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2010年6月23日 (水)

ワールドカップに見る静学的期待

エコノミストは政策に対応する経済主体の期待の役割を重視します。で、期待には何種類かあるんですが、私が重要だと考えているのは以下の5種類です。誠に申し訳ありませんが、それぞれの特徴を言葉で説明するのは面倒ですので数式で示します。ご興味ある方はこのブログに質問コメントを残すのではなく、Google にでも質問してみて下さい。

  • 静学的期待 (Static Expectations): Xet = Xt-1
  • 適応的期待 (Adaptive Expectations): Xet = Xet-1 + λ(Xt-1 - Xet-1)
  • 外挿的期待 (Extrapolative Expectations): Xet = Xet-1 + θ(Xt-1 - Xt-2)
  • 合理的期待 (Rational Expectations): Xet = Xt
  • 近似合理的期待 (Mear-Rational Expectations): Xet ≅ Xt

順序が逆になりますが、最後の合理的期待は、私から見ればまだ仮説の段階にとどまっています。私が最も現実に近いと考えるのは近似合理的期待です。これを含めて、極めて大雑把に3種類に分類して、第1に、静学的期待でもって今期の期待は前期の実績値と同じと考えるか、第2に、適応的期待か外挿的期待でもって前期までの実績値を考慮して修正するか、第3に、何らかの合理的な根拠をもって前期までの実績値との関係薄く期待を形成するか、のいずれかといえます。
ワールドカップの予選リーグの戦いに関する期待で面白かったのは、メディアやさまざまなサイトを観察していて、ごく一部ながら、静学的な期待形成が見られたことです。すなわち、カメルーンに勝ったという実績を見て、オランダにも勝てるのではないか、という意見が少なからず見られた一方で、オランダに負けたという実績を見て、これはデンマークにも負けるんではないかという180度大きく変化した論調が現れたりしています。たぶん、私よりもサッカーに詳しくない人だという気もしますが、かなり国民的行事に近くなりつつあるワールドカップですから、いろんな人がいろんな意見をネット上で展開しているような気がします。
ということで、何らかの合理的根拠の一つとして、FIFA のランキングを参照します。以下の通りです。もちろん、FIFA のサイトから世界の50位までを引用しています。

FIFA/Coca-Cola World Ranking

ランキングついでということで、先週末の米ツアー ShopRite Classic で宮里藍選手が優勝して、女子ゴルフ・ランキングのトップに躍り出たことは広く報じられている通りです。これまた、LPGA のサイトから世界の50位までを引用しておきます。

Rolex Women's World Golf Rankings

ワールドカップに戻って、決勝トーナメント進出をかけたデンマーク戦の結果はどうなりますことやら、
がんばれニッポン!

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