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2009年3月18日 (水)

日銀金融政策決定会合の感想

昨日から開催されていた日銀金融政策決定会合が終了し、午後に「当面の金融政策運営について」と題するステートメントが発表されるとともに白川総裁の記者会見がありました。現行0.1%の政策金利が据え置かれた一方で、長期国債買切りオペを月間1.4兆円から1.8兆円に増額するとともに、国際基準行への総額1兆円の劣後ローンの貸付けが発表されています。国債買切りオペの増額は前々から私が主張していたところであり、日銀スタッフにもこのブログをお読みいただいているのかもしれません。冗談はさて置き、もうひとつの劣後ローンについては、国際基準行としては、政府の公的資金の他に日銀ローンの活用も可能となったわけで、市場から無理に調達して逆に資金ひっ迫を生ずるリスクは軽減されたといえます。
ただし、現状では金融システム安定化のための金融機関の資本増強が政府・日銀とも最優先課題とされていて、本格的に産業資金を供給するためには、政府では政策投資銀行や政策金融公庫などを活用した直接的なローンの供給、日銀ではさらにバランスシートの拡大による資金供給が必要となります。前者は国会での審議を経た予算措置の裏付けが必要となる場合がありますが、後者はすぐにでも実施できます。以前にも示したグラフですが、日米中央銀行のバランスシート拡大に、特に昨年9月のリーマン・ショック以降に大きな差が見られます。一番上のパネルが日銀の、真ん中のパネルが米国の連邦準備制度 (FED) のバランスシートです。量的緩和に大きな差がついているのが見て取れます。

日米中央銀行のバランスシートと TIBOR

ただし、日本でもかなり流動性供給は進んでいて、一番下のパネルで取り上げてある TIBOR ユーロ円レート3か月物の水準はかなり落ち着いて来ました。昨年10月末の日銀金融政策決定会合の直前の時点では、10月30日付けのエントリーで示したように、今後の流動性拡大が焦点だったんですが、昨年12月11日付けのエントリーで示した通り、TIBOR は市場の資金ひっ迫の程度が安定化しつつあることを示唆していると思います。私はそれなりに評価しています。

私の知り合いのエコノミストから送られて来たニューズレターに日銀がかなり政府と協調的に金融緩和に向かっているとの評価が見られました。私は10月末の時点では今年に入れば日銀はゼロ金利を復活させると予想していたんですが、現在の日銀のメンタリティからすれば、ゼロ金利を復活させたくないがゆえに、せっせと金利以外の宿題をこなし始めた印象があります。それはそれで結構なことだと受け止めています。

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