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2006年9月25日 (月)

明日は組閣

霞ヶ関官庁街の季節外れの夏休みも終わりに近づき、先週、自民党総裁選挙があって安倍官房長官が総裁に選出され、いよいよ、明日は臨時国会が始まり、国会冒頭に小泉内閣の総辞職と総理大臣の指名があります。もちろん、安倍官房長官が新しい総理大臣に指名され、即日、組閣に取り組む予定になっています。
公務員になって20年余り、ほぼ毎年のように内閣改造と組閣がありますが、これが日中のオフィスアワーにあった例がありません。必ず夜中になります。私が公務員になったのは昭和の割合と末期でしたから、当時の天皇陛下はご高齢でしたので、各省大臣の認証式が組閣の翌日になることもあったように記憶しています。以前の総理大臣官邸にはテント村が出現し、報道各社が官邸に出入りする人をチェックしていましたが、新しい官邸になってからはテント村もなく、淡々と組閣が進んでいるように見受けられます。でも、私は2-3年前に組閣当日に総理大臣官邸に行く用件があり、官邸玄関から入ると一斉に報道各社のフラッシュを浴びた経験があります。きっと、フラッシュのバッテリとフィルムがムダになったことでしょう。

明日の組閣については、私は公務員として我がボスを受け止めるだけなんですが、もちろん、今後の経済運営に関して、経済閣僚の顔ぶれが気になります。政府予算の編成に当たる財務大臣、経済財政諮問会議の運営に当たる経済財政担当大臣、それに、経済産業大臣などです。これら経済閣僚とともに、民間人の登用、特に、経済財政諮問会議の民間人議員と規制改革推進会議の議長も私は注目しています。
マスコミなんかでもこの民間人登用は注目されており、例えば日経新聞なんかは、週末の記事で次のように報じています。

政府は21日、自民党の安倍晋三新総裁の26日の首相就任に向けた新体制作りに着手した。小泉改革のエンジンとなってきた経済財政諮問会議は4人の民間議員を一新、新たな顔ぶれで歳出削減などを推進する。経済界からは日本経団連会長の御手洗冨士夫キヤノン会長の就任が有力となっている。
一方、規制改革・民間開放推進会議議長の宮内義彦オリックス会長は21日、小泉純一郎首相に辞意を伝え、了承を得た。後任議長には、同会議の総括主査で教育改革を担当する草刈隆郎日本郵船会長が浮上している。

短い引用ですが、小泉内閣発足時の竹中経済財政担当大臣が経済財政諮問会議を改革のエンジンとして大いに活用したことは有名ですし、規制改革会議もその前から含めると活動期間が長くて、一定の役割を果たして来ました。しかし、どちらも、小泉政権の最後の内閣の時には活動が鈍っていたとの評価を下す人もいたりしました。特に、規制改革推進会議の宮内議長は、政府の規制改革をオリックスの本業に有利になるように誘導した、なんて、あらぬ批判を受けたりしました。
経済財政諮問会議の民間人議員は4人で、現在は、財界から2人と学界から2人で構成されています。現在の委員の任期は来年1月までらしいんですが、内閣の交代とともに民間人議員も辞任し、新しい内閣の下で新しい人選がなされるようです。現在の財界2人、学界2人の枠組みは維持されるようで、日経新聞の引用にあるように、奥田経団連前会長を引き継ぐ形で御手洗経団連会長が選ばれるのではないかと報道されていたりします。学界からは現時点で東京大学の吉川先生と大阪大学の本間先生で、ともに経済学部の教授です。まあ、経済活動の観点からは関西代表は大阪なのかもしれませんが、大学の研究は経済規模とは別ですから、我が母校の京都大学から選ばれて欲しい気もしないでもありません。

いずれにせよ、組閣が明日であることは確実で、経済財政諮問会議の民間人議員の人選なんかも今月中に終わるような報道ですので、早々に、経済政策を企画立案する体制が出来上がるんではないかと思います。そろそろ、役所からの各種政策のご進講も始まりそうです。一応、今夜のエントリーは経済にまつわる組閣やなんやを取り上げていますので、経済評論の日記に分類しておきます。

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