アフガニスタンでアルカイーダが過激になって復活?
今日もいいお天気で、気温も上がりました。私は暑さ対策と称して外出もせずオフィスにこもって、もっぱら水分補給に勤めていたりします。
突然ですが、私の知り合いで国際機関に勤務するエコノミストが夏ころからアフガニスタンに赴任すると言うので、何となく、アフガニスタンに関する記事に目が行ってしまっている今日このごろです。しかし、チラホラ見かけるものの、日本の新聞ではアフガニスタンの記事は極端に少ないんですが、欧米の新聞ではイラクとともにアフガニスタンがよく取り上げられています。特に、テロとの関係で注目されているのは当然とも言えます。その中から、今夜のエントリーでは、5月2日付けの Le Monde 紙でタリバンが復活しつつあるとの記事を見かけましたので、一応、英語とスペイン語だけでなく、少しくらいならフランス語も理解できる、という教養を無理やりに示しておきたいと思います。でも、やっぱり、読みこなすのには時間がかかります。まず、サイトに有料登録していないので、要約だけなんですが、Le Monde のサイトから引用すると以下の通りです。
Cinq ans après la chute de leur Emirat islamique, les < étudiants en religion >, devenus encore plus radicaux, reviennent en force dans tout le sud du pays. Avec l'aide des populations pachtounes, des islamistes du Pakistan et des djihadistes d'Al-Qaida. Aujourd'hui présents en force dans tout le Sud afghan, les talibans ont fait, depuis cinq ans, un retour progressif dans le pays. Celui-ci doit beaucoup à l'incurie du gouvernement afghan, aux erreurs de la communauté internationale et aussi à l'aide que le mouvement des < étudiants en théologie > reçoit du Pakistan et d'Al-Qaida.
要するに、アフガニスタンにおけるイスラム原理主義政権が崩壊してから5年になるものの、当時よりさらに過激になって、いわゆる「神学生」がアフガニスタン南部に大挙して帰還している、というものです。記事をかいつまんで、私が目についたところを紹介しますと、これらの神学生は、アフガニスタンのパシュトゥン系住民、隣国パキスタンのイスラム原理主義者、アル・カイーダの聖戦主義者などから支援を受けているようで、さらに、5年前のタリバン政権時代の旧世代よりも現在の新世代はもっと過激になっていて、例えば、自爆テロが増加している、と Le Monde は指摘しています。すなわち、記事によれば、自爆テロは2005年に27件だったのが、2006年には139件に激増しているらしいです。
昨年8月9日のエントリーでカルト教団を取り上げた際にも明らかにしたように、我が吉岡家は浄土真宗、すなわち、一向宗の門徒です。もっと古くには浄土宗だったらしいんですが、いつのころからか、ご先祖様が浄土宗からその親戚筋に当たる一向宗に改宗したらしいです。でもまあ、この2つの宗派は似たようなもんで、特に、修行や苦行なんかを必要とせず、単に心を込めて南無阿弥陀仏と念仏を称えれば、輪廻から解脱して西方の極楽浄土に仏として生まれかわる、というお気楽な宗教です。このようなお気楽な一向宗の門徒からすれば、にわかには信じられないような状況のようです。
私の友人は同じエコノミストでも、昔の田淵捕手並みに守備範囲が狭い私と違って、スーパーゼネラリストを自称するだけあって、所属する国際機関から選ばれてアフガニスタンに赴任するので、私なんかから見れば羨ましくて仕方ありません。私なんかは新たな境地を切り開けるような年齢でもなく、後は、政府の天下り規制に一喜一憂するだけなのかと思うと、やや情けなくもあります。もっとも、我が女房なんかは私の守備範囲の狭さを有り難がっているフシもあったりします。
取りあえず、今夜のエントリーでは、自分自身の教養をペダンティックにひけらかすとともに、ご本人が読んでくれているかどうか知りませんが、アフガニスタンに赴任する友人のご活躍を祈念してエールを送り、同時に、アルカイーダなんかのテロにも注意するように呼びかけておきたいと思います。
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