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2009年4月21日 (火)

長崎県における定額給付金の経済効果

先週の火曜日にも「定額給付金でプチ贅沢?」と題して、定額給付金について取り上げ、毎週火曜日は定額給付金の日と決めているわけでは決してありませんが、今夜も定額給付金についてスポットを当てます。というのは、「定額給付金の長崎県内の経済効果は72億円」という画期的な試算が公表されているからです。試算したのは他ならぬ私自身だったりします。受け取らない比率、プレミアム比率などに適当な前提を置くと、長崎県内における定額給付金の経済効果は72億円あり、2006年度の長崎の名目県内総生産を基に計算すれば、成長率を0.17%ポイント押し上げるとの結果を得ました。ただし、1次効果だけで2次以降の波及効果は見ていません。全国で2兆円の定額給付金の経済効果について、野村證券金融経済研究所が0.2%ポイントの成長率押上げ、三菱総研が0.2%ポイント弱などの試算結果を出しているのを新聞で見た記憶がありますから、私の試算結果も波及効果を含めると成長率を0.2%ポイントくらい押し上げる効果を認めていますので、そんなに突飛な数字ではないと考えています。なお、限界消費性向は1999年の地域振興券について分析した、当時の経済企画庁の「地域振興券の消費喚起効果等について」に従って32%としています。
大学のホームページ上に試算結果をアップしたのが先週4月13日の月曜日で、その後、ローカルの長崎新聞と NBC 長崎放送の取材を受けました。ネット上に記録が残っている範囲で、長崎新聞の4月15日付けの記事があります。テレビの方は明日夕刻の「報道センターNBC」にて放送予定と聞いています。なお、地方における定額給付金の経済効果についてネットで検索すると、日銀松江支店が「山陰で定額給付金を使うことで得られる経済波及効果」と題する調査結果を発表したりしていました。この日銀松江支店は NHK 連続テレビ小説「だんだん」の放映に伴う島根県経済への波及効果の試算なんかも発表したりしています。支店長か支店幹部にこういった類の経済効果の試算が好きな人がいるのかもしれません。まったくどうでもいいことですが、島根県では定額給付金よりも「だんだん」の経済効果の方が大きいようです。
時折、阪神タイガースのリーグ優勝の経済効果などを試算している関西系の大学教授とか、何らかの経済効果を試算したシンクタンクがあって、メディアで取り上げたりするので私もマネしてみたんですが、残念ながら、長崎ローカルのメディアの反応はイマイチでした。試算者に信頼が置けないと見なされているのかもしれないと反省しています。今後、こういった試算をトピック資料として発表するかどうかは、慎重に見極めたいと思います。

最後に、メディア関連ということで、昨日、ピュリツァー賞が発表されています。私が注目した写真部門 (Feature Photography) では New York Timesウィンター記者によるオバマ米国大統領を中心に取り上げた米国大統領選挙運動の写真に授賞されました。New York Times のサイトで A Vison of History と題して受賞作品20枚からなるスライドショーが公開されています。特に有名なのはスライドショーの最初の雨に打たれながら演説するオバマ大統領の写真なんでしょうが、すべて素晴らしい写真ばかりです。必見です。

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