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2007年8月 6日 (月)

株式市場の下落は実体経済の悪化につながるか?

今日も朝からいいお天気で気温も上がり、蒸し暑かったです。天気予報ではここ2-3日は雷雨がある可能性を示唆しているんですが、シロートの私が空を見上げる限り、雨が降りそうな様子はありません。

ここ2週間近く、米国発で株式相場の低迷が続いています。先週末に発表された米国の雇用統計でも市場の予想を下回る数字が出たために、NY市場のダウ平均が大きく下げ、その影響もあって東証の日経平均は今日も安値で始まって、下げ幅が一時300円を超えましたが、後場に入って少し持ち直し、ジリジリと値を戻しつつも、結局、前週末比65円40銭安の1万6914円46銭で引けました。私はこのブログの7月30日付けのエントリーで「ザラ場で日経平均が17,000円を割ることもあり得る」と書きましたが、ザラ場どころか、先週末の終り値で17,000円割れになってしまったりしました。今日の東京市場の動向について簡潔に取りまとめてあるので、NIKKEI.NETのサイトを引用すると以下の通りです。

6日の東京株式市場で、日経平均株価は続落。大引けは前週末比65円40銭(0.39%)安の1万6914円46銭だった。朝方は3日の米株式相場の急反落や、外国為替市場で円相場が1ドル=117円台半ばまで上昇したことが売り材料となり、大きく下げて始まった。銀行株や値がさハイテク株の一角が売られ、下げ幅は一時300円を超えた。日経平均は一時、3月5日につけた年初来安値(1万6642円25銭)まで33円14銭と接近したが、その後は好業績銘柄を中心に押し目買いが広がり、下げ幅は縮小した。朝方は下げていた鉄鋼株や海運株が買い戻されたほか、北米市場の動向とは関連の薄い医薬品株や鉄道株、不動産株など内需関連株の一角が買われた。市場では「米株急反落の後でもきょうの日経平均が年初来安値を下回らなかったことで、底堅さを感じた投資家が押し目買いを進めた」(国内証券)との見方があった。

気になるのは日米の株式市場の下げがマクロの実体経済に悪影響を及ぼすかどうかなんですが、その前に、先週末のNYダウを下げた大きな要因のひとつである非農業雇用統計について、私が少し詳しく見たところ、政府のマイナス2.8万人が効いているように見えます。特に、州や郡の地方政府の教育公務員が1.9万人減っています。それまで、均してみれば毎月2万人平均で増加していた政府雇用者が3万人近く減少したんですから、このショックも大きかったんだろうと思います。毎年7月からは教育公務員が夏休みに入るので、これ自体は自然な動きだと思うんですが、どうして季節調整で平準化されなかったのかは不明です。通常の年よりもドッと落ちたのかもしれません。でも、それはそれで原因不明です。
さて、本題に戻ると、希望的観測も含めて、私自身は株式市場の低迷はマクロ経済に与える影響は限定的だと考えています。理由は米国も日本も設備投資循環が上向きであることです。欧州はまだまだ借入れによる設備投資が多いんですが、日米では企業が相当程度にキャッシュリッチになっていて、設備投資の原資はキャッシュフローに変化してきていますから、上向きの設備投資循環が続く可能性が十分あると考えています。問題は個人消費なんですが、こちらは米国ではある程度の影響を及ぼすと予想されます。現在の米国経済は富裕層が牽引している部分が大きいんですが、この富裕層の資産効果はかなりのもので、住宅価格よりも株式価格の方が影響が大きい可能性があります。しかし、他方で、日本においては株式の資産効果は大きくないと考えられていますので、心理的な影響は別にして、実際の消費行動には大きな影響はないものと考えられます。
ただし、もちろん、ダウンサイド・リスクはあるわけですし、それに、株式市場とは独立に早い段階から日米とも今年の年央は踊り場的な景気の中だるみがあるものと予想されていましたので、これが一気に景気後退につながる可能性もゼロとは言えません。IT在庫の調整が順調に終了すると仮定すれば、米国はともかく、日本で景気後退が現実化するキーポイントは為替の動向だと私は考えています。投資家のリスク・アペタイトが低下して、ドル建て資産からの逃避が生じるのであれば、円相場は対ドルで増価しますから、輸出企業なんかの採算を悪化させる可能性が高まります。日銀短観なんかの調査では企業の採算ラインは114-5円となっていますので、今日の為替相場はかなりこの水準に近づいて来たとも言えます。

今夜はこのところの株式相場の低迷について考えたんですが、やや苦手な相場の話でもあり、週末にリラックスし過ぎたせいもあって、単に希望的観測を交えて信念を表明したに過ぎず、まとまりのないエントリーになってしまいました。ややダラける季節になったのは事実ですので、もう少し気を引き締めて経済を分析したいと思います。なお、明後日の相場は機械受注の統計次第で少し動くかもしれません。

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