スペックとバグ
今日の東京はいいお天気だったんですが、気温は上がらず、少し肌寒い一日でした。少し季節が逆戻りしたような気がしないでもありません。
私はクレーマーではないと思うんですが、ブログなんかでエントリーを投稿していると、いろいろと雑な作りが目についたりします。1980年代終わりには html ファイルをテキストエディタで編集した世代ですので、html の文法に関する知識も少しくらいならあります。ですから、html への変換に関してブログのサポートにクレームを知らせたりすることもあります。
特に、普通のホームページとブログで大きく違うのは、普通のホームページは自分の責任で html ファイルを作成して ftp クライアントでファイルをアップロードしますから、サーバ側は受け取るだけで何の変換もしないのに対して、ブログではユーザがテキストでエントリーを作成・投稿し、サーバ側で html ファイルに変換する点です。ですから、どうしても、機械的な変換になってしまう可能性があり、テキストを html に変化する際に、不適当な変換がなされる可能性が存在します。普通のホームページであれば、htmlファイルを作成するのがユーザですから、100%ユーザの責任なんですが、ブログであればサーバ側で html 変換しますので、サーバ運営者の側の責任になります。この点に私はクレームをつけるわけです。
引用を表示する blockquote タグがトップページと記事ページで表示が違っていたり、リスト項目を表す li タグに先行する ol タグや ul タグなんかのバグを指摘したことがあります。でも、時折、バグではなくてスペックだと返事が返って来ることがあります。ハードウェアではなく、ソフトウェアですから、バグとスペックの線引きは難しくて、開発者が意図した通りなのであればスペックだし、意図しない不都合がバグだということになるんでしょうが、開発者の意図はユーザには知りえないことであり、とてもあいまいな基準であることは事実です。意図しない不都合であるバグなのに、何らかの理由で、設計通りのスペックだと言い張ることも不可能ではありません。さらに言えば、たとえ開発者の意図通りであっても、blockquote タグの表示がトップページと記事ページで異なるのは、私はバグに近いと考えています。
私の場合は、純粋な ascii テキストでアップロードするんではなく、フォント装飾や画像のリンクなんかのタグは自分で汎用のを使って、テキストとタグが混在したのを投稿する場合が多いので、html への変換にバグがあれば大いに困ることになります。純粋なテキストで投稿するのは例外とも言えます。font タグをはじめとるするフォント装飾のタグなどの見栄えをよくするタグは W3C では非推奨とされ、CSS などのスタイルシートを使用することが勧告されており、将来的には span タグが主流になるのかもしれませんが、ブラウザで独自対応することにより生き残る装飾タグも多いと考えられますし、少なくとも、現時点ではブログの html に変換するプログラムでは対応すべきだと私は考えています。テキストだけでエントリーを作成するんではなく、文字を大きくしたり、色をつけたり、イタリックにしたり、アンダーラインを引いたり、いろいろと見やすくする工夫をするために、私なんかはテキストとタグが混在したソースを書いているもんですから、うまく変換していないと大いに困ったりします。
ブログのユーザはちっぽけな個人ですし、ブログの開発者は大企業だったりするんですから、力関係は歴然としていますし、ソフトの開発スキルの差もあります。でも、だからこそ、スペックだからこれでいいんだ、で押し通すんではなく、ユーザの細かなクレームに対応して行くことが、日本のソフト業界を育てるシーズにもなると思うんですが………
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