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2009年3月27日 (金)

貿易に関する見通しと最近の経済指標

今週は春休みと称して、WBC のテレビ観戦に釘付けになっていたほか、おにいちゃんの卒業式に出席したり、一家そろって春休み映画を見に行ったりと、ゆったり過ごしている間に、いくつか取り上げ損なっていた指標などがあり、今夜のエントリーでスポットを当てたいと思います。

貿易統計の推移

まず、一昨日の3月25日に財務省から今年2月の貿易統計が発表されています。グラフは上の通りです。上のパネルの単位は兆円、下は前年同月比パーセントです。いつもの日経新聞のサイトから統計のヘッドラインに関する記事を引用すると以下の通りです。

財務省が25日発表した2月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月に比べ49.4%減の3兆5255億円となった。自動車が落ち込んだことなどを背景に、減少率は4カ月続けて過去最悪を更新した。国内需要の低迷で輸入額も大きく減り、前年同月比43.0%減の3兆4431億円。こちらも減少率は過去最悪で、世界的な景気悪化によって輸出入ともに急ブレーキがかかっている。
輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は824億円の黒字となり、昨年9月以来、5カ月ぶりに黒字に転じた。今までは輸出の減り方が輸入の減り方を大きく上回り、貿易赤字が続いていたが、中国からの衣料品や東アジアからの半導体などの輸入が大きく減少し、かろうじて黒字となった。資源価格の落ち込みや円高も輸入額を押し下げた。

相変わらず、輸出は前年同月比でほぼ半減しており、貿易収支は引用した記事にあるように昨年9月以来5か月ぶりの黒字といっても、決して明るい話題ではありません。輸出の半減は昨年2月がうるう年であった影響があるとはいえ、例えば、自動車輸出は全世界向けでそもそも▲70%を越える減少を記録し、特に、米国向けが前年同月比▲76.6%減、同じくEU向けも▲74.7%減と、ほぼ 1/4 の落ち込んでいますから、うるう年の3-4%の調整の範囲をはるかに上回っていることは明らかです。もっとも、前々から私が指摘している通り、内外の景気局面の違いにより、早晩、遅くとも今年中には基調として貿易黒字を回復すると見込んでいます。ただし目先の話としては、来週発表される鉱工業生産指数は輸出の影響をかなり受けますので、2月統計も前月比で2桁前後の落ち込みを続けるんではないかと考えられます。なお、長崎ローカルで注目されている船舶について、2月の主要品目別輸出でプラスを記録したのは船舶だけといっても過言ではありません。前年同月比で+23.9%増となりました。しかし、機械受注統計などを見ると、この先2四半期くらいで船舶も前年割れする可能性があることを指摘しておきたいと思います。

Growth in the volume of world merchandise trade and GDP

次に、今週月曜日の3月23日にWTO の貿易見通しが発表され、世界的な景気後退の影響をモロに受けて、今年2009年の世界貿易は数量ベースで約9%の減少と見込まれています。我が国の輸出も年を通して2桁を上回る減少を記録する可能性が十分あると私は考えています。

消費者物価の推移

最後に、タイトルにした最近の経済指標に関して、総務省から本日発表された消費者物価指数のいつものグラフは上の通りです。今年に入ってから2か月連続で前年同月比横ばいとなり、原油がバレル50ドルに達したとはいえ、少なくとも商品市況高騰の影響による物価上昇懸念はほぼなくなりました。貿易と違って物価については、私は細かな品目別の価格の上昇や下落には大きな興味は持っておらず、いわゆる一般物価水準に注目しているんですが、現在の需要動向を考え合わせると供給過剰はしばらく続き、忍び寄るデフレの足音が聞こえて来そうです。食料とエネルギーを除く欧米タイプのコアコアCPIでは先月からマイナスに突っ込んでいます。これも日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

総務省が27日発表した2月の全国の消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、生鮮食品を除く総合が100.4と、前年同月比横ばいだった。横ばいは2カ月連続。生鮮食品を含む総合では100.4と、0.1%下落した。
生鮮食品を除く総合は、日経QUICKニュース社がまとめた市場予測平均値(0.1%下落)を上回った。
同時に発表した3月の東京都区部の消費者物価指数(中旬の速報値、2005年=100)は生鮮食品を除く総合で100.7と、前年同月比0.4%上昇した。

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