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2009年8月23日 (日)

第26回読売書法展に行き久々に師匠の書に接する

昨日に続いて、港区内の近場のお出かけなんですが、8月21日から六本木の国立新美術館と池袋のサンシャインシティで開催されている第26回読売書法展の東京の部に行きました。第1会場が国立新美術館、第2会場がサンシャインシティです。私は近い方の国立新美術館を自転車で訪ねました。地域は、大雑把に、関東甲信越・北陸と海外からの作品です。なお、東京に続いて順次地方巡回し、9月の京都市美術館での関西展を皮切りに、最後は12月の四国展まで全国を巡回し、九州展は11月です。なお、読売新聞のサイトの報道によれば、昨日、東京都内で中央表彰式があり、最高賞の読売大賞は井上清雅先生に授賞されました。漢字部門でのご出品です。下の写真が井上先生の大賞受賞作品です。ややフラッシュを遠慮したので少しセピア色っぽく撮れてしまいました。数年前に日展で特選に入選された折に井上先生の作品を拝見したことがあるんですが、力強い男性的な作風には変化ありません。

第26回読売書法展大賞受賞作品

読売書法展は我が国でも最大級の書道の公募展覧会で、例年4-5月ころに、読売新聞紙上で作品募集が公告され、部門は漢字、かな、篆刻、調和体の4部門に分かれており、例年、公募出品約2万5000点、役員出品約6000点が全国から寄せられています。よく比較される毎日書道会と比較すると、読売は伝統派、毎日は進歩派と言えます。私の書道の先生は毎日展ではなく読売展を私なんかには推奨していました。でも、いわゆる調和体に飽き足らない人は毎日展に魅力を感じるんだろうという気がします。少なくとも私の先生は私がこの域に達していないことを見抜いていた気がします。

第26回読売書法展秀逸作品

ということで、上の作品は久し振りに私が接した師匠の作品です。読売展で「秀逸」を受賞になっておられました。李太白の詩を綴った書です。もう10年近くも前、我が家がジャカルタに行く直前まで、毎週土曜日に5年ほど通った杉並の教室が懐かしく思い出されます。私は欧陽詢「九成宮醴泉銘」のお手本を先生に書いていただき、毎週毎週、飽きもせず漢字の楷書を練習していた記憶があります。まったく腕は上がりませんでした。すでに私の先生は80歳代も半ばだという気がしますが、まだお元気でご活躍のことと知り、まったく不肖の弟子ながら誇りに感じています。

私以外の多くの入場者が出品者とその関係者で、無料で入場しているような気がしないでもないんですが、たとえそうであったとしても、国立新美術館とサンシャインシティの2会場ともに使える入場券が500円というのは決して高くないと思います。質の高い日本の伝統芸術に触れるため、多くの方が訪れることを願っています。

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