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2006年5月30日 (火)

ジョグジャカルタの地震

5月27日午前5時54分(日本時間午前7時54分)頃、インドネシアのジャワ島中部のジョグ・ジャカルタ市沖合でマグニチュード6.2の地震が発生しました。報道によれば、この地震により大きな被害が発生しているようです。

私も2000年から2003年までちょうど3年間インドネシアのジャカルタに駐在し、帰国直前の2003年8月にジョグジャカルタを訪れたことがあります。ジョグジャカルタのスルタンのお屋敷を拝見したり、近くのボロブドゥール仏教遺跡に登ったりしました。ボロブドゥール遺跡はユネスコの定める世界遺産にも登録されています。今度の地震で壊れたスルタンの水の宮殿にも一家で行ったことがあります。なお、どうでもいいことですが、ボロブドゥール遺跡と同じようにユネスコの世界遺産で、今回の地震で崩落したプランバナン遺跡ヒンドゥー教の遺跡だからというわけでもないですが、我が家は行きませんでした。
下の写真は、左側のがジョグジャカルタのスルタン宮殿玄関で撮った一家4人の記念写真で、右側のがボロブドゥール遺跡のストゥーパに腰掛ける我が家の子供達です。もう3年近く前の写真ですから、私と女房はちょっぴり若いですし、子供達はずいぶん小さいように見えます。我が家の画像中心のホームページにリンクしてあります。

ジョグジャカルタ  ボロブドゥール

今回の地震では、ジョグジャカルタ近郊のムラピ山火山爆発が重なったこともあり、この地震と火山の噴火の関係はいまだ不明ながら、大きな被害が出たようです。このムラピ山の噴火は日本ではそんなに報道されていないのは、よく理解できません。なお、被害の状況はこれからも増えるのかもしれませんが、死者が5000人を超え、けが人も1万人を超えるようで、35000棟が全壊し、避難住民は20万人近いといわれています。死者5千人は1995年の阪神淡路大地震に匹敵する規模です。なお、現地在住の91人の日本人の無事は確認されたようで一安心ですが、現地のインドネシア人の被害は甚大で、世界遺産のプランバナン遺跡でも多数の石塔が崩落する被害を受けたようです。まあ、現地に行った経験からすれば、震度はよく分かりませんが、マグニチュード6そこそこの地震で崩れそうな家屋が並んでいるのはそれなりに理解できますが、世界遺産の崩落には胸が痛みます。
また、ジョグジャカルタは日本の京都になぞらえることのできるインドネシアの古都なんですが、大学もそれなりに立派なのがあります。インドネシアで日本の東京大学に匹敵するエリート大学はインドネシア大学なんですが、ジョグジャカルタには京都大学に匹敵するようなガジャマダ大学があります。インドネシア最古の大学であると聞いた記憶があり、我が国からも何人か留学生が行っています。どうでもいいことで脱線するんですが、私の記憶が正しければ、我が家がジャカルタに在住していた時、上の子が通っていた日本人学校の幼稚部の担任の先生がジョグジャカルタに留学経験がある先生ではなかったかと思い出しています。

私もまだメールを交換するくらいの親しいジャカルタ在住の日本人の知り合いがいて、先日、その人からメールが来ておしえてもらったんですが、ジョグジャカルタ特別州の経済規模自体は日経新聞で報じられたようにインドネシアの6%もあるわけではく、1%程度なので、経済的被害は大きくなかろうとのことでしたが、もちろん、観光産業への影響はそれなりにあるものと思われます。インドネシアの観光地といえば、日本人はバリ島に目が向きがちですが、日本でも国内的には京都が観光地として有名なように、インドネシアでもジョグジャカルタは古都の観光地ですから、観光産業への影響は無視できません。
ただ1点だけ、復興費用が30億ドルといわれているのは、私の友人にいわせると過大ではないか、とのことでした。私もインドネシア人のメンタリティを少し理解していますが、海外の先進国や援助機関向けに少しサバを読んでいるのかもしれません。

今回の地震は一昨年のスマトラ島北部でのインド洋津波の被害とともに、自然災害の観点から「インドネシアは危ない」との印象を日本人与えつつあるような気がしてなりません。津波と地震の実績からして、事実であるともいえますが、少し違うような気もします。日本の医師団現地入りしたようですし、がんばって欲しいと思います。
我が家では楽しかったジャカルタ生活を思い出して、インドネシアやインドネシア人に親近感を大いに持っていますし、ジョグジャカルタやインドネシアの1日も早い復興を望んでいます。

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