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2006年10月31日 (火)

安倍内閣の経済政策の出番はいつか?

9月末に安倍内閣が成立して1ヶ月になるので、新聞各紙が特集を組んだりしていました。ご覧になった方も多いと思います。
内閣成立早々にアジア外交に取組み、まず、10月初に中国と韓国を訪問し、特に、中国での日中首脳会談が最大の経済政策だったとの意見もあったりします。その後、北朝鮮が核実験らしきものを実施したりして、安倍内閣には大いに追い風が吹き、補選で政権与党が2勝するなど、ロケットスタートとの声も聞かれます。最近になって、教育基本法改正案を審議する教育基本法特別委員会での議論が本格化するタイミングで、いろんな学校でのいじめ自殺履修漏れなどが続発し、教育問題が外交の次に取り上げられている感があります。さらに、私の勝手な憶測では、年明けの通常国会では社会保険庁の解体的出直しが議論の的に取り上げられるのは確実で、組織や職員の身分などをめぐって議論されることと思います。
経済政策的な観点からは、税制調査会の会長に増税派と目されている一橋大学名誉教授の石会長を再任せず、事実上更迭して、経済財政諮問会議の民間議員だった大阪大学の本間教授を税調会長に任命したことぐらいです。民間議員を一新した経済財政諮問会議では、地方分権改革なんかを取り上げているようですが、三位一体改革なんかと同じで、余り一般受けしないような気がします。少なくとも、エコノミストが活躍すべき分野からはほど遠いような気がします。

このように、今のところ、目につくような経済政策に関する議論は見受けないような感じがするんですが、見落としがちなのは金融政策の動向です。世界の常識、日本の非常識なんですが、世界の主要先進国でのマクロ経済政策の主たる手段は金融政策です。日本みたいな経済大国なのに、独立した中央銀行が政府の政策目標と異なる目標を掲げて暴走し始めれば、政府と日銀がまったく政策目標を共有していない現状で、経済成長を掲げる安倍内閣としてはとっても困ったことになるだけでなく、アジアや世界にも迷惑な話でしょう。
また、マスコミなんかに日銀の独立性を過度に擁護する傾向も大いにあったりします。私が何度も繰返し主張しているように、国民生活に密接な関係を有する物価安定を司る日銀に対して、憲法に定める代議制民主主義下での国民の代表たる国会議員が意見を述べれば、とっても不思議なんですが、マスコミが大きく取り上げて問題視するのが現状です。私のような論法で、国民生活に大きな影響を有する物価安定なんですから、国民の代表たる国会議員の声、国民の声を日銀は聞くべきであるとするマスコミ論調は、いまだかつて見たことがありません。今まで報道された程度の根拠で、このような傾向の報道をすることは不見識だと私は考えています。
最終的には、国民の代表たる国会を基礎にして議院内閣制の成立している日本なんですから、内閣と日銀で物価安定目標に関するアコードを結んで政策目標を同じくした上で、政策手段の独立性を日銀に保障するインフレーション・ターゲティングを導入するのが、正しい道なんでしょうが、取りあえず、年内や年度内の再利上げを食い止めるために、政府としてどのようなバーゲニングパワーを発揮すべきなのか。今後の経済政策運営の要諦だと私は考えています。

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