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2009年11月30日 (月)

鉱工業生産は先行きどうなるか?

本日、経済産業省から10月の鉱工業生産指数が発表されました。季節調整済みの月次系列で生産は前月比+0.5%増とかなりの鈍化を示しています。もちろん、原系列の前年同月比は相変わらず▲15.1%と減少を続けています。同時に発表された製造工業生産予測調査では、今月11月が+3.3%増、来月12月が+1.0%増となっています。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

経済産業省が30日発表した10月の鉱工業生産指数(速報値、2005年=100)は86.1となり、前月に比べて0.5%上昇した。8カ月連続で前月を上回ったものの、海外向けの自動車や液晶テレビ用部品などの生産減少が響き、前月比ベースの上昇率は大幅に縮小した。円高や世界的な景気低迷への懸念なども強く、生産の持続力には不透明感が出ている。
在庫調整の進展で生産指数は3月以降、プラスが続いてきたが、10月の上昇率は9月の2.1%を大幅に下回った。市場予測の平均(前月比2.5%上昇)と比べても伸び率の鈍化は鮮明だ。ただ、経産省は生産の改善が続いていると判断しており、基調判断を「持ち直しの動きで推移している」に据え置いている。
業種別の生産指数では、一般機械工業が前月比5.7%上昇。半導体製造装置や発電用の蒸気タービン部品などの生産が好調だった。携帯電話やノート型パソコンも堅調で、情報通信機械工業は2.7%上昇した。

続いて、いつもの鉱工業生産指数のグラフは以下の通りです。月次の季節調整済みの系列で、単位は2005年=100の指数です。影を付けた部分は景気後退期なんですが、直近の景気の谷は今年3月と仮置きしています。

鉱工業生産指数の推移

引用した記事にもある通り、市場の事前コンセンサスでは10月は+2.5%増と予想されていて、11月25日付けのエントリーで書いたように、10月は輸出が増勢を盛り返したことから私も生産はそこそこ行くんではないかと考えていましたので、+0.5%増は予想外の鈍化と受け止めています。輸出産業以外の鈍化や減産が大きい可能性もあります。もっとも、製造工業生産予測調査で今月11月が+3.3%の増産と見通されていますので、何らかの要因で10月から11月に流れた可能性は否定できません。でも、この予測指数でも12月には再び+1.0%と鈍化することが見込まれています。産業別に少し詳しく見ると、情報通信機械工業や輸送機械工業では12月は減産となっています。この結果、製造工業生産予測指数をそのまま当てはめると、10-12月期も四半期として前期比+5%ほどの増産が続きますが、その増勢は7-9月期の+7.4%増よりも落ちます。上のグラフを見ても、鉱工業生産指数としては今年2月の谷から元気よく回復して来たものの、現時点までは、1次微分は正だが2次微分は負のように見えることも確かです。生産回復のモメンタムはピークアウトしたと考えるべきです。
気になるのは生産の先行きです。特に、為替との関係で輸出の伸びがこの先鈍化することが当然に予想されますので、生産も12月までの製造工業生産予測調査が正しいとしても、来年に入ってからさらに増勢が鈍化すると私は受け止めています。直近、先週後半からの急激な円高ではなく、昨年10-12月期以降の円高が輸出からひいては生産にマイナスの影響を及ぼすと考えるからです。この円高はドバイ・ショックのような一過性のものではなく、リーマン・ショック以降ここ1年間における内外の金融政策運営の差に起因した円高ですから、かなり persistent だと考えるべきです。もっとも、為替がランダム・ウォークに従うと仮定すればショックは persistent どころか、permanent だったりするんですが、それは別のお話です。少なくとも、ドバイにはアブダビの支援があるということで、今日の市場ではかなり平静を取り戻しているように見受けられますが、円高はもう少し続くと考えるエコノミストが私も含めて多いように感じています。
11月16日に発表された7-9月期の1次QEの直後、11月20日くらいまでに、いくつかのシンクタンクや金融機関などから来年度やさ来年度の経済見通しが発表され、このブログでもそのうちに取り上げるつもりですが、私が見た範囲では、その時点では2番底は回避できるとの見通しが主流だったような気がします。でも、直近の円高は輸出や生産にはそれ相応の3-5四半期のラグをもって波及しますが、株価や企業マインドにはほぼ瞬時に反映されます。11月10日付けのエントリーで取り上げた景気ウォッチャー調査でも国民のマインドは景気の踊り場入りを示唆しているように考えられなくもありません。11月20日の時点から見れば現時点では2番底の確率は高まっていると受け止めるべきです。もっとも、2番底をいまだに想定している私でも、この年末年始ではなく、来年前半から半ばくらいに少し後ズレした姿を予想していることは確かです。

先行きを考える上で気になるのは政策対応です。明日にも政府と日銀の協議が行われるようですが、これ以上金融政策の無策を放置し財政政策にストレスをかけ続けて国債を発行すると、さすがに、私のように政府債務残高に能天気を自負しているエコノミストでも、幸田真音さんの『日本国債』の世界が待っている可能性もなしとしません。

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2009年11月29日 (日)

阪神タイガース2010年ロゴ

ボケボケと週末を過ごしていますが、少し遅れてのご紹介で、来年2010年の我が阪神タイガースのシーズンロゴマークとチームスローガンが11月20日に阪神タイガースのホームページ上で発表されています。チームスローガンは今年と同じく2年連続で Focus on this play, this moment!! となっています。その前の Be the Best For the Fans も3-4年使い回した記憶がありますから、スローガンの方はもう少し続けるのかもしれません。ロゴの方はその年が入っていますので、使い続けるわけにもいかず、以下の通りです。

2010年阪神タイガースロゴマーク

2009年のロゴはトラッキーの険しい表情でしたが、いつものトラが戻って来ました。1935年に設立されてから球団創設75周年の記念の年が寅年ですから、ここ2-3年は悔しい思いをして来ただけに、来年のシーズンはリーグ優勝からクライマックスシリーズを勝ち上がって日本一と大きく盛り上がって欲しいものです。

来年こそは、
がんばれタイガース!

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2009年11月28日 (土)

2009年ヒット商品番付

やや旧聞に属する話題かもしれませんが、一昨日11月26日にこの時期恒例の2009年ヒット商品番付がSMBCコンサルティングから発表されました。昨年2008年は景気が急速に悪化する中で、東西の横綱は該当なしだったんですが、今年は一気に3横綱となりました。以下の通りです。

2009年ヒット商品番付

東の正横綱ハイブリッド・カーも張出横綱の官製特需の一部ではないかという気がしないでもありませんが、いずれにせよ、私が単身赴任しているために、やや家計の苦しい我が家は横綱級には関係しませんでした。クルマは持っていませんし、この夏の大学の歓送迎会以来ビールは飲んでいません。横綱級との関わりといえば、下の子が小学校のお友達の家にお呼ばれして、大きな自動車で送り迎えしてもらったとか、大画面テレビでゲームを楽しんだとか、ヨソのお話として伺うだけです。官製特需の1000円高速にしても、我が大学の同僚が自動車をぶっ飛ばして福岡まで買い物に行ったお話を聞くくらいです。

しかし、関脇以下の小物になると、我が家も少しは関係します。子供達は「ドラクエIX」を買って遊んでいますし、私は『1Q84』を読んだりしています。一応、家族でそろってお台場ガンダムをチラリと見に行ったりもしました。まあ、つましい我が家の消費水準はこんなもんだという気がします。

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2009年11月27日 (金)

為替の動向といくつかの経済指標

本日、いくつかの経済指標が発表されましたが、それよりも、何といっても為替の動向を取り上げたいと思います。私は早くから先行き景気の最大のリスク要因は為替であると主張して来ており、特に、9月の貿易統計が発表された10月22日には「為替に起因する輸出の増勢鈍化から2番底に向かうのか?」と題したエントリーをアップし、最近でも、一昨日の10月貿易統計発表の際に「政府の内需拡大策と円高の両者から、外需依存を脱して内需拡大に成功するか、2番底や景気腰折れにつながるか、どちらかの可能性」を指摘して、ギャンブル的な政策運営と結論しましたが、どうも、政府と日銀はギャンブルに弱そうな気がしてなりません。下のグラフは今年に入ってからの日々の為替レート、東京インターバンク市場における円の対ドルのスポット中心相場です。基本的に、日銀の主要時系列統計データ表から引用していますが、最近2日間のデータは私が適当に報道から拾いました。ひょっとしたら、余り正確ではないかもしれませんが、グラフの感じはこんなもんだと思います。後日、差し替えるかもしれません。

為替レートの推移

やっぱり、日銀が金融緩和の宿題をやってくれなかった分、財務省が為替介入で尻拭いをすることになりそうな議論を展開するエコノミストを報道などで何人か見かけました。すなわち、為替介入を行った上で非不胎化するというか、不胎化しないというか、政府が先頭に立って金融緩和の実効を上げるという、その昔に聞いたようなヘンテコリンな政策運営になるような気がしないでもありません。結局、現在の白川総裁もその昔の速水総裁と同程度の中央銀行総裁としての力量しか示せなかったと歴史が断ずる可能性が高いと私は受け止めています。もちろん、昨年の今ごろから日銀が欧米と協調して金融緩和をしておけばよかったんですが、今となっては財金分離の主張の強い民主党政権では「中央銀行の政府からの独立」を間違って解釈し、日銀の無策を放置する可能性もあります。昨日までは、ドル安の裏側の円高だという主張だったようですが、今日の市場を見れば円の独歩高であることは明らかですから、もしも、何かやると仮定すれば、日本が何らかの政策対応を求められていると受け止めるべきです。参考まで、その昔の為替介入実績は以下のグラフの通りです。縦軸の単位は10億円で、財務省の外国為替平衡操作の実施状況のサイトからデータを取っています。

為替介入額の推移

ということで、今夜のエントリーを終わりにしてもいいんですが、今日は月末の最終閣議日ですから、いろんな経済指標が発表されています。すべて10月のデータで、消費者物価、失業率と有効求人倍率などの労働統計、家計消費について、簡単にグラフを書いて取り上げておきます。最初のグラフは消費者物価です。左軸の単位は前年同月比パーセントです。コアコア CPI がマイナス幅を広げており、ここにも日銀の無策が表れています。中央銀行が無策なままではデフレが止まりません。

消費者物価の推移

次に、失業率と有効求人倍率などの職業紹介統計を中心とする労働統計のグラフは以下の通りです。一番上のパネルが失業率、真ん中のパネルが有効求人倍率、下のパネルは新規求人数です。いつもの通り、季節調整済みの系列で、影を付けた部分は景気後退期ですが、直近の景気の谷は今年3月と仮置きしています。いずれも景気回復過程にあることを示して反転しましたが、まだまだ水準はさらなる改善の余地があると言わざるを得ません。

労働統計の推移

ついでに、産業別雇用者数の前年同月比増減です。産業別雇用者数は原系列のデータしかありませんので、前年同月との差を取っています。左軸の単位は万人です。相変わらず、製造業と建設業が大きく雇用者を削減している一方で、医療・福祉の増加が目立ちます。

産業別雇用者数の推移

最後に、家計消費のグラフです。2005年を100とする名目と実質の消費指数、2人以上家計のデータですが、所得に対応して消費も盛り上がりを欠いています。先日取り上げたボーナスなどを考慮すると、現在進行形の10-12月期のGDP統計では消費がマイナスを記録するかもしれません。

家計消費の推移

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2009年11月26日 (木)

今年の NHK 紅白歌合戦の出場者が決まる

少し旧聞に属する話題かもしれませんが、11月23日に今年の NHK 紅白歌合戦の出場者が発表されました。昨夜取り上げた貿易統計などの経済指標は即日フォローしているんですが、芸能関係は少し遅れたりします。なお、下の画像は紅白歌合戦のサイトから引用しています。

NHK 紅白歌合戦出場者

今年の紅白は、第60回のいわば「メモリアル紅白」で、出場歌手は、紅白合わせて50組。うち、初出場は紅組が2組、白組が6組の、合わせて8組。これまでの対戦成績は、昨年の白組の勝利で、紅組28勝、白組31勝だそうです。

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2009年11月25日 (水)

10月の貿易統計から何を読み取るか?

本日、財務省から10月の貿易統計が発表されました。輸出が5.3兆円、輸入が4.5兆円、差引き貿易収支が8071億円の黒字と、市場の事前コンセンサスに比べて、輸出が上振れ、輸入が下振れ、貿易収支は大幅に上振れとなりました。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

財務省が25日発表した10月の貿易統計速報では、輸出額が前年同月比23.2%減となった。減少率は9月より7.4ポイント縮小したが、輸出額の水準自体は前年同月の8割にとどまる。2008年9月の「リーマン・ショック」から1年以上たっても、日本の輸出は本格的に回復していないといえる。
昨年秋からの金融危機で、米国の過剰消費に頼った世界経済の成長メカニズムは壊れた。米国の経済が悪化するとともに、米国向けの家電や玩具などを生産していたアジアの製造拠点の稼働率も低下した。
その結果、日本の輸出は米国向けもアジア向けも大幅に減少した。外需の落ち込みが響き、日本の実質経済成長率は08年10-12月期、09年1-3月期とも2ケタのマイナス成長となった。

次に、いつものグラフは以下の通りです。上の2つのパネルは輸出入とその差額たる貿易収支です。左軸の単位は兆円です。一番上のパネルは季節調整していない原系列、真ん中のパネルは季節調整済みの系列、一番下のパネルは季節調整していない原系列の輸出金額の前年同月比を価格と数量の指数で要因分解したものです。左軸の単位は前年同月比パーセントです。

貿易統計の推移

日経新聞の記事なんかは、メディア独特のかなり悲観的な論調を展開してるんですが、おそらく、市場では輸出が盛り返したと評価されているような気がします。季節調整済みの系列で見て、輸出は9月の前月比+0.6%増から10月は+2.5%増まで、夏場の横ばい傾向から10月になって回復を再加速させました。やや不思議な気はします。単月の数字ですから、これから少し振れる可能性はあります。でも、この傾向は上のグラフでも真ん中のパネルや下のパネルで明瞭に読み取れると思います。日経新聞は輸出が前年同月比でまだ8割にしか回復していないと嘆いていますが、むしろ、輸入が前年同月比で▲35.6%減と、2/3 にも達していないことの方が重要だと私は受け止めています。内外の景気回復の差が出ています。外需に比べて内需の回復が遅れていることは上のグラフからも明らかです。もっとも、輸入金額の落ち込みは為替の円高傾向にサポートされており、この先、輸出に何らかのマイナスの影響を及ぼすと私は考えています。これは従来の主張から変わりありません。

現在の金融政策を前提とすれば、為替の円高傾向は定着しつつあるように私は感じています。政府の内需拡大策と円高の両者から、外需依存を脱して内需拡大に成功するか、2番底や景気腰折れにつながるか、どちらかの可能性があり得ます。現在の政府と日銀の経済政策はややギャンブルを張っているように見受けられなくもありません。

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2009年11月24日 (火)

ゴロゴロして過ごした3連休を振り返り、大学のスクールカラーを考える

昨日までの3連休は青山の家族の元に帰って家でゴロゴロして、めずらしく、21日の土曜日がお休みだったおにいちゃんとともに、特に私は外出しませんでした。ということは、女房と下の子が外出したわけで、女房は大学の同窓会があって、なぜか、下の子を連れて出かけました。まあ、この年齢に達したら同伴者アリというのは、私のような配偶者や子供達を想定しているでしょうから、十分に考えられることです。下の子は食べ放題のスモークサーモンやお寿司をつまんだそうです。下の写真は大学構内の下の子です。私は京都で大学時代を過ごしましたので、東京にある大学の時計台は全く馴染みがありません。

女房の大学の同窓会に行った下の子

ということで、なぜか、今夜は大学のスクールカラーを考えます。私の母校である京都大学は先に出来ていた東京大学とともに、スクールカラーを考えるに当たって、英国のオックスフォード大学とケンブリッジ大学をマネて、東京大学がケンブリッジ大学の淡青を、我が京都大学がオックスフォード大学の濃青に決めたそうです。もちろん、その時代に私が立ち会ったわけではありませんから伝聞です。ですが、このような話を聞かされた私としては、何となく、大学のスクールカラーは青系統だと勝手に決めています。下の表は私の考えつく大学のスクールカラーです。基本は母校の京都大学や奉職している長崎大学などの青系統を中心に、長崎から近い九州大学も青系統ではないのになぜか含めています。

スクールカラー大学名色名
東京大学淡青
京都大学濃青
大阪大学スカイブルー
筑波大学筑波紫
九州大学ワインカラー
長崎大学コスミックブルー

長崎大学のコスミックブルーというのは不勉強にして聞いたことがないんですが、細かく DIC183 と色番号まで決めています。また、京都大学は RGB=(0,38,111)、とか、筑波大学は html#6600cc などと厳格にしている大学もあれば、九州大学のように厳密にせず、ある程度の自由度を保つ場合もあります。私の直感ながら、wikipedia のスクールカラーを見た範囲では、東京にある私大では青系統以外の色もいっぱいあるような気がします。ちょうど1か月前の10月24日に我が家のおにいちゃんの中学校の体育祭に行った時、桜組とかでピンクの鉢巻きをしていたんですが、ピンク系統もあります。

最後に、大学のロゴマークについて、地域の植生をよく表していると私は受け止めています。京都大学の時計台前のクスノキは例外なんでしょうが、例えば、東京大学は銀杏の葉です。そういえば、東京都のマークも銀杏です。私のホームグラウンドの霞が関近辺も、青山からほど近い神宮外苑の絵画館前の並木も銀杏です。筑波大学は五三の桐葉ですし、九州大学は松葉です。南国九州の長崎に来て、棕櫚や蘇鉄などのいかにも南方の木を見かけますが、銀杏はあまり目にしません。

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2009年11月23日 (月)

東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』と『私が彼を殺した』(講談社文庫) のネタバレ

東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』、『私が彼を殺した』(講談社文庫)

大学祭の週ということもあって、この3連休に先立つ少し前から東京に戻ったものの、特に何をするでもなく、また、新型インフルエンザで外出もままならず、連日の読書感想文の日記です。今日は、東野圭吾さんの『どちらかが彼女を殺した』『私が彼を殺した』です。いずれも講談社文庫で読みました。どちらも、加賀恭一郎シリーズで、さらに特徴的なのは、犯人が文中で特定されないことです。すなわち、作者は犯人を教えてくれません。その代わりといっては何ですが、文庫本では最後に袋とじ解説「推理の手引き」が犯人特定の手助けをしてくれます。それでも、鈍い人は分からないだろうということで、私のようなお節介がネタバレと知りつつブログで自説を主張する、というわけです。囲みの中に私の考える犯人を理由とともに書いてあります。フォアグラウンドもバックグラウンドも同じ色に指定してあるので、そのままでは読めません。どうしても読みたい向きは、マウス・ドラッグで範囲指定して文字色を反転させればOKです。未読の場合、あるいは、読みたくなければ、そのままでどうぞ。なお、すべてを確認できるハズもありませんが、私の見方はネット上の多数意見と一致しているんではないかと自負しています。

『どちらかが彼女を殺した』
犯人は佃潤一です。犯人は佃潤一か弓場佳世子のどちらかなんですが、非常に単純化して利き腕だけで判断すると、弓場佳世子が和泉康正に命じられて睡眠薬の袋を破った際に、左利きであることが和泉康正と加賀恭一郎に視認されたと考えられます。自殺に見せかけるために電線コードの被膜を包丁で削ったのは右利きの人物ですから、やや消去法ながら、佃潤一が犯人となります。
『私が彼を殺した』
犯人は駿河直之です。雪笹香織と駿河直之と神林貴弘の3人はいずれも自殺した浪岡準子の作った毒カプセルを何らかの形で入手したんですが、実際に、穂高誠のピルケースに混入できる機会を持ったのは駿河直之だけです。そのチャンスとは、結婚式の直前に、ピルケースが花嫁の神林美和子から雪笹香織、さらに、後輩である西口絵里から駿河直之を通じて、最後はホテルのボーイから穂高誠に渡った際です。駿河直之は事前に何らかの方法で穂高誠の前妻のピルケースを入手あるいは発見し、これが穂高誠のとおそろいだと知っていました。おそろいのピルケースに毒カプセルを仕込み、この受渡しの際にすり替えました。従って、毒カプセルの入っていたピルケースに付着していた身元不明の指紋とは穂高誠の前妻であると考えられます。

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2009年11月22日 (日)

青山七恵『かけら』(新潮社) を読む

青山七恵『かけら』(新潮社)

昨日、読書感想文の日記をアップした『神様のカルテ』ほどではありませんが、やや新しい文芸書で、青山七恵さんの『かけら』(新潮社) を読みました。青山さんは3年近く前に「ひとり日和」で第136回芥川賞を受賞していて、私のこのブログでも2007年2月14日付けで紹介しています。この単行本『かけら』には3編の短編が収められており、本のタイトルと同じ「かけら」のほか、「欅の部屋」と「山猫」が収録されています。やや旧聞に属する話題ですが、半年ほど前の5月に発表された第35回川端康成文学賞は表題作の「かけら」に授賞されています。広く知られた通り、川端賞は短編を対象とした文学賞で、青山さんは最年少の受賞者だそうです。一部のウワサですが、ハズレの少ない文学賞としても有名だそうです。私がチェックしたわけではありません。念のため。
昨日アップした『神様のカルテ』が純文学ではなかったから、というわけではありませんが、この『かけら』に収められた短編は純文学の香り豊かな作品ばかりです。青山さんは、「ひとり日和」と「かけら」の間に、『やさしいため息』という本を書いていて、私も本屋さんの店頭で見かけた記憶がありますが、買い求めませんでした。1999年の平野啓一郎さんの「日蝕」以降のほぼ10年間、私の見たところ、芥川賞受賞者では川上未映子さんが頭抜けた存在だったんですが、今年上期の津村記久子さんの「ポトスライムの舟」もまずまずの評価でしたし、青山さんも将来性豊かな作家だと改めて認識しました。私の書くような経済学のペーパーには人間がどこにも出て来ないんですが、文学では人間の心の動きというものが非常にデリケートなタッチで表現されていると、これまた、改めて認識させられました。「かけら」における父と娘、「欅の部屋」における結婚直前の男性の別れた女性、小麦への思い、「山猫」における新婚早々の女性の親戚の女子高校生に対する意識、短いページ数の中で過不足なく伝えたいことが十分に書けていると感じました。文体もしっかりしています。

川端賞受賞ということもあり、たいていの図書館には所蔵されていると思いますから、多くの方が手に取って読むことを願っています。

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2009年11月21日 (土)

夏川草介『神様のカルテ』(小学館) を読む

夏川草介『神様のカルテ』(小学館)

夏川草介『神様のカルテ』(小学館) を読みました。ご存じの通り、ベストセラー街道驀進中です。私が見た範囲では、ちょっと古いデータですが、11月6日から11月12日の1週間におけるオンライン書店本やタウンの週間ベストセラーを見ると単行本フィクションの部で村上春木さんの『1Q84』上下に続いて4位に入っていました。もっとも、もうすぐデータ更新があると思います。まず、『神様のカルテ』のサイトから画像ごと引用したあらすじは以下の通りです。

夏川草介『神様のカルテ』(小学館) あらすじ

そして、さらに、私のブログの大きな特徴となっているフラッシュへの直リンですが、今回は小学館の『神様のカルテ』のサイトにあるフラッシュに直リンしています。登場人物の相関図です。人物名をクリックすれば、もう少し詳細なキャラクターが現れます。主人公夫妻を中心に、メインの舞台は主人公が医者ですから病院、しかも、24時間365日をうたい文句にしているコンビニみたいな本庄病院なんですが、暮らしている御嶽荘の住人もクセのありそうな人物がピックアップされています。なお、フラッシュの一番上の行では「本庄医院の人々」となっていますが、「本庄病院」の間違いだと思います。他はすべて「本庄病院」で統一されています。

純文学として受け止めて、あくまで文学作品として評価すれば、少し疑問が残るかもしれない点がいくつかないでもありませんが、文句なしのベストセラーであることは読めば理解できます。読んでいて、あらすじにもある通り、終末期治療という重いテーマにもかかわらず、読後感はさわやかです。独特の漱石チックな文体も違和感ありません。しかし、どちらかというと、私のような中年向きではなく、多感な思春期くらいの少年少女文学の系統と考える人がいるかもしれません。事実、私もこの3連休の少し前から東京に戻っているんですが、我が家の中学生のおにいちゃんはすぐに読み終わりましたし、下の小学生の子も熱心に読み進んでいます。いずれにせよ、文句なしの5ツ星です。ひょっとしたら来年の直木賞の有力候補かもしれません。多くの方が手に取って読むことを願っています。

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2009年11月20日 (金)

OECD Economic Outlook No.86 に見る日本のデフレと日銀の無策

昨日、パリに本部を置く経済協力開発機構 (OECD) から「経済見通し」Economic Outlook No.86 が発表されました。加盟国全体の成長率見通しは、今年2009年に大きく落ち込んで▲3.5%のマイナス成長を記録した後、来年2010年には+1.9%、2011年には+2.5%と順調に回復するとのシナリオが描かれています。しかし、失業率は見通し期間中の2011年まで高止まりし、日本については2011年までデフレが継続するとの予測となっています。日米欧を中心とする成長率、失業率、インフレ率、一般政府バランスのグラフは以下の通りです。なお、下のグラフをクリックすると別窓で詳細な表が現れます。四半期別の成長率見通しがあり、日本の場合は2010年1-3月期に少し成長率が鈍化する形になっています。グラフの方は Economic Outlook No.86 のサイトから、詳細表の方はジャーナリスト向けのハンズアウトの p.2 から引用しています。

OECD Economic Outlook No.86

特に、詳細な日本のGDPコンポーネントについての表は以下の通りです。一目瞭然なんですが、今年2009年に▲5.3%の大幅なマイナス成長を記録した後、来年2010年が+1.8%、その次の2011年が+2.0%と順調な成長経路に戻るような形になっています。今年6月の OECD 経済見通しは6月24日付けのエントリーで取り上げましたが、その時点で日本の成長率見通しは2009年▲6.8%、2010年+0.7%でしたから、各年+1%ポイントを超えるような、かなりの上方修正です。しかも、来年以降は着実に公共投資が減るとともに、輸出に依存するわけでもないという意味で、極めてバランスのいい成長の姿が描かれています。ここまで理想的な成長パスを示されると、ウソっぽいと感じる人がいそうな気もしないでもありません。なお、下の表は経済見通しの国別のサマリーから引用しています。

Japan: Demand and output

もう1度、ジャーナリスト向けのハンズアウトから、私の目についたリポートの特徴的な図表をいくつか引用したいと思います。まず、ハンズアウトの p.12 から、在庫投資の反転を示すグラフです。日本でも先日の1次QEを見ると7-9月期から在庫は積増しに向かっています。

OECD inventory cycle is turning

次に、ハンズアウトの p.14 から四半期別の年率成長率ですが、OECD 加盟国よりも非加盟国の方が成長率が高くなっていることが一目瞭然です。なお、下段の Non-OECD はいわゆる BRICs、すなわち、ブラジル、ロシア、中国、インドの各国を購買力平価で加重平均した成長率です。

The recovery in the non-OECD region will be faster

最後の2枚のグラフは金融政策と財政政策に関するものです。まず、日米欧の中央銀行のバランスシートの拡大が p.22 のグラフから見て取れます。といっても、日本はそうでもありません。グラフのタイトルも、"Central bank balance sheets have expanded strongly in the United States and the euro area" となっています。昨日から金融政策決定会合を開催していた日銀は相変わらず無策のまま会合を終了しました。来春から神戸大学の宮尾教授が加わりますので、このまま無策を続けるんではなく、デフレ下の金融政策に新たな試みが導入されることを、祈るような気持ちで私は見守っています。

Central bank balance sheets have expanded strongly in the United States and the euro area

そして、いつもの政府債務残高のグラフです。もともと大幅な政府債務を抱えていた日本なんですが、最近までの景気後退に対応した拡張的財政政策の発動により、さらに赤字を積み増した形になっています。ここまで拡大した政府債務が「事業仕分け」によってどこまで縮減されるのか、私にはまったく不明ですが、そのうちに、考えてみたいと思います。

Government debt levels are being pushed to record highs

OECD のグリア事務総長は昨日東京で記者会見し、「日銀はデフレと戦え」と述べるとともに、「財政再建の中期目標を早急に打ち出すべき」と政府に注文をつけたと日経新聞のサイトで報じられています。また、今日の閣僚会議で決定された11月の「月例経済報告」では物価の現状について「緩やかなデフレ状況にある」と表現され、正式にデフレと認定されました。「デフレ」の3文字の復活は2006年8月以来だそうです。これらに対して、淡々と無策のままに終わった日銀金融政策決定会合なんですが、この先、日銀はどのような対応を取るんでしょうか。それとも、カギカッコ付きの「政府からの独立」に守られて無策を続けるんでしょうか。

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2009年11月19日 (木)

全産業活動指数に見る景気の停滞

本日、経済産業省から今年9月の全産業活動指数が発表されました。2005年を100とする9月の季節調整済み指数は93.2、前月比▲0.6%の低下となりました。産業別に見ると、先日発表されたばかりの第3次産業が前月比▲0.5%、建設業が同▲1.9%の低下となった一方で、鉱工業が+2.1%、公務等が+0.6%の上昇となっています。グラフは下の通りです。影を付けた部分は景気後退期ですが、今年3月を暫定的に景気の谷と仮置きしています。

全産業活動指数の推移

過去のこのブログを振り返ると、今年の5月と8月に全産業活動指数を取り上げています。特に、四半期ごとに取り上げると決めているわけではありませんが、結果的にそうなっています。
上のグラフから読み取れるように、20%余りのシェアの鉱工業は順調に回復しているんですが、第3次産業が冴えません。グラフには明示的に取り上げていませんが、建設業なども回復が遅れています。鉱工業を除いて、建設業や第3次産業においては景気回復の足取りはまだまだ重いと言わざるを得ません。他方、上向き基調の鉱工業生産でも、まだ、第3次産業の水準に達していなかったりします。いずれにせよ、経済活動が方向と水準で順調な状態に戻るのはもう少し時間がかかるような気がします。

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2009年11月18日 (水)

新しいペーパー「G5諸国における株価収益率ボラティリティの推計: GARCHモデルの応用」を書き上げる

新しいペーパー「G5諸国における株価収益率ボラティリティの推計: GARCHモデルの応用」を書き上げて、研究所の事務室に提出しておきました。何をしているかというと、タイトルにもある通り、G5諸国を代表する株価指標を取り上げ、その日次の収益率について GARCH(1,1) モデルの条件付き分散をボラティリティとして推計しています。特に、2008年中に注目し、リーマン・ショックや米国の「金融安定化法案」の下院での否決などで、2008年9-10月にどれくらいボラティリティが上がっているかを見たものです。やや初級のエコノメで、いつもの通り、何のヒネリもありません。以下のグラフはG5諸国の株価収益率、日経平均、ダウ・ジョーンズ平均工業株価、FT100、DAX、CAC40 の2007年7月から2008年いっぱいの株価収益率ボラティリティの推移です。

G5諸国の株価収益率ボラティリティの推移

実は、上のグラフはペーパーには収録されていません。モノクロ印刷が基本のペーパーではゴチャゴチャするからで、国別にグラフを示してあります。色分けしてあってもゴチャゴチャしています。グラフから明らかなように、2008年9-10月にかけてボラティリティが上昇しているのは英国と次いで日本となっています。フランスと米国がこれに続きます。やや推計に失敗気味なのはドイツです。もちろん、2008年9-10月にボラティリティが上昇したのはリーマン・ショックだけが原因ではないんでしょうが、かなり大きな影響は見てとれます。

たぶん、経済学のペーパーとしてもっとも尋常ならざるポイントは、Yahoo! Finance から各国株価指標の日次データを取っていることかもしれません。経済学のデータ元として余り見かけないような気もしますが、株価や為替の長期時系列データが csv でダウンロードできるので便利なサイトです。

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2009年11月17日 (火)

年末ボーナスはどうなるか?

この10月末から11月初めにかけて、いくつかのシンクタンクや金融機関などから年末のボーナス予想が発表されています。まず、この今夏の1人当たりボーナス支給額について、GDP統計や日銀短観などでチェックしているシンクタンクなどのリポートから下の表を取りまとめました。証券会社などの金融機関では顧客向けに出しているニューズレターでクローズに公表する形式の機関もありますし、私もメールなんかに添付してもらっているリポートや ID とパスワードの必要なサイトもあったりするんですが、いつもの通り、ネットに pdf ファイルなどでオープンに公表している機関に限って取り上げています。なお、公務員とあるのは、みずほ総研と第一生命経済研については国家公務員と地方公務員の平均なんですが、日本総研と三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポートには平均がなく、地方公務員の計数を取ってあります。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しました。なお、詳細な情報にご興味ある方は左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ pdf 形式のリポートがダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールされてあって、別画面が開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名民間
(伸び率)
公務員
(伸び率)
ヘッドライン
日本総研38.0万円
(▲10.4%)
61.0万円
(▲6.0%)
背景には、企業収益の悪化傾向の広がり
みずほ総研38.5万円
(▲9.3%)
77.4万円
(▲7.4%)
今冬ボーナス支給額は過去最大の落ち込み
第一生命経済研38.6万円
(▲9.1%)
63.2万円
(▲6.6%)
冬季賞与も同様に大幅な減少が続く可能性が高い
三菱UFJリサーチ&コンサルティング38.8万円
(▲8.6%)
61.1万円
(▲6.7%)
建設業などは増加したが、製造業など全14業種中11業種で減少
三菱UFJ證券38.9万円
(▲8.3%)
n.a.大幅な減少が続くが、09年夏に比べ減少幅は縮小

ボーナスを見る際にいつもながら、まず、一見して明らかなのは官民格差です。ひとつの原因は支給割合の違いです。公務員にはほぼ全員にボーナスが支給されるのに対して、民間企業の場合は今冬はかなり下がって85%を下回るんではないかと予想されています。夏のボーナスはこれよりさらに低くて8割ほどです。でも、0.8で割り戻しても断然公務員の方が支給額が多いのは一目瞭然です。さらに、表には明示されていませんが、まだまだ、製造業と非製造業の格差もあります。下落率は製造業の方が大きいんですが、支給額としては製造業が軽く40万円を超えるのに対して、非製造業は40万円には達しません。もちろん、年末ボーナスが渋い背景は企業業績が景気後退で大きく悪化しているからです。このため、労働分配率が急上昇しており、加えて、デフレのため製品単価が下落して売上げが伸びにくくなっていることも上げられます。

所得が伸びなければ、消費に影響が出るのは当然です。エコカーやグリーン家電に対する効果も徐々に減少し始めており、年末商戦や年明けの消費が停滞に向かう可能性が高いと受け止めるべきです。

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2009年11月16日 (月)

2009年7-9月期GDPをどう見るか?

本日、内閣府から今年7-9月期のGDP統計、エコノミストの業界で1次QEと呼ばれている重要な指標が発表されました。事前の市場コンセンサスは前期比+0.7%、前期比年率+2.9%だったんですが、これを大幅に上回って、季節調整済みの前期比で+1.2%、前期比年率で+4.8%の成長率を記録しました。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

内閣府が16日発表した7-9月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比1.2%増、年率換算では4.8%増となった。2四半期連続のプラス成長で、2年半ぶりの高い伸びを記録した。輸出や個人消費が伸び、設備投資も増加に転じた。ただ国内外の経済対策の効果が大きく、景気持ち直しの持続力には不安が残りそうだ。政府は物価の下落が続く「デフレ」を警戒しており、2009年度第2次補正予算案の具体化を急ぐ。
前期比年率の実質GDP成長率は1%程度といわれる日本の潜在成長率を超え、4-6月期の2.7%も上回った。日経グループのQUICKがまとめた民間予想の中心値(2.5%)よりも高かった。ただ実質GDPの水準自体は前年同期より4.5%低い。
一方、生活実感に近い名目GDPは0.3%減(前期比0.1%減)となった。6四半期連続のマイナスに終わった。

次に、いつものGDPコンポーネントごとの成長率や寄与度を表示したテーブルは以下の通りです。基本は、雇用者所得を含めて季節調整済み実質系列の前期比をパーセント表示したものですが、表示の通り、名目GDPは名目ですし、GDPデフレータと内需デフレータだけは伝統に従って原系列の前年同期比となっています。アスタリスクを付した民間在庫と外需は前期比伸び率に対する寄与度表示となっています。なお、計数は正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、データの完全性は保証しません。正確な計数は自己責任で最初にお示しした内閣府のリンクからお願いします。

需要項目2008/
7-9
2008/
10-12
2009/
1-3
2009/
4-6
2009/
7-9
国内総生産GDP▲1.7▲3.0▲3.2+0.7+1.2
民間消費+0.0▲0.7▲1.1+1.0+0.7
民間住宅+4.3+3.3▲6.6▲10.2▲7.7
民間設備▲5.8▲7.0▲8.2▲4.2+1.6
民間在庫 *▲0.7+0.8▲0.4▲0.7+0.4
公的需要+0.0+1.5+0.7+1.2+0.1
外需 *▲0.2▲2.7▲0.9+1.5+0.4
輸出▲1.9▲13.5▲21.6+6.4+6.4
輸入▲1.0+1.5▲14.0▲4.2+3.4
国内総所得GDI▲2.8▲1.1▲1.7+0.5▲0.0
名目GDP▲3.0▲0.8▲2.6▲0.4▲0.1
雇用者報酬▲1.2+0.6▲0.5▲1.5+0.7
GDPデフレータ▲1.6+0.7+0.9+0.5+0.2
内需デフレータ+1.4+0.3▲1.1▲1.8▲2.6

また、グラフは下の通りです。上のパネルは、実質GDPをコンポーネント別に季節調整済み系列の前期比伸び率で寄与度表示したもので、左軸の単位はパーセントです。下のパネルはGDPとGDIとその差額たる交易利得をプロットしています。いずれも単位は兆円なんですが、折れ線グラフは左軸に対応し、薄緑の棒グラフで示した交易利得は右軸に対応します。

GDP成長率と寄与度の推移

やや直感的な私独自の見方も含めて、今回の1次QEのポイントは以下の3点だと受け止めています。第1に、この7-9月が景気回復のある意味でピークだったということです。すなわち、逆に言えば、先行き回復は鈍化するだろうと私は見ています。政策効果は公的需要についてはこの7-9月でほぼ終わり、エコポイントなどの個人消費への効果も早ければ年内で終わると考えられます。輸出も円高のダメージがジワジワと出て来ると予想しています。来年前半はゼロ成長に近いんではないかと私は見ています。しかし、矛盾するように見えるかもしれませんが、第2に、足元で景気はかなり底堅いことです。鉱工業生産指数の予測指数などから見て、10-12月期も潜在成長率水準を超えるプラス成長が見込めます。消費が底堅く推移し、設備投資もプラスに転じたんですから、7-9月期の在庫の増加も決してネガティブに受け止める必要はありません。でも、この底堅い動きは年内いっぱいかもしれません。第3に、先行きを考える上での最大のポイントはデフレだということです。物価を指摘するエコノミストは多くないと思います。上の表の最後にGDPデフレータと内需デフレータがありますが、GDPデフレータがプラスになった唯一最大の理由は控除項目である輸入デフレータが大きく下がったからであり、国内需要デフレータは下げ足を強めています。先週の景気ウォッチャー調査でも明確にデフレの影響が出始めており、経済政策はそろそろ財政政策から金融政策にバトンタッチされるべきタイミングに差しかかっています。

最後に、それでもよく分からないのが政府の政策スタンスです。何らかの追加的な対策を策定するのか、それとも、「事業仕分け」などにより徹底的に財政の無駄を排除して、財政からの景気支持を排するのか、それとも、「事業仕分け」による財源を経済対策に向けるという意味で、この両者のコンビネーションを図るのか、政府から離れてかなりの時間がたったこともあって、私にはサッパリ分かりません。

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2009年11月15日 (日)

APEC 2009 Leaders' Declaration - "Sustaining Growth, Connecting the Region"

APEC 2009 シンガポール会議の首脳宣言です。APEC のサイトから引用しています。

APEC logo
2009 Leaders' Declaration
"Sustaining Growth, Connecting the Region"



THE 17th APEC ECONOMIC LEADERS' MEETING
Singapore
14 - 15 November 2009

“SUSTAINING GROWTH, CONNECTING THE REGION"
We, the Leaders of APEC, gathered in Singapore and marked twenty years of cooperation in promoting economic growth and prosperity for our people. In line with new trends and emerging challenges, our agenda has grown in breadth, depth, and complexity. But our common goal remains the same – to support growth and prosperity in the Asia-Pacific region, through free and open trade and investment, as embedded in the Bogor Goals.

A year ago, as the world descended into an economic crisis unprecedented in severity since the Great Depression, we resolved that we would aim to overcome the crisis within eighteen months. Today, our robust policy responses have helped to set the stage for recovery. But economic recovery is not yet on a solid footing. Our commitments to reject protectionism and keep our markets open and free have enabled trade to be part of the solution rather than the problem. We will maintain our economic stimulus policies until a durable economic recovery has clearly taken hold.

We will work together to strengthen the momentum towards strong, sustainable and balanced global economic growth, as set out at the recent G-20 Summit in Pittsburgh.

Looking beyond supporting the recovery, we recognise the necessity to develop a new growth paradigm for the changed post-crisis landscape, and an expanded trade and investment agenda that will strengthen regional economic integration (REI) in the Asia-Pacific region. We cannot go back to “growth as usual". We will put in place next year a comprehensive long-term growth strategy that supports more balanced growth within and across economies, achieves greater inclusiveness in our societies, sustains our environment, and which seeks to raise our growth potential through innovation and a knowledge-based economy.

Supporting Balanced Growth

We support the goals of the G-20 Framework for Strong, Sustainable and Balanced Growth. We join in their commitment to:

  • Work together to ensure that our macroeconomic, regulatory and structural policies are collectively consistent with more sustainable and balanced trajectories of growth;
  • Promote current account sustainability and open trade and investment to advance global prosperity and growth sustainability;
  • Undertake macro prudential and regulatory policies to help prevent credit and asset price cycles from becoming forces of destabilisation; and
  • Promote development and poverty reduction as part of the rebalancing of global growth.

We look forward to a progress report from Finance Ministers next year on their efforts to achieve stronger, more balanced and sustained growth in the Asia-Pacific region.

Structural reform will be critical to strengthening long-term potential output growth and narrowing the development gap between economies, by improving economic flexibility, fostering private demand, and developing financial markets. We agree to reenergise APEC's work on structural reform, building on the Leaders' Agenda to Implement Structural Reform towards 2010 (LAISR 2010).

We will leverage APEC's traditional strengths of voluntary cooperation, capacity building, sharing of best practices, and working with the private sector, to implement necessary reforms in infrastructure development, agriculture/food management, social security, education and workforce training, and regulatory frameworks. We will work with the International Financial Institutions and Multilateral Development Banks to facilitate these efforts. Given APEC's diversity, these reforms must take into account individual economies' stage of development, demographic trends, factor and institutional endowments, and comparative advantages.

Fostering Inclusive Growth

We resolve to ensure that future economic growth is more inclusive, to broaden access to opportunities created by growth and to spread the benefits of growth more widely. This will enable our economies to better seize the opportunities created by globalisation and to respond to its challenges. Inclusive growth will strengthen the consensus for free and open trade and investment.

APEC's inclusive growth agenda will build on ongoing efforts on structural reform under LAISR 2010 and will be driven by two key thrusts. First, we will undertake structural adjustments that will enhance opportunities for all segments of our societies to benefit from growth. Emphasis will be placed on the following specific areas:

  • We will support and develop our small and medium enterprises (SMEs), which account for more than 90 percent of all businesses in the APEC region and employ between 50 and 80 percent of the workforce. We will assist SMEs to gain better access to global markets, technology and finance as well as to improve their crisis management capabilities.
  • We will put job creation at the heart of our economic strategy and enhance cooperation to address the social implications of globalisation. We will facilitate the retraining, skills upgrading and mobility of our workers so that they can secure jobs, especially in new and growing industries.
  • We will focus on enhancing women's access to education, training, financing, technology, and infrastructure, to maximise their economic opportunities. We welcome continued outreach to women entrepreneurs to grow the positive multiplier effect that women's economic engagement can have on productivity and sustained growth.

Second, we will strengthen social resilience to help individuals overcome short-term difficulties while providing the incentive for long-term effort, with a focus on the most vulnerable in our economies.

  • We will improve outcomes in education and skills-training to enhance long-term economic security.
  • We will consider income supplements or earned income tax credits that encourage work and enterprise.
  • We will design social safety nets that provide short-term economic security but avoid long-term dependency.

We instruct our Ministers and officials to further advance APEC's inclusive growth agenda in 2010, and develop a multi-year programme to build capacity for structural reforms and SME development, employment creation, and the development of social safety nets.

Promoting Sustainable Growth

We will ensure that economic growth in our region is consistent with sustainable development. Anthropogenic climate change is one of the biggest global challenges. It will impact each of our economies. We welcome the Declaration of the Leaders of the Major Economies Forum on Energy and Climate in L'Aquila and the Leaders' Statement at the G-20 Pittsburgh Summit, and reaffirm our commitment to tackle the threat of climate change and work towards an ambitious outcome in Copenhagen, within the objective, provisions and principles of the United Nations Framework Convention on Climate Change (UNFCCC). Global action to reduce greenhouse gas emissions will need to be accompanied by measures, including financial assistance and technology transfer to developing economies for their adaptation to the adverse impact of climate change.

We recall our Declaration on Climate Change, Energy Security and Clean Development in Sydney in 2007, which set out an APEC-wide aspirational target of reducing energy intensity by at least 25 percent by 2030. We applaud the efforts made by individual APEC economies that have unilaterally undertaken measures to reduce emissions. Sustainable forest management plays an important role in mitigating global emissions. We will enhance work on meeting the aspirational goal in the Sydney Declaration of increasing forest cover in the region by at least 20 million hectares of all types of forests by 2020. We support efforts in the UNFCCC negotiations to agree on actions to reduce emissions from deforestation and forest degradation (REDD) in developing economies. We recognise the role of the oceans in mitigating climate change, and the impact of climate change on oceans and coastal areas, and welcome the Manado Ocean Declaration.

Responding to climate change through transition to green economies also offers opportunities. We will ensure that efforts to address climate change are consistent with our international trade obligations. A key thrust in APEC's sustainable growth agenda is the APEC Environmental Goods and Services (EGS) Work Programme, under which we will develop and implement a set of concrete actions to support sustainable growth in the region, advance work to increase utilisation and dissemination of EGS, reduce existing barriers and refrain from introducing new barriers to trade and investment in EGS, and enhance capabilities of economies to develop their EGS sectors. We also commit to rationalise and phase out over the medium term fossil fuel subsidies that encourage wasteful consumption, while recognising the importance of providing those in need with essential energy services. We will review progress on this at our meeting in 2010. We will also take steps to facilitate the diffusion of climate-friendly technologies, including through economic and technical cooperation (ECOTECH) and capacity building activities.

We will advance work on sharing best practices in energy efficiency with a view to deploying cleaner and more efficient technologies, and welcome the implementation of the voluntary APEC Peer Review on Energy Efficiency. We recognise the role of renewable energy in reducing emissions and encourage its development in the APEC region. We will encourage publication on a regular basis, timely, accurate, and complete data on oil production, consumption, refining and stock levels as appropriate.

Resisting Protectionism

We firmly reject all forms of protectionism and reaffirm our commitment to keep markets open and refrain from raising new barriers to investment or to trade in goods and services, and instruct our Ministers to continue to regularly review our adherence to these commitments. These efforts reinforce the WTO's own monitoring mechanism, and act as another bulwark against protectionist pressures by ensuring transparency in the measures taken in response to the crisis.

Supporting the Multilateral Trading System

We strongly reaffirm that the most effective means of dealing with protectionist pressures and delivering a global stimulus package to sustain and secure our recovery is an ambitious and balanced conclusion to the Doha Development Agenda (DDA) in 2010, based on the progress achieved to-date, including with regard to modalities. It is important that the high-level political commitment to concluding the Doha Round translates into substantive progress in the negotiations. We are ready to exercise pragmatism and all possible flexibility and utilise all possible avenues in order to accelerate the pace of negotiations to secure convergence on a final package. We instruct our Ministers to work closely on what needs to be done to bring the DDA to a successful conclusion and to assess the situation no later than in early 2010.

Accelerating Regional Economic Integration

We reaffirm our commitment to the Bogor Goals of free and open trade and investment. We direct Ministers and officials to report to us next year with a meaningful assessment of the industrialised APEC economies' achievement of the Bogor Goals.

We will continue to explore building blocks towards a possible Free Trade Area of the Asia Pacific (FTAAP) in the future. An analytical study by officials shows that there are significant economic benefits from an FTAAP, as well as the challenges of establishing such an agreement. We look forward to the progress update from Ministers and officials next year on the outcomes of the exploration of a range of possible pathways to achieve FTAAP.

We will accelerate our work to strengthen REI in the Asia-Pacific, taking a comprehensive approach that focuses our work on trade liberalisation “at the border"; improving the business environment “behind the border"; and enhancing supply chain connectivity “across the border".

  • We instruct officials to intensify our work on initiatives to promote greater convergences among economies in key areas of APEC's REI agenda, including in services, the digital economy, investment, trade facilitation, rules of origin and standards/technical barriers to trade.
  • We welcome the participation of Australia, Canada, Japan, Korea, New Zealand, Singapore, and the United States in a pathfinder initiative under which economies will agree to practice self-certification of origin with FTA partners. This initiative will facilitate trade by cutting the certification procedure down to a single step and reducing processing time to just one day.
  • We endorse the APEC Principles for Cross-Border Trade in Services and the APEC Services Action Plan, which together will provide a foundation for APEC's future work to promote services trade and build greater convergences among APEC economies in their treatment of services.
  • e aspire to achieve an APEC-wide improvement of 25 percent in five key areas of doing business by 2015: Starting a Business, Getting Credit, Enforcing Contracts, Trading Across Borders and Dealing with Permits, and a 5 percent improvement by 2011. We welcome the preparation of capacity building work programmes by champion economies – United States; New Zealand; Japan; Korea; Hong Kong, China; and Singapore – and encourage continuous and concerted efforts through the Ease of Doing Business Action Plan to make it cheaper, faster and easier to do business in the Asia-Pacific.
  • We look forward to the progress stock-take in implementing the LAISR forward work programme in 2010, and instruct our Ministers and officials to strategise the next phase of the LAISR, including in the context of supporting our new growth strategies.
  • We look towards the successful conclusion of APEC's second Trade Facilitation Action Plan in 2010, and are pleased to note that APEC as a whole is on track to reduce trade transaction costs by an additional 5 percent by 2010.
  • We will develop common approaches towards well-functioning public-private partnership (PPP) markets. We encourage officials to explore the feasibility of utilising PPPs for the upgrading of transport infrastructure that contributes to the enhancement of supply chain connectivity in the region.
  • We welcome the Supply Chain Connectivity Framework, which has identified eight chokepoints in regional supply chains and suggested actions to address these chokepoints. We welcome the commitment from Transport Ministers to achieve greater seamlessness in our multi-modal transport networks and call for officials to continue cohesive efforts towards improving supply chain connectivity.
  • We welcome the work undertaken in identifying performance indicators for the Investment Facilitation Action Plan (IFAP) and look forward to the implementation of the IFAP next year.
  • We reaffirm our commitment to strengthen the protection and enforcement of intellectual property (IP) rights and reiterated the importance of comprehensive and balanced intellectual property (IP) systems that provide for and protect the incentives that encourage creation and innovation and provide the tools for successful management and exploitation of IP rights. We will continue to promote greater collaboration among our IP rights experts, APEC Business Advisory Council (ABAC), and enforcement authorities across the APEC region and recognise the importance of capacity building. We welcome the progress made by economies in implementing the APEC Anti-Counterfeiting and Piracy Initiative as well as cooperation to improve patent systems in the region, and look forward to further progress next year.
  • We encourage ongoing efforts towards using ICT to address socio-economic issues and realising APEC's goal of achieving universal access to broadband in all member economies by 2015.
  • We support the outcomes and recommendations of the APEC Trade Recovery Programme Pilot Exercise. We reaffirm the importance for our economies to implement initiatives, such as communications mechanisms and other approaches to trade recovery, to build trusted relationships and to recognise one another's Authorised Economic Operator (AEO) programmes in alignment with the World Customs Organization (WCO) SAFE Framework of Standards.

Strengthening Economic and Technical Cooperation

Building capacity for reforms aimed at facilitating inclusive growth and REI remains a key priority for APEC. We reaffirm our commitment to the Manila Framework, which serves as the basis for the implementation of the ECOTECH activities outlined in the Osaka Action Agenda. We recognise that capacity building needs evolve as priorities shift to meet new challenges. Therefore, we welcome ongoing efforts to develop a more strategic, goal-oriented and multi-year approach toward capacity building, and to strengthen the prioritisation and effective implementation of capacity building activities across APEC fora. We welcome the establishment of the US$10 million China APEC Cooperation Fund which aims to facilitate and promote APEC ECOTECH cooperation.

Enhancing Human Security

We express our deepest condolences for the loss of life and destruction caused by the devastating typhoons that hit China, Japan, the Philippines, Chinese Taipei and Viet Nam, and the earthquakes and the recent terrorist attacks in Indonesia. We reaffirm the importance of enhancing human security and reducing the threat of disruptions to business and trade in sustaining economic growth and prosperity in the Asia-Pacific region. We recognise the importance of building capacity to counter terrorism and welcome APEC's work in areas such as trade security, aviation security, anti-terrorist protection of energy infrastructure, countering terrorism financing, fighting cyber-terrorism, protecting the food supply against terrorist contamination and emergency preparedness.

Responding to food security challenges in the region is a major priority for APEC. Food security, including access to reliable sources of nutritious, safe and affordable food, remains a concern for many in the Asia-Pacific region and around the world. We encourage continued cooperation with the private sector, academia, and civil society to address food security and safe food supply challenges, including by promoting sustainable agricultural production and rural development, and instruct officials to undertake capacity building projects and other practical initiatives to address food security, and report back to us next year on their progress. We support the L'Aquila Joint Statement on Global Food Security.

We welcome the sharing of experiences in dealing with the double global impact of the economic crisis and the Influenza Pandemic (H1N1) in 2009. We reaffirm our commitment to build regional capacity for avian and other potential human influenza pandemics and emerging and re-emerging infectious diseases such as HIV/AIDS and Tuberculosis. We will strengthen our health systems and cooperate to prevent and control emerging infectious diseases in the world.

Fighting Corruption, Improving Governance and Transparency

Good governance, institutional integrity, and transparency in both the public and private sectors have a critical impact on the smooth flow of trade and economic activities and help to mitigate crime and corruption. We recognise the mutually reinforcing relationship between good governance measures and anti-corruption actions. We welcome the efforts of member economies and ABAC in these areas and encourage public-private partnerships to further APEC efforts to enhance governance, institutional integrity and combat corruption.

We welcome the efforts of ABAC and the business community to enhance governance and encourage economies to work through public-private partnership to further APEC efforts in this area.

We note the importance of international cooperation in combating and dismantling the threat of cross-border criminal networks and its linkages with corruption nodes. We encourage member economies, where applicable, to ratify the UN Convention against Corruption and UN Convention against Transnational Organised Crime and take measures to implement their provisions, in accordance with economies' legal frameworks.

Strengthening APEC

A revitalised APEC is crucial to meet the challenges of sustaining recovery and to deal with the region's 21st century economic challenges. To do so, APEC economies must forge a partnership of common interests to produce strong, balanced and sustainable growth. The appointment of the Secretariat's first Executive Director for a fixed term is an important first step to strengthen the capacity of the APEC Secretariat to meet the growing demands of member economies and other key stakeholders. We direct our Ministers and officials to accelerate efforts to develop more responsive and effective mechanisms to ensure that APEC remains the premier forum for regional economic cooperation.

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2009年11月14日 (土)

Remarks by President Barack Obama at Suntory Hall

オバマ米国大統領によるサントリー・ホールでのスピーチのビデオと全文です。ビデオはホワイトハウスが YouTube にアップロードしたものです。また、フルテキストは同じくホワイトハウスのサイトから引用しています。この URL には日本語をはじめとするいくつかの翻訳も pdf でアップしてあります。なお、Fimancial Times のサイトWall Street Journal のサイトにも同じものがあります。もっとも、同じかどうかのチェックはしていません。



The White House

Office of the Press Secretary

November 14, 2009


Remarks by President Barack Obama at Suntory Hall

Suntory Hall, Tokyo, Japan


PRESIDENT OBAMA: Thank you so much. Arigatou. Thank you very much. (Applause.) Good morning. It is a great honor to be in Tokyo -- the first stop on my first visit to Asia as President of the United States. (Applause.) Thank you. It is good to be among so many of you -- Japanese and I see a few Americans here -- (applause) -- who work every day to strengthen the bonds between our two countries, including my longtime friend and our new ambassador to Japan, John Roos. (Applause.)

It is wonderful to be back in Japan. Some of you may be aware that when I was a young boy, my mother brought me to Kamakura, where I looked up at that centuries-old symbol of peace and tranquility -- the great bronze Amida Buddha. And as a child, I was more focused on the matcha ice cream. (Laughter.) And I want to thank Prime Minister Hatoyama for sharing some of those memories with more ice cream last night at dinner. (Laughter and applause.) Thank you very much. But I have never forgotten the warmth and the hospitality that the Japanese people showed a young American far from home.

And I feel that same spirit on this visit: In the gracious welcome of Prime Minister Hatoyama. In the extraordinary honor of the meeting with Their Imperial Majesties, the Emperor and Empress, on the 20th anniversary of his ascension to the Chrysanthemum Throne. In the hospitality shown by the Japanese people. And of course, I could not come here without sending my greetings and gratitude to the citizens of Obama, Japan. (Applause.)

Now, I am beginning my journey here for a simple reason. Since taking office, I have worked to renew American leadership and pursue a new era of engagement with the world based on mutual interests and mutual respect. And our efforts in the Asia Pacific will be rooted, in no small measure, through an enduring and revitalized alliance between the United States and Japan.

From my very first days in office, we have worked to strengthen the ties that bind our nations. The first foreign leader that I welcomed to the White House was the Prime Minister of Japan, and for the first time in nearly 50 years, the first foreign trip by an American Secretary of State, Hillary Clinton, was to Asia, starting in Japan. (Applause.)

In two months, our alliance will mark its 50th anniversary -- a day when President Dwight Eisenhower stood next to Japan's Prime Minister and said that our two nations were creating "an indestructible partnership" based on "equality and mutual understanding."

In the half-century since, that alliance has endured as a foundation for our security and prosperity. It has helped us become the world's two largest economies, with Japan emerging as America's second-largest trading partner outside of North America. It has evolved as Japan has played a larger role on the world stage, and made important contributions to stability around the world -- from reconstruction in Iraq, to combating piracy off the Horn of Africa, to assistance for the people of Afghanistan and Pakistan -- most recently through its remarkable leadership in providing additional commitments to international development efforts there.

Above all, our alliance has endured because it reflects our common values -- a belief in the democratic right of free people to choose their own leaders and realize their own dreams; a belief that made possible the election of both Prime Minister Hatoyama and myself on the promise of change. And together, we are committed to providing a new generation of leadership for our people and our alliance.

That is why, at this critical moment in history, the two of us have not only reaffirmed our alliance -- we've agreed to deepen it. We've agreed to move expeditiously through a joint working group to implement the agreement that our two governments reached on restructuring U.S. forces in Okinawa. And as our alliance evolves and adapts for the future, we will always strive to uphold the spirit that President Eisenhower described long ago -- a partnership of equality and mutual respect. (Applause.)

But while our commitment to this region begins in Japan, it doesn't end here. The United States of America may have started as a series of ports and cities along the Atlantic Ocean, but for generations we have also been a nation of the Pacific. Asia and the United States are not separated by this great ocean; we are bound by it. We are bound by our past -- by the Asian immigrants who helped build America, and the generations of Americans in uniform who served and sacrificed to keep this region secure and free. We are bound by our shared prosperity -- by the trade and commerce upon which millions of jobs and families depend. And we are bound by our people -- by the Asian Americans who enrich every segment of American life, and all the people whose lives, like our countries, are interwoven.

My own life is a part of that story. I am an American President who was born in Hawaii and lived in Indonesia as a boy. My sister Maya was born in Jakarta, and later married a Chinese-Canadian. My mother spent nearly a decade working in the villages of Southeast Asia, helping women buy a sewing machine or an education that might give them a foothold in the world economy. So the Pacific Rim has helped shape my view of the world.

And since that time, perhaps no region has changed as swiftly or dramatically. Controlled economies have given way to open markets. Dictatorships have become democracies. Living standards have risen while poverty has plummeted. And through all these changes, the fortunes of America and the Asia Pacific have become more closely linked than ever before.

So I want everyone to know, and I want everybody in America to know, that we have a stake in the future of this region, because what happens here has a direct effect on our lives at home. This is where we engage in much of our commerce and buy many of our goods. And this is where we can export more of our own products and create jobs back home in the process. This is a place where the risk of a nuclear arms race threatens the security of the wider world, and where extremists who defile a great religion plan attacks on both our continents. And there can be no solution to our energy security and our climate challenge without the rising powers and developing nations of the Asia Pacific.

To meet these common challenges, the United States looks to strengthen old alliances and build new partnerships with the nations of this region. To do this, we look to America's treaty alliances with Japan, South Korea, Australia, Thailand and the Philippines -- alliances that are not historical documents from a bygone era, but abiding commitments to each other that are fundamental to our shared security.

These alliances continue to provide the bedrock of security and stability that has allowed the nations and peoples of this region to pursue opportunity and prosperity that was unimaginable at the time of my first childhood visit to Japan. And even as American troops are engaged in two wars around the world, our commitment to Japan's security and to Asia's security is unshakeable -- (applause) -- and it can be seen in our deployments throughout the region -- above all, through our young men and women in uniform, of whom I am so proud.

Now, we look to emerging nations that are poised as well to play a larger role -- both in the Asia Pacific region and the wider world; places like Indonesia and Malaysia that have adopted democracy, developed their economies, and tapped the great potential of their own people.

We look to rising powers with the view that in the 21st century, the national security and economic growth of one country need not come at the expense of another. I know there are many who question how the United States perceives China's emergence. But as I have said, in an interconnected world, power does not need to be a zero-sum game, and nations need not fear the success of another. Cultivating spheres of cooperation -- not competing spheres of influence -- will lead to progress in the Asia Pacific. (Applause.)

Now, as with any nation, America will approach China with a focus on our interests. And it's precisely for this reason that it is important to pursue pragmatic cooperation with China on issues of mutual concern, because no one nation can meet the challenges of the 21st century alone, and the United States and China will both be better off when we are able to meet them together. That's why we welcome China's effort to play a greater role on the world stage -- a role in which their growing economy is joined by growing responsibility. China's partnership has proved critical in our effort to jumpstart economic recovery. China has promoted security and stability in Afghanistan and Pakistan. And it is now committed to the global nonproliferation regime, and supporting the pursuit of denuclearization of the Korean Peninsula.

So the United States does not seek to contain China, nor does a deeper relationship with China mean a weakening of our bilateral alliances. On the contrary, the rise of a strong, prosperous China can be a source of strength for the community of nations.

And so in Beijing and beyond, we will work to deepen our strategic and economic dialogue, and improve communication between our militaries. Of course, we will not agree on every issue, and the United States will never waver in speaking up for the fundamental values that we hold dear -- and that includes respect for the religion and cultures of all people -- because support for human rights and human dignity is ingrained in America. But we can move these discussions forward in a spirit of partnership rather than rancor.

In addition to our bilateral relations, we also believe that the growth of multilateral organizations can advance the security and prosperity of this region. I know that the United States has been disengaged from many of these organizations in recent years. So let me be clear: Those days have passed. As a Asia Pacific nation, the United States expects to be involved in the discussions that shape the future of this region, and to participate fully in appropriate organizations as they are established and evolve. (Applause.)

That is the work that I will begin on this trip. The Asia Pacific Economic Cooperation forum will continue to promote regional commerce and prosperity, and I look forward to participating in that forum this evening. ASEAN will remain a catalyst for Southeast Asian dialogue, cooperation and security, and I look forward to becoming the first American President to meet with all 10 ASEAN leaders. (Applause.) And the United States looks forward to engaging with the East Asia Summit more formally as it plays a role in addressing the challenges of our time.

We seek this deeper and broader engagement because we know our collective future depends on it. And I'd like to speak for a bit about what that future might look like, and what we must do to advance our prosperity, our security, and our universal values and aspirations.

First, we must strengthen our economic recovery, and pursue growth that is both balanced and sustained.

The quick, unprecedented and coordinated action taken by Asia Pacific nations and others has averted economic catastrophe, and helped us to begin to emerge from the worst recession in generations. And we have taken the historic step of reforming our international economic architecture, so that the G20 is now the premier forum for international economic cooperation.

Now, this shift to the G20, along with the greater voice that is being given to Asian nations in international financial institutions, clearly demonstrates the broader, more inclusive engagement that America seeks in the 21st century. And as a key member of the G8, Japan has and will continue to play a leading and vital role in shaping the future of the international financial architecture. (Applause.)

Now that we are on the brink of economic recovery, we must also ensure that it can be sustained. We simply cannot return to the same cycles of boom and bust that led to a global recession. We can't follow the same policies that led to such imbalanced growth. One of the important lessons this recession has taught us is the limits of depending primarily on American consumers and Asian exports to drive growth -- because when Americans found themselves too heavily in debt or lost their jobs and were out of work, demand for Asian goods plummeted. When demand fell sharply, exports from this region fell sharply. Since the economies of this region are so dependent on exports, they stopped growing. And the global recession only deepened.

So we have now reached one of those rare inflection points in history where we have the opportunity to take a different path. And that must begin with the G20 pledge that we made in Pittsburgh to pursue a new strategy for balanced economic growth.

I'll be saying more about this in Singapore, but in the United States, this new strategy will mean that we save more and spend less, reform our financial systems, reduce our long-term deficit and borrowing. It will also mean a greater emphasis on exports that we can build, produce, and sell all over the world. For America, this is a jobs strategy. Right now, our exports support millions upon millions of well-paying American jobs. Increasing those exports by just a small amount has the potential to create millions more. These are jobs making everything from wind turbines and solar panels to the technology that you use every day.

For Asia, striking this better balance will provide an opportunity for workers and consumers to enjoy higher standards of living that their remarkable increases in productivity have made possible. It will allow for greater investments in housing and infrastructure and the service sector. And a more balanced global economy will lead to prosperity that reaches further and deeper.

For decades, the United States has had one of the most open markets in the world, and that openness has helped to fuel the success of so many countries in this region and others over the last century. In this new era, opening other markets around the globe will be critical not just to America's prosperity, but to the world's, as well.

An integral part of this new strategy is working towards an ambitious and balanced Doha agreement -- not any agreement, but an agreement that will open up markets and increase exports around the world. We are ready to work with our Asian partners to see if we can achieve that objective in a timely fashion -- and we invite our regional trading partners to join us at the table.

We also believe that continued integration of the economies of this region will benefit workers, consumers, and businesses in all our nations. Together, with our South Korean friends, we will work through the issues necessary to move forward on a trade agreement with them. The United States will also be engaging with the Trans-Pacific Partnership countries with the goal of shaping a regional agreement that will have broad-based membership and the high standards worthy of a 21st century trade agreement.

Working in partnership, this is how we can sustain this recovery and advance our common prosperity. But it's not enough to pursue growth that is balanced. We also need growth that is sustainable -- for our planet and the future generations that will live here.

Already, the United States has taken more steps to combat climate change in 10 months than we have in our recent history -- (applause) -- by embracing the latest science, by investing in new energy, by raising efficiency standards, forging new partnerships, and engaging in international climate negotiations. In short, America knows there is more work to do -- but we are meeting our responsibility, and will continue to do so.

And that includes striving for success in Copenhagen. I have no illusions that this will be easy, but the contours of a way forward are clear. All nations must accept their responsibility. Those nations, like my own, who have been the leading emitters must have clear reduction targets. Developing countries will need to take substantial actions to curb their emissions, aided by finance and technology. And there must be transparency and accountability for domestic actions.

Each of us must do what we can to grow our economies without endangering our planet -- and we must do it together. But the good news is that if we put the right rules and incentives in place, it will unleash the creative power of our best scientists, engineers, and entrepreneurs. It will lead to new jobs, new businesses, and entire new industries. And Japan has been at the forefront on this issue. We are looking forward to being a important partner with you as we achieve this critical global goal. (Applause.)

Yet, even as we confront this challenge of the 21st century, we must also redouble our efforts to meet a threat to our security that is the legacy of the 20th century -- the danger posed by nuclear weapons.

In Prague, I affirmed America's commitment to rid the world of nuclear weapons, and laid out a comprehensive agenda to pursue this goal. (Applause.) I am pleased that Japan has joined us in this effort, for no two nations on Earth know better what these weapons can do, and together we must seek a future without them. This is fundamental to our common security, and this is a great test of our common humanity. Our very future hangs in the balance.

Now, let me be clear: So long as these weapons exist, the United States will maintain a strong and effective nuclear deterrent that guarantees the defense of our allies -- including South Korea and Japan. (Applause.)

But we must recognize that an escalating nuclear arms race in this region would undermine decades of growth and prosperity. So we are called upon to uphold the basic bargain of the Nuclear Non-Proliferation Treaty -- that all nations have a right to peaceful nuclear energy; that nations with nuclear weapons have a responsibility to move toward nuclear disarmament; and those without nuclear weapons have a responsibility to forsake them.

Indeed, Japan serves as an example to the world that true peace and power can be achieved by taking this path. (Applause.) For decades, Japan has enjoyed the benefits of peaceful nuclear energy, while rejecting nuclear arms development -- and by any measure, this has increased Japan's security and enhanced its position.

To meet our responsibilities and to move forward with the agenda I laid out in Prague, we have passed, with the help of Japan, a unanimous U.N. Security Council resolution embracing this international effort. We are pursuing a new agreement with Russia to reduce our nuclear stockpiles. We will work to ratify and bring into force the test ban treaty. (Applause.) And next year at our Nuclear Security Summit, we will advance our goal of securing all the world's vulnerable nuclear materials within four years.

Now, as I've said before, strengthening the global nonproliferation regime is not about singling out any individual nations. It's about all nations living up to their responsibilities. That includes the Islamic Republic of Iran. And it includes North Korea.

For decades, North Korea has chosen a path of confrontation and provocation, including the pursuit of nuclear weapons. It should be clear where this path leads. We have tightened sanctions on Pyongyang. We have passed the most sweeping U.N. Security Council resolution to date to restrict their weapons of mass destruction activities. We will not be cowed by threats, and we will continue to send a clear message through our actions, and not just our words: North Korea's refusal to meet its international obligations will lead only to less security -- not more.

Yet there is another path that can be taken. Working in tandem with our partners -- supported by direct diplomacy -- the United States is prepared to offer North Korea a different future. Instead of an isolation that has compounded the horrific repression of its own people, North Korea could have a future of international integration. Instead of gripping poverty, it could have a future of economic opportunity -- where trade and investment and tourism can offer the North Korean people the chance at a better life. And instead of increasing insecurity, it could have a future of greater security and respect. This respect cannot be earned through belligerence. It must be reached by a nation that takes its place in the international community by fully living up to its international obligations.

So the path for North Korea to realize this future is clear: a return to the six-party talks; upholding previous commitments, including a return to the Nuclear Non-Proliferation Treaty; and the full and verifiable denuclearization of the Korean Peninsula. And full normalization with its neighbors can also only come if Japanese families receive a full accounting of those who have been abducted. (Applause.) These are all steps that can be taken by the North Korean government if they are interested in improving the lives of their people and joining the community of nations.

And as we are vigilant in confronting this challenge, we will stand with all of our Asian partners in combating the transnational threats of the 21st century: by rooting out the extremists who slaughter the innocent, and stopping the piracy that threatens our sea lanes; by enhancing our efforts to stop infectious disease, and working to end extreme poverty in our time; and by shutting down the traffickers who exploit women, children and migrants, and putting a stop to this scourge of modern-day slavery once and for all. Indeed, the final area in which we must work together is in upholding the fundamental rights and dignity of all human beings.

The Asia Pacific region is rich with many cultures. It is marked by extraordinary traditions and strong national histories. And time and again, we have seen the remarkable talent and drive of the peoples of this region in advancing human progress. Yet this much is also clear -- indigenous cultures and economic growth have not been stymied by respect for human rights; they have been strengthened by it. Supporting human rights provides lasting security that cannot be purchased in any other way -- that is the story that can be seen in Japan's democracy, just as it can be seen in America's democracy.

The longing for liberty and dignity is a part of the story of all peoples. For there are certain aspirations that human beings hold in common: the freedom to speak your mind, and choose your leaders; the ability to access information, and worship how you please; confidence in the rule of law, and the equal administration of justice. These are not impediments to stability, they are the cornerstones of stability. And we will always stand on the side of those who seek these rights.

That truth, for example, guides our new approach to Burma. Despite years of good intentions, neither sanctions by the United States nor engagement by others succeeded in improving the lives of the Burmese people. So we are now communicating directly with the leadership to make it clear that existing sanctions will remain until there are concrete steps toward democratic reform. We support a Burma that is unified, peaceful, prosperous, and democratic. And as Burma moves in that direction, a better relationship with the United States is possible.

There are clear steps that must be taken -- the unconditional release of all political prisoners, including Aung San Suu Kyi; an end to conflicts with minority groups; and a genuine dialogue between the government, the democratic opposition and minority groups on a shared vision for the future. That is how a government in Burma will be able to respond to the needs of its people. That is the path that will bring Burma true security and prosperity. (Applause.)

These are steps that the United States will take to improve prosperity, security, and human dignity in the Asia Pacific. We will do so through our close friendship with Japan -- which will always be a centerpiece of our efforts in the region. We will do so as a partner -- through the broader engagement that I've discussed today. We will do so as a Pacific nation -- with a President who was shaped in part by this piece of the globe. And we will do so with the same sense of purpose that has guided our ties with the Japanese people for nearly 50 years.

The story of how these ties were forged dates back to the middle of the last century, sometime after the guns of war had quieted in the Pacific. It was then that America's commitment to the security and stability of Japan, along with the Japanese peoples' spirit of resilience and industriousness, led to what's been called "the Japanese miracle" -- a period of economic growth that was faster and more robust than anything the world had seen for some time.

In the coming years and decades, this miracle would spread throughout the region, and in a single generation the lives and fortunes of millions were forever changed for the better. It is progress that has been supported by a hard-earned peace, and strengthened by new bridges of mutual understanding that have bound together the nations of this vast and sprawling space.

But we know that there's still work to be done -- so that new breakthroughs in science and technology can lead to jobs on both sides of the Pacific, and security from a warming planet; so that we can reverse the spread of deadly weapons, and -- on a divided peninsula -- the people of South can be freed from fear, and those in the North can live free from want; so that a young girl can be valued not for her body but for her mind; and so that young people everywhere can go as far as their talent and their drive and their choices will take them.

None of this will come easy, nor without setback or struggle. But at this moment of renewal -- in this land of miracles -- history tells us it is possible. This is the --America's agenda. This is the purpose of our partnership with Japan, and with the nations and peoples of this region. And there must be no doubt: As America's first Pacific President, I promise you that this Pacific nation will strengthen and sustain our leadership in this vitally important part of the world.

Thank you very much. (Applause.)

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海外報道に見る鳩山内閣の不評

割と忙しかった1週間を振り返って、いわゆる「事業仕分け」が賑々しく始まった鳩山政権に関して、今週、海外でいくつかの報道を見かけました。オバマ大統領の訪日や APEC 首脳会議なども背景にあるんだろうと想像しています。もちろん、報道の中身は「事業仕分け」とは何の関係もありませんが、いささか、現内閣には芳しからぬ報道のように私は見受けています。週末ですので、今日のエントリーで少し軽めに取り上げるのは以下の2紙誌です。

最初のニューヨーク・タイムズの記事は、例の8月26日付けで同紙に掲載された "A New Path for Japan にやや対応しているのかもしれませんが、書き出しが "President Obama will arrive in Tokyo on Friday, at a time when America's relations with Japan are at their most contentious since the trade wars of the 1990s" だったりしますし、途中にも、"Japanese government officials have suddenly lost their shyness about publicly sparring with American officials" なんて、タイトル通りに、日本が米国に冷たくなったことを書き立てています。

Japan's government - Out of tune

次のエコノミスト誌もかなり辛辣です。上の風刺画を挿入し、"The Democrats' debut has been worryingly unharmonious - and the 'bond vigilantes' are starting to make groaning noises, too" で書き始めています。上のマンガのように鳩山内閣をオーケストラになぞらえて、現時点までは "So far the result has been cacophony" とこき下ろしています。鳩山内閣の誕生の背景には、半世紀にわたる自民党政権下での政官業の鉄の三角形に対する有権者の欲求不満があったとしながらも、"But discord in the cabinet, and a woeful absence of discussion about the budget next year and beyond, have left many worried. Foreign allies are wondering what the new government stands for. Investors are beginning to vote with their feet, driving up Japanese government-bond yields." と最後の国債金利の上昇こそ、木曜日あたりから解消しましたが、予算策定過程に関する不一致をやり玉に挙げています。これが、「事業仕分け」でどこまで解消されるのか、あるいは、拡大されるのか、私も「事業仕分け」が終結した段階で少し考えてみようと思わなくもありません。

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2009年11月13日 (金)

来週11月16日に発表される7-9月期1次QEの予想やいかに?

内閣府による来週11月16日の発表を前に、1次QEに必要な経済指標がほぼ10月中に出尽くし、各シンクタンクや金融機関などから今年7-9月期の1次QE予想が出そろいました。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しました。今回は、先行きを示唆するものがあれば、それを優先的に拾ったつもりです。詳細な情報にご興味ある方は左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ pdf 形式のリポートがダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別画面が開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
日本総研+0.9%
(+3.6%)
10-12月期もプラス成長が続く可能性
みずほ総研+0.1%
(+0.5%)
景気回復のモメンタムは徐々に鈍化
三菱UFJ証券+0.9%
(+3.6%)
実質成長率は、前年比ベースでもプラスに転じ、景気は底堅く推移する公算
第一生命経済研+0.8%
(+3.2%)
在庫投資が撹乱要因になる可能性に注意が必要
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+0.3%
(+1.2%)
景気対策の効果と輸出の増加を背景に景気は持ち直しの動きが続いている
ニッセイ基礎研+0.5%
(+2.1%)
企業収益の持ち直しに伴い設備投資の減少幅が急速に縮小
三菱総研+0.6%
(+2.2%)
外需や生産の回復、景気対策による消費下支えの継続を背景に、前期並みの成長率を維持
新光総研+0.8%
(+3.1%)
内外における在庫調整の進展や景気対策の効果を受けて、2四半期連続のプラス成長となる見通し

3か月前の4-6月期1次QEの直前予想では、ほぼ年率3%を超えて各機関がかなり似通った数字を出していたんですが、今回は違います。プラス成長を維持することに間違いはなさそうですが、年率で見て+0.5%から+3.6%とバラツキが大きく、中心は+2%台半ばといったところでしょうか。4-6月期が年率+2.3%でしたから、ほぼ匹敵する成長率が見込まれています。ただし、私が上に取りまとめた範囲では、ドンピシャの+2%台半ばの機関はなく、ややニッセイ基礎研と三菱総研が近い結果を出しているといったところのような気がします。
しかし、来週に発表されても、いきなり過去の数字と見なされる可能性も大いにあります。景気の先行き次第だからです。私は日本総研と同意見で、10-12月期もプラス成長を維持すると考えているんですが、みずほ総研なんかは7-9月期がギリギリのプラス成長の上に、「景気回復のモメンタムは徐々に鈍化」なんですから、悲観論を代表しているのかもしれません。先行き順調とみれば別ですが、これから先ズレした2番底が来ると考えれば、潜在成長率を超える+2%台半ばの数字はすでに終わった7-9月期の実績としての意味しか持ちません。

私の注目は何と言っても設備投資です。デフレータ次第ではありますが、わずかなりとも設備投資がプラスに転ずる可能性も十分あると考えています。

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2009年11月12日 (木)

やっぱりデフレに突入か?

本日、日銀から10月の企業物価が発表されました。統計のヘッドラインになっている国内企業物価は9月の▲8.0%の下落から▲6.0%くらいまで下げ幅を縮小するんではないかとの市場の事前コンセンサスだったんですが、▲6.7%までしか改善しませんでした。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

日銀が12日発表した10月の国内企業物価指数(2005年=100、速報値)は102.2と、前年同月比で6.7%下がった。景気持ち直しの動きが力強さを欠き、幅広い品目で値下がりが続いている。ただ前年の原油や非鉄などの価格高騰による影響が和らぎ、低下幅は9月に続いて2カ月連続で縮小した。
企業物価は出荷や卸売り段階で企業同士がやりとりするモノの価格水準を示す。調査対象の855品目のうち、前年同月よりも下落したのは487品目(57.0%)に上り、過去最多になった。
品目別では、石油・石炭製品の下げ幅が26.6%と最大だったが、9月(38.0%)よりも縮まった。非鉄金属でも同様の動きがみられる。昨年の資源高の反動に伴う物価低下圧力は今後も弱まり、企業物価の下げ幅はしばらく縮小傾向が続くとみられる。

次に、いつものグラフは以下の通りです。上のパネルでは青い折れ線が国内企業物価の前年同月比、赤がサービス物価です。サービス物価は現時点で9月までしか発表されていません。下のパネルは黄緑が輸出物価、オレンジが輸入物価のそれぞれの前年同月比です。コチラは10月まで発表されています。上下のパネルとも左軸の単位は前年同月比パーセントです。

企業物価の推移

引用した日経新聞の記事で正直に書かれているように、景気が力強さを欠いており、相変わらず需給ギャップが大きくマイナスを続けている中で、何とかマイナスの底を打った印象はありますが、まだまだデフレが続いています。前年同月比で見て、ほとんどすべての品目で価格が下落しており、特に、石油・石炭製品と鉄鋼が▲20%を超える下落となっています。景気や需給ギャップとともにデフレの様相が色濃く表れていると私は感じています。その昔に、卸売物価と呼ばれていた消費者物価の前段階の物価がこの状態では、消費者物価も上昇に転ずるのが遅れる可能性が高いと受け止めるべきです。さらに、私がいつも指摘する為替の円高傾向もジワジワと物価に波及する可能性もあります。

最後に、一昨夜のエントリーで取り上げた景気ウォッチャーについても、知り合いから「これってモロにデフレじゃん」とのくだけたメールをちょうだいしました。エントリーの中で明記しませんでしたが、まさにその通り。景気回復過程が力強さを欠く上に、さらにデフレで景気回復が遅れたり、とん挫したりする可能性は注意する必要があります。

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2009年11月11日 (水)

下げ止まりの兆しの見える機械受注統計

本日、内閣府から9月の機械受注統計調査の結果が発表されました。統計のヘッドラインになっている船舶と電力を除く民需、すなわち、コア機械受注と呼ばれている統計は市場の事前コンセンサスである+4.1%増を大きく上回って、季節調整済みの前月比で+10.5%増となりました。この結果を受けて、内閣府は基調判断を「下げ止まりに向けた動き」と上方修正しました。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

内閣府が11日発表した7-9月期の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標になる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)は前期比0.9%減となった。6四半期連続のマイナスとなったが、落ち込みは小幅にとどまった。10-12月期は1.0%増と反転を見込んでおり、内閣府は基調判断を「下げ止まりに向けた動き」として、6カ月ぶりに上方修正した。9月の受注額は前月比10.5%増と大幅に伸びた。
機械受注統計は生産設備など機械類の受注額をメーカーなどから集約して作成したもの。半年から9カ月ほど先の民間設備投資の動向を示す。受注動向に底入れ感が出てきたことで、景気動向を左右する実際の設備投資がどこまで増えるかが焦点となる。
0.9%減は当初見通しの8.6%減に比べるとマイナス幅を大きく縮めたが、受注額は2兆708億円にとどまり、2四半期連続で過去最低額を更新した。非製造業は増えたものの、製造業が8.7%減だった。外需は41.7%増と6期ぶりのプラスとなり、比較可能な1987年以降で最大の伸び率となった。

次に、いつものグラフは以下の通りです。上のパネルでは青い折れ線が季節調整済みの月次系列のコア機械受注、赤がその6か月後方移動平均です。いずれも左軸の単位は兆円です。下のパネルは長崎ローカルで注目されている船舶について詳しく見たもので、青が手持ち月数、左軸の単位は月で、赤が受注残高となり、右軸の単位は兆円です。影を付けた部分は景気後退期を表していますが、直近の谷は今年2009年3月と仮定しています。

機械受注統計の推移

9月のコア機械受注のひとつの特徴は、上のグラフでは取っても見づらいんですが、6か月後方移動平均でプラスに転じたことです。従って、機械受注としては2009年7-9月期で底を打った可能性が高いと私は受け止めています。もっとも、一般には今夜のエントリーのタイトルに掲げたように、「兆し」くらいを付けるのかもしれません。もっとも、同時に発表された四半期ごとの10-12月期見通しも+1.0%増ですから、そんな力強い回復にすぐに戻るとも思えません。GDPベースの設備投資の先行指標として考えれば、ほぼ来年いっぱいは設備投資は横ばいか、せいぜい微増が続くと覚悟した方がよさそうです。本格的な回復は来年最終四半期かさ来年になるような気がします。

機械受注達成率の推移

もうひとつ私が注目したのは、これも四半期ごとに発表される達成率なんですが、上のグラフの通りです。経験則としてエコノミストの間に広まっている、景気転換点である90%のラインを7-9月期から超えました。力強さや経済活動のレベルはまだまだですが、我が国経済が回復局面にあることは確実と私は受け止めています。

最後に、9月の特徴として、GDPベースの設備投資の先行指標ではないのでコアから外れるんですが、外需がかなり伸びたことが上げられます。でも、今後の為替の動向に影響されることが懸念されます。

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結婚記念日おめでとう!

今日は私と女房の結婚記念日です。上のおにいちゃんが中学に上がっていますので、10年以上を経過していることは明らかです。中年のいいオッサンとオバハンの夫婦になって来た気がします。もしも、めでたいとお考えでしたら、左のくす玉をクリックして割って下さい。今月と来月は忙しく、特に来月は師走と呼ばれて、文字通り、大学教員の私なんかは長崎を駆け回っているかもしれません。結婚記念日を忘れていないとの証拠のためにも、朝のうちにアップしておきます。

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2009年11月10日 (火)

やや落ちた景気ウォッチャー調査と基に戻った経常収支

本日、内閣府から10月の景気ウォッチャー調査の結果が発表されました。天候不順の影響で8月に下がった後、今年前半の勢いこそありませんが、9月に上昇してから最新結果の10月は再び少し落ちました。消費者の節約志向とそれに対応した低価格化の進展、さらに9月の連休の反動が旅行関連を中心に出たことが上げられます。でも、水準としてはめったに50に届かない指標がまだ40を維持しているんですから、決して悪くないと私は受け止めています。ですから、私は今年年末から来年年始にかけて2番底を付けに行く W 字型の景気パスを想定していたんですが、この景気ウォッチャーに示された国民のマインドを考えると、この2番底は1-2四半期後ズレするんではないかと考え始めています。もちろん、景気ウォッチャーだけでなく、その他の経済指標も考慮した結果です。

景気ウォッチャー調査の推移

また、財務省から9月の国際収支統計も発表されています。私は国際収支の中でも経常収支だけに着目しているんですが、下のグラフの通りです。2008年10-12月期から今年前半にかけての大幅な落ち込みから、ほぼ、元に戻ったような印象を受けます。もっとも、貿易収支については輸出入とも大幅な減少を記録しており、元に戻ったのは収支だけだったりします。また、統計の中身は詳しく見ていませんが、新興国に黒字がシフトしているのかもしれません。

経常収支の推移

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2009年11月 9日 (月)

世銀リポート Transforming the Rebound Into Recovery に見る中国経済のリバウンド

少し前の8月21日付けのエントリーでアジア経済のリバウンドについて The Economist の記事を紹介しましたが、少し旧聞に属する話題ながら、世銀が Transforming The Rebound Into Recovery - East Asia and Pacific Update November 2009 と題するアジア太平洋の改定見通しが先週11月3日に発表されています。もちろん、pdf のリポート全文高解像度のグラフなども気前よく提供されています。今夜のエントリーで紹介するグラフはすべてここからの引用です。リポートの中身は、今さらながら、改めて中国経済について大きく取り上げています。中国経済の専門家でも何でもない私ですが、一応、中国もウォッチしているということを示すために、今夜のエントリーとします。まず、リポートの p.9 Figure 3. China's global economic position has expanded considerably から、金融危機以降における中国成長率のリバウンドを G-3 諸国と対比したグラフは以下の通りです。なお、このリポートにおいて、G-3 あるいは G3 とは日米独ではなく日米欧としています。以下同じです。

China's global economic position has expanded considerably

上のグラフはGDP成長率なんですが、内需に注目した同じようなグラフの見られます。従って、リポートの p.12 Figure 14. China's imports have rebounded more strongly than those of the G-3 に見る通り、中国の輸入は早くも今年4-6月期にはかなりの回復に転じ、米国を上回るテンポで中国は世界経済を貿易からけん引している姿が浮かび上がります。

China's imports have rebounded more strongly than those of the G-3

GDP で測った世界経済にとって中国の貢献が大きいということを示した図表がリポートの p.33 にあります。まず、いくつかのメディアでも見かけた記憶がありますが、Figure 45. The increase in China's GDP offset three-fourths of the decline in G3's GDP では今年2009寝における日米欧の G3 の GDP の落ち込みの 2/3 を中国が相殺していると世銀では見通しています。

The increase in China's GDP offset three-fourths of the decline in G3's GDP

ついでながら、同じページの Table 4. Thanks to China, developing East Asia will remain the fastest growing world region によれば、中国のおかげで東アジアは世界でもっとも成長著しい地域となっているとのことです。

Thanks to China, developing East Asia will remain the fastest growing world region

上の Table 4. のタイトルが "Thanks to China" とやや押しつけがましいんですが、日本も今しばらくは中国をはじめとする新興国に依存する成長を続けるのかもしれません。

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2009年11月 8日 (日)

G20 セントアンドルーズ財務大臣・中央銀行総裁会議コミュニケ

昨日まで英国のセント・アンドルーズで開催されていた20カ国・地域 (G20) 財務大臣・中央銀行総裁会議のコミュニケです。出典は G20 のサイトです。

G20 logo
Communiqué
Meeting of Finance Ministers and Central Bank Governors, United Kingdom,
7 November 2009


  1. We, the G20 Finance Ministers and Central Bank Governors, met at a critical point in the recovery from the crisis to deliver the work remitted to us at Pittsburgh.
  2. Economic and financial conditions have improved following our coordinated response to the crisis. However, the recovery is uneven and remains dependent on policy support, and high unemployment is a major concern. To restore the global economy and financial system to health, we agreed to maintain support for the recovery until it is assured.
  3. To underscore our new approach to economic cooperation, we launched the G20 Framework for Strong, Sustainable and Balanced Growth, adopted a detailed timetable and initiated a new consultative mutual assessment process to evaluate whether our policies will collectively deliver our agreed objectives. We will be assisted in our assessment by IMF and World Bank analyses and the input of other international organisations as appropriate, including the FSB, OECD, MDBs, ILO, WTO and UNCTAD. We agreed a compact:
    • to set out our national and regional policy frameworks, programmes and projections by the end of January 2010;
    • to conduct the initial phase of our cooperative mutual assessment process, supported by IMF and World Bank analyses, of the collective consistency of our national and regional policies with our shared objectives, taking into account our institutional arrangements, in April 2010;
    • to develop a basket of policy options to deliver those objectives, for Leaders to consider at their next Summit in June 2010; and,
    • to refine our mutual assessment and develop more specific policy recommendations for Leaders at their Summit in November 2010.
  4. Our first challenge in using the Framework will be the transition from crisis response to stronger, more sustainable and balanced growth, consistent with our goals of sustainable public finances; price stability; stable, efficient and resilient financial systems; employment creation; and poverty reduction. While we will continue to provide support for the economy until the recovery is secured, we also commit to develop further our strategies for managing the withdrawal from our extraordinary macroeconomic and financial support measures. We agreed to cooperate and coordinate, taking into account any spillovers caused by our strategies, and consulting and sharing information where possible. To ensure credibility, our plans will be based on prudent assumptions and communicated promptly and transparently. We agreed to implement our plans flexibly, taking full account of variations in the pace of economic recovery and market conditions across countries and regions, and the complex interactions between different policy areas. The IMF and FSB will continue to assist us in reviewing strategies and implementation, identifying areas where coordination is particularly important and providing assessments of their collective impact on the global economy and the financial system. We welcome the work of the IMF and FSB to develop principles for exit.
  5. The International Financial Institutions (IFIs) will play an important role in supporting our work to secure sustainable growth, stability, job creation, development and poverty reduction. It is therefore critical that we continue to increase their relevance, responsiveness, effectiveness and legitimacy. To this end, we reaffirmed our commitment to: deliver the representation and governance reforms agreed in Pittsburgh and reiterated the deadlines of the 2010 Spring Meetings for the World Bank and January 2011 for the IMF; complete the 2008 quota and voice reforms; complete the review of World Bank and RDB capital to ensure they have sufficient resources conditional on reforms to ensure effectiveness, by the first half of 2010; make progress on reviewing the mandate of the IMF; and, strengthen their capability to prevent and manage future crises. We look forward to the ambitious replenishment of IDA and the African Development Fund, and the work on exploring the benefits of an IDA crisis facility, and the work on the Stolen Assets Recovery Programme. We call on the IEA, OPEC, OECD and World Bank to produce a joint report for our next meeting on energy subsidies, and working with our Energy Ministers, we will prepare at that meeting implementation strategies and timeframes, based on our national circumstances, for rationalising and phasing out inefficient fossil fuel subsidies that encourage wasteful consumption, and for providing targeted assistance programmes. We call on the relevant institutions to finalise their work on ways to avoid excessive commodity price volatility and reaffirm our commitment to publish national data.
  6. To continue strengthening the global financial system we agreed to work with the FSB to maintain the momentum of our programme of reforms, and ensure their full, timely and consistent implementation and a level playing field, in particular:
    • to strengthen prudential regulation, we emphasised the need for the Basel Committee to develop stronger standards by end-2010 to be phased in as financial conditions improve and the economic recovery is assured, with the aim of implementation by end-2012. We call on supervisors to ensure that banks retain, as needed, a greater proportion of their profits to build capital to support lending;
    • to ensure that compensation policies and practices support financial stability and align with long-term value creation, we commit to incorporate urgently within our national frameworks the FSB standards, and call on firms to implement these sound compensation practices immediately. The FSB will start assessing implementation without delay and report back with further proposals, as required, by March 2010;
    • we welcome the new IMF/BIS/FSB report on assessing the systemic importance of financial institutions, markets and instruments, and the FSB's work to reduce the moral hazard posed by systemically important institutions. We call for the rapid development of internationally consistent, firm-specific recovery and resolution plans and tools by end-2010. We look forward to discussing at our next meeting the IMF's review of options on how the financial sector could contribute to paying for burdens associated with government interventions to repair the banking system; and,
    • we welcome progress by the Global Forum on tax transparency and exchange of information, and the possible use of a multilateral instrument. To continue tackling non-cooperative jurisdictions (NCJs), we welcome progress made and call on the Global Forum, FSB and FATF to complete their peer review processes, and to assess adherence to international standards. We call on the relevant international institutions to further develop incentives and countermeasures as appropriate, in line with the timescales agreed in Pittsburgh, including through publishing lists of NCJs, and review capacity-building mechanisms to support the efforts of developing countries.
  7. We committed to take action to tackle the threat of climate change and work towards an ambitious outcome in Copenhagen, within the objective, provisions and principles of the United Nations Framework Convention on Climate Change (UNFCCC). We discussed climate change financing options and recognised the need to increase significantly and urgently the scale and predictability of finance to implement an ambitious international agreement. Public finance can leverage significant private investment. Increasing the scope of carbon markets would depend on policy frameworks of developed and developing countries and on the depth of emission reductions on the part of developed countries. To deliver this financing, coordinated equitable, transparent and effective institutional arrangements will be needed. Coordination of support for country-led plans and reporting of this support should be ensured across all financing channels, multilateral, regional and bilateral. We discussed a range of options and, recognising that finance will play an important role in the delivery of the outcome at Copenhagen, we commit to take forward further work on climate change finance, to define financing options and institutional arrangements.
  8. We thanked our UK hosts for their presidency of the G20 this year and welcomed the Republic of Korea as chair in 2010. We have agreed that France will chair in 2011.

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2009年11月 7日 (土)

下の子の小学校の学芸会を見逃す

小学校の学芸会で「魔法をすてたマジョリン」のブツクサス役を熱演する下の子
小学校の学芸会で「魔法をすてたマジョリン」のブツクサス役を熱演する下の子
小学校の学芸会で「魔法をすてたマジョリン」のブツクサス役を熱演する下の子

今日、我が家の下の子が通っている小学校で学芸会がありました。ウチの子の学年は劇団四季のファミリー・ミュージカルとして有名な「魔法をすてたマジョリン」を演じました。我が家の下の子はマジョリンのおばあさんユメミンコ、おかあさんフワリンコからマジョリンまで3代にわたってお仕えしているカラスのブツクサスの役です。上の写真の通りカラスらしい出で立ちで熱演しています。会場がどっと沸くほどウケたりして、なかなか評判もよく、ご機嫌で帰宅したと聞いています。役選びは学年でオーディションをしたらしく、準主役の重要な役を射止めて、私が前に青山の家族宅に帰った折には、下の子も大いに得意顔でした。劇団四季の「魔法をすてたマジョリン」のホームページにあるキャラクター紹介を見ると、確かに、主役のマジョリンの次にブツクサスが現れます。まさに準主役です。いつもの通り、直リンしています。

しかし、私は長崎から離れて東京に帰ることが出来ませんでした。地方国立大学教授が土曜日に出勤しなければならないイベントはだたひとつです。私が京都大学に進学する際はひな祭りだけだったんですが、今や、年度後半のいろんな時期、しかも週末にあったりします。誠に残念極りありません。下の子の重要な行事はなぜか予定が合わず、小学校の入学式にも出席できなかったんですが、今回は、下の子が「おとうさんが来てくれないのは残念」と言ってくれたのがせめてもの救いでした。
私ではなく出かけたのは女房なんですが、一応、「お出かけの日記」に分類しておきます。

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米国雇用統計のグラフィックス

日本時間の昨夜、米国労働省から10月の雇用統計が発表されました。非農業部門雇用者数は前月差で▲19万人の減少、失業率は10.2%に跳ね上がりました。いずれも季節調整済みの月次統計です。週末ですので、いつものグラフは以下の通りです。

米国雇用統計の推移

さらに、私のブログの特徴であるフラッシュの直リンは、これまた、いつもの New York Times のサイトから以下の通りです。

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2009年11月 6日 (金)

景気動向指数の基調判断はいよいよ「上方への局面変化」へ!

本日午後、内閣府から9月の景気動向指数が発表されました。CI 一致指数が前月から+1.3ポイント上昇し92.5となりました。2005年=100とする指数です。この結果、7か月後方移動平均の前月差が基準となる1標準偏差(0.51)以上の上昇となったため、基調判断が先月の「下げ止まり」から「上方への局面変化」と上方修正されました。いつものグラフは以下の通りです。上のパネルが CI で下が DI です。DI はとうとう94.4に達しました。影を付けた部分は景気後退期なんですが、直近の谷は今年の3月と仮置きしています。

景気動向指数の推移

9月の指数の上昇には、所定外労働時間指数(製造業)、鉱工業生産財出荷指数、投資財出荷指数(除輸送機械)などの寄与が高かったようです。でも少し前から、9月の景気動向指数の基調判断は、典型的には第一生命経済研のリポートにあるように、「上方への局面変化」に上方修正されると考えられていました。というのも、その昔の DI ほどではないものの、CI も発表済みの統計データからそう難しくなく計算できるからです。しかも、基調判断の基準が標準偏差の目安まで含めて明らかにされていますから、景気動向指数は極めて透明性の高い指標と言えます。それでも、その昔から計算間違いをするメディアやシンクタンクが後を絶たないことも事実です。

これで政府も本格的に景気判断日付を詰めることになります。私の予想では来年の春ころには景気動向指数研究会を開催し、今年3月を景気の谷と認定するんではないかと考えています。

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2009年11月 5日 (木)

財政に関する IMF ポジション・ノートの意味するものは何か?

昨夜に続いて国際ニュースのカテゴリーに属するエントリーで、今夜は IMF のスタッフ・ポジション・ノート "The State of Public Finances Cross-Country Fiscal Monitor: November 2009" を取り上げます。一昨日の11月3日に公表されています。明日から英国セント・アンドリュースで開催される G20 財務相・中央銀行総裁会議に向けて示されたものです。日経新聞読売新聞でも取り上げられていますのでご参考まで。まず、リポートの p.10 Figure 1 から、以下のグラフは2009年において G20 各国が発動した財政刺激策の内訳を示しています。

G-20 Countries: Composition of Fiscal Stimulus Measures

上のグラフは内訳だけですから、ボリュームとしての財政発動の大きさは示されていませんが、リポートの p.35 Annex Table 1 に2009年、2010年と5年後の2014年の財政収支と一般政府債務残高のGDP比が示されています。上の段がいわゆるプライマリー・バランスではなく、全体の財政収支の対GDP比、下段はグロスの一般政府債務残高のGDP比です。特徴的なのは新興国では政府財政が好転する国が多いにもかかわらず、先進国では一向に改善しないことです。

G-20 Countries: Fiscal Balances and General Government Debt

IMF の結論は "Maintain Fiscal Support, but Devise Credible Exit Strategies" というものですが、やや後者に重点が置かれている印象で、リポートの p.41 から始まる Appendix では "An increase in the overall fiscal deficit of 1 percent of GDP pushes up bond yields by about 20 basis points over the medium term." との実証結果を示し、その次の p.42 Annex Figure 1 のグラフで、各国の置かれた状況別にGDP比1%の財政赤字拡大が10年物国債金利に及ぼす影響を試算しています。下の灰色の部分がベースライン、上のピンクの部分が付加的なインパクトとなっており、左軸の単位はベーシス・ポイントです。日本なんかは一番左の "Large initial deficit" とか、左から4番目の "Population aging" なんかに属するんだろうと思います。金利上昇圧力は大きいのかもしれません。

Impact of Fiscal Expansions in Countries with Selected Characteristics

私は従来から財政赤字に寛容なエコノミストと自覚しているんですが、我が国に対する財政拡張からの出口政策を求める声は内外で強まりそうな気もします。

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2009年11月 4日 (水)

来年の経済見通しの季節に欧州委員会が先陣を切る

本題に入る前に、今日のニュースでレヴィ・ストロース教授が亡くなられたことを知りました。というか、正直なところ、私のような専門外の人間にとっては、そもそもご存命であったことも知りませんでした。20世紀を代表するアカデミストといえます。謹んでご冥福をお祈りいたします。

ということで、文化の日の飛び石連休も終わり、天候も秋晴れが続く中、そろそろ来年以降の経済見通しが発表される季節を迎えた気がします。まず、昨日、欧州委員会から秋の欧州経済見通しが発表され、ユーロ圏の来年の成長率は+0.7%、さ来年は+1.5%と見込まれています。春の見通しの段階では来年もマイナス成長とされていたのが、+0.8%ポイントも上方修正されました。成長率以外ではインフレ率は今年の1.0%から来年1.3%、さ来年1.5%と徐々に上がるものの、この水準では物価は安定的だと見なされるような気がします。他方、失業率は来年から10%台に上昇し、また、政府バランスも大幅な赤字水準が続くとされています。下の表は縮小をかけて少し見にくいんですが、pdf のリポートの p.21 Table I.1.3 から引用しています。

Main features of the autumn 2009 forecast - euro area

なお、ユーロ圏ではなく、ユーロに参加していない英国などを含めた欧州全体の見通しはリポートの p.21 Table I.1.2 にあります。順序が逆になりますが、さらにページをさかのぼると、"International environment" としてリポートの p.16 Table I.1.1 に日米に加えてアジアや世界の見通しもあったりします。以下に引用した通りです。気になる日本の経済見通しについてはあくまで前提条件との扱いですが、今年2009年の成長率は春の見通しから▲0.6%ポイント下方修正されて▲5.8%と置かれている一方で、来年2010年は逆に+1.0%上方修正されて+1.1%成長となった後、さ来年の2011年は再び+0.4%成長に鈍化するとされています。何らご参考まで。

International environment

最後に、他で見かけない私のブログの大きな特徴として、極めて大胆にヨソ様のフラッシュに直リンするというのがありますが、今夜も秋の欧州経済見通しのページにあるフラッシュに直リンしています。しかも、幅が広過ぎるので勝手に少し右側を削った形で引用していたりします。EU 加盟国をクリックすると別窓で国別の詳細見通しが現れます。

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2009年11月 3日 (火)

テレビ放送の経済効果やいかに?

昨日今日と急に寒くなり秋の深まりを感じさせる天候になりました。でも、明日明後日くらいから気温は20度超に戻るとの天気予報で、しばらく秋晴れが続きそうです。

といったような季節の話題とは関係なしに、最近、日銀支店や地方事務所でテレビ放送の経済効果を試算するのが流行ってるんでしょうか。半年ほど前の4月21日付けのエントリーで日銀島根支店から昨年度後半のNHK朝の連続テレビ小説「だんだん」の経済効果が発表されていて、定額給付金より「だんだん」の方が経済効果が大きいと驚いていましたが、今回も同じく朝の連続テレビ小説「ウェルかめ」と来年の大河ドラマ「龍馬伝」の経済効果が以下の通り相次いで日銀から発表されています。「龍馬伝」の方は高知で10月に、なぜか長崎で高地に先立つ7月に発表されているんですが、「ウェルかめ」の方は半年ほど前の発表で5月1日となっています。「ウェルかめ」はやや渋くて経済効果は31億円、「龍馬伝」はドーンと高知県で234億円、長崎県で210億円と試算されています。

「龍馬伝」の経済効果が長崎でも試算されているのは、幕末の物語ですから長崎を舞台にした龍馬の活躍の場面もあるらしく、地元経済界には少なからぬ期待があるようなことも聞き及んでいます。幕末の著名人といえば、まさに、「龍馬伝」の主人公である土佐の坂本龍馬や薩摩の西郷隆盛、長州の吉田松陰などの西南諸藩をはじめ、江戸の幕臣では勝海舟、京都の公家では岩倉具視などが上げられます。長崎は小さな天領だったため、こういった著名人を輩出していないのは仕方ないんですが、何と言っても幕末近くまで外国との唯一の接点だったということで、「龍馬伝」でもいくぶんなりとも舞台を提供する場合があるように聞き及んでいます。ですから、日銀長崎支店が経済効果を試算しているだけでなく、NHKで開設している「龍馬伝」のホームページの下の方には、高知放送局とともに、長崎放送局へのリンクも置かれたりしています。主演の坂本龍馬役を演ずる福山雅治さんが長崎出身というのも関係あるかもしれません。

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2009年11月 2日 (月)

毎月勤労統計調査から労働時間と夏季賞与を考える

本日、厚生労働省から毎月勤労統計調査の結果が発表されました。メディアで注目されたのは夏季賞与が大幅に減額されたという点なんですが、景気に関心ある私なんかは労働時間に注目しました。まず、所定外労働時間指数と総実労働時間指数の推移は以下の通りです。

労働時間の推移

上のパネルが所定外労働時間指数、下が総実労働時間指数で、いずれも従業員30人以上事業所における季節調整済みの月次データです。影を付けた部分は景気後退期で、いつもの通り、直近は今年3月を谷と仮置きしています。なお、メディアなどの直近に興味ある人たちはカバレッジの広い5人以上事業所で見る場合もあるんですが、私のように時系列分析を行う場合、カバレッジの広さを犠牲にしても長期に取れる系列を重視したりします。
上のグラフを見ても明らかな通り、総実労働時間は週休2日制の普及などの制度要因で大きくシフトしますが、何と言っても景気に敏感なのは所定外労働時間、いわゆる残業時間です。それはともかく、労働時間に関してはこの夏にやや不可解なことが起きています。上のグラフはかなり長期を取っているのでやや見づらいんですが、今年7月の総実労働時間がポンと跳ね上がっています。しかし、所定外労働時間はこのような動きを示していませんそれでは、この乖離は何から生じているかというと、所定内労働時間から生じていることになります。何が起こっているのか、私にはです。

夏季賞与の推移

次に、メディアで注目された今年の夏期賞与は上のグラフの通りで、前年比で見て30人以上事業所が▲11.5%減、5人以上事業所が▲9.7%減、実額で示すと、5人以上事業所の全産業ベースで1人当たり平均36万3104円となりました。規模が大きい事業所の方が下がり方が大きくなっています。これも私には謎です。それまで上がっていた反動ということもなさそうです。なお、日経新聞の記事によれば、この下落率は過去最大だそうです。

先週、10月29日付けのエントリーで取り上げたように、年末賞与も渋そうですから、消費への影響は徐々に現れるような気がします。

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2009年11月 1日 (日)

城島捕手の入団はめでたいが、アッチソン投手の退団は痛い!

久し振りの虎ブロです。
まず、特に報道を引用することはしませんが、マリナーズでプレーしていた城島捕手が我が阪神に入団することが決まったみたいです。誠におめでとうございます。私は従来から打線の強化を願って来て、終盤に悔しい思いをしたここ2-3年は特にその意を強くしたんですが、来年は「4番城島」のスタメンを見られるかもしれないと思うとワクワクします。逆に、アッチソン投手の退団は意外でした。確かな実績を上げていたんですが、家族の意向という無視できない要因ですから、抑えの藤川投手の前を投げるセットアッパーを来季どうするか、監督やコーチ陣には頭の痛い問題なのかもしれません。でも、ここは頭を切り替えて、打線で打ち勝つ野球を目指して欲しい気がします。阪神がたった1回日本一になった1985年のシーズンは、打線がいくら点を取っても取っても、こぼれ落ちるザルのように点を取られる投手陣を、それでもめげずに3番バース、4番掛布、5番岡田のクリンナップで打ち勝ったんですから、その時に1番を打っていた真弓監督も分かって欲しいところです。だいたい、サッカーのように最少得点で試合が決まりかねないスポーツより、8-7 のローズベルト・ゲームではありませんが、そこそこ点が入るのが野球のいいところだという気もします。
ドラフトについては、よく分かりません。1位指名した菊池投手を逃したのはやむを得ないとの評価が一般的でしょうが、法大の二神投手、立命大の藤原投手は大学球界を代表する左右のエースだという気がしますから、かなりいい結果だったんではないでしょうか。でも、4位指名の西条高秋山投手は1位でなかったので悔し涙を流したとか、5位の近大藤川外野手は下位指名なので東邦ガスに進むとか、スポーツ紙にはいろいろと報じられていますが、このあたりは理解できません。私のような公務員なら、いわゆるキャリアと呼ばれるⅠ種採用か、あるいは、Ⅱ種かⅢ種かでその後の人生が大きく左右される可能性もありますが、完全に実力主義のスポーツ界ではドラフトの指名順位なんか関係ないような気もします。でも、密かに何かあったりするのかもしれません。
来季に注目する選手を3人ほど上げると、私の場合は何と言っても阪神を退団した今岡内野手です。ひょっとしたら、来季は選手ではないかもしれませんが、まだまだ年齢的にも引退を考える時期でもありませんから、どこかの球団で元気にプレーすることを願います。次に、今岡内野手に代わって阪神で私が新しいひいきにしようとしているのが上本内野手です。昨年のドラフト3位指名、早大のキャプテンだったと記憶しています。私が神宮球場で東京六大学の早大・東大戦を見た時も印象に残りました。今岡選手や同じ早大出身の鳥谷遊撃手のようなスラッガーではありませんが、守備範囲も広くて非常にセンスのいい選手です。今は二塁手の競争が激しいんで出場機会はありませんが、先が楽しみな選手です。3人目は金本外野手です。ハッキリ言って、私の評価は厳しいです。そろそろ引退するか、指名打者のあるパリーグに移籍するか、本気で考えるべき時期に差しかかっています。でも、連続フルイニング出場をズルズルと続けさせてくれそうな阪神の甘い体質に着目したら、このまましばらく現役を続行する可能性は否定できません。それが阪神にとっていいことなのかどうかは疑問です。
最後に、ドラフトの記事で面白かったのは、長崎のローカル紙で菊池投手よりも大きく扱われていた地元出身選手です。春のセンバツ優勝投手の清峰高校の今村投手は広島に、同じ清峰高校出身の日本文理大古川投手はオリックスに、それぞれ1位指名されました。誠にめでたい限りなんですが、アノ報道を見ると、ここまでの郷土愛はかえって別の何かを歪めそうな気もします。こんなことをブログに書くと、また、長崎の人から反論コメントをちょうだいするのかもしれません。

来年も、
がんばれタイガース!

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