世界景気回復のパスは何の字型か?
まず、先週8月20日に日経センターから6月の世界景気インデックスが発表されました。pdf ファイルの短いリポートも公表されています。サマリーは下の地図の通りで、6月の世界景気インデックスは▲41.4ですから、天候は依然として土砂降りの嵐そのものとなっていて5段階評価の最低ですが、2ヵ月連続で上昇し、ほぼすべての地域で指数が改善しています。
本題に入って、今週号の The Economist でも世界経済の見通しについて、"World economy: U, V or W for recovery" と題する記事を掲げ、経済活動の水準はまだ低いものの、どうやら、1930年代以来の厳しい景気後退は終わりを告げて下げ止まったとし、この先の景気動向を U、V、W として占っています。もっとも、"a real V-shaped bounce seems fanciful." との評価で、しかも、日本で言われていた L 字型回復はメニューにありません。でも、私の目から見て、L は定義として景気回復とは言えないような気がします。結論として、The Economist の上の記事では、"A gloomy U with a long, flat bottom of weak growth is the likeliest shape of the next few years." との文字通り gloomy な L 字型に近い U 字型の景気回復パスを想定しているようです。
私は従来から日本の景気パスについては W 字型を想定していますが、真ん中の小さい盛り上がりが感じられるほかは、ひょっとしたら、実感としては U 字型に近いのかもしれません。
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