名人戦7番勝負第1局は羽生名人の先勝で始まる
一昨日から昨日にかけて指し継がれて来た名人戦7番勝負第1局は昨夜遅くに終局し、羽生名人が102手で先勝しました。まず、名人戦の主催新聞社のひとつである朝日新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。
羽生名人が先勝 第68期将棋名人戦第1局
羽生善治名人(39)に三浦弘行八段(36)が挑戦している第68期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の第1局は9日朝から東京都文京区の椿山荘で指し継がれ、午後8時57分、羽生名人が102手で勝ち、3連覇に向け好スタートを切った。持ち時間各9時間のうち残りは羽生名人4分、三浦挑戦者1分。第2局は20、21の両日、岩手県遠野市で。
両者指し慣れた横歩取りの中盤戦で、先手の挑戦者が攻勢に出た。一直線の攻め合いを目指す挑戦者に、名人は攻めをかわすような曲線的な手で対抗。相手の攻め駒を攻める54手目の△2五飛などは、対局場の控室に集まった棋士たちも予想していなかった。
読みをはずされた形の挑戦者は、攻めながらもたびたび長考を余儀なくされた。1日目の封じ手時点で、挑戦者は名人よりも2時間以上多く持ち時間を残していたが、その差はみるみる詰まり、ついに逆転。挑戦者優勢と見られていた形勢も急接近した。
終盤は、控室での形勢判断が一手ごとに揺れ動くほど難解な攻防が続いたが、最後に名人が制した。副立会人兼解説の阿久津主税七段は「羽生さんは苦しそうだったが、相手に決め手を与えず、ねばり強く指したのがよかった。三浦さんは勝てそうな局面があっただけに残念でしょう」と話した。
最後の投了図は以下の通りです。上の記事と同じ朝日新聞のサイトから引用しています。
がっぷり胸を合わせた大一番で、中盤までは三浦八段が優勢と見られていましたが、決定的なリードを手にする前に、羽生名人が最後に押し切った形になりました。引用した記事にもある通り、終盤は一手ごとに形勢判断が揺れ動く難解な攻防が続きましたが、羽生名人が制しました。挑戦者の三浦八段にも十分に勝機があったように見ました。第2局からが大いに楽しみです。
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