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2006年5月19日 (金)

少子化対策とは何か?

昨日の経済財政諮問会議で少子化担当の猪口大臣が出席して、政府の少子化対策などについて話し合われたようです。また、経済財政諮問会議の場ではないようですが、朝日新聞などによれば、猪口大臣が政府の責任で「お見合いパーティー」など、独身男女の出会いの場を設ける案を閣内で打診していたらしい、との報道もあります。また、猪口大臣ついでに、今日の閣議後会見だと思うんですが、やっぱり、朝日新聞の報道では、秋田の小学1年生が殺害された事件に関して、子供の安全対策のためのスクールバス導入の必要性を改めて強調したそうです。
少子化の話から脱線ついでに申し上げると、このところ、広島、栃木、秋田と小学1年生が殺害される事件が続いており、先月4月7日付けのブログ書いた通り、従来より、黄色い帽子とかランドセルカバーなんかで、小学1年生を過剰に識別可能にするようなことは好ましくないのではないか、との意見を私は持っています。中欧の友人から、クロアチアには「子羊に旗を立てるな」とのことわざがあると聞いたことがあります。この友人自身はクロアチア人ではないので、真偽のほどは不明ですが、日本の「雉も鳴かずば撃たれまい」のようなもので、標的になるようなことはしない方がいい面があるのではないか、と思っています。もちろん、その筋の専門家がいろいろと考えた末にやっていることですから、望ましい点もいっぱいあるんでしょうが、そのうちに、捕まった犯罪者が帽子やランドセルカバーで小学1年生が判別しやすかった、とでも自供して衝撃が広がらないとも限りません。

少子化対策に話を戻すと、一体、そもそも「少子化対策」とな何なのか?との疑問があります。猪口大臣をはじめとする政府では少子化を食い止めるのが少子化対策と呼ばれているようです。私は、どちらかというと、経済社会を少子化に対応させる方が重要ではないかと思っています。要するに、少子化の防止ではなく、少子化を前提として、少子化が進んでも経済社会の活力を失わないようにするのが少子化対策の本筋ではないかと思っています。
例えば、年金です。少子化のほかのもうひとつの重要なファクターである高齢化を取りあえず考慮の外に置いておくとして、少子化を食い止めて現行の年金制度を維持するべく努力するのは、私には賢明な方策とはとても思えません。少子化を前提に、それでも持続可能な年金制度を設計するのが政府の役割だと思っています。これについては国民のコンセンサスがあるような気がします。
いずれにせよ、少子化対策の各論ではいろいろな方策が考えられるんでしょうが、全体としては、少子化を前提にこれをアコモデートするような少子化対策が求められているような気がします。少子化を食い止めて、産めよ増やせよで出生率を引き上げるのは、地方自治体はともかく、中央政府としての少子化対策の大きな柱にすべきではないような気がします。もちろん、部分均衡で済ませられる地方政府については、他地域からの人口流入も含めた人口増加が可能ですから、工場誘致と同じようなノリで少子化の防止が可能かもしれませんが、中央政府では移民受入れを別とすれば、これはゼロサムで不可能、あるいは、とてもコストが高い局面に達してしまったような気がします。

エコノミスト的に考えると、子供を持つことに対するインセンティブを引き上げる一方で、少子化を前提にして、少子化が進んでも経済社会の活力が失われないような方策を探るべきだと思います。

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