« 日本財政の猶予期間はどれくらいか? | トップページ | 米国雇用統計と名人戦第3戦 »

2010年5月 7日 (金)

欧州委員会の「経済見通し 2010年春」

昨夜の日本の財政から、今夜は目を欧州に転じて、一昨日の5月5日に発表された「欧州経済見通し 2010年春」 European Economic Forecast - Spring 2010 を取り上げたいと思います。もちろん、pdf のフルリポートも公表されています。ヘッドラインとなる成長率見通しは、欧州 (EU) で2010年+1.0%、2011年+1.7%、ユーロ圏諸国 (EA) で2010年+0.9%、2011年+1.5%となっています。ユーロ圏外の新興国の成長率がユーロ圏諸国より高くなっているからです。まず、最初にリンクを張ってある EU のサイトから引用した成長率などのグラフは以下の通りです。

EU and euro area quarterly GDP profile

一番上のパネルが欧州 (EU) とユーロ圏諸国 (EA) の成長率の見通しで、次のパネルはユーロ圏諸国の成長率見通しのファンチャートになっています。3番目のパネルが雇用なんですが、雇用の増加は2011年になってようやく緩やかに始まり失業率は10%近くで高止まりする見通しとなっています。最後のパネルは物価上昇率で、コアインフレは楽に2%を下回ると予想されています。次に各国別の見通しのフラッシュに直リンしたのが下の地図です。青がユーロ圏諸国、水色がユーロ圏でない EU 加盟国で、これらについてはクリックすると別画面か別タブで詳細見通しが現れます。なお、オリジナルの地図に比べて右側を少し割愛してありますので、キプロスは現れません、悪しからず。これも、最初にリンクを張ってある EU のサイトから引用しています。

最後に、最近の興味の的であるギリシアの財政に関するグラフを見ると以下の通りです。pdf のフルリポートの p.89 Graph II.8.2:Greece - General government debt, primary balance and interest を引用してます。最近のユーロ圏諸国と国際通貨基金 (IMF) による救済策がどのように織り込まれているのかは不明ですが、2011年でもヘッドラインとなる財政赤字で約10%、プライマリー・バランスでも5%近くの赤字を続けるという見通しが示されています。

Graph II.8.2:Greece - General government debt, primary balance and interest

最後に、欧州全体ではプラス成長に戻る中で、「欧州経済見通し 2010年春」 European Economic Forecast - Spring 2010 の p.90 Table II.8.1: Main features of country forecast - GREECE では、ギリシアの成長率は2010年▲3.0%、2011年▲0.5%と見通されているんですが、5月2日にギリシア財務省が発表した "Note on the Economic Policy Programme relating to the Eurogroup and the IMF support mechanism" の Appendix Ι Key macroeconomics に従えば、増税と政府支出削減により2010年▲4.0%、2011年▲2.6%と成長率はさらに悪化する予想となっています。

|

« 日本財政の猶予期間はどれくらいか? | トップページ | 米国雇用統計と名人戦第3戦 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/207184/34574314

この記事へのトラックバック一覧です: 欧州委員会の「経済見通し 2010年春」:

« 日本財政の猶予期間はどれくらいか? | トップページ | 米国雇用統計と名人戦第3戦 »