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2009年12月16日 (水)

地方経済は疲弊しているか?

指標発表と明日から始まる日銀金融政策決定会合に合間に、地方経済について考えます。といっても、久しく更新していないデータを年末につきアップデートしたので、グラフを並べるだけです。まず、景気動向の代表選手として鉱工業生産指数を見ます。すべて季節調整済の系列で、単位は2005年=100です。経済産業省の地方支局から発表されているものです。比較のために、赤い折れ線で東京の工業生産指数と水色の全国の鉱工業生産指数です。東京ではなぜか鉱工業生産指数は発表されていません。工業はいっぱい東京にあるんでしょうが、鉱業は無視し得る程度にボリュームが小さいんだろうと思います。各地方の鉱工業生産指数はやや太い黒で表してあります。以下の通りです。

各地方の鉱工業生産指数の推移

一見して明らかなんですが、この春からの景気回復局面でもっとももたついているのが、他ならぬ東京だということです。ホントはピークとトラフで比べるべきなんでしょうが、単純に2005年=100の指数で見て、明らかに谷が東京より深かったのは中部経済圏だけです。その中部も今ではすっかり東京を追い越しています。長崎を含む九州も谷は深かったんですが、直近では東京よりも全国よりも元気よくリバウンドしています。アジア新興国みたいです。

東京・大阪と長崎の1人当たり雇用者所得の推移

では、何が違うのかというと絶対的な所得水準です。上のグラフは最近数年間の東京・大阪と長崎の1人当たり雇用者所得をプロットしたグラフです。左軸の単位は千円です。東京と長崎では年間250万円ほどの所得格差が存在します。毎月20万円もの違いがあれば、私なら東京に引っ越します。総務省の『日本の統計2009』p.23の表2-16 都道府県別転出入者数(平成19年)によれば、長崎も全国で北海道と青森に次いで3番目に社会的人口流出が多くなっていますので、だんだんとそういった方向になるのかもしれません。人的資本の希少性に変化が生じるとすれば、雇用者所得は上昇する可能性があります。もっとも、人口減少がカタストロフィックな転換点に達する可能性も否定できません。その場合は雪だるま式に長崎の地域経済は縮小する可能性もあります。

散漫で取りとめのないエントリーでした。

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