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2008年7月13日 (日)

チャーリー・フレッチャー『アイアンハンド』(理論社)を読む

今日も、朝からいいお天気でした。真夏の太陽で気温も上がり、梅雨明けも近いような気がします。でも、昨日も、ブログをアップしてから夕立がありましたので、今日も、これから雨が降る確率は小さくないような気もします。

『アイアンハンド』

もう10日後にはハリー・ポッターの最終巻『死の秘宝』の邦訳が発売されようかというタイミングで、まだ、この春先に発売された子供向けのファンタジーを読んでいたりします。フレッチャー著の『アイアンハンド』(理論社)です。邦訳は大嶌双恵さんです。パオリーニ著の『ドラゴンライダー』シリーズの翻訳者としても有名です。まず、あらすじについて、e-hon のサイトにあるのが私の実感に近かったので、引用すると以下の通りです。なお、今日のエントリーはネタバレがありますので、未読の方が読み進む際はご注意下さい。

「どうしてぼくたちが石の怪物におそわれるんだ?」「なにか悪いことをしたのよ」「へえ、きみには暗い秘密でもあるってわけ?」「あたし、父さんを殺したの…」裏ロンドンに迷いこんだジョージとイーディ。二人は“ストーンハート”の謎にたどりつけるのか?孤独な少年、異能の少女、狙撃兵の彫像―。響き合う3つの魂が暗黒のロンドンを駆け抜ける熱い「絆」のノンストップ・アドベンチャー。

上の表紙の画像に見られるように、この『アイアンハンド』は昨年のこの時期2007年7月5日のエントリーで取り上げた『ストーンハート』の続編で、『ストーンハート』3部作の第2巻に当たります。2007年7月5日のエントリーでは第2話は "Marble Head" というタイトルだと書いたんですが、その後、何らかの事情の変更があったようです。"Marble Head" のタイトルは第3話に回されたのかもしれません。これまた、前回1年前の『ストーハート』とまったく同じで、我が家のおにいちゃんは買った本を読んで、私は近くの区立図書館から借りて来た本を読みました。私もおにいちゃんも感想はよく似たもので、不可解の一言に尽きます。昨年は「今後に期待する」ということで締めくくってしまったんですが、今年の第2巻は3部作の中間に当たり、不可解さが増しているような気がします。
前作『ストーンハート』と同じで、スピットとタイントの対立に主人公のジョージとそのパートナーのグリントのイーディーが巻き込まれ、グリントを操っているウォーカーの出番が多くなっていたりします。まず、作者はウラワザを2つほど使っているように私には見えます。出現順とは逆なんですが、イーディーが生き返ります。ギリギリ死の淵から蘇ると言った方が正しいのかもしれませんし、子供向けのファンタジーではよくあることです。『デルトラクエスト』では命のユリの蜜でバルダが生き返りますし、『アルテミス・ファウル』のシリーズでも2巻か3巻か忘れましたが、バトラーが妖精の魔法によって助かります。『ハリー・ポッター』の第7巻最終巻でも、生き返るわけではありませんが、死んだダンブルドア校長先生とハリーが長々と会話を交わしたりします。もうひとつは、台座に戻らないと死んでしまうハズのスピットのガナーの代理を主人公のジョージが出来てしまうことです。もっとも、この代理のためにジョージが戦争を体験して決闘の代わりにもなっているので、このあたりのプロットは必然なのかもしれません。
昨年2007年7月5日のエントリーで書いたのと同じく、引き続き、ブラックフライヤーの役割は私にはわかりません。でも、最後の方で、グリントしたイーディーが「フライヤーは悪い人じゃない!信じちゃいけないのはリトルトラジディよ!」と叫ぶ場面があるので、きっと、その通りなんでしょう。第3巻ですべてが解明されると思います。ブラックフライヤーに続いて、ユーストン隊や赤毛の女王もスピットなので、ジョージの味方だと思うんですが、役割は判然としません。ユーストン隊の役割は、ガナーが台座に戻る代理をジョージが出来ると教えることと、将校が赤毛の女王とともにウォーカーとの戦いでジョージの味方をすることだと思うんですが、ハッキリとは分かりません。他方で、ウォーカーの目的はかなり分かって来た気がします。でも、何と表現すればいいのか不明ですが、何らかの意味でのウォーカーの上位者がいそうな気がしないでもありません。タイントを操っているウォーカーなんですが、そのウォーカーを操っている何らかの上位者がいそうな気がしないでもありません。第2話を読み終えたばかりの現時点では不明です。

このシリーズは私やおにいちゃんのように、発売されるごとに律儀に読むんではなく、全3巻が完結した時点で一気に読む方がいいのかもしれません。

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