五木寛之『親鸞』上下 (講談社) を読む
五木寛之さんの『親鸞』上下 (講談社) を読みました。今年に入って正月休みが明けてすぐに買い求めてから長らく積んであったんですが、とうとう読みました。いうまでもなく、我が家が代々信奉する一向宗=浄土真宗の宗祖である親鸞聖人の物語です。幼きころから、朝廷により念仏が禁止されて親鸞も流罪となり、妻である恵信尼の出身地である越後に向かう直前まで、親鸞が親鸞と名乗るまでの親鸞聖人の半生を描いています。
上は登場人物なんですが、伏見平四郎が六波羅王子として、また、黒面法師として、親鸞の敵役キャラとなっています。私は史実に詳しくないんですが、実に巧みに人物を配することで物語に深みを持たせています。『蓮如』をはじめ、英訳もされて諸外国でも話題となった『他力』などの念仏や一向宗に関する著作の多い作者ですから、法然や親鸞の人物に関する描写も的確です。多くの方にオススメします。
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