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2006年6月27日 (火)

ハリーが第7巻で死んじゃう?

今日の夕刊にハリー・ポッターの記事が出ていました。作者のローリング女史が英国のチャンネル4のインタビューを受けたとかで、次の最終巻の第7巻で、ハリー、ロン、ハーマイオニの3人のうち2人が死ぬ運命にある、と答えているそうです。最近になって金庫に入れてあったハズの最終章を書き直したそうです。朝日新聞のサイトから引用すると、次の通りです。

世界的なベストセラー小説「ハリー・ポッター」の著者J・K・ローリングさんが26日、英国の番組「チャンネル4」のインタビューに応じ、完結編となる現在執筆中の第7作で、3人の中心的な登場人物のうち2人が死ぬ運命にあることを明らかにした。現地では「ハリーも死ぬのでは」と受け止められている。
ロイター通信などによると、ローリングさんは90年ごろに最終章をすでに書き上げていたと話し、「当初考えたストーリーでは、彼を死なせるつもりはなかった」。ところが、最近になって最終章の内容を変更したとし、「1人は助かるが、2人は死ぬことになるだろう」と述べた。
ローリングさんはインタビューで誰が死ぬのか明らかにしなかったが、ストーリーを変更した理由について、ほかの作家に作品が盗まれないように、著者が主人公を死なせる心理状況は理解できると説明。ただ、「嫌がらせの手紙を受け取りたくない」と述べ、それ以上の言及は避けた。第7作の出版時期は未定。

なお、今夜のブログにはネタバレがありますので、ここから先を読む場合はご注意下さい。
6月19日のブログでも書いたように、第3巻までは謎解きに目を見張らせるものがありましたが、第4巻以降は人が死ぬことによりストーリーを進めようとする意図が感じられるのは事実です。最後の最後で、ハリーまで死んでしまうことになれば、主人公を死なせて他の人に使われないようにするとの意図は理解しますが、やっぱり、このシリーズの評価は落ちることになるかもしれません。少なくとも、私は謎解きから人の死に重点が移ったことをとても残念に思っています。ハリー、ロン、ハーマイオニのうち、2人が死ぬらしいですから、たとえ、ハリーが死ななくても私の懸念が的中しそうな気がします。
すなわち、第1巻「賢者の石」では誰がヴォルデモート卿の手先として賢者の石を手に入れようとしていたのか、第2巻「秘密の部屋」ではハリーが手に入れるまでは誰がトム・リドルの日記を持っていたのか、また、それは誰が仕組んだのか、第3巻「アズカバンの囚人」ではアズカバンを脱獄したシリウス・ブラックとは一体何者なのか、などの謎が見事に解かれました。もちろん、第1巻から第6巻まで、最後のクライマックスは魔法大戦争的なヴォルデモート卿vsハリー、あるいは、不死鳥の騎士団の戦いです。しかし、第1巻から第3巻までは誰も死ななかったように記憶しているんですが、第4巻「炎のゴブレット」ではセドリック・ディゴリーが、第5巻「不死鳥の騎士団」ではシリウス・ブラックが、第6巻「謎のプリンス」ではダンブルドア校長先生が、それぞれ死んでしまいます。また、人が死ぬのに合せたように、第4巻では三大魔法学校対抗試合のために、ボーバトン校とダームストラング校の校長先生や代表選手が登場人物に加わりますし、第5巻ではその名も不死鳥の騎士団のメンバーが、これまた、大挙して登場します。
登場人物の入替りにより、ストーリーを進めるのはよくあるテで、村上春樹さんの「ダンス・ダンス・ダンス」なんかも、よく人の死ぬ小説だと思った記憶がありますが、ハリー・ポッターのシリーズの場合、第1巻から第6巻までページ数が増大していって、さらに、第4巻から人の入替りでストーリーを進めているように思えてなりません。私から見れば小説のが落ちていっているように見受けます。逆に、最終刊の第7巻に大いに期待しています。

最後に、第7巻の注目点をいくつか考えてみたいと思います。
第1に、ホグワーツ校の校長先生です。マクゴナガル副校長がダンブルドア校長の後に昇格するんでは少しインパクトが小さいような気がしますし、でも、今までに登場していない新たな校長先生が来るんではインチキ臭いような気もします。ダンブルドア校長先生が復活する可能性もゼロではない気がします。そのために分霊箱なんてモノが第6巻に登場して、ヴォルデモート卿だけでなく、ダンブルドア校長先生も分霊箱を持っていたのかもしれません。
第2は、誰が新たに登場して、誰が死ぬかです。まず、第6巻の最後に言及されたRABとは誰かです。まったく想像も出来ませんが、第7巻で新たに登場するキーパーソンであることは確かでしょう。もちろん、最後にハリー、ロン、ハーマイオニのうちの2人が死ぬと作者のローリング女史が発言しているんですから、これはそうなるんでしょうし、他にも死ぬ人がいるのかもしれません。
第3に、スネイプ先生ネビル・ロングボトムの動向が気になります。スネイプ先生はヴォルデモート卿の手先なのか、不死鳥の騎士団に忠実なのか、これは見物です。それから、第6巻から急速に重要人物になったネビルが不死鳥の騎士団の一員としてどんな活躍を見せるのかも注目に値すると思います。

今からハリー・ポッターの第7巻がとても楽しみです。

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