本格的に大学の授業が始まる
本学の入学式が4月8日にあり、4月9日のガイダンスとかオリエンテーションとか呼ばれているイベントを経て、正確には4月10日の金曜日から本学の授業が始まっています。私は週に4コマものゼミや講義を受け持っているんですが、時間割の関係で金曜日は授業がなく、先週からの授業開始となりました。初回の授業は導入として教科書や副読本・参考書の紹介とか、今後の授業の進め方とか、出席を取るかどうかとか、単位の認定方法はテストだけかリポートもあるのかとか、シラバスに書いてあるようなことをお話しして早めに終わる場合が多かったような気がします。どうしてそう思うかというと、生協の学食がやたらと早い時刻から混み合っていたからです。いつもは11時45分に行けばまだまだ空いているんですが、11時半に行っても学生であふれている日もありました。ちなみに、私は日本経済論の初回の講義で1時間余りしゃべりました。内容としては、一般的な教科書の案内などのほか、以下の4点を強調しておきました。
- 「日本経済論」は経済学という科学を日本という国に応用する分野である。従って、基本的な経済学の知識は必要である。
- 経済には景気循環を考える短期とトレンドを中心にする長期があり、短期には需要が決定要因となるが、長期には生産性などの供給が決定要因となる。
- 幅広い視野で、一般均衡的に経済を見る必要がある。
- 医療の診察と処方箋に対応するように、経済学とは現状判断を基に政策や対策を考えるべき経験科学であり、同時に、政策科学である。
これらの4点について一演説ぶってから、公務員試験の受験希望者はいるかどうかを聞いてみると、150人以上の学生が詰まった教室で、わずかながら、5-6人が挙手しました。一応、私は長らく国家公務員をしていて、このブログでも何度か書きましたが、今で言うⅠ種経済職の国家公務員試験、その昔の上級職試験に合格しているだけでなく、人事院に併任されて公務員試験の試験委員も務めた経験がありますから、希望者の人数に応じて多少は考慮すると言い置きました。でも、大学はあくまで大学としての教育をする場であり、公務員試験のための専門学校とは違いますので限界はあります。ましてや、公務員試験の受験希望者が講義に出席している学生の1割にも満たないわけですから、残りの大多数の学生諸君に無関心な授業をするわけにもいきません。それから、大部屋での講義のほかにゼミもいっぱい受け持っています。2年生のゼミは昨年度の後期にやったのと同じような内容でいいと考えているんですが、新入生のゼミは学生の方も教師の私の方もなかなか難しくて戸惑っています。難しいことをやさしく教える能力が私には欠けているのかもしれません。何分、私も初めての体験ですから、出来るだけ新入生諸君の大学での学習意欲を高めるべく努力したいと考えています。
最後に、大学の授業とは何の関係もなく、環境省の発表によれば花粉はほぼ終息したようです。引用した上の画像の通りです。私にはとっても good なニュースです。
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