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2008年3月17日 (月)

日銀総裁人事に関する東京大学林教授の「感想」

今日も、少し雲が多かったものの、朝からまずまずよく晴れていいお天気で、この週末ほどではありませんが、気温もそこそこ上がり暖かでした。

このブログの2月7日付けの「日銀総裁人事のゆくえ」と題するエントリーで取り上げて以来、一応、私は政府の一員でもありますので口をつぐんで来ましたが、日銀総裁の任命手続きが混迷の度合を深めています。先週、政府が国会に提案した武藤総裁、白川副総裁、伊藤副総裁の案は、参議院で武藤総裁と伊藤副総裁が不同意となり、とうとう今日は再提示に至りませんでした。
私はコメントすべき立場にないことは明らかですが、東京大学の林教授が「私は時論は書かないことにしているが、ここ数日の日銀総裁指名騒動のあまりのお粗末さに促されて、思いつくままの感想を公にします。」との書出しで、多くの良識的なエコノミストの最大公約数にもなり得るようなポイントを含む7点の「感想」を「日銀総裁・副総裁: 私の提案」と題して3月14日付けで明らかにしています。知り合いから教えてもらいました。誠に失礼かとは思いましたが、もともと箇条書きなのを番号を振って、出来るだけ新しく書き加えない形で、私なりに要約して引用すると以下の通りです。でも、要約には不正確さがつきまといますので、是非、上のリンクから林教授の原文をご覧下さい。

  1. 武藤氏の総裁昇格には反対。従来型のドメスティックなエリートでは、日銀の総裁は務まらない。
  2. 日経の社説は、武藤氏の昇格に肯定的だが、その根拠は理解できない。
  3. 民主党の仙谷氏が述べた、武藤昇格反対の理由には、あきれた。民主党には政権を任せられないと多くの人が思っただろう。
  4. 武藤氏にとって不本意な結末だろうが、財務省と日銀から庶民では想像もつかない金額の退職金がもらえるので、コンサル会社を設立し、自分自身の努力で顧客を獲得してもらいたい。
  5. 伊藤隆敏東大教授・白川方明前日銀理事は副総裁としてベストの人事。民主党が伊藤氏を否決したことは残念。
  6. 今回のように、総裁・副総裁人事が国会で国民に見える形で議論されることは、非常な進歩。
  7. 誰に差し替えたらよいか。私の提案。総裁は、黒田東彦アジア開銀総裁。副総裁は植田和男東大教授。

最後の7点目の具体的な人事提案とか、ましてや、4点目の武藤副総裁のコンサル会社設立とか、あるいは、3点目の民主党に対する批判の表現振りも加えていいかもしれませんが、もちろん、多くの議論のあるところで、必ずしも7点全部がエコノミストの最大公約数とは言えないようにも私は思わないでもありません。でも、6点目の日銀総裁人事の透明性の向上が評価できる点なんかは、エコノミストでなくても多くの賛同を得られることと思います。
武藤副総裁の評価にもいろんな意見があり得るんだろうと思います。繰返しになりますが、2月7日付けのエントリーで、私は福井総裁に合格点を与えられないと書きましたし、同じ評価を武藤副総裁にもしています。福井総裁の進めるカギカッコ付きの「金融正常化」に対して、一時は、私も武藤副総裁に期待しないでもなかったんですが、そこは、昨年2月の金融政策決定会合において、執行部の一員でありながら反対票を投じた岩田副総裁とは評価が大きく異なることは言うまでもありません。林教授のように賛成とか反対とか、ましてや、国会で同意すべきか不同意すべきか、なんかとは別に、福井総裁を評価していないのと同じ観点から、武藤副総裁の5年間にも合格点は与えられないと私は考えています。

円ドル相場の推移

日経平均株価の推移

官公庁も民間企業もトップの意向が強い日本の組織では、日銀でも副総裁よりも総裁の人事に注目が集まるのは当然で、海外からの注目度も低くないように感じます。円高が異常なスピードで進行し、株安も止まるところを知らない勢いで、金融市場の混乱と呼ぶ人もいる現在、断固たる覚悟でデフレ脱却に取り組んでくれるような、我が国の通貨の番人にふさわしい人物が日銀総裁に就任してくれることを願っています。

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