米国のクリスマス・セールが好調でアジアの株を押し上げる?
今日も、朝から秋晴れのいいお天気で、気温も11月下旬の季節にしては上がり、昨日よりもさらに暖かく感じられました。
米国のクリスマス商戦が始まりました。例年通りに、先週11月22日の Thanks Giving Day のお休みが開けた23日金曜日は Black Friday 、すなわち、黒字の金曜日と呼ばれ、早朝から買い物客が列をなします。今年の客足は昨年の4.8%増だったそうで、事前の予想を上回りました。しかし、客単価は▲3.5%減の347.44ドルだったそうです。 washington.post.com のサイトから最初の2パラだけを引用すると以下の通りです。
Shoppers flooded stores to hunt for bargains over the weekend, giving retailers a boost in traffic despite persistent concerns about the economy.
The National Retail Federation calculated that the average shopper spent $347.44 between Thanksgiving and Sunday, down 3.5 percent from last year. However, aggressive promotions and blockbuster discounts by retailers enticed more people to shop than last year. The NRF estimated that 147 million consumers shopped this weekend, up 4.8 percent from 2006 and exceeding the trade group's expectations.
日経新聞のサイトにも同様の記事が出ていました。早朝からの列は膨れ上がり、早朝4時前に買い物に出かけた顧客は全体の14.3%に上り、前年同期の12.4%を上回ったそうです。そんなに強気になることは出来ない数字だとは思いますし、価格のディスカウントに負う部分が大きそうに見えるんですが、事前の予想を上回ったことで、米国経済に対する先行き楽観的な見方が出て来ていることも事実です。だからと言うわけでもないんでしょうが、 Financial Times では、 "US shoppers give lift to Asian markets" と題して、 "A good start to the holiday shopping season in the US last week cheered up stock markets across the Asia Pacific region." と評価しているようです。実際に、今日の東証の日経平均株価は大引けで先週比246円44銭上がって15,135円21銭で終わりました。

でも、上のグラフにある通り、ここ3ヶ月ほどの株価については日米ともに下降曲線を描いているように見えることも事実です。株価が景気の先行指標であるとすれば、今日付けの Wall Street Journal のヘッドライン記事にある "Battered stock and bond markets are sending an increasingly ominous signal that a U.S. recession could be near." との観測も成り立つのかもしれません。米国にとってサブプライム・ローン問題によるクレジット・クランチが個人消費や設備投資重しになる一方で、日本経済には建築基準法改正に伴う建築着工審査の遅れが2-3四半期のラグを伴って実体経済に影響を及ぼすことも考えられます。昨年の今ごろの季節から見た今年と違って、日米ともに来年は景気後退局面に入る可能性を決して無視できないと私は考えています。
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