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2008年11月18日 (火)

今年のベスト経済書は?

そろそろ11月も半ばを過ぎようとしており、年の瀬も間近になり、メディアや出版社など何社かから今年の経済書のアンケート回答依頼が私の許にも寄せられています。アンケート元によっては、回答すると図書券をくれる社もあり、なるほど、大学教授になったらこんなアンケートも送られて来るのかと、一瞬、感心しないでもなかったんですが、よくよく考えてみると、記憶はきわめて不確かながら、役所の課長宛てにも送られて来ていて、課長補佐にもならない20年ほど前のころに代筆で書き送った記憶がなくもないと思い出しています。
中には、参考として何冊か候補になりうる経済書のリストを添付してくれる会社もあります。自社の出版物が多いのかどうかは分かりません。何となく、私の直感では、今年は「サブプライム」、「中国」、「地球環境」といったキーワードの本が多いような気がしないでもありません。それにしても、こういったリストを眺めていると、経済書だけでも実に多くの本が出版されていることを実感します。逆に、自分がいかにも読書をしていないことも痛感します。
まだ回答をすべて送り終えたわけではありませんが、私の頭の中では、香西泰・宮川努・日本経済研究センター [編] になる『日本経済グローバル競争力の再生 - ヒト・モノ・カネの歪みの実証分析』(日本経済新聞社) がひとつの候補かと考えています。しっかりした実証分析をベースにしつつ、専門書と一般書の中間的なラインを狙っているのか、学術書にはあり得ないしおりのひもを入れたりしています。でも、アンケートは1冊ではなく、複数冊に順位を付して回答する場合が多いので、その他については、適当にアンケートを実施している当該社の出版物を入れて歓心を買っておこうかという気がしないでもありません。図書券をくれる会社は特にそうだったりします。ハッキリと買収されているのかもしれません。

特定の本を読んだ後の読書感想文ではありませんが、経済書というやや狭い範囲ながら本邦読書界の話題ということで、読書感想文の日記に分類しておきます。

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