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2010年4月28日 (水)

日本人はどれくらい幸福か?

昨日4月27日、内閣府から「国民生活選好度調査」の結果が発表されています。幸福度を表す新たな指標の開発に向けた一歩として、国民が実感している幸福感・満足感の現状を把握することを目的とした調査だそうです。少し前に『目からウロコの幸福学』なんて本がよく売れていたりしましたし、「幸福の科学」というのは宗教団体だったようにも思いますが、「幸福」とは私のような素朴なエコノミストにはよく分からない概念ながら、東大の玄田教授なんかがこれに近い分野を研究されていたような気がしないでもありません。経済官庁から発表されていますので、というわけでもないんですが、それなりに面白そうなので、簡単に見ておきたいと思います。なお、以下のグラフはすべて国民生活選好度調査の「参考図表」から引用しています。

「どの程度幸福か」の国際比較

まず、どれくらい幸福かを国際比較したグラフは上の通りです。日本の幸福度の分布は英国やデンマークといった成熟した先進国よりも、ハンガリーやウクライナといった新興国に近く、ツインピークスを持ってやや二極分解しています。背景に何らかの格差があるのかもしれません。

「どの程度幸福か」 (男女別)

次に、男女別の幸福度を見たのが上のグラフです。男女ともツインピークスで二極分解しているのは変わりないんですが、少しへこんだ6点を境にして、明らかに男性の方が幸福度が低く、女性の方が幸福度が高いのが見て取れます。実際の客観的条件としてそうなのか、それとも、主観的な感じ方としてそうなのかは私には不明です。

「どの程度幸福か」 (年齢別)

最後に、年齢別の幸福度を示したのが上のグラフです。これも各年代すべてでツインピークスを持っています。性別でも年齢別でも、どう切り分けても日本人は幸福度についてツインピークスを持った二極分解しているようです。年齢別では、30代が最も幸福度が高く、年齢が上がるにつれて幸福度が落ちているのが見て取れます。

最後に、内閣府の国民生活選好度調査とも幸福度とも何の関係もなく、一昨日の月曜日のエントリーでペーパーを紹介したギリシアの財政について、昨日、S&P がギリシアとポルトガルの長期のソブリン格付をそれぞれ3ノッチ格下げして BB- と2ノッチで A- にダウングレードし、ギリシアの国債は一気にジャンク債になってしまいました。世界的な株安を招いたこともあり、ユーロ圏16カ国の緊急首脳会議が5月10日に開かれるそうです。メモとして、以下に、S&P の記者発表へのリンクのみ掲げておきます。

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