、大きな被害が出たようです。このムラピ山の噴火は日本ではそんなに報道されていないのは、よく理解できません。なお、被害の状況はこれからも増えるのかもしれませんが、死者が5000人を超え、けが人も1万人を超えるようで、35000棟が全壊し、避難住民は20万人近いといわれています。死者5千人は1995年の阪神淡路大地震に匹敵する規模です。なお、現地在住の91人の日本人の無事は確認されたようで一安心ですが、現地のインドネシア人の被害は甚大で、世界遺産のプランバナン遺跡でも多数の石塔が崩落する被害を受けたようです。まあ、現地に行った経験からすれば、震度はよく分かりませんが、マグニチュード6そこそこの地震で崩れそうな家屋が並んでいるのはそれなりに理解できますが、世界遺産の崩落には胸が痛みます。
また、ジョグジャカルタは日本の京都になぞらえることのできるインドネシアの古都なんですが、大学もそれなりに立派なのがあります。インドネシアで日本の東京大学に匹敵するエリート大学はインドネシア大学なんですが、ジョグジャカルタには京都大学に匹敵するようなガジャマダ大学があります。インドネシア最古の大学であると聞いた記憶があり、我が国からも何人か留学生が行っています。どうでもいいことで脱線するんですが、私の記憶が正しければ、我が家がジャカルタに在住していた時、上の子が通っていた日本人学校の幼稚部の担任の先生がジョグジャカルタに留学経験がある先生ではなかったかと思い出しています。

私もまだメールを交換するくらいの親しいジャカルタ在住の日本人の知り合いがいて、先日、その人からメールが来ておしえてもらったんですが、ジョグジャカルタ特別州の経済規模自体は日経新聞で報じられたようにインドネシアの6%もあるわけではく、1%程度なので、経済的被害は大きくなかろうとのことでしたが、もちろん、観光産業への影響はそれなりにあるものと思われます。インドネシアの観光地といえば、日本人はバリ島に目が向きがちですが、日本でも国内的には京都が観光地として有名なように、インドネシアでもジョグジャカルタは古都の観光地ですから、観光産業への影響は無視できません。
ただ1点だけ、復興費用が30億ドルといわれているのは、私の友人にいわせると過大ではないか、とのことでした。私もインドネシア人のメンタリティを少し理解していますが、海外の先進国や援助機関向けに少しサバを読んでいるのかもしれません。

今回の地震は一昨年のスマトラ島北部でのインド洋津波の被害とともに、自然災害の観点から「インドネシアは危ない」との印象を日本人与えつつあるような気がしてなりません。津波と地震の実績からして、事実であるともいえますが、少し違うような気もします。日本の医師団現地入りしたようですし、がんばって欲しいと思います。
我が家では楽しかったジャカルタ生活を思い出して、インドネシアやインドネシア人に親近感を大いに持っていますし、ジョグジャカルタやインドネシアの1日も早い復興を望んでいます。

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2006年5月29日 (月)

「ダ・ヴィンチ・コード」を読み終える

ようやく、「ダ・ヴィンチ・コード」を読み終えました。前の5月1日のブログでは、「ダビンチ・コード」と書いていたんですが、今夜は、角川書店に従って、正しく「ダ・ヴィンチ・コード」と表記することにします。
なお、最初にお断りしておきますが、私は仏教徒です。親鸞聖人がお始めになった浄土真宗、あるいは、一向宗門徒ですから、キリスト教には詳しくありません。せいぜい、チリで外交官をしていてカトリック教徒と親しくしていたことがあるくらいです。キリスト教徒に対しては、何かあれば、日本人らしい几帳面な文法で、"May God bless you!"といってあげれば喜んでくれる、ということくらいしか知りません。でも、「ナルニア国物語」と違って、「ダ・ヴィンチ・コード」を楽しむのにはキリスト教の深い知識は必要ないように思います。その点は一級の娯楽作品であることの必要条件であるような気がします。ケロロ軍曹を楽しむのに宇宙や宇宙人の知識が必要ないのと同じです。

さて、総論として、プロットが奇抜であることを除いて、ミステリとしてはそんなに出来はよくありません。1月31日のブログで紹介した東野圭吾「容疑者Xの献身」の方がプロットはすぐれていると思います。ニューヨークタイムズでは「息もつかせぬ展開とこみ入った謎」について絶賛してあったそうですが、後者の「こみいった謎」はともかく、前者の「息もつかせぬ展開」はその通りだと思います。私が読んだのは日本語訳のハードバックの単行本で600ページ余りなんですが、ほぼ半日分15時間ほどのストーリーをこの紙幅で書き上げているにもかかわらず、ストーリーの展開はとても急です。私は本で読んだだけですが、映画にすれば面白そうであると直感的に感じました。映画が大ヒットするのも当然だと思います。
私にはとても面白い本で、書評としては5ツ星を差し上げたいと思うんですが、ストーリー展開がとても速いので、時間潰しにはなりません。でも、それくらいのことは理解して買う人ばっかりでしょうから、時間潰しにならないことがマイナスの要素になるとは思えません。もっとも、ストーリー展開が急ですから、ラングドン教授とヌヴー捜査官がタクシーや飛行機で移動する際の説明をもどかしく感じる人もいそうな気がします。そのあたりは映画ではカットされている可能性もあるかもしれません。私は映画を見ていないのでよく分かりません。
ただし、各論としては、プロットはやや単純、というか、容易に類推されるものが少なくないです。例えば、導師が誰であるかはラングドン教授たちがフランスから英国に渡る時点でほぼ推察されてしまいます。また、ソニエール館長の残したクリプテックスが2つあるんですが、ひとつめはともかく、2つ目はPopeが葬った騎士の名が明らかになった時点で、その人のを見に行く必要もなく解けてしかるべきだと思います。それから、クリプテックスの隠し場所も鍵に書いてあるなんて、ちょっと読者をバカにしているような気がします。なお、どうでもいいことですが、Googleで「クリプテックス」を検索すると、このクリプテックスを売っているサイトにヒットします。数千円で売られていたりしますが、そのサイトの画像では2番目のクリプテックスのキーが表示されていたりします。笑い転げてしまいました。
暗号についても、2番目のクリプテックスのキーワードがすぐに分かるように、やや甘いところがあります。主人公のラングドン教授が歴史学者で、歴史学的・人文学的に暗号を作成せねばならないので、これはツラいところでしょう。数学的に暗号を組み立てることが出来れば、もっと面白かったような気がします。唯一、数学的な雰囲気をかもし出していたのはフィボナッチ数列黄金比なんですが、黄金比について回想するラングドン教授の授業で済ませてしまったのは残念というほかありません。
それから、日本語訳だけの問題なんですが、何度も引合いに出すクリプテックスについては、何かいい邦訳はなかったんでしょうか。ほとんどの人は知っていると思いますが、クリプテックスはcryptexであり、暗号=cryptとテキスト=textを合体させた「ダ・ヴィンチ・コード」における作者の造語ですので、訳しにくかったであろうとこは容易に想像されます。でも、例えば、ハリー・ポッターの第3巻のアズカバンの囚人に出てくるディメンターには「吸魂鬼」の秀逸な漢字が充てられており、これに類するようなすばらしい日本語訳がないものか、少し残念です。
最後に、このテの奇抜なストーリについてエコノミスト的な見解をひとつ。巷間、明らかにされているように、この「ダ・ヴィンチ・コード」ではキリストの子孫がひとつのテーマになっているわけですが、そんな人達がいたらとっくに明らかになっているだろう、とエコノミストは考えるでしょう。なぜなら、エコノミストは「落ちている100ドル札は拾うな」と考えているからです。市場が効率的で情報が完全とのとても強烈な仮定の下では、100ドル札がホンモノであれば、とっくに誰かに拾われているハズであり、私に発見されるまで、いつまでも100ドル札が地面に落ちているハズはない、と考えるのがエコノミストだからです。すなわち、キリストに子どもがいて、その血脈が現在まで受け継がれているのであれば、隠しようがないと私は考えています。もちろん、自分から名乗り出ることもありえますし、ある強力な筋が本当にキリストの子孫を抹殺しようとすれば、そんなに難しいことではないのではないかと思います。当然ながら、隠し通そうとする勢力と暴き出そうとする勢力の力比べ知恵比べなんですが、マーケットトレーダーが勝ち続けることが出来ないのと同じように、どちらか一方、すなわち、隠し通そうとする方が2000年間も勝ち続けるのは不可能だと思います。

いずれにせよ、小説ですから真実性はともかく、一級の娯楽作品に仕上がっています。いまさら、私が何をいおうとベストセラー街道をまっしぐらなんでしょう。でも微力ながら、私も強くオススメします。

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2006年5月28日 (日)

今日は小学校の運動会

昨日、雨天順延された小学校の運動会が今日開催されました。
朝から雨が降っており、NHKの天気予報では午前中いっぱい雨とのことでしたが、午前の早いうちに止むとの期待で、1時間遅れで運動会が始まりました。とても強気な校長先生なのでしょう。伝統的な考え方の小学校教員であれば、もっと危険回避的な判断をするのではないかと思ってしまいました。でも、雨は途中で完全に上がり、夕方には陽射しも出ましたので、この校長先生の決断に大いに感心しました。

昨年までの松戸の小学校と大きく違ったのは、やっぱり、青山の小学校の保護者はお行儀がいい、ということです。今日は、校門の貼り紙で飲酒や喫煙は禁止と明確に指定されていましたが、松戸の小学校ではこんな貼り紙もなく、缶ビールを飲んでいる家族は少なくなかったです。私はもともとそんなにお酒を飲まないんで、運動会の応援でどうしてビールを飲むのか、お酒を飲むのが我が子の応援になるのか、まったく理解不能でした。その意味で、青山の小学校はとても正常だと思いました。
でも、どうしても都会の小学校ですから、校庭も狭くて、スペース的には恵まれていません。児童1人当たりの平米数のスペースはとても小さいと思います。経済的には地価が高いでしょうから、児童1人当たりの平米数の土地価格は結構行くと思うんですが、教育上は何の関係もありません。
我が家の子供達が通う小学校は、今年創立100周年らしく、随所に100周年を祝うような応援合戦などがありました。記念品も創立100年を印字したシャープペンシルでした。私の母校の京都大学が1997年に創立100年でしたので、それに10年ほど遅れての創立は、まあ、普通かなと思いました。

校庭が狭くて、しかも、子供が2人通っているため、アチコチをウロウロしたので疲れ切ってしまいました。
下の写真は小学校の運動会のヒトコマです。

運動会

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2006年5月27日 (土)

雨の日に考える最近の読書の傾向

今日は1日さえないお天気でした。今日は子供達の通う小学校の運動会の予定だったんですが、運動会を開催できる天候ではなく、順延になりました。なぜか、子供達は運動会から通常授業に変更になって小学校に行ってしまったので、私は家でゴロゴロしながら読書していました。
3月の春休みに松戸から青山に引っ越して来て、通勤時間が一気に短縮されたため、とても正直に読書量が減ったので、これでは困ると考え出しています。でも、よくよく読書量の減少について考えると、通勤時間が短縮されたことのほかに、CATVの導入でプロ野球のナイター観戦が増えたことも一因としてあげられます。また、先週だけの特殊要因かもしれませんが、子供達に買い与えたコミックの「ケロロ軍曹」を読みふけってしまったのも敗因のような気がします。

これではイカンと一念発起し、先週に経済書を何冊か、それから、はやりの小説も何冊か買ってきました。経済書については、動学的最適化に関する経済数学の本で、般のサラリーマンは買わないようなものだろうと思います。また、買ったわけではありませんが、職場の同僚と計量経済学のソフトウェアの話をし、私が今まで使いこなしてきたTSP、EViews、RATSの3つのソフトウェアについてのマニュアル本を貸してあげることにして、その前に質問されてもいいように少し目を通しておきました。その他にも読んだのですが、とても酷評しそうなので、特に、書名は秘匿しておきます。
小説ははやりのものを上下セットで6冊買い込みました。「ダビンチ・コード」と「ヒストリアン」の歴史もの、純粋な娯楽もので「ハリーポッター」の第6巻、謎のプリンスです。とりあえず、先週半ばから「ダビンチ・コード」を読み始めました。ラングドン教授とヌヴー捜査官はすでにドーバー海峡を越えて英国に着いています。経済書は別にして、私は今まで小説を読み終えた時は、ブログで読後感想文を書いてきましたから、「ダビンチ・コード」についても来週早々に読み終えると思いますので、このブログに何らかの印象を書きたいと思います。
「ダビンチ・コード」については、特に読むつもりはなかったんですが、先週、子供達を渋谷のゲーセンに連れて行った時に、映画の方の「ダビンチ・コード」に長蛇の列ができていて、その人気振りをまざまざと目の当たりにしましたし、実は、私のブログでも「ダビンチ・コード」を取り上げた去る5月1日のエントリーには、めずらしくもアクセスが殺到しているようです。
ついでながら、2月6日に「巨大投資銀行」の読後感想文を書いたエントリーもアクセスは多いようです。また、この「巨大投資銀行」上巻についての私のレビューアマゾンにアップロードしたんですが、全部で14のレビューがアップされている中で、圧倒的に私のレビューに対する反響が多いです。もっとも、「参考になった」比率は決して高くありません。

雨のために楽しみにしていた小学校の運動会は中止になり、外出もままならず、とても退屈な土曜日でした。

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2006年5月26日 (金)

今夜は松坂に完敗

今夜はドラえもんクレヨンしんちゃんを子供達が見終えて、8時ころからCATVでプロ野球を見始めました。セパ交流戦の阪神・西武戦です。インボイス西武球場でした。
結果は3-0の完敗です。松坂を全然打てませんでした。3安打ではどうしようにないでしょう。岡田監督も気の毒に、采配の振るいようがありませんでした。タイガース先発の福原も5回を3失点ですから、決して責められません。でも、これでますます「不運なピッチャー」の印象が強まりました。今夜の敗戦の責任は打線にありますが、それにしても、松坂の出来がよかったように見受けました。
ここまで見事なピッチングを見せつけられると、私も元が諦めのいい関西人だけに、粘りの東北人と違って、尾を引かずにスッパリと切り替えられてしまいます。
明日がんばりましょう

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ライブドア事件に見る囚人のジレンマ

今日の午後からライブドア前取締役の宮内被告らの初公判が東京地裁で始まりました。
朝日新聞の報道によれば、以下の通りです。

ライブドア(LD)グループの証券取引法違反事件で、同法違反の罪に問われているLD前取締役の宮内亮治被告(38)ら元グループ幹部4人と、共犯として在宅起訴された公認会計士2人の初公判が26日午後、東京地裁で始まった。
宮内前取締役は罪状認否で、「おおむねその通りで間違いありません」とLDの粉飾決算など起訴事実を認めた。他の被告と分離され、公判前整理手続きが始まっているLD前社長の堀江貴文被告(33)は既に全面否認の姿勢を表明している。検察側は冒頭陳述で、宮内被告らと堀江前社長の共謀関係など事件の構図を明らかにするものとみられる。
初公判が開かれたのは宮内前取締役のほか、LD前代表取締役の熊谷史人(28)、関連会社「ライブドアマーケティング」(LDM)前社長でLD前取締役の岡本文人(38)、金融子会社「ライブドアファイナンス」前社長の中村長也(38)、LDの監査担当だった公認会計士・久野太辰(41)、同・小林元(51)の各被告。両罰規定で法人としてのLD、LDMも起訴されている。
熊谷前代表取締役は、粉飾決算の手口のうち、子会社への架空売り上げ計上は認める見通しだが、自社株をめぐる取引の違法性については否認するとみられる。
起訴状によると、宮内前取締役らは、LDの04年9月期の連結決算で約53億4700万円の粉飾をしたなどとされる。

引用した記事にもありますが、宮内被告らが起訴事実を全面的に認めているのに対して、ライブドア前社長の堀江被告は全面否認を通しているようです。エコノミスト的にいって囚人のジレンマの観点から、このようなライブドア事件をどのように解釈すべきか、私は関心があります。
一応、おさらいですが、囚人のジレンマとは、囚人が2人いて、隔離されて尋問を受けている場合、ケース1として、両方ともが黙秘・否認すれば両者とも軽い刑で済むんですが、ケース2として、片方が自供して、残る方が黙秘・否認すれば、自供した囚人がもっとも軽い刑で済む一方で、黙秘・否認した囚人にもっとも重い刑が科せられ、最後のケース3として、囚人両者が自供すれば中くらいの刑が科せられる、というものです。とてもメンドウなので、囚人Aと囚人Bと呼ぶことにして、実際の刑期を仮置きして利得行列を示すと以下のようになります。

利得行列囚人B否認囚人B自供
囚人A否認(2年、2年)(10年、1年)
囚人A自供(1年、10年)(5年、5年)

刑期は適当なんですが、この利得行列では、ケース1として、囚人が両方とも黙秘・否認であれば2年、ケース2として、片方だけが自供すれば、自供した方が1年で黙秘・否認した方が10年、ケース3として、両方とも自供すれば5年としてあります。
もちろん、ライブドア事件の場合、囚人、というか、被告は2人ではありませんが、自供する被告と黙秘・否認する被告に分かれていますので、厳密には違うんですが、2人の場合と同じように類推することは可能です。通常のゲーム論では選択が1回限りの場合と有限回でその回数を囚人が知っている場合は、どちらも相棒を裏切って自供することがナッシュ均衡になることが知られています。無限回の場合は数学的にはフォーク定理により両者とも黙秘・否認することがナッシュ均衡となりえるんですが、現実にはありえませんし、有限回でその回数を囚人が知らない場合は少し違ったりするんですが、まあ、通常の場合は、両者とも自供することがナッシュ均衡であると考えられます。蛇足ながら、ナッシュ均衡の「ナッシュ」は1994年度のノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュ教授に由来しています。映画の「ビューティフル・マインド」のあのナッシュ教授です。
しかるに、今回のライブドア事件では堀江被告以外の宮内被告らはゲーム理論の教えるところに従って、確かに、自供し、宮内被告なんかは堀江被告の公判で検察側の証人として立つとさえ報道されていますが、堀江被告は頑強に否認を続けています。すでに、宮内被告らの相棒が自供したことを知っていて、完全情報に近い状態にあるにもかかわらず、堀江被告が否認を続けているのは、ゲーム論が厳密な数学的証明を経ているだけに、私にとっては大きなです。

いくつか解釈が考えられますが、もっとも簡単な解釈は、堀江被告が認識している利得行列に従えば黙秘・否認の戦略が堀江被告にとって利得が大きく、堀江被告にはナッシュ均衡に見える、というものです。初歩的なゲーム論で論ずる場合、利得行列はあたかも既知であるような扱いを受ける時もありますが、実は、囚人各人にとっては、ある意味で、主観的かつ確率的な期待値であるに過ぎません。ですから、堀江被告が認識する利得行列の期待値は黙秘・被告がナッシュ均衡に見えるようなものなのかもしれません。そうである場合、客観的にはともかく、堀江被告の主観的には正しい戦略を取っていることになります。その意味で、堀江被告は完全に合理的です。
同様に、囚人のジレンマでは囚人Aと囚人Bと呼ばれているように、2者は完全代替で利得行列は対称なんですが、ライブドア事件ではそうではありません。堀江被告はライブドア唯一の代表取締役でしたが、その他の取締役は代表権がないことに示されるように、囚人2者はウェイトが異なり、それゆえに、利得行列が対称ではなくなっている可能性が十分あります。そこに第1の点と同じように堀江被告の期待が加われば、対称でない利得行列においては堀江被告が否認することがナッシュ均衡である可能性もあります。
別の解釈は、ライブドア事件の各被告の置かれている立場が囚人のジレンマでなくなっている、ということです。早い段階で堀江被告以外の宮内被告らが自供してしまったため、それをサンクコストとして捉えた上で、この状況を所与として堀江被告が戦略的に否認を続けていると解釈することもできます。日本には米国的な司法取引はありませんが、情状酌量という幾分か似た慣行があり、これを否定・軽視するとあくまで否認を続ける戦略にも合理性が認められるような気がします。
さらに別の解釈は、堀江被告が戦略的な思考をしていない場合です。要するに、自分の信ずる道を行っている場合です。この場合は戦略に客観的な合理性は認められませんが、堀江被告の効用関数に対しては合理的である可能性が高いです。
最後の破滅的な解釈は、ホントに堀江被告が何も知らされておらず、宮内被告らに騙されていた場合です。さすがに、これは可能性がとても小さいと思います。でも、取締役が株主を裏切るのがコーポレートガバナンスのそもそもの出発点ですし、その意味からして、代表権のない取締役が代表取締役を裏切るのも十分可能性があると思います。

私の勝手な解釈ですが、ライブドア事件を世間の見方ではなく、ゲーム論の観点からじっと注目している数学オタクがいそうな気がしてなりません。

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2006年5月25日 (木)

やっぱりプロ野球球団は公共財か?

今日の朝日新聞の朝刊の報道によると、阪神タイガースの星野シニアディレクター(SD)が、来月末の阪神電鉄の株主総会で村上ファンドから役員を受け入れることになれば辞任する意向であると表明したそうです。また、同じ朝日新聞の夕刊ですが、阪急ホールディングズの村上ファンドとの阪神電鉄株についての交渉が今週末にも決着するのではないか、との憶測記事もあります。朝日新聞はネット上で阪神電鉄株に関する特集を組んでたりします。今日の夕方の便で村上ファンドの村上代表が帰国したので、少しテレビなんかで報道されていたりしました。
プロ野球球団の阪神タイガースが、昨年と同じようにセパ交流戦に入ってから、今夜は千葉ロッテ相手に少し苦戦ですが、基本的には、快調に連勝街道を続けているのに対して、親会社の阪神電鉄の先行きは不透明感でいっぱいです。阪急ホールディングズと村上ファンドの交渉が決裂すれば、6月末の株主総会で村上ファンドの推薦する取締役が過半数を占めるのはほぼ確実で、球団ごと経営の実権は村上ファンドに移ることになります。あきれるほどの阪神電鉄の無策を報道する週刊誌もあったりします。

昨年10月13日と14日の2日にわたって、このブログでプロ野球球団が公共財かどうかを取り上げましたが、最近では、私はプロ野球球団を公共財であると考える方に傾いています。公共的なリソースをつぎ込むかどうかは別にして、プロ野球球団はかなり大きな外部経済効果を有すると考え始めています。その上、同時消費が可能、つまり、みんなで寄ってたかって阪神タイガースを応援しても自分の応援が減るわけではありません。もちろん、球場のシートは希少性の高い有限な資源ですから、かなり高額で取引されているんではないかと思いますが、私のように、自宅でCATVを見ながら応援している分にはコストは生じません。
それから、少しだけ脱線するんですが、企業の社会的公共性のようなものについてコメントしておきたいと思います。よく、特定の企業について、社会的にとても有益な製品を生産しているので社会的な公共性を有している、といい立てる場合がありますが、私はこれに大きな疑問を持っています。例えば、何でもいいんですが、鉛筆でも、自動車でも、ビールでも、パソコンでも、クリーニングサービスでも、いずれも社会にとってなくてはならない必需の生産物であったり、サービスであったりするのは大いに認めます。企業が生き残っているのは、その生産する財が社会に必要であると認められた証拠でもあります。
しかし、例えば、ここでも何でもいいんですが、自動車で考えると、自動車が社会にとって必需の重要な生産物であることは大いに認めますが、特定の会社の自動車が社会的に絶対に必要であるわけではありません。固有名詞を出せば、トヨタの自動車である必要も、日産でなければならない必然性も、ホンダが不可欠であるわけも、全然ないんです。自動車が社会にとって必要な財であることと、特定のメーカーの自動車が社会にとって必需の財であることとは別の話なんです。もちろん、国産車である必要すらないわけで、輸入車でもいいわけです。
ですから、ここでモノをビールに変更すると、私はお酒をあんまり飲みませんので、そもそも、ビールが日本社会に必需の財なのかどうか、よく分かりませんが、百歩譲ってビールが必需品であるとしても、例えば、キリンのビールが日本社会の必需品であるわけではありません。キリンがビールを作らなくなっても、ビール党がとても困るわけではありません。アサヒ、サッポロ、サントリーなどのビールを飲めばいいわけです。民間企業の生産する財は代替するほかの企業がいくつもあります。
しかしながら、プロ野球球団はビールのようなわけにはいきません。同じプロ野球なんですが、阪神タイガースが消滅したり、あるいは、野球をやらなくなれば、巨人で野球を楽しむか、といわれれば、疑問を感じる阪神ファンはいっぱいいると思います。まあ、例が悪かったかもしれませんが、地域性を重視するとしても、阪神からオリックスに乗り換えるのは、鉛筆を三菱からトンボに切り替えるのよりとてもコストが高いのではないかと容易に想像されます。プロ野球球団は同時消費性がとても高い割には、は代替の弾力性がとても低いわけです。

私は心情的には星野SDに近い部分はまったくなく、むしろ、村上ファンドの村上代表の行動や考え方により共鳴しますが、プロ野球球団はとても公共財に近いものであるとの認識は持っていないでしょうから、この点が心配です。村上ファンドの運営実態についてはいろいろと批判する向きもあり、ひょっとしたら、ライブドアのホリエモンの次の特捜部のターゲットは村上代表かもしれないとの週刊誌情報もありますが、今回の帰国で何か不測の、あるいは、想定外の検察の行動があったとしても、阪神電鉄自身が当事者意識を持って、村上ファンドが保有している株式の処分について、阪急ホールディングズ任せではなく、阪神タイガースの野球ファンまで含めて、もっとも望ましい解決が何なのかをよく考えるべきだと思います。

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2006年5月24日 (水)

ケロロ軍曹にハマり、コミックとアニメの違いを考える

先週末にケロロ軍曹のコミックを買いそろえてから、女房を除く一家3人、つまり、私と子供達とでケロロ軍曹にハマッています。もちろん、ギャグマンガですから、読んでいて楽しいことはいうまでもありませんが、子供達にはまだ分かっていないであろうパロディがとてもたくさん盛り込まれていて、大人である私は私なりの楽しみ方ができます。子供達もアニメにはないコミックの楽しみ方をしています。上のおにいちゃんなんかも、面白いところに出くわすと私に知らせに来たりして、一家そろってギャハギャハと笑い転げています。
アニメの方も金曜日5時半からの放送となったので、私は絶対に見られない時間帯に移動したんですが、我が家ではDVDのハードディスクに録画して、何度も繰り返して楽しんでいますので、私も子供達のお相伴に与ったりしています。

そこで、今夜はケロロ軍曹について、特に、コミックアニメで違っていることに気付いた点をいくつかご紹介します。
といいつつ、その前に、今夜のブログを書いていて、突然、思い出したんですが、先日、ゴールデンウィーク前にケロロ軍曹を取り上げた4月27日のブログの修正をすると、ケロロ軍曹がガンプラにハマッたのは地球に来てからではなく、ケロン星にいたころからのようです。宇宙には地球製のおもちゃがたくさん流通していて、ケロン星にもガンプラはあるようです。ですから、地球に来る前からケロロ軍曹はガンプラが好きだったことは間違いないように思います。ケロロ軍曹は日本のおもちゃ産業をとても大事に考えていて、台風が静岡を直撃しそうになって、ガンプラ工場を守るために台風を消滅させたこともありました。
脱線から戻って、コミックとアニメの違いなんですが、まず、地球の呼び方で、アニメでは「ペコポン」と呼ばれていますが、コミックでは最初から「ポコペン」になっています。未確認情報なんですが、ポコペンは差別語らしくて、放送禁止用語に指定されているらしいです。よく分かりませんが、私は語感としてはコミックのポコペンも決して悪くないと思います。でも、差別語で放送禁止なら仕方がないかもしれません。
それから、放送関係の配慮ということでいえば、コミックによくある女の子のパンチラ場面がアニメでは極端に少ないように感じています。さらに、西澤桃華とタママ二等兵のが登場するのもコミックよりもアニメで少なくなっている気がしないでもありません。また、ケロロ軍曹たちはアニメではお酒を飲んでいないような気がします。子供達に見せるテレビ番組ですから、いずれも教育上の配慮なのでしょう。なお、教育上の配慮と関係ないところでは、コミックの発売時期とアニメの放送時期にズレがあるために、やむなく相違を生じている場合があります。先日放送されたアニメ番組なんですが、ケロロ軍曹が寝込んで、日向家のおかあさんの秋がスターフルーツで元気にするのがアニメでありました。ここで、ケロロ軍曹が病気になった原因は、コミックでは夏バテ、アニメでは5月病ということになっていたりします。コミックの発売時期が夏だったのに対して、アニメの放送時期が5月だったので、このように設定を変更したものと思われます。
次に、ケロロ軍曹やその居候先の日向家のある場所なんですが、コミックでは東京都武蔵市となっていますが、アニメでは奥東京市となっています。西武新宿線と思しき電車が登場したりするので、いずれも西東京市を想定しているものと思われます。小金井を連想させる大金井なんて地名も出て来たことがあります。
最後に、もっとも大きな相違点としては、日向家の姉の夏美と弟の冬樹の年齢差が上げられます。コミックでは、最初の最初は冬樹が小学6年生で夏美が中学2年生なので、年齢差は2歳です。コミックでは、すぐに進級して、というか、冬樹が夏美と同じ中学校に進学して、冬樹が中学1年生で夏美が3年生の設定となり、そのまま進行しています。我が家はアニメの最初の方を見ていないので何ともいえませんが、現時点では、夏美が中学2年生で冬樹が1年生です。アニメの方で夏美を進級させるのを忘れたのでしょうか。特段の意図があるとは思えません。

以上。今夜は何となく、ケロロ軍曹のコミックとアニメの違いに関するトリビアな日記でした。

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2006年5月23日 (火)

政府に対するガバナンスと政府による利害調整

今日の朝刊に社会保険庁の年金保険料の不正免除・猶予に関する記事が掲載されていました。我が家は朝日新聞ですが、インターネット上ではここにあります。同じ朝日新聞朝刊に会計検査院も随意契約が8割を占める、との記事もありました。広い意味での政府部門の不祥事といえるかもしれません。
そこで、今夜は、政府に対するガバナンスの難しさと政府の本来機能である利害調整について考えてみました。

社会保険庁の不祥事は、朝日新聞の記事をそのまま引用すると、以下の通りです。

国民年金保険料の未納者が急増しているなかで、各地の社会保険事務所が、本人の申請があったかのように偽装し、無断で保険料を免除したり、納付を猶予したりしていたことが22日、明らかになった。保険料の未納率を低く見せかけるための組織的な操作とみられる。

会計検査院についても、同様に、以下の通りです。

会計検査院が04年度に発注した1000万円以上の事業計25件のうち8割を随意契約が占め、発注先の一部には検査院職員の再就職先が含まれていたことが分かった。政府内で随契の見直しが進むなか、他省庁の無駄遣いを点検する立場にあるだけに、「範を示さないといけない」(大塚宗春院長)と一般競争入札の導入を迫られている。

私はこれらのいわゆる不祥事は政府機関に対するガバナンスの難しさから生じていると考えています。私自身が公務員であり、政府機関に勤務しているわけで、単純なエコノミストの視点からの考察とはいきませんが、私なりに解釈すると、政府機関や公務員に対するガバナンスは発散している可能性があります。すなわち、今年の2月9日付けのブログでも申し上げた通り、本来であれば、公務員レベルの政府を監視するのは政治家レベルの内閣であり、内閣は国会で選出された総理大臣が組閣することになっていて、国会は国民の直接投票で選ばれた国会議員から成り立っているわけですから、最終的な納税者、というか、主権を有する国民がガバナンスを閉じていなければなりませんが、国民一般が実際的にそんなことをできるわけもなく、実は、ガバナンスが発散している可能性があります。要するに、政府機関や公務員に対するガバナンスを国民1人1人が責任を持って分担することは不可能である可能性が高いと思っています。
通常の株式会社のガバナンスであれば、株式会社の所有者たる株主が広く分散している中で、株主自身が株式会社の経営者たる取締役を直接監視することが不可能であるならば、取締役と株主の利害をできるだけ一致させることによりガバナンスの発散を回避することができます。そのひとつの方法は取締役にストックオプションを付与することです。要するに、取締役を株主にしてしまうわけです。取締役を株主にすることにより、株主の利益になるような経営活動を行うインセンティブを取締役に与えるわけです。

しかし、政府機関は公共財の供給とともに、そもそも対立しがちな国民の利害を調整するために設置されているものであり、国民一般と利害を共有させることは不可能である可能性が高いです。公共財の供給とは、もちろん、警察による治安維持、消防や国土防衛、外交などの諸活動です。この公共財の供給は極めてエコノミスト的であるんですが、中身は経済とは関係ありません。また、政府の成立については諸説ありますが、ひとつの有力な説として、ホッブスの「万人に対する万人の闘争」(bellum omnium contra omnes)を止めさせるために政府が設置される、とも考えられます。ロックの社会契約説とか、いろいろとあるんでしょうが、要するに、エコノミスト的な公共財の供給とともに、国民の利害調整のために政府が活動する余地があることについてはコンセンサスがあるような気がします。ただし、政府以外が利害調整すると談合になりかねません。
今日の夕刊に汚水処理談合の記事が掲載されていましたが、これらの談合のような問題は、明らかに、利害調整を装う形で特定のグループの利益を増大させるためになされている面があります。官製談合の場合、その特定のグループに公務員自身や公務員OBなども入っていたりすることも多いです。しかし、利益を受けるグループがある一方で、不利益をこうむるグループもあるハズなんですが、これが広く浅く不利益が分配されていたりすると、不利益グループからの何らかの告発のようなものが出にくい場合も想定されます。
さらに、エコノミストとしては、自由貿易に反する関税なんかは特定のグループの利益のために国民全体に広く浅く不利益を及ぼしているように見受けられるんですが、特定のグループの利益とその他の国民一般の不利益が社会的なコンセンサスを持って承認される場合もないではありません。というか、大いにありえます。極端な例ですが、累進課税や生活保護なんかの所得再分配は、高所得者が不利益をこうむり、低所得者の利益になるように制度設計されていますが、社会的なコンセンサスを得て実施されていると考えられます。
ナイーブなエコノミストからすれば、談合は利害の調整のようにも見えかねませんが、実は、利害の調整を装った利益誘導であると考えるべきです。しかし、決定的な差異は社会的なコンセンサスなる、やや漠たる概念である可能性もあります。公共事業の地域別や産業別の配分自身が恣意的になる可能性も排除されません。その意味で、ハーバード大学のバロー教授のいう通り、「政府は経済に何もするな」が正解である可能性も十分あります。
しかし、政府の果たすべき役割が国民各グループの利害調整である限り、何らかの社会的コンセンサスに基づいて利害調整をすることが必要で、社会的コンセンサスを形成する国民の役割はガバナンスを閉じる意味でも、公務員自身の倫理観などとともにとても重要です。政府や公務員の質は最終的には国民の民度によって決定される部分が大きいのかもしれません。

何やら、今夜のブログはわけの分からない結論になってしまいました。エコノミスト的に何らかの見方が提供できるハズだと思うんですが、私自身で問題の本質が整理されていないのかもしれません。もう少し勉強します。でも、経済評論の日記に分類しておきます。

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2006年5月22日 (月)

関西ダービーに見る関西圏の地盤沈下

週末から今夜にかけてプロ野球のセパ交流戦で、我が阪神タイガースとオリックスの3連戦が甲子園球場でありました。スポーツ新聞などでは関西ダービーと呼ばれているようです。幸いにも我が阪神タイガースが3連勝しました。今夜はボロ勝ちでした。もっとも、オリックスの監督は阪神OBの中村監督だったりします。そして、オリックスの中村監督も阪神の岡田監督も早稲田大学の出身だったりします。昔の阪神のエースだった村山投手のように関西大学出身の選手は少なくなってしまったんでしょうか?

関西ダービーと呼ばれているのは、今では、関西圏にプロ野球球団がセリーグの阪神タイガースとパリーグのオリックス・バファローズしかなくなったからで、これはとても寂しいことのように思います。よくよく考えてみれば、私の子供時代の30-40年くらい前にはセリーグは阪神だけでしたが、パリーグに南海、近鉄、阪急と3球団あり、京阪などのマイナーな電鉄会社を除けば、関西の大手民鉄はみんなプロ野球球団を持っていたりしました。
その後、順不同ですが、南海ホークスがダイエーに身売りし、さらに、ソフトバンクになりました。阪急はオリックスに身売りしてブレーブスからブルーウェーブになった後、近鉄を吸収してバファローズになったりしています。セリーグの阪神だけが昔と変わらぬ姿に見えるんですが、親会社の阪神電鉄は村上ファンドに半数近い株を買い占められて、スポーツ新聞情報では、京阪と経営統合するといってみたり、いや、阪急だと報道されたりで、万全の経営体制からはほど遠いような気がします。
チーム成績にしても、阪神タイガースは昨年セリーグ優勝し、今年もそこそこの成績で走っていますが、オリックスは上位4チームから少し離されてパリーグの5位です。パリーグは上位3チームのプレーオフなのに、3位争いもしていないわけで、しかも、パリーグの最下位は今年もダントツで例のチームで決まりでしょうから、5位ということは実質的に最下位と同じではないでしょうか。

私自身は京都の南部の出身で、友人が京都府庁に勤めていたりするんですが、それは別として、京都では775年に桓武天皇が平安遷都されてから1200年の記念行事を1995年に執り行ったりしました。1100年近くも日本の首都だったわけです。先年亡くなった私の父なんかは昭和ヒトケタ生まれの農家の出身ですから、京都人としての誇りも高く、京都府南部から奈良県北部にかけての地帯は、おそらく、平城京末期から大正期くらいまで1100年以上にわたって日本でもっとも豊かな地域であったと自負していました。東京圏の経済規模が大阪圏を抜いたのが昭和9-11年の間であったろうと推計されていますので、これは根拠があります。
日本が農業社会であったころには、今の京阪奈丘陵が日本のもっとも豊かな最先端地域であったことは間違いありません。ひとつの証拠は「下らない」という言葉です。これは、もともとは、江戸近在の産品を指していう言葉らしいです。つまり、京都や大阪は上方であって、上方から江戸に運ばれて来た産品が「下って来た」いいモノであるのに対して、江戸近在の産品は「下って来ない」ために、「下らない」よくないモノで、「下らない」はよくない、と同じ意味に使われているようです。
ついでながら、「上京」とは地方から東京に行く意味で使われているようですが、20年以上も前に私が就職した際に、私の恩師の京都大学教授は、私が帰省ででも京都に戻って来る際には立ち寄りなさい、との意味で、「上京の折はお立ち寄り下さい」とハガキで送って寄こしたりしていました。東京から京都に行くのが「上京」であると当時の京都大学教授である恩師は考えていたようです。さすがに、東京で就職することを「都落ち」とは考えていなかったようですが、認識にズレがあるのは明らかです。もっと前の私の大学受験のころには、東京以外の地方大学に通うことは「都落ち」と考えられていたフシがあります。私は京都大学でしたので都に留まったのかもしれません。

今では、関西圏の地盤沈下は激しく、経済規模では東京圏とは比べようもなくなってしまいましたが、プロ野球球団の減り方がそれを象徴しているように思えてなりません。

それでも、やっぱり、

がんばれ

阪神タイガース

今夜のブログは無理やりに阪神タイガースの日記にしておきます。

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2006年5月21日 (日)

ムシキングの大会に出た後、電力館で遊ぶ

今日は、先週のうちにエントリーしておいたムシキングの大会に出場するために渋谷の道玄坂にあるセガのゲーセンに行きます。ムシキングの大会は1時から個人戦で、4時からペア戦です。先週のうちに登録を済ませてあり、先着順の出場ですので、2週間前の5月6日のように出場者の抽選もなく、子供達は2人とも個人戦に出場できますし、兄弟によるペア戦も出られます。
まず、個人戦です。32人出場で大いに盛り上がりますが、場所がなくて子供達が床に座るのは、場所が渋谷のゲーセンだけに、今後の教育的な配慮を心配します。しかし、我が家の子供達は2人ともあえなく1回戦で敗退します。敗因はとても明確で、強いムシを持っていなかったからです。個人戦は2匹のタッグマッチで、唯一の制限はアダーコレクションのムシであること、だけなので、ほとんどの出場者の子はHP180のサターンオオカブトとHP200のマンディブラディスフタマタクワガタの組合せだったんですが、我が家の子供達はこんなに強いムシは持っていません。アダーコレクションでこのような強いムシが出るまで、ムシキングで遊ぶ回数が達していない、としかいいようがありません。まあ、ここで負けるのは仕方がありません。

次の4時のペア戦まで時間を持て余したので、真剣に家に戻ろうかと思いましたが、渋谷に出たついでに東京電力の電力館にも立ち寄ります。2年前に訪れた時は3階がキッズ向けだったんですが、かなりこの2年間で模様替えしたらしく、5階が子供向けになっていました。我が家の子供達はバッテリーコーナーで体力勝負を挑みます。足踏みで発電するのと手回しで発電するのとがあるんですが、手回しの方だけは100パーセントに達しませんでした。
その後、音楽を作曲したり、マインドボールと称するゲームをしたりしました。マインドボールは、おでこを引っ付けて脳波を測定しリラックスしている方からそうでない方にボールが転がるというもので、我が家とカップルの3対2の対戦でした。ゴールにボールを運ぶことはできませんでしたが、我が家の方がリラックスしていて落ち着きがある結果となりました。下の子は温泉に行ってリラックスしている自分を想像していたそうです。勝因はこれかもしれませんが、今まで温泉には連れて行ったことがないので、とても不思議でした。
マジカルホールのおもちゃで遊んだり、ロボットステージでロボットと遊んだり、ワンダーチューブで写真を撮ったりと、5階でいろいろと遊んだ後、中2階の横顔をレーザーで紙に焼いてもらって電力館を出ました。やっぱり、我が家の子供達は科学館系の遊び場は大好きです。

ふたたび、セガのゲーセンに戻ります。今度はなかよしペア戦です。制限は2人合せてムシのHP360までです。兄弟で話し合って、2人ともHP180のムシにして、先発は下の子です。下の子はHP180のブルマイスターツヤクワガタで、対戦相手のHP200のアクティオンゾウカブトを見事に撃破します。しかし、さすがにHPを使い果たし、2人の対戦相手のHP160のネプチューンオオカブトに早々に負けます。おにいちゃんはHP180のグランディスオオクワガタですから、大いに期待しましたが、結局、相手方の必殺技がパーなのに対して、おにいちゃんの必殺技がグーだったので圧倒的に不利となり負けてしまいました。下の子がもっとお兄ちゃんを責めるかと思いましたが、小学生のくせにとても大人の対応で感心しました。

最後に、昨日はおにいちゃんのために、また、半分は、私自身のために、コミックのケロロ軍曹を買い与えましたので、今日は下の子のためにキーボッツを買い求めました。もちろん、ケロロ軍曹のコミックは下の子も読みますし、キーボッツはおにいちゃんも遊びます。ムシキングの大会は負け続けましたが、電力館も面白かったし、お土産もあったので子供達はご機嫌でした。

下の写真は左側のが電力館のバッテリーコーナーで遊ぶ子供達で、右側のがムシキングの大会で奮闘する子供達です。

電力館  ムシキング大会

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2006年5月20日 (土)

今日は青山通りを歩き回り、ケロロ軍曹のコミックを買い求める

今日は散歩代わりに青山通りを歩き回りました。先日、冬物の背広をクリーニングに出したので、それを引き取りに行くつもりだったんですが、子供達がコミックを買ってくれといい出します。角川書店から出ているケロロ軍曹です。アニメは12チャンネルで放送しています。
午前中は団地の草むしりがあり、女房と下の子が参加しましたので、私とおにいちゃんが晴れ上がった青山通りを延々と歩きます。青山一丁目のツインビルにある本屋さんから、途中の本屋さんもいくつか立ち寄りつつ、片道2キロを越えるであろう距離を延々と歩きます。午前中の2時間ほどはこれに費やします。ケロロ軍曹のコミック最新第12巻まで買い求めます。しかし、第2巻が欠けています。このため、午後からは草むしりを終えた下の子と青山ブックセンターまで行きます。でも、NANAは大量に並んでいたのですが、ケロロ軍曹は置いてなく、なぜか、軒並み、青山通りにある本屋さんでは第2巻が入手できませんでした。
午後からはケロロ軍曹のコミックを読み始めます。実は、私はマンガ喫茶で読んだことがあります。ですから、先月4月27日のブログで紹介したように、日向冬樹の部屋の壁に潜伏していたケロロ軍曹が、冬樹の姉の夏美にあっさりと潜伏を見破られて捕獲された上に、ケロボールを冬樹と夏美に奪われてしまうあたりの初期の設定はそれなりに知っています。ケロボールのような武器を侵略相手の地球人に奪われた場合、軍法会議で死刑になったりするんですが、ここでケロロ軍曹は「貸したんだ」といい張ったりしているわけです。

マンガ以外では、パソコンのゲームでも遊びます。ケロロ軍曹のホームページがいくつかあり、フラッシュで作成したゲームを置いてあったりします。ゲームを一定時間でクリアしたり、クイズの成功率が50点以上だったりすると、ごほうびで壁紙がもらえたりします。我が家の子供用のIBMデスクトップはクレヨンしんちゃんの壁紙なんですが、今日の午後でケロロ軍曹の壁紙を6枚手に入れたので、今夜からケロロ軍曹に変更したりしました。春休みの映画からケロロ軍曹の株が上がったような気がします。

明日は渋谷のゲーセンのムシキングの大会にエントリーしてありますので、チャンピオン目指して出かけます。

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2006年5月19日 (金)

少子化対策とは何か?

昨日の経済財政諮問会議で少子化担当の猪口大臣が出席して、政府の少子化対策などについて話し合われたようです。また、経済財政諮問会議の場ではないようですが、朝日新聞などによれば、猪口大臣が政府の責任で「お見合いパーティー」など、独身男女の出会いの場を設ける案を閣内で打診していたらしい、との報道もあります。また、猪口大臣ついでに、今日の閣議後会見だと思うんですが、やっぱり、朝日新聞の報道では、秋田の小学1年生が殺害された事件に関して、子供の安全対策のためのスクールバス導入の必要性を改めて強調したそうです。
少子化の話から脱線ついでに申し上げると、このところ、広島、栃木、秋田と小学1年生が殺害される事件が続いており、先月4月7日付けのブログ書いた通り、従来より、黄色い帽子とかランドセルカバーなんかで、小学1年生を過剰に識別可能にするようなことは好ましくないのではないか、との意見を私は持っています。中欧の友人から、クロアチアには「子羊に旗を立てるな」とのことわざがあると聞いたことがあります。この友人自身はクロアチア人ではないので、真偽のほどは不明ですが、日本の「雉も鳴かずば撃たれまい」のようなもので、標的になるようなことはしない方がいい面があるのではないか、と思っています。もちろん、その筋の専門家がいろいろと考えた末にやっていることですから、望ましい点もいっぱいあるんでしょうが、そのうちに、捕まった犯罪者が帽子やランドセルカバーで小学1年生が判別しやすかった、とでも自供して衝撃が広がらないとも限りません。

少子化対策に話を戻すと、一体、そもそも「少子化対策」とな何なのか?との疑問があります。猪口大臣をはじめとする政府では少子化を食い止めるのが少子化対策と呼ばれているようです。私は、どちらかというと、経済社会を少子化に対応させる方が重要ではないかと思っています。要するに、少子化の防止ではなく、少子化を前提として、少子化が進んでも経済社会の活力を失わないようにするのが少子化対策の本筋ではないかと思っています。
例えば、年金です。少子化のほかのもうひとつの重要なファクターである高齢化を取りあえず考慮の外に置いておくとして、少子化を食い止めて現行の年金制度を維持するべく努力するのは、私には賢明な方策とはとても思えません。少子化を前提に、それでも持続可能な年金制度を設計するのが政府の役割だと思っています。これについては国民のコンセンサスがあるような気がします。
いずれにせよ、少子化対策の各論ではいろいろな方策が考えられるんでしょうが、全体としては、少子化を前提にこれをアコモデートするような少子化対策が求められているような気がします。少子化を食い止めて、産めよ増やせよで出生率を引き上げるのは、地方自治体はともかく、中央政府としての少子化対策の大きな柱にすべきではないような気がします。もちろん、部分均衡で済ませられる地方政府については、他地域からの人口流入も含めた人口増加が可能ですから、工場誘致と同じようなノリで少子化の防止が可能かもしれませんが、中央政府では移民受入れを別とすれば、これはゼロサムで不可能、あるいは、とてもコストが高い局面に達してしまったような気がします。

エコノミスト的に考えると、子供を持つことに対するインセンティブを引き上げる一方で、少子化を前提にして、少子化が進んでも経済社会の活力が失われないような方策を探るべきだと思います。

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2006年5月18日 (木)

この長雨は1993年以来か?

このところ、雨の日が続いていて、ご挨拶は「よく降りますねえ」が通り相場になっていたりします。雨がって蒸し暑い日もあれば、気温が上がらずに肌寒い日もあったりして、私は先週から今週にかけて風邪がなかなか治らずに苦労しています。若いころであれば回復力も強くて、割合とすぐに直ったりしていたんですが、40代も半ばを過ぎると風邪からの回復もままなりません。
また、雨で心配しているのは子供達の小学校の運動会です。松戸では小学校も幼稚園も9月か10月に運動会があったのですが、青山の小学校では今月末に運動会があるらしいです。雨が降って運動会の練習が取止めになると、我が家の子供達は素直に喜んでいたりするんですが、運動会そのものが中止になってしまうとガッカリでしょう。特に、下の子は体力自慢ですから運動会は楽しみにしています。私も楽しみです。

例年ベースで考えれば梅雨に入るにはまだ間がありそうな気もしますが、4月13日のブログに書いたように、今年は傘が手放せません。
でも、よく考えてみると、ジャカルタの3年間で私はを差したことがありません。3月3日のブログに書いたように、赤道直下の熱帯にあるジャカルタでは日本のようなシトシトと長時間にわたって降る雨ではなく、熱帯特有のスコールでバケツをひっくり返したような雨ですから、傘を差してもずぶ濡れになって、傘を差す意味がないからです。ボロい傘なら壊れかねません。雨の中を移動する場合は、屋根のあるところから自動車に乗り、屋根のあるところで下ろしてもらうしかありません。自動車がない場合は屋根のあるところで雨宿りをして雨が止むのを待ちます。通勤時間帯に雨が降ると、道路が高架になっているところで、大勢の人が雨宿りをしているのを見かけたことがあります。熱帯特有のスコールですから、日本のシトシト雨のように何時間も何日も降り続くことはなく、2-3時間ほどで止んでしまうのが一般的でした。雨宿りで待つ意味はあります。

先日お会いした人が、今年の春先から雨が続いている現状は1993年の冷夏長雨を思い起こさせるといっていました。バブル崩壊から、少し薄日が差して来た日本経済の底割れを生じさせた1993年の冷夏長雨です。日照時間不足で米が大不作となり、タイ米を輸入したりした、社会現象まで生じさせた、あの年です。幸か不幸か、私は1993年には在チリ大使館で外交官をしており、この年の日本の冷夏長雨を体験していません。カリフォルニアから輸入した国宝ローズをサンティアゴで食べていた記憶があります。翌年1994年に帰国すると、その年の夏は猛暑で気温は連日30度を大きく上回り、その前年の冷夏長雨なんて想像もできませんでした。猛烈な勢いで円高ドル安が進行し、大使館時代のドル建てのお給料が大幅に目減りした記憶があります。
円高ドル安とは別に、ちょうど1990年代半ばころはコンビニ業界の出店ラッシュが続き、景気低迷の中でコンビに業界は売上げを伸ばしていたものですから、業界の方にヒアリングのために役所に来ていただく機会がありました。そうすると、コンビニ業界では景気よりも天気、天気よりも店長の元気で売上げが伸びている、とのお説を伺い、官庁エコノミストとして無力感を覚えた記憶があります。確かに、経済活動が活発になりエネルギー消費が増加して気温上昇の一因となった結果、バタフライ効果でも生じて天気に影響をもたらす経路がないではないですが、どちらかといえば、景気から天気につながる因果関係よりも、天気から景気に及ぼす影響の方が大きいのだろうと、同僚と話していたりしました。20世紀末から現在にかけて、太陽黒点が景気循環に影響を及ぼすと考えているエコノミストはごく少数派でしょう。

早くいいお天気の五月晴れの季節に戻って、子供達の運動会を楽しめるようになるとともに、景気に悪影響が出ないように祈るばかりです。

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2006年5月17日 (水)

子供達が通販カタログでベッドの品定め

今日は、なぜか、お風呂から上がってから子供達が通販カタログを引っ張り出して、子供部屋に置くベッドの品定めを始めました。一応、ベッドを買って、子供部屋で寝始めるタイミングは今年の夏休みからと話し合っていますが、品定めはいつから始めるとは決めていません。

それにつけても、心配なのは2月15日のブログでも取り上げた寝相の悪さです。でも、子供達にいわせれば、寝相をよくしようと意識していても、寝てしまえばどうしようもない、ということになります。これはこれで正しいような気がします。それに、寝相をよくしてからでなければ子供部屋で寝られないようなことになれば、いつまでたっても親といっしょに寝なければならない可能性すらあります。
おにいちゃんの方は、さすがに、それなりに寝相が悪いことを自覚していて、低めのベッドに関心を示します。しかし、下の子は自覚が足りないのか、とても野心的なのか、どちらか分かりませんが、極端にもロフトベッドに大きな関心を示します。実は、私も結婚前にはロフトベッドで寝ていたので、ベッドの下の空間が有効活用できるロフトベッドの便利さは体験しています。しかし、カタログにはロフトの高さが142センチとあり、現時点での子供達の身長が130センチくらいですから、自分の身長よりも高いところからフローリングの木の床に落ちるとかなり痛いのではないかと、やや心配になります。もっとも、ジャカルタのころは大理石の床でしたので、これよりはマシな気もします。
もちろん、今夜ですべてを決めてしまうわけではありませんから、参考情報として通販カタログを見ているだけで、子供達のある程度の方向性が示されたので、私からもロフトベッドのような高いベッドと複雑な形状のベッドに対して少し軽い懸念を示しておきます。前者は落ちると痛そうだからで、後者は組み立てさせられるの私に決まっているので、負担をできる限り軽くしておきたいからです。パソコンラックも、本棚も、パイプハンガーもすべて私の作品ですから、子供部屋のベッドも私が作ることになるのはほぼ確実です。とすると、ロフトベッドは危険性の観点からも、私の手間の観点からも、二重の意味で好ましくないような気がしないでもありません。

でも、これだけ楽しそうにベッドの品定めをする子供達を見ていると、私まで楽しい気分になってしまいます。親バカの私のことですから、子供達の希望通りのベッドを買うことになるんだろうと思います。その前に、家具屋さんに実物を見に行きたい気がしないでもありません。

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2006年5月16日 (火)

官庁エコノミストのジレンマ

引き続き、日本経済の先行きについては楽観的な見方が多い中で、円高を嫌気する形で株式市場が弱くなりつつあります。東証の日経平均は今日で6日間続落です。世界経済や日本経済も今年後半から来年にかけてスローダウンするとの見方も広まりつつあります。

先行き経済に関するいろんな見方が新聞や経済誌なんかに取り上げられている中で、先日、私の同僚の官庁エコノミストとお話ししていたんですが、その人が売れっ子のマーケット・エコノミストを槍玉に上げる形で、役所にいてよかったと思うのは、突飛なことをいう必要がないことである、といっていたのが印象に残りました。
確かに、私の知り合いのマーケット・エコノミストの中には、常に先行き不透明感を表明する弱気派の人や、逆に、超強気の発言を繰り返す人などがいることは事実です。弱気派の知り合いに聞いてみたことがあるんですが、要するに、取材する側も弱気の発言を期待して聞きに来るわけなので、その期待通りの発言を繰り返さざるを得ない面があることは認めていました。
いい方は悪いのかもしれませんが、的確に先行きを見通して、なおかつ、マスコミなんかで取り上げられ続けようとすれば、常に正しい見方を提供し続ける必要があるわけで、これは正直にいって難しいと思います。でも、多くのエコノミストがこれを目指しているのは事実でしょう。他方、マスコミなんかも先行きについて確たることがいえないような場合は、強気派と弱気派の両方のエコノミストの意見を両論併記的に掲載することはひとつの手です。常に強気のバイアスを持った発言をするエコノミストと、逆に、常に弱気のバイアスを持ったアナリストを両方取材して、一見したところ、偏りのない報道をすることが可能なように見えます。
良し悪しは別として、現在の報道各社の記者クラブ制度などからして、民間シンクタンクよりも官庁の発表モノはマスコミなんかに取り上げられる確率が高いですから、特定のバイアスをかけて注目を引く必要がないのはその通りです。さらにいえば、官庁の存在意義からしても、中立的な経済分析が求められていることはいうまでもありません。

しかし、当たり前の中立的な分析を続けている官庁エコノミストですから、先行き見通しを当て続ける必要もあります。そして、そのためには深い学識と経験が必要になりますが、そこは、公務員のカテゴリーに属する官庁エコノミストですから、人事異動もありますし、学歴も通常のサラリーマンと変わりありませんから、大学院の博士課程まで経済学の勉強を続けたアカデミックコースのエコノミスト、すなわち、大学教授とは自ずと差が生じます。要するに、官庁の守備範囲の業界を別にすれば、広く浅くしか学識がない場合が多いわけです。
それでも、官庁エコノミストから学界に転じる人も少なくありません。天下りの代わりに大学に再就職するくらいの年齢の人は別にして、基本的には、官界のころの得意分野、あるいは、所管業界のネタで勝負する人が多いんですが、そうでなければ、ニッチを探すことになります。財政や金融のようなメインストリームの分野ではなく、一昔前でしたら、開発経済とか環境経済とかの分野です。でも、このような分野でも最近ではアカデミックコースの人が進出するようになり、役人上がりのエコノミストはもっとニッチな分野を探さねばならなくなりつつあるとのウワサを聞いたことがあります。

突拍子もない見方を提供する必要はないけれど、実は、突拍子もない見方を提供できるだけの学識があるとは限らない官庁エコノミストの悲しい性格が垣間見えます。
今夜のブログは無理やりに経済評論の日記にしておきます。

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2006年5月15日 (月)

日本企業は不都合を隠したがる

今日の午後はコンプライアンスに関するセミナーに参加して、講師の方々からのお話を拝聴していましたが、1人だけ、相変わらず、日本経済の特殊性を言い立てる人がいました。一部上場の有名企業の社長と会長を歴任して、今は相談役か何かをしておられる方だと思います。ガバナンスやコンプライアンスなどについては、日本は諸外国と比較して違うんだと思っているんでしょう。それにしても、アングロサクソンの市場経済やグローバルスタンダードと比較して、日本経済、あるいは、日本の市場経済は異質だと考えている人がまだいるんでしょうか?

昨年あたりから、またしても「リビジョニスト」なる言葉をよく聞くようになりました。最近のは経済とは関係なくて、多くはユダヤ人に対するホロコーストをリビジョンする立場の人を指しているようですが、10年程前には日本経済に対する米国内の見方として、リビジョニストが騒がれたことがあります。昔懐かしいスーパー301条なんて、覚えている人も少ないでしょうが、1995年の春、自動車およびその部品に関する日米貿易交渉が決裂し、米国がスーパー301条を使用して、日本の高級車輸入に100パーセントの関税をかける経済制裁を決定し、日米貿易戦争前夜の様相を呈していたことがあります。
私も当時は日米包括協議の別の分科会に引っ張り出されて、ああでもない、こうでもない、と、とても強い外圧に悩まされたことがあります。しょっちゅう米国に海外出張していました。1995年1月の阪神淡路大震災の日も成田空港で米国行きの飛行機を待っていた記憶があります。
当時、米国は民主党のクリントン政権下でしたが、ウォルフレンやファロウズなどはリビジョニストを代表して、第2次世界大戦前後の日本人のメンタリティを分析していたりします。例えば、日本人は戦時中には軍の命令に自分の命を捨てるほど忠実だったんですが、敗戦を迎えるやいなや、掌を返したように、米国占領軍に気味が悪いほど従順に従ったりしていました。ですから、リビジョニストは、「日本人の内的行動を変えさせる方法として残されているのは外部からの圧力しかない」とし、さらに、「外部の圧力が挑戦不能なほど強くなければならない」と結論を下したりしました。これが、この時の日米自動車貿易摩擦における米国政府のウルトラ強圧的姿勢の本当の理由のひとつであると考えられています。

ひるがえって、数年前にAPECでアジア的価値が一瞬だけ取り上げられたことがありますが、日本国内ではひっきりなしに日本特殊論が取り上げられています。今日午後のセミナーはコンプライアンスに関するものだったんですが、このコンプライアンスやガバナンス(時々、CSRに代替されることがあります)については、日本の企業はかたくなに欧米流、というか、アングロサクソン流のコンプライアンスやガバナンスを否定し、日本流のCSRとかを推奨したりします。そして、そもそも、アングロサクソン流がガバナンスで、日本流がCSRだったりして、用語そのものに地域的特殊性の思惑を込めたりします。
私はホロコーストに対するリビジョンについては別として、日本経済が特殊だとは思っていませんし、日本の企業家が日本経済を特殊だと思いたがるメンタリティが理解できません。しかし、ここに、謎を解く鍵があります。日本人だけがして、外国人がしない行動に、ハゲスダレがあります。そうです。周囲の髪の毛を伸ばして頭頂部のハゲを覆い隠す、アノ方法です。少し前にある雑誌で見たのですが、20年ほど前の中曽根総理大臣のスダレ頭と現在の米国FEDのバーナンキ議長の潔いハゲ頭を比較して、改めて、ルース・ベネディクトの「菊と刀」におけるの文化を再考している記事がありました。
つまり、日本は恥の文化であり、ハゲ頭もスダレで隠していれば、つまり、他人に見られなければオッケーなんです。キリスト教国は神が原罪を背負ってくれており、他人に見られようが見られまいが、罪は罪なんです。ですから、かどうかは知りませんが、ハゲ頭はスダレで隠すことなく、堂々とむき出しにするようです。

日本企業のガバナンスやコンプライアンスで最も悪い点は、バレなければオッケーの体質なんです。隠しおおせれば隠してしまう点なんです。コンプライアンスで不都合な点を隠そうとし、CSRでガバナンスの対象を拡散するのが日本企業の特殊論だとすれば、とても悲しいことだと思います。

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2006年5月14日 (日)

午前中は下の子とボーイスカウト、午後は上のおにいちゃんと渋谷で買い物

ぜんぜん風邪が治りません。ひょっとしたら、新しくひき直したのかも知れませんが、鼻が詰まって咳も少し出て、微熱までぶり返したように思います。新たに、下痢も始まってしまいました。でも、今日はとても大切な家族サービスの日です。

朝からは下の子に付いて行って、ボーイスカウトのビーバー隊の活動に参加します。雨が止んで、そろそろいいお天気になりかけたぐらいのタイミングでビーバー隊の集合です。前回、4月23日の活動の最後にビーバー隊のベストとスカーフなどをもらいましたが、今日は最初にキャップをもらいます。
下の写真は集合の時の写真です。

ビーバー隊集合

今日は工作でブーメランを作ります。ペットボトルを切ったり伸ばしたりで原型を作り上げるんですが、この根本的な作業よりも着色作業に多くの時間を費やします。透明なポリエチレンにマジックで色を付けます。もちろん、最後は飛ばして遊びます。ブーメランというには少しムリがあるかもしれませんが、なかなかユニークな軌道で飛ぶので、これはこれでとても面白いです。
最後に、歌を歌ってお別れです。歌集とノートをもらいました。いつもながら、下の子はボーイスカウトの活動には大満足です。

午後からは上のおにいちゃんを連れて渋谷に買い物に行きます。おにいちゃんはムシキングがお目当てで、最初にセガのゲーセンに向かいます。ついでに、私は来週のムシキングの大会のエントリーも済ませます。来週の大会は個人戦がアダーコレクション限定で、2匹対2匹のタッグマッチ戦、ペア戦は合計360までの限定です。どちらも中学生以下を対象としています。首尾よく我が家の子供達を個人選、ペア戦ともエントリーさせることができました。先週5月6日の大会のような抽選ではなく、先着順の出場ですから、来週の午後は必ずムシキングの大会に出場することができます。個人戦・ペア戦とも出られるんですから楽しみです。
ムシキングに続いて、ドラッグストアで買い物をします。109の前に松戸にいっぱいあったマツモトキヨシがあり、ヘアケア製品を買い求めます。それから、お風呂場時計がメチャメチャに遅れるようになったので、適当なのをおにいちゃんに選ばせます。最後に、冷やかしでデパートのおもちゃ売り場をのぞきます。キーボッツの新しいシリーズを拝見します。
夕方に青山に帰り着きました。

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2006年5月13日 (土)

冷たい雨のために家で遊ぶ

今日は冷たい雨で外出を諦めました。家でボケボケして遊びます。
なぜか、午前中は人生ゲームをします。子供達は何とかフリーターにならずに、そこそこの職に就くことができ、最終的に、100万ドルを超える収入を得ます。

午後からはパソコンで遊びます。我が家は何台かパソコンがあり、メールクライアントとしてポストペットをインストールしてあります。何台かあるパソコンのうち、2台はソニーのバイオですからポストペットはプレインストールしてあります。
メールソフトがポストペットであるために、プロバイダはソネットです。ポストペットパーク無料になるからです。オヤツ、部屋などを無料でダウンロードでき、いろいろとアレンジして遊べます。しかも、ソネットは本会員1名のほかに3名までIDをもらえますので、家族全員にIDが行きわたります。要するに、子供達にも個別のメールアドレスを与えることができます。
ですから、子供達の間でメールをやり取りし、この際に、ポストマンではなくペットに運ばせることにより、戻って来たペットがひみつ日記を書きます。運がよければペットが配達の途中で宝物を拾ってくることもあります。この宝物は宝物箱にしまってあります。このあたりは、ポストペットを知ってる人には分かりやすいのですが、アウトルックエクスプレス専門でポストペットを知らない人には理解不可能かもしれません。
要するに、メールソフトの中で飼っているペットがメールを運んでくれるわけです。そして、運んで来てくれた相手側のペットにオヤツをあげたり、お風呂に入らせたりすることができるわけです。もちろん、自分で飼っているペットのオヤツをあげたり、入浴させることも可能です。ペットの状態を知るボタンもあり、おなかが減っているようだとオヤツをあげたりします。今まで何通のメールを運んだかが記録されていたり、飼い主の誕生日を登録することによりペットからバースデーメールが来たりします。
団地住まいが続く我が家なんかでは、ちょっとした娯楽になります。これを、家族4人で順番にメールをやり取りして、楽しんでいた時もありました。今ではパソコンを常時4台出しているわけではなく、現在は2台しか稼動させていませんから、今日なんかはモバイル用の小さいバイオを取り出して3台にして、私と子供達の3人でメールをやり取りして遊んでいました。
もっとも、おにいちゃんの小学4年生は、実際に、ジャカルタのころのお友達とメールをやり取りしていたりして、実用的に使えているんですが、さすがに、下の小学2年生はローマ字入力もままならず、とても時間がかかってまだ実用にはなりません。まあ、それでも、家族の中とはいえ、小学2年生がメールを出すんですから、タイヘンな時代になったもんです。こんな子供達が職場で働くころにはオフィス仕事もずいぶんと変化していることでしょう。

下の写真は、左側のが人生ゲームで遊ぶ子供達で、右側のがポストペットで遊ぶ子供達です。

人生ゲーム  ポストペット

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2006年5月12日 (金)

大手町に見る街の移り変わり

まだ、風邪で体調が悪いながらも、何とか熱は下がり、薬で眠い程度になりました。何とか早めの段階で風邪から回復できたのではないかと思っています。しかし、宮仕えのサラリーマンのツラいところで、今日も通常通りの出勤です。でも、今は夜に入って週末体制に移行しています。

今日の午後は大手町の金融機関系のシンクタンクに出向いて、お約束していたエコノミストからいろいろとお話を伺ってきました。私の不得意分野を専門とするエコノミストの方です。私は京都の人間なので、いわゆる一見さんを忌避するところがあり、公務員ですからやったことはないんですが、知らない人に対する飛込みセールスなんて、とてもできないだろうと思います。専門分野が違って面識のないエコノミストにアポを取る時も、できる限り、知り合いから紹介してもらうようにしています。しかし、今日お会いしたエコノミストは私から飛込みで電話してアポを取り付けました。実は、こんな時、役所の参事官の肩書きはとても重宝です。一見で電話やメールを差し上げても、すげなく断られることはまずありません。これは、相手が国会議員の先生方でもそうです。役所の参事官を名乗って、議員会館にご説明にうかがいたいのでアポを、と申し上げれば、よほどのことがない限り断られることはありません。私の同業者のシンクタンクのエコノミストや大学教授なんかはいうに及びません。

大手町界隈で感じたのですが、建物は以前とそんなに変わり映えしないのに、金融機関の合併や何やにより、地図の方は大きく変化しているように思います。そもそも大手町はいろんな地下鉄路線が乗り入れていて、駅自体がゴチャゴチャといっぱいある上に、ビルの名前が金融機関の合併などに伴って変更されまくるものですから、一見しただけでは地図を理解できないことがあります。これは今はこの名前だが、以前はこれこれだった、とか、自分なりに少し前の名称も併せて考えないと、スンナリとは地図を読むことすら出来ません。
今ではもうなくなりましたが、官庁街からほど近い虎ノ門交差点には、その昔、第一勧業銀行の支店が2つありました。私が役所に入った時には、第一銀行だった方の第一勧業銀行と勧業銀行だった方の第一勧業銀行、と呼んでいる人がいました。そこまでさかのぼると、わけが分からなくなりますが、現在の大手町では私はこれに近い混乱を覚えます。地上に出てビルを見れば、色や形で思い出す部分もあって、そうでもないんでしょうが、地下鉄の駅を出たところで地図を見ていると、さっぱり、わけが分からなくなる時があります。

役所の近くの赤坂でも、別の意味で、これに近いものがあります。赤坂や六本木などの繁華街ではお店の移り変わりがとても早いです。先月あったラーメン屋が、今月は別のお店になっていたりします。一見したところ、赤坂はパチンコ屋さんと焼肉屋さんが多いように見受けられるのですが、同じ焼肉屋さんでも名前が違っていたりする場合もあるようです。もっとも、赤坂のビルの大きさは大手町よりも格段に小さいので、道に迷っても被害は大手町よりも小さく済みます。なお、六本木では六本木ヒルズや防衛庁跡地などの大規模再開発が進んでいて、もっと、移り変わりが早いようなことをいう友人もいますが、私は余り六本木には出ないのでよく分かりません。いずれにせよ、大手町のビルが名称だけを変えたのと違って、赤坂や六本木の繁華街では店自体が潰れてしまう場合も少なくないように見受けます。

霞ヶ関周辺の官庁街でもビルの建替えが進んでいます。今は、霞ヶ関ビルにほど近い会計検査院と文部科学省の建設が進んでいます。私の親元官庁の古いビルも、そのうちに建て替えられるのかもしれません。

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2006年5月11日 (木)

風邪で活動が鈍る

昨日の午後から自覚され始めた風邪のために、どうも、仕事がはかどりません。そうでなくても、私はお役所仕事が身についてしまって進捗が遅いのに、さらに風邪のために悲惨な状態になっています。
行きつけの医者に行って風邪薬をもらって、昨日からの続きで飲んでいます。微熱があると診断されましたが、今は鼻風邪の段階で、のどからが出ないうちに治しておく方がいいといわれました。当たり前です。もらった風邪薬はとても眠くなる薬なので、明日の生産性はさらに落ちそうな気がします。

今日は、知り合いのシンクタンクのエコノミストとランチの約束があり、午後からも、別のシンクタンクの研究会に出席する予定でしたので、通常通りに出勤します。しかし、ランチはともかく、午後からの研究会は途中で失敬してしまいました。
役所でも、知り合いの大学教授から財政のサステイナビリティに関するメモをもらって読み始めましたが、エラく時間がかかってしまいました。関連して、マサチューセッツ工科大学(MIT)のブランシャール教授のペーパーをダウンロードして読み始めましたが、これはサッパリです。政府財政がポンジ・ゲームを出来る条件について、4つのケースで場合分けして論じているんですが、数式が頭の中でゴチャゴチャになってしまい、理解がはかどりません。来週あたりに、体調を回復した後で読んだ方がいいような気がします。

今夜の甲子園は阪神がロッテにセイフティリードして、試合がとても順調なこともあり、今日も我が家の小学生といっしょに9時に寝ます。

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2006年5月10日 (水)

今夜のブログは風邪で1回休み

風邪をひいて微熱が出ています。今日の午後は神田駿河台にある某大学で研究会に出席していたんですが、そこで、一番若手の先生に「体調が悪いんですか」と指摘されてしまいました。神田駿河台にある大きな大学のうち、スクールカラーがピンクの方ではなくて、の方です。どうでもいいですが。
以前にもらった風邪薬が1包みだけ残っていたので、夕食後にそれを服用し、明日には医者にも行くつもりですが、少し重要な仕事の予定があるので休めません。
ということで、今夜のブログは1回休みにします。甲子園のプロ野球も雨で中止のようですし、我が家の小学生といっしょに9時に寝ます。

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2006年5月 9日 (火)

メタボリックシンドロームって知ってましたか?

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)って知ってましたか?私はぜんぜん知りませんでした。このメタボリックシンドロームについての記事が今朝の朝刊各紙に掲載されていました。我が家は朝日新聞ですので、1面トップでした。
その朝日新聞のWEBサイトからの引用です。私なりに概要を取りまとめてあります。
厚生労働省の発表によれば、心筋梗塞や脳卒中など生活習慣病の引き金となる「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の疑いが強いか、その予備群とみられる人が40歳を過ぎると急増するそうです。メタボリックシンドロームの判定は、内臓脂肪の蓄積を示す目安としてウエストが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上を必須条件とし、さらに血中脂質、血圧、血糖の2つ以上で基準値を超えた人が「疑いの強い人(有病者)」、一つ超えた人が「予備群」と考えられるそうです。

ひるがえって、我と我が身について考えると、ウェストは必須条件の85センチを軽く超えています。血圧については最高130、最低85には達していません。血糖もヘモグロビンA1C5.5より低いです。でも、血中脂質のHDLコレステロールは基準の40を超えているので、私は予備群に入ります。昨年9月の人間ドッグの結果は、問題ありだが再検査や治療の必要はないし、通常の日常生活でOK、という結果をもらいましたが、このメタボリックシンドロームについては引っかかってしまいます。
厚生労働省は、「油の多い食べ物を控えて野菜を多く取ったり、たばこを吸っている人は禁煙をしたりするなど、生活習慣を少し変えるだけでも効果は大きい」としているそうですので、生活習慣にも気をつけたいと思います。でも、特に強く秘匿しているウェストサイズについては、85センチ以下にするためには、とてつもないダイエットが必要になるような気がします。そんなダイエットが出来なかったからこそ、現在の体型になってしまっているわけで、そんない簡単にダイエットができるのであれば苦労はしません。まったくどうでもいいことですが、女性の方がウェストサイズ基準が緩くなっているのは、よくわけが分かりません。女性は男性に比べて太っていてもいいんでしょうか?

しかし、私は基本的に楽観論者エピキュリアンですから、これだけメタボリックシンドロームの有病者や予備群がいても世界有数の長寿国であるんですから、そう大したこともないのかもしれないと思ってしまいます。特に、日本の医療技術が世界的に見て飛び抜けて高い水準にあるわけでもありませんからなおさらです。なお、蛇足ながら、私の経験した中では、日本よりもシンガポールの方が医療水準が高いような印象を持っています。
いずれにせよ、人生が長くなる中で、健康な状態を維持することの重要性が高まっており、健康に配慮した生活習慣を持ちたいものです。

やっぱり、私ももっとダイエットせねば。

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2006年5月 8日 (月)

原油価格が上昇すると何が起こるか?

ゴールデンウィーク前に原油価格が指標となるWTIでバレル75ドルをつけ、その後、先週末にかけて70ドルくらいまで落ちて来ました。ほんの2-3年前までは25ドルくらいでしたので、3倍くらいになったことになります。しかし、世の中では大したことも生じていないように見えます。もちろん、一部の筋では大騒ぎしている人もいるようです。
少し前の分析なんですが、最近、知り合いのエコノミストに国際エネルギー機関(IEA)が出している"Analysis of the Impact of High Oil Prices on the Global Economy"というペーパーを教えてもらいました。WEBではこちらからダウンロードできます。もちろん、英文ですが、ご興味ある方はどうぞ。
この分析は2004年5月の日付で、エコノミストの層が決して厚いとは思えないIEAの分析部局を自ら意識したのか、OECD経済部とIMF調査部との共同研究成果であり、OECDのInterlink modelとIMFのMultimodを用いて試算したと注記してあります。これだけで有り難がる奇特な人もいそうな気がしないではありません。
この分析によると日本への影響は、ベースラインをバレル25ドルとして10ドルの上昇で、GDPの乖離(deviation)あるいはモデル的には乗数がマイナス0.4%ポイント、消費者物価の乖離がプラス0.3%ポイントくらいと試算されているようです。もしも、75ドルが続けばベースラインから50ドルの乖離となりますから、モデルがリニアであるとすれば、GDP成長率は2%ポイント押し下げられ、消費者物価は1.5%ポイント押し上げられることになります。ですから、まだ、75ドルの水準がこれからも続くと決まったわけではありませんが、もしそうだとすると、成長率が2%ポイント押し下げられ、インフレが1.5%ポイント押し上げられるのは、一見したところ、現時点での日本経済のパフォーマンスからして、過大推計になっているような気がしないでもありません。
もちろん、逆の見方をしている人も少なくありません。これからの先行きでバレル100ドルを目指す展開になると予想する人もおり、その場合の経済的な影響はいままでの価格上昇よりももっと大きいんではないかと警戒している向きもあるようです。現時点までは過大推計だったけれども、今後の先行きは過小推計ではないか、というわけです。私の信条とする微分方程式に沿った連続的な変化ではなく、カタストロフィックな変化を生じる可能性を指摘する人々です。私は原油問題に関する専門家ではありませんし、第1次及び第2次の石油危機をそれなりの判断の出来る年齢で経験していますので、このようなカタストロフィックな変化をまったく否定するものではありません。でも、可能性は高くないと考えています。
この場合、通常のエコノミストが重視するのは、需要サイドから価格上昇が生じているのか、供給サイドから生じているのかです。経済学が好んで使う需要曲線供給曲線からすると、価格が上昇するのは需要曲線が上方シフトするか、供給曲線が上方シフトするか、のどちらかです。前者では価格上昇と同時に生産量も増加しますが、後者では生産量は減少します。
繰返しになりますが、私は原油問題の専門家ではなく、最近は、かなり経済指標のチェックもサボっていますので、確たることをいう自信はありません。でも、需要曲線の上方シフトが原油価格を上昇させているのであれば、原油は稀少性に従って価格付けされており、市場が適正に希少な資源である原油を配分してくれるハズです。2度にわたる石油危機の際は供給曲線が非経済的な要因で上方シフトしたことが原因でしたから、大きな経済的な混乱を引き起こしたことを記憶している方も多いでしょうが、需要サイドから原油価格が上昇しているのであれば、市場メカニズムは適正に作用していることになり、エコノミスト的には何の問題も生じないことになります。もちろん、原油への依存度によりいろんな製品の相対価格は変化する可能性が大きく、単純なデノミ的な価格上昇ではありませんから、平たい言葉でいえばをする産業や人とをする産業や人が生じることは避けられません。
しかし、国際的に見ると、原油価格の上昇による交易条件の悪化から所得の産油国への移転は生じるものの、ならしてみると、日本の産業は原油への依存度がとても低いので、相対的な影響度は他の国々に比べて小さいであろうと予測することも可能です。もちろん、相対的にはマクロでは小さいながらも、産業や地域などによっては絶対的にはとても大きい影響を受ける可能性もあります。そして、ネガティブな影響を受けた人は大騒ぎするのに対して、得をした人は口をつぐむのが常です。

要するに、よく分からないながらも、また、まったく何の論証にもなっていませんが、個人的には、私は原油価格上昇の影響は大きくない可能性が高いのではないか、と考えています。
今夜のブログは、当然、久し振りに、経済評論の日記でしょう。

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2006年5月 7日 (日)

午後からはDVDとCATVで過ごす

午前中はポケモン・カードゲームをタップリとしましたが、午後からはDVDとCATVで過ごします。
昼食後、ハリー・ポッターのアズカバンの囚人を見ます。一応、1作目の賢者の石と2作目の秘密の部屋も大雑把には見ているんですが、まあ、私はハリポタはそんなに評価していません。特に、ハーマイオニ役のエマ・ワトソンが成長してもそんなに目を見張るような美人にならないのがやや不満です。どうでもいいことですが、このあたりが、バック・トゥー・ザ・フューチャーとの違いではないかと思っています。なお、炎のゴブレットはまだ見ていませんが、ロンとハーマイオニの出番が少ないと聞いたことがあります。魔法の試合の場面が主なのでしょうから、そうかもしれません。
ハリポタでもっとも印象的なのはハグリッドです。そうです。賢者の石でハリーを迎えに来る髪の毛もヒゲもモジャモジャのあの大男です。よく知らないんですが、2作目まではホグワーツの用務員さんのようなことをしていたようなんですが、3作目のアズカバンの囚人からはホグワーツの教師になります。バックビークをかわいがっていることについては、映画やDVDなんかをご覧になった方はご存じでしょう。
なぜハグリッドが印象的かというと、ハグリッドのマネをしてヒゲを生やし始めたからです。もう1ヵ月半ほどになります。私はエコノミストを自称していますので、FEDのバーナンキ議長のマネッコかと思っている人もいるようですが、実は、ハリポタのハグリッドのマネだったりします。私は身長は人より少し高い、という程度ですが、ハグリッドはとてつもない大男で、髪の毛とヒゲはモジャモジャです。顔面が出ているほかは、顔全体が髪の毛とヒゲに覆われており、髪の毛とヒゲの区別はありません。
しかし、私もヒゲを伸ばして、ついでに、髪の毛も切らずに、ハグリッドを目指してみましたが、どうも、イマイチな気がしています。少なくともメンテナンスは手間です。次の週末くらいまでには、このまま伸ばすか、思い切って剃ってしまうか、決断しようと思います。渋谷に出向いて、子供達の散髪は昨日のうちに済ませましたが、私はまだ散髪を済ませておらず、このまま本当にハグリッドのような外観になってしまうと、総理大臣官邸近くを歩いていると警官に職務質問されかねません。

話が大きく脱線しましたが、DVDでハリポタを見終えてからは、CATVでプロ野球を観戦します。阪神タイガースが横浜とやっていました。雨の影響はないのかと心配しましたが、横浜球場は人工芝ですし、試合途中から雨は止んだようです。
このところ、阪神タイガースは巨人戦・横浜戦と勝ち味が遅いんですが、逆に言えば、接戦や競合いに強くなってきたのかもしれません。巨人戦ではサヨナラ勝ちもありました。今日の横浜戦も抑えの加藤+クルーンと藤川+久保田の差が出たようでした。横浜の加藤もクルーンも1点ずつ取られたのに、我がタイガースの藤川と久保田はピシャッと抑えました。
今週からはパリーグとの交流戦が始まります。昨年はこの交流戦で大きく稼いだような記憶があります。
今年も、


がんばれ、タイガース

このブログは無理やりに阪神タイガースの日記にしておきます。

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午前中はポケモン・カードゲームで遊ぶ

今日の午前中は雨模様でしたので家でゴロゴロしていました。
しかし、下の子がまだ小学校の宿題を済ませていないことが発覚し、午前中のうちに済ませておくよう強い勧告が出されます。
上のおにいちゃんがヒマになってしまったので、私がポケモン・カードゲームのお相手をします。おにいちゃんはかなり強いカードをいっぱい持っているのですが、なぜか、今日は私が勝ちました。おにいちゃんの方は、強いポケモンカードがサイドに寝ていたり、山札からいいカードが引けなかったりしていましたが、私の方は、久々に、ハスボーからハスブレロ、ルンパッパと進化させるのに成功してウォーターパンチを繰り出したり、最初から、レックウザとスパイラルブラストに必要な炎エネルギーと雷エネルギーが手札にドチャッと来たりで、私の方が運がよかったです。また、相性の点でも、おにいちゃんが炎タイプのホウオウや地面タイプのグラードンを繰り出せば、私の方のバトル場にはタイプのハスボーやハスブレロがいて、また、私が炎タイプのマグマッグやその進化形のマグカルゴで戦っているときには、おにいちゃんの手札には炎タイプを苦手とするジラーチしかいない、などと、相性の点でも私は運がよかったです。
本日午前の戦績は5勝2敗でした。こんなに勝ったのは久し振りです。
下の写真は、私とポケモン・カードゲームで対戦するおにいちゃんに、宿題を終えてサイドめくりをする下の子です。

ポケモン・カードゲーム

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2006年5月 6日 (土)

午前中は人生ゲームで遊び、午後からは渋谷に出かける

今日はお出かけ疲れが残り、午前中は家でゴロゴロします。
しかし、上の子が昨日から人生ゲームをしようとうるさいので、10時前から一家4人そろって人生ゲームを始めます。正午まで2時間余りかけて、2回もゲームをします。最初の回は上の子がトップになり、次の回は下の子がトップになります。やっぱり、政治家とか医者とかのお給料のいい職業に就いた者が有利で、いい家や株を買うことができて、火災保険や生命保険に入っておくと安心で、何といってもフリーターはとても不利です。かなり、ホントの人生にも共通する点があります。当たり前でしょう。フリーターがとても損であることについては、我が家の子供達にも十分に浸透して来たように思います。
下の写真は、人生ゲームをする子供達です。

人生ゲーム

上の写真でも明らかなのですが、我が家の子供達は逆立つほど髪の毛が伸びています。実は、私も髪の毛はボサボサで、人のことはいえないんですが、私と子供達は散髪屋さんに行く必要があることは、ゴールデンウィーク前から認識していました。理由は明らかです。青山に引っ越してから、庶民的な散髪屋さんを見つけ出せていないからです。もちろん、庶民的でない散髪屋さんは何軒かあるらしいです。大人1万円、子供8千円とかです。
庶民的なのかどうかは知りませんが、女房はすでに青山の美容院に引っ越してから行ったようです。でも、私と子供達は散髪屋を見つけ出せていませんので、取りあえず、渋谷に行くことにします。
散髪のためだけに渋谷に行くのはバカバカしいので、子供達の大好きなムシキングの大会に出ることにします。渋谷にあるセガのゲーセンで午後から大会を開催しているところをホームページで見つけ、時間的な関係から、まず、ムシキングの大会をやっているゲーセンを先に目指します。しかし、大会に出場出来る枠は8人だけらしく、希望者で抽選になります。私と子供達とで3人分エントリーしましたが、昨年2005年11月13日のブログにも書きました通り、こういった抽選になると圧倒的に下の子が強いのです。結局、まったく予想通りに、私と上の子は抽選から漏れて、下の子だけが出場します。しかし、大会初出場の経験不足からか、初戦であえなく敗退してしまいました。
下の写真は、大会会場で撮った記念写真です。

ムシキング

ムシキングの大会の後、散髪だけはちゃんとして家に帰りました。
明日は、らしいので家でゴロゴロかもしれません。

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2006年5月 5日 (金)

5連休の真ん中の今日は東京タワーに出かける

今日は一家そろって東京タワーに出かけました。地下鉄を複雑に乗り継いで行くよりも、我が家からでしたら渋谷と新橋を結ぶ都バスが便利です。往復とも都バスを利用しました。待ち時間があり、運行時刻は地下鉄に比べて不正確ですが、使いこなせばそれなりに便利な乗り物です。
東京タワーについては、私は役所で働き始めた20年以上も前に役所の主催だか、後援だかのイベントが東京タワーであり、その時に仕事で行ったついでに登ったことがあるだけで、今でいうところの大展望台か、特別展望台か、すっかり忘れましたが、どこかの展望台に登りました。仕事のついででしたので、蝋人形館とかは行ったことがありません。

10時過ぎに東京タワーに着くと、大展望台行きのエレベーターの前はすでに長蛇の列をなしており、15分ほどで登れる階段をお勧めするアナウンスもありましたが、我が家はこれに惑わされずにエレベーターの列で待ちます。すると、アナウンスではエレベーターは1時間待ちとのことでしたが、我が家はエレベーターで30分ほどで大展望台に着いてしまいました。大展望台が150メートル、その上の特別展望台が250メートルなのですが、人出も多くて待ち時間ばかりだとイヤになってしまうので、今日のところは、我が家は大展望台までとしました。
大展望台を360度ぐるっと1周してアチコチ見学します。子供達は双眼鏡を持ち込んでいろいろと見て回ります。150メートルですから、新宿の都庁にはかないませんし、お近くでは六本木ヒルズよりも低いくらいです。でも、天気がよくて視界は広く、とても遠くまでよく見えました。

昼食後は1階の水族館に入ります。ここの東京タワー水族館の大きな特徴は、展示してある魚が原則として売り物であることです。ですから、非売品と明記してある以外は魚に値段が付いています。3匹500円と格安のから、250万円の値段が付いているのまで、黄色いテープで値段が表示してあります。もっとも、我が家がこれらの魚を鑑賞していた時に、魚を買っていたお客さんはいませんでした。
見て回ったうちで、我が家の子供達が大好きなのはクラゲです。東京タワー水族館のクラゲはとても元気で、どこかにぶつかるまではひたすら一直線に泳いでいました。怪傑ゾロリに出て来る電気ウナギや、小さいころから大好きなカメなんかも子供達の興味を引いていました。

下の写真は、左側のが、大展望台にてお台場方面をバックにした子供達で、右側のは、水族館でカメの水槽をバックにした子供達です。

東京タワー大展望台  東京タワー水族館

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2006年5月 4日 (木)

今日は平和の森公園のアスレチックで大暴れ

昨日今日明日とゴールデンウィーク5連休の前半はとてもいいお天気で、その上に、気温もそこそこ上がって湿度も低く、小学生の男の子2人がいる我が家では屋外競技にまっしぐらです。
ということで、今日は大田区平和島近くの平和の森公園に行って来ました。

まずは、アスレチックです。環七を挟んで公園の南部にあります。この平和の森公園のアスレチックは都内の公園ではもっとも充実していると聞いていたのですが、それでも、45ポイントだけでした。千葉県内には、我が家が行ったことがあるものだけで、野田市の清水公園が100ポイント、船橋市のアンデルセン公園が70ポイント、市川市の市川自然公園ありのみコースが40ポイントと大規模アスレチックがいっぱいありましたので、45ポイントくらいでは少しもの足りません。
しかし、水上ポイントがあり、いかだのような丸太を組んだところをUターンして戻って来るのとか、たらいやタイヤに乗って水上を回って来るのとか、水車を足でこぐのとか、45ポイントの内5ポイントが水上ポイントでしたので、これは充実しているといえます。今日も、何人かは水中に没したお子さんもいましたし、それなりの難易度の水上ポイントでしたので、5ポイントすべてを水に落ちることなくやり遂げた我が家の子供達の充実度は高かったです。もっとも、私は子供達が水に落ちた時用にいくつか着替えを用意して持って行っておりましたが、使う機会がなくて幸いでした。
それから、小規模ながらも、アスレチック定番のアリ地獄がありました。アリ地獄とは、すり鉢状のアスレチックで、ぐるぐる走って回ったり、走って回りながら上に脱出したりします。平和の森公園のは5周出来れば5ポイントなんですが、小さいので割合とみんな出来ているようでした。我が家が行った中では清水公園のアリ地獄が大きかったです。しかも、走り上がってアリ地獄から脱出しなければポイントになりません。昨年のゴールデンウィークには私と下の子とで清水公園に行ったんですが、下の子は脱出できずに下に溜まってしまい、係の人にロープで補助してもらって上がって来たことを記憶しています。
下の写真はアスレチックで遊ぶ我が家の子供達です。

フィールドアスレチック

アスレチックを終えて、環七の下を渡って公園の北側に行きます。ここにはカスケードと呼ばれる水遊びの出来る場所があります。私は入りませんでしたが、子供達によると水はまだ冷たかったそうです。就学前のお子さんなんかでは、下着だけで水に入っている子もいましたが、我が家の子供達はもう少しコンサバでした。私はビーチサンダルを用意していたのですが、他のお子さんがそうだったので、我が家の子供達も裸足で水に入っていました。アスレチックのように大暴れの出来る場所ではありませんが、我が家の子供達にいわせると、平和の森公園でもっとも印象的で面白かったそうです。
下の写真はカスケードで水遊びする子供達です。

カスケードで水遊び

次はカスケード北側に隣接する原っぱでサッカーとフライングディスクで遊んで来ました。原っぱの主流は野球、フライングディスク、サッカー、バドミントンなどで、親子でバレーボールをしている人もいたりしました。少しめずらしかったです。でも、あらゆる球技が許可されているようで、後で詳しく述べますが、大田区役所の公園政策のるところだと思います。
下の写真は原っぱでサッカーする子供達です。

原っぱでサッカー

最後に、原っぱの端にある噴水を拝見しました。間欠泉みたく、一定の時間を置いて噴水が出るようです。

先日の木場公園、今日の平和の森公園と遊び、なかなかいい公園だったと思いますが、それにつけても、4月8日に遊びに行った世田谷公園のレベルの低さが浮き彫りになりました。原っぱはなくてベアグラウンドそのもので、土がむき出しで土埃が舞っていますし、サッカー、野球などの球技は全部禁止で、およそ、子供を排除した上で高齢者をターゲットにして、市役所OBの再就職先を確保するために公園を作っているのではないかと疑いたくなります。これから少子高齢化が進む中で、高齢者をターゲットにした公園と子供をターゲットにした公園に二極分化して行くのかもしれませんが、私のこのブログでも何度か指摘したように、高齢者の優遇が行き過ぎた結果の「少子高齢化」という側面がありますから、子供の優遇にも目を向けた公園も、これからは必要ではないでしょうか。世田谷公園はその意味で、反面教師とすべき点が多く見受けられます。球技禁止なんて、おそらく、余りに高齢者をメインに考え過ぎているように思います。世田谷区なんかは区民の民度は低くないんでしょうから、区役所のお役人がひどいんだろうと思います。
脱線失礼しました。

明日は東京タワーに遊びに行く予定です。

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2006年5月 3日 (水)

クレヨンしんちゃんの映画の後、丸の内と大手町を散策

5連休の初日に当たって、我が家は一家4人でクレヨンしんちゃんの映画を見に行きました。いつものように、有楽町のマリオンです。我が家からでしたら銀座で地下鉄を下ります。午前中の回に入ります。入場の際に、中学生以下にはお土産があり、我が家の子供達はサンバの時のホイッスルをもらいます。初回に限り全席自由席とかで、我が家は白いシートカバーのある通常は指定席として使われている席に一家そろって座ったりします。
映画そのものは昨年の3分ポッキリのようなダラダラと続くものではなく、きちんとした筋立てもあり、一部にスリラー仕立てになっていて、昨年の映画よりは評価できると思います。ただし、先日、4月24日付けのブログで指摘した最近の傾向と違い、久し振りに、しんちゃんのおチンチン露出がありました。
下の写真は、映画館での記念写真です。

映画館にて

昼食後、マリオンのある有楽町から丸の内の仲通りを抜けて、大手町まで散策します。取りあえず、大手町のていぱーく逓信博物館に入ります。
下の写真は、ていぱーく逓信博物館正面での記念写真です。

ていぱーく逓信博物館

ていぱーく逓信博物館では1階でウルトラマンの企画ものの展示をしていて、ずごい人だかりだったんですが、我が家の子供達もそろそろウルトラマンは卒業する年齢に達しつつあり、そんなに興味は示しませんでした。でも、スタンプラリーは大好きで、ウルトラマン・スタンプラリーにはしっかりと参加したりします。長い行列の出来ていたウルトラマンとの記念写真コーナーはパスし、工作教室もイマイチのレベルだったので参加せず、スタンプラリーの後は、適当にゲームを楽しんで出てしまいました。

ていぱーく逓信博物館の後は、再び、大手町から丸の内のオフィス街をブラブラします。パレスホテル南側の和田倉門のそばにあった、環境省の経営しているレストランで冷たい飲み物でもとって休憩しようと思っていたんですが、何と、この3月31日限りで閉鎖されていました。ここのレストランはジャカルタから2003年9月に帰国した直後に、昔の環境庁に出向していた経験がある我が社の先輩に連れて行ってもらって、ランチをごいっしょしたことがあるんですが、その時から、お役所経営で先が長くないとウワサしていました。でも、これほどのスピード感で閉鎖されるとは思っていませんでした。世の中の移り変わりは私の予想を超えていると実感させられました。
仕方がないので、丸ビル地下の喫茶店で休憩しました。丸の内はオフィス街なのに、仲通りや丸ビルの建替え、オアゾの再開発などで、休日でも家族連れで楽しめる街になっています。時折、休日出勤させられた記憶のある霞ヶ関の官庁街との差に愕然としました。やっぱり、いろんな意味で官庁は遅れているのでしょう。
下の写真は、丸ビルのテラスから東京駅をバックにした記念写真です。

丸ビルより東京駅をバックに

明日の予定はアスレチックです。

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2006年5月 2日 (火)

NHK朝の連続ドラマ「純情きらり」

久し振りに、NHKの朝の連続ドラマを見ています。そうです。「純情きらり」です。NHKの朝の連続ドラマをこれだけ熱心に見ているのは、2003年9月にジャカルタから帰国して、その直後に始まった「てるてる家族」以来です。
どうして熱心に見ているのかというと、基本的には、主演の桜子役の宮崎あおいがかわいいからです。NANAでブレークした女優さんですが、NANAは見ていないので、NANAと「純情きらり」でどちらの宮崎あおいがいいかは分かりません。でも、「てるてる家族」の石原さとみよりはいいような気がします。もっとも、「てるてる家族」で一番美人の役だったのは主演の石原さとみではなく、次女役の上原多香子だったのかもしれません。もうひとつの理由は、朝の時間がタップリ空いているからです。松戸に住んでいた時には、子供達が8時に小学校に出かけて、私も8時過ぎには出かけなければ、9時半の定時に間に合いませんでした。でも、青山に引っ越してからは、子供達が8時過ぎに出かけて、私が9時に出かければ間に合いますので、朝の時間的余裕はジャカスカあります。

今どきのことですから、「純情きらり」にも公式ホームページがあります。こちらの情報によると、原作は津島佑子さんの小説「火の山」で、舞台は今のところ愛知県の岡崎ですが、来週くらいから東京に舞台を移すようです、NHKのネット上の情報からストーリーを転載すると、以下の通りです。

昭和4年、8歳の桜子は、八丁味噌の蔵元で味噌桶に落ちてしまう。お転婆なのは母親がいないからと心配した周囲の人々は、父に見合い話を持ち込む。が、桜子は大反対。いたずらで見合いの席を目茶苦茶にして、祖父の家の納屋に逃げ込んだ桜子は、母の形見のオルガンを発見し、母を恋しく思う。そんな桜子をみた父は再婚を思い止まる。
8年後(昭和12年)。女学校に通う16歳の桜子は、好きなピアノで身を立てたいと、東京の音楽学校への進学を希望する。卒業したら見合いして結婚するものと思っていた家族は大反対。唯一の理解者だった父も災害に見舞われる。しかし桜子は諦めず、数々の障害を乗り越えて、ついに音楽学校を受験するが…。

キャスティングは主人公有森桜子役の宮崎あおいの父親の源一郎役が三浦友和で、母親のマサ役が竹下景子です。母親が先に死に、父親も2週間ほど前に死んでしまいました。大物俳優・女優を早くに退場させてしまったNHKですが、竹下景子はナレーションで残っています。大物俳優というには気が引けますが、下宿人の斉藤役の劇団ひとりがとてもいい役をいい演技でやっていると思っていたのですが、公式ホームページの情報によると、今週くらいで早々に姿を消しそうな感じです。今日の放映分でそれが示唆されていました。さすがに、NHKだけあって、役者さんの人使いがとても荒いような気がします。大物俳優の使い捨てみたいです。
ここで、いきなり脱線するんですが、私はこの「公式」ホームページなるものが理解できません。ギリギリNHKだから許容されるのかもしれませんが、タレントさんの公式ブログ、とか、ディズニーリゾートの公式ホテル、なんて場合にも、常に「公式」=officialが付いて回ります。何だか、「公式」をつけると有り難く感じられるんでしょうか。日本人の官尊民卑の性質を増幅させるような表現で、私は好きではありません。「公式ブログ」なんていう必要はなくて、単にそのタレントさんのブログ、といえばいいんですし、ディズニ・リゾートにいたっては、指定(designatedあるいはcertificated)ホテルではいけないんでしょうか。有り難みが減るのかもしれませんが、まったく「公」でない「私」そのものの主体が「公式」ナントカを指定したりするのは、ヘンだと感じるのは私だけなのでしょうか?
さて、話を「純情きらり」に戻すと、主演の宮崎あおいのかわいらしさ以外では、不安な要素が2つばかりあります。まず、テンポの速さです。今週から来週にかけて、主人公の桜子が上京して東京の音楽学校を受験するようです。その結果が前半戦のクライマックスになるのかもしれませんが、桜子の母親に続いて、父親も割合とストーリーの早い段階で死なせてしまっていますし、舞台も岡崎から東京に移りますし、ドラマの展開はとても速いのかもしれません。人間関係もさることながら、今週の放映分が昭和12年ですから、これから日本は急速に軍国主義化していく時期に当たります。そうすると、宮崎あおいも急速に老けさせられて、私はこのドラマに興味を失うことも考えられないでもありません。
もうひとつの不安な要素は、結婚に対するネガティブな印象を強く持たされかねないことです。主人公の桜子のおばさん役の室井滋は、岡崎を出て銀座で洋服店を開いていたころ、裕福なパトロンとの間に子供を授かったんですが、本妻に子供を取り上げられて、傷心のうちに岡崎へ戻って来るとの設定ですし、おねえさんの次女の杏子役の井川遥は見合い結婚をして、結婚先でお手伝いさん代わりにこき使われ、今日の放映でしっかりと離縁を願い出て、これから先はお産婆さんになることが示唆されていました。その上の長女の笛子役の寺島しのぶは才媛で奈良の女子高等師範を出て、岡崎の女学校の教師になり、父親の死後、弟妹の親代わりとなって一家を支え、弟妹が一人前になるまでは自分の結婚など眼中にないかに見えます。
もっとも、このドラマの大きなテーマは一人の女性の波乱万丈の一代記とともに、もうひとつは家族の絆といわれています。市場原理主義者の私がいうのもはばかられますが、殺伐とした市場中心の現代に、市場による貨幣表示でははかり切れない価値を有するものが夫婦関係を中心とする家族であろうと思います。日本の戸籍が夫婦中心で作成されているのも、私は理由があることだと考えています。しかし、現時点では「純情きらり」の家族関係は父母を失った後の兄弟姉妹関係しかなく、この面では今後の展開の課題だと考えています。

単なる朝の時間潰しなのかもしれませんが、それ以上の付加価値を付けていただいて、受信料を払っていてよかったと思えるドラマになるよう、ささやかながら応援しています。

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2006年5月 1日 (月)

「ダビンチ・コード」と暗号の実用性

世の中で「ダビンチ・コード」がはやっているようです。ベストセラーで本が売れていて、映画もそれなりに評判がいいようです。本の方は米国で700万部を売って、日本ほかの世界各国でもベストセラーとなり、映画についても、先日は、主演のトム・ハンクスやジャン・レノがプロモーションで来日してたりしました。

本の方の「ダビンチ・コード」のアマゾンでのレビューを転載すると、

閉館後の静寂に包まれたルーブル美術館で起きた殺人事件をきっかけに、明るみに出た不吉な筋書き。それは、キリストの時代以来、ある秘密結社により守られてきたベールをはがすものだった。殺人の被害者は、古くから連綿と続くその秘密結社の総長。彼は死の直前、不気味な暗号を犯行現場に残していた。その暗号を解くことができるのは、被害者の孫娘で著名な暗号解読者でもあるソフィー・ヌヴーと、高名な象徴学者のロバート・ラングドンのみ。ふたりは事件の容疑者となる一方で、ヌヴーの祖父の殺人事件のみならず、彼が守り続けてきた、古くから伝わる驚くべき秘密の謎をも調べ始める。警察当局と危険な競争者の追跡を間一髪ですり抜けながら、ヌヴーとラングドンは謎に導かれるまま、息つく間もなくフランスとイギリスを、そして歴史そのものを駆けめぐる。前作"Angels and Demons"(邦題「天使と悪魔」)に続く本書は、ページを繰る手が止まらないスリラー作品に仕上がっていると同時に、西洋史の驚くべき解釈をも披露している。主人公のふたりは、モナリザの微笑みの意味から聖杯の秘密にいたるまで、西洋文化の大いなる謎をめぐる知的かつ魅力的な探索に乗り出す。ブラウンの解釈の真偽に難癖をつける向きもあるかもしれないが、その推測のなかにこそ、本書のおもしろさがあるのだ。思わず引き込まれる"The Da Vinci Code"は、豊かな思考の糧となる1冊だ。

残念ながら、現時点では「ダビンチ・コード」の本を購入して読む予定も、映画を見に行く予定もありませんが、図書館で借りられるなら読んでみてもいいと考えています。でも、図書館が買ってくれても、待ち行列は長そうな気がします。それにつけても、松戸から青山に引っ越して、通勤で電車に乗っている時間が往復で1時間半くらいあったのが、20分くらいに激減してしまいましたので、これに比例して正直に読書量が減っていることは確かです。

映画の方は、今月5月20日に世界同時公開だそうです。主演はトム・ハンクスで、トム・ハンクス以外の出演者はジャン・レノ、イアン・マッケラン、ポール・ベタニーらです。コロンビアの配給です。時に、私が興味をひかれたのは監督と脚本とプロデューサーで、ロン・ハワード監督、脚本アキバ・ゴールズマン、製作ブライアン・グレイザーだそうです。ということで、この監督・脚本・製作の3人はどこかで見たことがあるような、と、お感じの方はそこそこの映画通で、そうなんです、このトリオは数年前にアカデミー賞を取った「ビューティフル・マインド」の3人なんです。そして、「ビューティフル・マインド」は天才数学者・経済学者のジョン・ナッシュを描いて、ナッシュが冷戦下において暗号解読で国家に貢献しているうちに精神を蝕まれていく、という内容でした。私は、「ダビンチ・コード」はまだ公開されていないので見ていませんが、「ビューティフル・マインド」は2度も拝見しました。ジャカルタと日本です。

ということで、前置きばかりになりそうですが、暗号についてです。私は日常的には暗号は使っていません。当たり前です。普通の公務員には暗号化するほどの秘密は扱いません。でも、大使館や領事館で電信官は暗号を扱っています。電報はすべて暗号化されているからです。しかし、私も過去に暗号通信を使ったことはあります。数年前に人事院に併任されて、I種経済職の試験委員をしていた時に、問題を作成した時にはワープロで清書して、パスワードを付けてメールで送っていたりしました。今はどうか知りませんが、当時、人事院は霞ヶ関WANに入っていなくって、一般回線でインターネットに接続していたための措置と聞かされたことがあります。通常、霞ヶ関界隈の官庁街でのメールのやり取りは霞ヶ関WAN内でなされるので、一般回線に出ることはなく、その意味で、秘密が保全されるとされています。でも、私はやや怪しいと思っています。
なお、試験委員の時の話で脱線しますと、過去問にない新傾向の問題を考えることになり、私は設備投資に関するトービンのQ理論を使った問題を作成しました。別の役所から派遣されている人が、ナッシュ均衡に基づく問題を作成したことを記憶しています。私のトービンのQの問題はとても受験生の出来が悪くて、人事院の試験官の評判が悪かったことを覚えています。
それは別として、一般的に広く使われているMicrosoft OfficeのWordやExcelなどのパスワード機能はかなり強力です。ファイルを開くのや編集するのに、かなり細かくパスワードを設定できますし、パスワード保護もかなり強力です。多くのウィルスチェックソフトはパスワード保護されたOfficeファイルをチェックすることは出来ないと聞いたことがあります。これについては、パスワード付きのzipファイルも同様で、ウィルスチェックをすり抜けるらしく、それを悪用したウィルスも出回ったことがあるらしいです。

名探偵コナンでしょっちゅう出て来るような暗号は、通常の生活でお目にかかることはないように思われますが、実はそうではありません。パソコンを使う限り、暗号化技術を使わざるを得なくなっているのが実情ではないでしょうか。
インターネットを使っている限り、WEBメールを使うこともありますし、私もインターネット・バンキングを使っていますが、いろんな場面でIDとパスワードの入力を要求されることがあります。ブログにエントリーを書き込むのにもIDとパスワードを要求されます。インターネット上では、現在の暗号強度は128ビットが主流ではないかと思いますが、私がジャカルタに向かう時に勧められたインターネット・バンキングはとてもこれには及ばず、私は諦めて、原始的な電話による海外駐在者向けサービスを選択した記憶があります。

パソコンやインターネットを使っている限り、暗号はどうしても使わざるを得ないものですので、上手にお付き合いして行きたいものです。

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