第140回芥川賞と直木賞の候補作品
昨日、文藝春秋社から第140回芥川賞と直木賞の候補作品が発表されました。どちらも、1月15日の選考会です。まず、候補作品の一覧は以下の通りです。
- 第140回芥川賞候補作品
- 鹿島田真希 (かしまだまき)「女の庭」 (文藝秋号)
- 墨谷渉 (すみたにわたる)「潰玉 (かいぎょく)」 (文學界12月号)
- 田中慎弥 (たなかしんや)「神様のいない日本シリーズ」 (文學界10月号)
- 津村記久子 (つむらきくこ)「ポトスライムの舟」 (群像11月号)
- 山崎ナオコーラ (やまざきナオコーラ)「手」 (文學界12月号)
- 吉原清隆 (よしはらきよたか)「不正な処理」 (すばる12月号)
- 第140回直木賞候補作品
- 恩田陸 (おんだりく)「きのうの世界」 (講談社)
- 北重人 (きたしげと)「汐のなごり」 (徳間書店)
- 天童荒太 (てんどうあらた)「悼む人」 (文藝春秋)
- 葉室麟 (はむろりん)「いのちなりけり」 (文藝春秋)
- 道尾秀介 (みちおしゅうすけ)「カラスの親指」 (講談社)
- 山本兼一 (やまもとけんいち)「利休にたずねよ」 (PHP研究所)
- 毎日新聞: 芥川・直木賞:候補作発表…芥川賞は津村さん3回連続 朝日新聞: 芥川賞・直木賞候補作決まる 選考会は15日
毎日新聞のサイトで報じられているんですが、芥川賞候補の田中さん、津村さん、山崎さんはすでに3回目の候補作品ですし、直木賞の恩田さん、天童さん、山本さんも3回目だそうです。私は詳しくないんですが、文学好きの方にとってみれば、すでにお馴染みの作家のみなさんなのかもしれません。私は専門外かつそんな文学趣味でもないので、これらの中で読んだことのある作家は田中慎弥さんだけで、川端賞を受賞した「蛹」(『新潮』2007年8月号収録)の読書感想文を昨年2008年5月17日付けのエントリーにアップしています。しかし、いつもは芥川賞だけに注目しているんですが、今回、私が密かに注目しているのは直木賞候補作品に上げられている恩田陸さんの『きのうの世界』です。左上の写真の本です。画像をクリックすると講談社の紹介ページにリンクが張ってあり、別窓で開くと思います。恩田さんがファンタジーやミステリの作品を数多く発表していることは、読んだことがないながら、私でも知っています。実は、今日の午後から近くの図書館に出かけて、まだ年末年始休みの閉館だったのでガックリと帰って来たんですが、帰宅してからインターネットで恩田陸さんの候補作品『きのうの世界』を東京都港区の図書館で検索してみると、100件ほどの予約待ちみたいです。まあ、確かめたわけではありませんが、他の作家の候補作もよく似た状況なんでしょう。いずれにせよ、私がこのブログで直木賞受賞作の「読書感想文の日記」をアップしたのは3冊だけで、すなわち、東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』(文芸春秋)、森絵都さんの『風に舞いあがるビニールシート』(文藝春秋社)、松井今朝子さんの『吉原手引草』(幻冬舎) なんですが、実は、読書感想文はアップしていないものの、三浦しをんさんの『まほろ駅前多田便利軒』も読んでいたりします。このうち、『まほろ駅前多田便利軒』と『吉原手引草』は図書館で借りて読みました。もしも、『きのうの世界』に直木賞が授賞されれば、ひょっとしたら、買って読んでみようかという気になるかもしれません。でも、取りあえずは、長崎の図書館に当たってみたいと考えなくもありません。少なくとも、芥川賞が授賞された作品については、いつもの通り、「文藝春秋」の3月号で選評とともに読みたいと考えています。
今日のエントリーは、本を読んだわけではありませんが、本邦読書界の話題ということで「読書感想文の日記」に分類しておきます。
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