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2010年3月26日 (金)

相変わらずデフレの続く消費者物価

本日、総務省統計局から2月の全国と3月の東京都区部の消費者物価が発表されました。もっとも注目される2月の全国の生鮮食品を除くコア CPI の前年同月比は▲1.2%と引き続き大幅なデフレが続いています。3月の東京都区部のコア CPI も▲1.8%と、一向にプラスに向かいそうにありません。やや長くなりますが、まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

2月の消費者物価、前年同月比1.2%低下 6年5カ月ぶり
総務省が26日発表した2月の全国消費者物価指数(CPI、2005年=100)は変動の大きい生鮮食品を除くベースで99.2となり、前年同月比で1.2%低下した。マイナスは12カ月連続。1年間以上継続して物価が下がり続けるのは03年9月以来6年5カ月ぶりとなる。1月に比べ低下率は小さくなったが、家電から衣料品まで幅広いモノの値段が下がっており、物価の下落が続く「デフレ」が長期化しつつある。
菅直人副総理・財務相は同日午前の閣議後の記者会見で、物価が12カ月連続でマイナスとなったことについて「デフレ脱却へさらなる努力が必要だ」と強調した。
食料とエネルギーを除いた指数(欧米型コアCPI)は前年同月比1.1%低下した。前の月に比べ落ち込み幅はやや縮小したが、過去最低に近い水準でのマイナスが続いている。生鮮食品を含む総合指数は1.1%低下した。
生鮮食品を除くCPIは1999年10月から03年9月まで48カ月連続でマイナス圏に陥っていた。その後は資源価格の上昇や景気回復による需給ギャップの改善を背景に一進一退が続き、08年に入ると急激な原油高を受けて大幅に上昇していた。しかし、09年からは景気低迷で再びマイナス圏に戻っている。
2月のCPIについて個別品目をみると、薄型テレビやルームエアコンなど家電類の価格下落が続いている。日用品ではティッシュペーパーやトイレットペーパーの値段が下がっている。生鮮食品を除く食料の価格も前年に比べて1.4%低下した。ただ、価格の動きを単純に前月と比べると横ばいで推移しており、「下落が続いた前年に比べると変わってきた」と総務省ではみている。
物価の先行指標である東京都区部の3月のCPI(中旬速報値)は生鮮食品を除いたベースで1.8%低下。09年度全体では1.6%の低下となり、4年度ぶりにマイナスに転じた。比較可能な71年度以降で最大の落ち込みを記録した。

次に、いつものグラフは以下の通りです。折れ線グラフは青が全国のコアCPI、赤が食料とエネルギーを除く欧米型の全国のコアコアCPI、灰色が東京都区部のコアCPIです。いずれも、左軸の単位は前年同月比パーセントです。棒グラフは全国のコアCPIに対する寄与度表示となっていて、緑色が食料、黄色がエネルギー、水色が食料とエネルギー以外のその他です。

消費者物価の推移

グラフを見れば明らかなんですが、2008年年央までの大幅な原油高などのエネルギー価格がリーマン・ショック後に大きく落ち込んだ影響はほぼ剥落しました。2月の全国のエネルギー寄与度はわずかに▲0.02%です。食料が▲0.34%、食料とエネルギー以外のその他が▲0.83%の寄与を示し、合わせて▲1.2%の下落となっています。従って、エネルギーの分だけ乖離していたコアCPIとコアコアCPIがほぼ同じ下落率になったのが見て取れると思います。エネルギーの影響が一巡したことが第1の特徴です。そして、これまた、グラフから明らかに見て取れるのは、第2の特徴は食料とエネルギー以外の部分が大きく下落幅を拡大していることです。上で引用した記事は、事細かにいろいろと品目別の情報を提供していくれていますが、昨年2008年1-3月期を谷として、着実にGDPギャップは縮小を続けていますから、この春先あたりから物価の基調も変化していいような気がするんですが、少なくとも、3月の東京都区部の統計を見ている限りでは、変化の兆しは私には読み取れません。上の記事にある菅直人副総理・財務大臣の発言も極めてごもっともといえます。また、私はやや無視気味なんですが、4月から高校無償化でさらに物価が下がることを指摘するエコノミストもいます。当然ながら、学校の授業料を物価政策に割り当てるのは何の意味もありませんから、私は特に気にしていません。

もちろん、物価政策に割り当てられるべきは金融政策です。ということで、本日付けで、神戸大学の宮尾教授が日銀審議委員に就任しています。別の日経新聞の記事では、就任会見において「景気が持ち直す局面で金利を低下させたり低い金利を維持したりすることは、実体経済により刺激的な効果を持ちうる」との認識を示したと報じられています。まだ、日銀のホームページに記者会見要旨がアップされていませんから発言の意図などの詳細は不明ですが、今まで放置する基本姿勢を崩さなかった日銀が、何とか、本腰を入れてデフレに取り組むようになることを強く願っています。

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