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2006年6月19日 (月)

ハリー・ポッター第6巻「謎のプリンス」を読み終える

まず、表題とは何の関係もありませんが、6月初めにテコンドーのお稽古で左腕を骨折したおにいちゃんのギプスがようやく取れました。レントゲンを撮って骨がくっついたのを確認したそうです。私は40年余りの生涯で骨折したり、ギプスをつけたりしたことがないので、実は、よく分かりませんが、入浴の時なんかを見ていると、とても不便そうだったのでかわいそうに思っていました。今、おにいちゃんは下の子とともに日テレの名探偵コナンの特番を見ていますが、取りあえず、快方に向かっていることが実感できてうれしいです。

さて、閑話休題。ハリー・ポッターを第1巻の「賢者の石」から読み返して、ようやく、今日で第6巻の「謎のプリンス」を読み終えました。作者のローリング女史の言葉通り、段々と物語が暗くなっていきます。第6巻「謎のプリンス」では、とうとう、最後の方でホグワーツ校がヴォルデモート卿との戦場となってしまいます。また、第6巻の物語そのものが、ヴォルデモート卿のさまざまな秘密を解き明かすストーリー建てですので、明るいハズはありません。なお、今夜のブログはネタバレがありますので、この先を読み進む方はご注意下さい。
ハリー・ポッターのシリーズも第6巻となって、そろそろ、評価が分かれ始めるように思います。すなわち、マンネリ化してきた、という人と、ますます面白い、という人です。ある意味で、私はどちらも正解だろうと思います。いうまでもなく、闇の勢力であるヴォルデモート卿との戦いの物語なんですが、英米的な考え方で、敵と味方がハッキリと分かれているわけではありません。もちろん、ダンブルドア校長やハリー、そして、ハリーの友人であるハーマイオニー、ロン、ネビルなど、不死鳥の騎士団に属するシリウス・ブラック、ルーピン、トンクス、パーシーを除くウィーズリー一家、ハグリッドなどは圧倒的に正しい集団で、それに対するヴォルデモート卿とその配下の死喰い人たちが悪い集団なんですが、スネイプ先生はどちら側なのかハッキリしませんし、第3巻の「アズカバンの囚人」ではシリウス・ブラックも最後の最後にならなければ、どちら側なのかが分かりませんでした。
物語は正と悪の戦いなのですから、その観点からはマンネリ化してきているのは事実だと思います。他方で、ハリー、ハーマイオニー、ロンなどとともに、ロンの妹のジニーなども、当然ながら、着実に成長してきて思春期を迎えており、それなりの感じやすい年頃になって、ラブストーリーの趣きも加わってきています。でも、もちろん、ヴォルデモート卿との正と邪の戦いが本筋ですから、マンネリ化していると読み取られるのは仕方がないことかもしれません。
プロットについても、第3巻「アズカバンの囚人」までは見事な謎解きがありましたが、第4巻以降は物語が冗長になってきたせいもあり、謎解きよりも誰かが死ぬことによりストーリーを進めようとの意図を勘ぐられても仕方がないように思います。第4巻「炎のゴブレット」ではハリーとともにホグワーツ校代表となったセドリック・ディゴリーが死にますし、第5巻「不死鳥の騎士団」ではハリーの名付け親のシリウス・ブラックが死にます。本日読み終わった第6巻「謎のプリンス」では最後にダンブルドア校長の葬式が営まれました。でも、ダンブルドア校長がホントに死んだのかどうかは、スネイプ先生がヴォルデモート卿の側の死喰い人かどうか、と同じようにのままです。ひょっとしたら、ダンブルドア校長は第7巻で生き返るのかもしれませんし、スネイプ先生はヴォルデモート卿側ではなく不死鳥の騎士団に忠実であったことが明らかになるのかもしれません。
私の意見としては、このままマンネリ化していく可能性も大いにありますが、やっぱり、第7巻を見ないとハッキリしないということです。作者のローリング女史は第7巻を最終巻とする予定で、しかも、第7巻の最終章はすでに書き上げて金庫に収納してあるといわれていますので、楽しみにしたいと思います。なお、世間のうわさでは、第7巻の原版・英語版は2007年7月7日に世界同時発売だそうです。日本語訳はその1年後くらいなのでしょうか。

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