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2010年8月31日 (火)

甲子園に戻ったダイナマイト打線が横浜を爆砕し首位固め!

  HE
横  浜000100000 190
阪  神01330600x 13221

ダイナマイト打線が甲子園に戻り、横浜相手に大勝でした。故障明けのスタンリッジ投手が5回を1失点に抑え、ヒーロー・インタビューで3人並んだクリンナップ・トリオが打ちまくって10点打線の本領を発揮すれば、横浜相手なら何の問題もありません。渡辺投手が調子を取り戻しつつあるのも明るい材料です。それにしても、見ている方も疲れるような長い試合でした。

明日も、
がんばれタイガース!

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鉱工業生産をどう見るか?

本日、経済産業省から鉱工業生産指数が、また、厚生労働省から毎月勤労統計調査の結果が、それぞれ発表されました。いずれも7月の統計です。鉱工業生産指数の季節調整済み系列の前月比で見て、生産が+0.3%増加し、出荷が▲0.1%減少しましたので、当然の帰結として、在庫率が上昇しました。ただし、在庫率が上昇する一方で在庫は減少しています。このあたりは私には意味不明です。毎月勤労統計調査については世間一般では給与指数などが注目されているんでしょうが、私は景気循環に敏感な所定外労働時間指数、すなわち、残業時間を中心にフォローしています。季節調整済みの統計で製造業の残業時間は前月比で減少した一方で、非製造業も含めた全産業は増加しました。まず、鉱工業生産に関する日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

鉱工業生産、7月0.3%上昇 2カ月ぶりプラス
経済産業省が31日発表した7月の鉱工業生産指数(速報値、2005年=100)は95.3と、前月比0.3%上昇した。プラスは2カ月ぶり。アジアや米国向けの半導体製造装置や化学製品などの生産指数が上昇した。これまでけん引役だった自動車などの輸送機械工業は3カ月連続で低下し、全体の生産指数は小幅の上昇にとどまった。
経産省は企業生産は「持ち直しの動きで推移している」との基調判断を据え置いた。生産指数が低下した業種が半数以上だったことなどをふまえ、6月に続いて「足踏みの動きもみられる」とした。
業種別では一般機械工業の生産指数が4.3%上昇し、4カ月連続のプラスとなった。石油精製に使われる機器類や半導体製造装置のアジア向け輸出が好調だったためとみられる。化学工業も2.0%上昇した。
輸送機械工業はエコカー補助など政策効果が一巡した影響で1.5%の低下。国内の自動車向け鋼材の生産が落ち込み、鉄鋼業も5.1%の低下だった。携帯電話や液晶テレビ向け部品の生産が落ち込んだ影響で電子部品・デバイス工業は0.5%低下した。
出荷指数は96.5で、2カ月ぶりに0.1%低下した。在庫指数は0.5%低下の96.7となり、4カ月ぶりのマイナスだった。
製造工業生産予測指数は8月が前月比1.6%上昇、9月は同0.2%上昇となった。予測指数通りなら7-9月期の鉱工業生産指数は前期比0.7%上昇となり、4-6月期の1.5%上昇から、プラス幅が縮小する見通しだ。

次に、鉱工業生産指数のグラフは下の通りです。2005年を100とする季節調整済みの系列で、影を付けた部分は景気後退期です。7月生産に関する市場の事前コンセンサスはわずかながらマイナスの減産でしたので、ある意味で、予想外のプラスの増産ということになりますが、6月が確報でやや上方修正されたとはいえ、前月比▲1.1%の減産でしたから、その反動増の要因もあります。下のグラフを見る限り、今年に入ってから生産は踊り場に入ったように見えなくもないんですが、引用した記事にもある通り、製造工業予測指数は8月にドカンと+1.6%、9月も+0.2%の増産という結果になっていますので、予測指数通りでも四半期で徐々に増産幅が縮小するのは明らかであるものの、他方、実際の生産動向がどのようになるかを見極める必要もあります。

鉱工業生産の推移

さらに、毎月勤労統計調査で私が最も重視している所定外労働時間指数のうち、5人以上事業所の季節調整済み指数のグラフは下の通りです。影を付けた部分は鉱工業生産指数と同じで景気後退期です。既述の通り、7月は製造業と全産業で逆の動きを示しました。製造業が踊り場に入って減速する一方で、非製造業も含めて景気拡大のすそ野が広がっているともいえますが、わずかな期間の動きですから何とも判断がつかない部分もあります。

所定外労働時間の推移

最後に、政府・日銀の経済対策に関する今朝の全国紙各紙と東京新聞の社説のタイトル一覧です。朝日新聞はやや不明なんですが、世間一般がどう受け止めたかの雰囲気がよく出ていると思います。

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2010年8月30日 (月)

下の子のお誕生日のごちそう!

我が家の下の子の12歳のお誕生日は昨日だったんですが、諸般の事情により、お誕生祝いのごちそうは今夜になりました。写真の最後はケーキの12本のローソクを吹き消す下の子です。
お誕生日おめでとう!

お誕生祝いのごちそうを前に下の子

お誕生祝いのごちそうを前に下の子とおかあさん

お誕生祝いのごちそうを前に下の子とおとうさん

ケーキのローソクを吹き消す下の子

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2010年8月29日 (日)

今シーズンは打ち勝つしかない!

  HE
阪  神130022040 12200
ヤクルト100200002 590

今日も猛打爆発で10点打線の本領を発揮し、東京ヤクルト相手に大差で打ち勝ちました。と、簡単に済ませるのも、試合の途中段階、すなわち、いわゆるゴールデンアワーは我が家のチャンネル権のプライオリティのために見られず、7時までと8時半以降しか試合をフォローしていないからです。いつの間にか久保投手が交代していたりしました。
今シーズンはかなりコンスタントに投手陣が5-6点くらい取られるので、打線が5点未満だと負け、今夜のように10点以上だと勝ち、となるケースが結構な確率で見られます。打って勝つしかないわけです。他方、打線が5点以上10点未満だとグレーゾーンに落ちるわけで、投手陣の踏ん張り次第ということになります。そのためにも、勝ちパターンの投手陣は無駄遣いしたくないところです。今夜も、西村投手は使いましたが、8回表に4点を追加したら手のひらを返したように福原投手を出したりしました。8回や9回に2-3点入れられたところで痛くも痒くもありませんから、結局、久保田投手と藤川投手を温存できたのは大きかったと考えるべきです。
打線は、このカードの初戦の館山投手には手も足も出ずに完封負けしましたが、ハッキリ言って、東京ヤクルトも段々と先発投手のクオリティを落とした気がして、実に正直に阪神打線も日を追うごとに活発に打ち出した気がします。この勢いを保ちたいところです。

長期ロードを終えて甲子園でも、
がんばれタイガース!

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下の子のお誕生日のプレゼント!

今日は、我が家の下の子の12歳のお誕生日です。小学校もあと半年ほどになりました。お誕生日のプレゼントはドラゴンボールのゲームソフト「突撃! レッドリボン軍」とその攻略本です。ニンテンドーDS向けのゲームです。我が家では、必ず攻略本を併せて買うことにしています。なお、ドラゴンボールのゲームソフトとしては第2作だそうです。

下の子のお誕生日のプレゼント

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2010年8月28日 (土)

本日は神宮球場でほぼ完璧な勝利をナマ観戦!

  HE
阪  神101011005 9150
ヤクルト010000001 272

今夜は久し振りに神宮球場にマナ観戦です。神宮球場に足を運んだのは3年前で、東京6大学の春のシーズンの早大・東大戦を見ました。今は早大のキャプテンである斉藤投手のデビュー戦でした。それ以来です。
話を阪神に戻すと、久々に先発投手が5回1失点と試合を作り、打線もまずまず高卒ルーキーを援護し、ほぼ完璧な試合運びだった気がします。打つ方では1回、3回と相手エラーに乗じて、1回は先取点、2回ウラに同点に追いつかれた3回は改めてリードする得点を上げました。鳥谷遊撃手のタイムリーツーベースは左翼手のエラーにも見えましたが、阪神もレフトの守備は弱いのでお互いさまでしょう。5回と6回はソロホームランで加点し、9回は得意の終盤ドカンと猛打爆発です。
投げる方では、何と言っても高卒ルーキーの秋山投手の好投が光りました。結果的に、5回まで1失点で投げ切ったのは大きな収穫です。しかしながら、私の目から見てもかなりヨタヨタでしたので、6回からスパッと投手交代したのはいい判断でした。さすがに、西村投手・久保田投手・藤川投手と並んだ阪神の誇る勝ちパターンの抑え投手陣は素晴らしいピッチングを見せてくれました。負け試合につぎ込んだりして、決して無駄遣いしてはいけません。なお、8点差開いて9回に藤川投手を登板させた点については、福原投手あたりでもよかったわけで、疑問なしとしませんが、現実的に、ドカンと5点取る前から、他の投手の準備をしていないように見受けました。球場まで足を運んだ私の勝手な感想は、ナマで藤川投手を見られてラッキーでした。
以下、球場で撮った写真です。私の席はネット裏2階席で、やや1塁側寄りでした。上から、試合開始直後のスコアボード、1回ウラに青木選手を迎えた秋山投手、試合終了の瞬間、試合終了時のスコアボード、秋山投手のヒーローインタビュー、となっています。

試合開始直後のスコアボード

1回ウラに青木選手を迎えた秋山投手

試合終了の瞬間

試合終了時のスコアボード

秋山投手のヒーローインタビュー

今日の勝ち方で雰囲気がよくなったと思うので、明日も、
がんばれタイガース!

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2010年8月27日 (金)

打てなければ勝てないが、投手起用は一歩前進!

  HE
阪  神000000000 060
ヤクルト00020202x 660

またしても連敗街道が始まりましたが、今日の負けは仕方ないと私は受け止めています。基本的には、打てなかったから、というのがその理由ですが、投手も想定の範囲内でよく抑えたという気がします。中4日でメッセンジャー投手を先発させたんですから、6回で4失点は合格点といえます。要するに、ツーラン2発に沈んだわけですが、それ以外はよく投げたと考えるべきです。
打つ方も昨シーズンのハーラートップの勝ち頭に両外国人選手と4番を抑え込まれては仕方ありません。現在の阪神投手陣はコンスタントに5-6点取られますので、打ち勝つしかないわけです。当然の帰結として、打てなければ負けます。
投手起用は、相変わらず、江草投手を中継ぎしか使う気がないようで、しかも、負けている中継ぎで使う方針のようですから、それはそれとして、ひとつの見識かもしれません。でも、8回に桟原投手を出して、しかも、点を取られてもオタオタせずに8回を任せたのは投手起用として進歩した気がします。てっきり、西村投手か渡辺投手をつぎ込むと予想したんですが、さすがの真弓監督も気づいたか、誰かアドバイスした人がいるのか、明日明後日にツケを残さない投手起用だった気がします。

明日は打ち勝つべく、
がんばれタイガース!

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緩やかながら回復に向かう雇用と一向にデフレが改善しない消費者物価

本日、総務省統計局から失業率などの労働力調査が、厚生労働省から有効求人倍率などの一般職業紹介統計が、また、総務省統計局から消費者物価指数が、それぞれ発表されました。いずれも7月の統計です。前月に比較して、雇用統計については、新規求人数こそ減少したものの、失業率は1%ポイント、有効求人倍率は0.01ポイント、それぞれ改善しました。他方、消費者物価はコア CPI の下落率が▲0.1%ポイント拡大しました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

7月失業率5.2%、0.1ポイント改善 就業者30カ月ぶり増
総務省が27日発表した7月の完全失業率(季節調整値)は5.2%と前月に比べ0.1ポイント低下した。改善は6カ月ぶり。企業活動の持ち直しを映し、就業者数が前年同月比1万人増の6271万人と30カ月ぶりに増加に転じた。厚生労働省が同日まとめた有効求人倍率(同)は0.01ポイント上昇の0.53倍。失業率、求人倍率とも改善したが、本格的な回復基調には至っていない。
完全失業率は15歳以上の働く意欲のある人のうち、職に就いていない人の割合。7月の完全失業者は331万人と28万人減った。就業者数を業種別にみると、製造業が1029万人と10万人減、建設業が17万人減の503万人だった。医療・福祉は633万人と11万人増え、好調を持続した。
男女別の失業率は男性が5.5%と0.1ポイント低下、女性は4.7%と0.2ポイント下がった。年齢階級別の失業状況をみると、15-24歳の失業率が9.1%と最も高い。25-34歳も6.2%で、相対的に若い世代ほど仕事に就きにくい状況が浮き彫りになっている。
有効求人倍率の上昇は3カ月連続。7月は求職者数が前月比0.6%減り、求人数が1.3%増えた。ただ、雇用の先行指標となる新規求人倍率は0.87倍と0.01ポイント低下。厚労省は「雇用情勢は持ち直しつつあるが、依然として厳しい」と基調判断を据え置いた。
7月の消費者物価、1.1%低下 下落率が拡大
総務省が27日発表した7月の消費者物価指数(CPI、2005年=100)は変動の大きい生鮮食品を除くベースで99.0となり、前年同月と比べて1.1%低下した。マイナスは17カ月連続で、下落率は前月に比べて拡大した。菓子類など食料品の価格が落ち込んだほか、ガソリン価格の上昇率が鈍化した。家電類の値下がりも止まらず、物価が継続的に落ち込むデフレは依然として続いている。
物価の基調を示す食料とエネルギー価格を除いた総合指数(欧米型コア)も1.5%下がった。下落率は前月と同じで、需要不足から幅広いモノやサービスの値下がりが続いている。
品目別でみると、生鮮食品を除く食料の値段が前年同月に比べ1.4%下落した。セールなどの影響でビスケットや食用油、魚介缶詰(ツナ缶詰)、液体調味料(焼き肉のたれ)の価格が落ち込んだ。家電類の価格競争も厳しく、薄型テレビが29.4%値下がりしたほか、デジタルカメラの価格も33.7%下がった。
エネルギー価格は前年同月に比べ3.7%上昇したが、前月に比べ上昇率が0.8ポイント縮小した。中でもガソリン価格の伸びが鈍化し、物価全体への押し上げ効果が小さくなった。
生鮮食品を含めた物価の総合指数は前年同月比0.9%低下した。
物価の先行指数となる東京都区部の8月のCPI(中旬速報値)は生鮮食品を除く総合指数で前年同月比1.1%低下した。食料とエネルギー価格を除いた総合指数(欧米型コア)は1.4%の低下だった。

次に、雇用統計のグラフは以下の通りです。上のパネルから順に、失業率、有効求人倍率、新規求人数です。すべて季節調整済みの系列で、影を付けた期間は景気後退期です。大雑把に、失業率は景気の遅行系列、有効求人倍率は一致系列、新規求人数は先行系列と、私を含めた多くのエコノミストは考えています。

雇用統計の推移

雇用については、改善幅がかなり緩やかであることは確かなんですが、7月は望ましい内容の改善を示したと私は受け止めています。すなわち、就業者・雇用者が増加する一方で、失業者が減少し、非労働力人口も減少しました。失業率も1-2月の4.9%から6月統計では5.3%まで上昇していたんですが、わずかながら7月は低下に転じました。有効求人倍率も上昇し、雇用の先行指標となる新規求人数も、7月の単月では減少しましたが、増加傾向にあることはグラフからも読み取れると思います。

産業別雇用者数の推移

上のグラフは季節調整していない原系列の非農業雇用者数について産業別に前年同月差を取ったものです。引き続き、建設業は減少を示していますが、製造業の減少幅が大きく縮小したのが見て取れますし、医療・福祉と情報通信業は相変わらずプラスの寄与を示しています。中身は不明なんですが、「その他」はプラスに転じています。卸売・小売業が減少を続けているのは内需の弱さを象徴している可能性があると私は受け止めています。

消費者物価の推移

雇用に続いて、7月の消費者物価はマイナス幅が拡大し、デフレが悪化しました。4月にマイナス幅が拡大した時は、高校授業料実質無償化という制度要因がありましたが、7月にこういった制度要因はなく、上のグラフで見ると、黄色のエネルギーのプラスの寄与が縮小して青い折れ線のコアCPIのマイナス幅が拡大しているようです。デフレも円高も国内及び国際的な円の購買力の上昇という意味で同じ現象なんですが、我が国がデフレから脱却するのは中央銀行の金融政策ではなく、エネルギー価格次第という、先進国には例のない特異な状況なのかもしれません。

さて、経済指標とは何の関係もなく、今日のランチタイムは少し時間的に余裕がありましたので、虎ノ門まで足を延ばしてマクドナルドに入り大月見バーガーを試してみました。お味の方は例年の月見バーガーと変わりないように見受けました。

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2010年8月26日 (木)

やっぱりダイナマイト打線はサステイナブルではなかった!

  HE
広  島011020020 6100
阪  神001000000 161

昨夜の球団新記録の22点はやっぱりサステイナブルではなく、我が国の国債残高みたいなもんだということが、今夜、ハッキリしたように思います。でも、相反するようですが、今の阪神には打ち勝つしかないんだろうと思います。今夜の先発の下柳投手も5回途中で4失点であれば、阪神先発陣としては合格点といえます。福原投手と江草投手をつないで2失点も、想定の範囲内です。要は打てなかったということですが、打線はいいピッチャーに当たればこんなもんです。仕方ありません。実力が劣っていたということです。それよりも、負け試合に福原投手を出したのは真弓監督も頭を使うようになったと受け止めていますが、相変わらず、鶴投手や江草投手を先発で使わないと心に決めているんでしょうか。西村投手や渡辺投手は勝ってる試合でも、負けてる試合でも、毎晩でも使うつもりなんでしょうか。こんな投手起用を続けていれば、今夜負けるだけでなく、この先にもツケを残します。これも、財政赤字みたいなもんです。

ダイナマイト打線を頼りに、
がんばれタイガース!

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猛暑・酷暑の経済効果はどこに現れたか?

円高と株安が企業経営を直撃する中で、政府統計はまだ示されていないものの、個人消費は猛暑・酷暑で好調に推移している可能性を示唆する記事を読売新聞で見かけました。エアコン売上げと外食の増加を取り上げたものです。まず、読売新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

猛暑効果…エアコン2割増、外食半年ぶりプラス
猛暑効果でエアコンの販売が好調だったことが、日本電機工業会が25日発表した電気機器の国内出荷実績で分かった。
7月のエアコンの出荷台数は前年同月に比べて約24%増の162万5000台、出荷金額でも約26%増の1306億円と大幅に増えた。出荷額は7月としては、2001年に次いで過去2番目に多い。扇風機も25.1%増の25億円だった。
また、日本フードサービス協会が同日に発表した7月の外食チェーン売上高(全店ベース)も2.5%増と半年ぶりにプラスに転じた。マクドナルドのような「ファストフード業態」が猛暑効果で飲料の売り上げが増え、6.5%増と好調だったため。また、比較的、高価格帯の「ディナーレストラン業態」も2.5%増だった。ただ、「ファミリーレストラン業態」は客数は0.6%増だったが、客単価が落ち込み、売上高は1.6%減だった。

記事はエアコンと外食だけなんですが、ネットリサーチ大手のマクロミルが8月17日に「2010年酷暑の夏 体調と出費の変化に関する調査」を発表しています。多くのエコノミストと同じく、私は「体調」の方は余り関心がありませんので、「出費」の方をこの調査を引用して簡単に見ると、今夏の出費が「増えた」のが46.8%、「減った」のが10.8%、残りの42.4%は「変わらない」との結果になっており、出費が増えた項目としては以下のグラフの通りとなっています。

今夏に出費が増えた項目

右から4番目の「冷却グッズ」以下3項目は、そのものズバリの猛暑・酷暑需要といえます。引用した記事にもあった「エアコン・扇風機」そのものも入っていますが、エアコンなどの稼働率の高まりに応じて「電気代」も出費が増えているようです。食料・飲料は後者の飲料の方に比重がありそうな気がします。外食に関しては引用した記事とも整合的です。自動車に乗らない私が「オヤ?」と違和感を覚えたのは「ガソリン代」なんですが、避暑のための「旅行・レジャー費」に伴う部分と、自動車のエアコン使用による燃費の悪化の両方が含まれるようです。

秋の連休の過ごし方

同じ調査から、今夏の猛暑・酷暑の後の秋の連休については、今年は昨年よりもカレンダーの並びが悪いこともあり、上のグラフのように「家でゆっくり過ごす」が半数近くを占めています。昨年との比較がないので評価は難しいものの、猛暑・酷暑は景気にはプラスであろうと考えられる一方で、夏の暑さで疲れた体を秋の連休には家でゆっくり過ごして休めるのであれば、ならして見て中立に近くなるのかもしれないと思わないでもありません。

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2010年8月25日 (水)

ダイナマイト打線が爆発し得意の終盤逆転勝ちで首位奪回!

  HE
広  島304100000 8170
阪  神210002710x 22202

ジャイアンツに3タテを食らい、カープにも昨夜負けて4連敗で首位を明け渡した我がタイガースでしたが、今夜は黒ユニをまとったダイナマイト打線が爆発し、広島に大逆転勝ちでした。巨人が負けて、巨人の首位は1日天下で終わり、阪神が首位を奪回しました。
先発の安藤投手が崩れても、4番が満塁で併殺打を打とうと、エラーで点を入れられようと、ダイナマイト打線が爆発して終盤7-8回に2度のビッグイニングがあって合計20点取れれば勝てます。これで負けたらどうしようもありません。もちろん、直接に逆転したのは金本選手の満塁ホームランですし、ヒーローインタビューも当然なんですが、誰彼となく打った気がします。オマケに、8回ウラには乱闘寸前のエキサイトなシーンも楽しめました。
でも、こんな勝ち方はサステイナブルではありません。従来からの私の主張ですが、これだけ先発投手が不足しているんですから、鶴投手は負けている中継ぎで使うべきではない、と私は考えます。最後の14点差の9回に福原投手を取っておいたという見方は通用しません。せめて、3連戦をどのように2勝1敗で勝ち越せるかを考えた投手起用、出来れば、1週間6試合を見通した戦いを期待します。現在の真弓監督の采配は目先の次のイニングをゼロに抑えることしか念頭にないように見受けられます。

明日も勝って2勝1敗のペースを守るべく、
がんばれタイガース!

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為替と今後の貿易動向を占う

本日、財務省から7月の貿易統計が発表されました。季節調整していない現系列の金額ベースでみて、輸出額は5兆9828億円、輸入額は5兆1786億円、差引き貿易収支は8042億円の黒字となりました。季節調整値でも貿易収支は6104億円になっており、貿易収支については市場の事前コンセンサスを大きく上回りました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

輸出8カ月連続増 7月、貿易黒字2.2倍
財務省が25日発表した7月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比23.5%増の5兆9828億円になった。米国向け自動車やアジア向け鉄鋼などが増え、8カ月連続で前年同月を上回った。ただ伸び率は前月に比べ4.2ポイント鈍化した。輸入額は15.7%増の5兆1786億円で、差し引きの貿易収支は8042億円の黒字。黒字幅は前年同月の2.2倍になった。
貿易収支が黒字になるのは16カ月連続。ただ為替相場が円高で推移していることや世界景気の回復スピードも弱まっていることで、輸出の伸びは一時期ほどの勢いはない。米国向けの自動車部品やアジア向けの自動車輸出の伸びが鈍化している。7月の円・ドルレートは月間平均で1ドル=89円09銭と、前年同月に比べて6.4%の円高・ドル安だった。
輸出の動向を地域別にみると、アジア向けは前年同月比23.8%増の3兆3430億円と、9カ月連続で増えた。台湾やシンガポール向けの半導体のほか、タイや韓国向けの鉄鋼製品などが伸びた。中国向けは22.7%増の1兆1569億円。金属加工に使う工作機械や自動車が好調に推移した。
先進国向け輸出は米国が前年同月比25.9%増の9722億円と7カ月連続増。自動車やボイラーなどの原動機が全体を押し上げた。欧州連合(EU)向けは13.3%増の6326億円。オランダやベルギー向けの建機が増えた。
季節調整値で前月と比較すると輸出額は1.4%減となり、3カ月連続で前の月を下回った。足元で輸出回復のスピードはもたついている。

次に、いつものグラフは以下の通りです。一番上のパネルは季節調整していない金額ベースの輸出入とその差額たる貿易収支、真ん中のパネルは金額ベースは同じですが、季節調整してある輸出入と貿易収支、一番下のパネルは季節調整していない原系列の金額ベースの輸出の前年同月比を貿易指数により数量と価格に寄与度分解したものです。

輸出入と貿易収支の推移

まず、一番下の季節調整前の貿易指数をもとにしたグラフでは、まだ輸出が前年同月比で増加しているように見えますが、季節調整した系列の真ん中のパネルを見て、輸出がハッキリと減少に転じたことを読み取るべきです。そして、季節調整済み系列の前月比と季節調整していない原系列の前年同月比の乖離が生じ始めています。例外がなくもないものの、基本的に、エコノミストは前者を重視します。例えば、引用した日経新聞の記事には原系列の前年同月比で見てアジア向け輸出の伸びが高く、欧州向けは低い旨の記述がありますが、私が受け取っているいくつかのシンクタンクなどからのニューズレターによれば、季節調整済みの系列の前月比では中国を含むアジア向けが鈍化し、欧米向けは高い伸びを記録しています。いずれにせよ、輸出は季節調整していない原系列の前年同月比で見て伸びが鈍化するとともに、季節調整済みの系列の前月比で見て減少に転じた可能性が高いと受け止めるべきです。これを確認するのが以下のグラフです。輸出数量指数の前年同月比とOECD先行指数の前年同月比を3か月分リードを取ったグラフを並べてあります。この先も、世界景気の鈍化が我が国の輸出へ影響を及ぼすことは明らかです。

輸出とOECD先行指標の推移

上のグラフは我が国輸出に対する需要要因なんですが、もちろん、価格要因も考える必要があります。要するに、為替レートです。ここ2日ほどで大きく円高に振れていることは報じられている通りです。

為替レートの推移

今年4月から直近までの為替と株価をグラフにしてみました。元データは、為替については、日銀の主要時系列統計データ表の東京インターバンクのドル円スポットレートをプロットしています。もっとも、直近営業日は Yahoo! ファイナンスから取っていたりします。株価は米国の Yahoo! Finance から東証平均株価の終り値を取っています。為替については今年4月初旬の1ドル約94円から直近まで、10円の円高が進んでいます。10%を超える円高です。6月調査の日銀短観の事業計画の前提レートが1ドル92.84円でしたから、輸出企業には厳しい水準であることは間違いありません。株価も11000円をかなり超える水準から8900円を下回る直近値まで、2500円近く下げました。コチラは20%を軽く超えます。
この間、株価はともかく、政府と日銀はほぼ無策で円相場に無関心でしたし、昨日、わざわざ記者会見を開いた野田財務大臣が、こともあろうに為替介入について「コメントしない」と発言したものですから、一気に円高が進んだりしました。それにしても、質問が出るであろう為替介入について「コメントしない」ことをコメントするためにわざわざ記者会見を開いたのも間が抜けた話だという気がします。その後、「必要な時に適切な対応」と為替介入に含みを持たせた発言があったようですが、市場関係者に足元を見透かされた気がします。もちろん、現行の改正日銀法の下では為替介入は財務省の専管事項であり、日銀は財務省の指示に従って実務を執り行うだけなんですが、そもそも、日銀の専管である金融政策の目標は通貨の安定であって、これにはインフレとデフレの回避とともに為替相場の安定も含まれていると私は考えていますから、相変わらず、日銀も無策振りを露呈したと私は考えています。為替の円高も株安も催促相場と見る向きも多いようです。

株価を経済政策の目標にするのは違和感がありますが、今日の日経新聞では「1ドル85円・株9000円、続けば成長率0.2ポイント押し下げ」と題して、日経 NEEDS モデルのシミュレーション結果が取り上げられていたりしました。民主党政権の経済政策の正念場かもしれません。政府から独立している日銀との政策協調も同時に問われています。

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2010年8月24日 (火)

藤川投手が被弾して泥沼の4連敗で首位陥落!

  HE
広  島020101001 5141
阪  神310000000 490

とうとう、クローザーの藤川投手まで最終回に被弾して、伝統の黒ユニでもダイナマイト打線に火がつかず、泥沼の4連敗で首位陥落です。他方、巨人は着実に中日に勝ちました。
私は投手起用が大いに疑問です。一昨日はメッセンジャー投手を中4日で、今日は久保投手を中5日で、少しずつムリをさせながらやり繰りしているのは分かるんですが、少ない休養で投げさせているとはいえ、やや見切りが早いんではないかという気もします。それに、もっと大きな疑問は、結局、江草投手は先発でなく中継ぎで昇格させたんでしょうか。一昨日の鶴投手もそうなんですが、ここまで先発投手が枯渇しておきながら、先発にどうして使わないんでしょうか。それよりも、例えば、小嶋投手の方が調子がいいとの判断なんでしょうか。ものすごく疑問です。
私の目から見れば、目先の今日の試合を勝ちたいがために、せめて3試合、出来れば1週間6試合のゲームプランを放棄して、結果、今日の試合も負けて、ズルズルと連敗を重ねているような気がしてなりません。しかも、投手起用における調子の見極めが出来ておらず、この2重の欠陥采配だという気がします。今日の試合はそれなりに執着してもOKなんでしょうが、場合によっては、捨てるべき試合は捨てて、勝ちに行く時は勝ちに行って、メリハリのついた采配を執らないと、このまま連敗が続きそうな気がします。

明日こそ、
がんばれタイガース!

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今年の月見バーガーは大月見バーガーも!

大月見バーガー

毎日のように日本列島各地で猛暑日が続いており、まだまだ秋の気配はまったく感じられない中、やや気の早い話ながら、今年も月見バーガーが例年通りの季節限定で今週の27日金曜日から発売開始です。今年は月見バーガー20周年だそうで、定番の月見バーガーやチーズ月見とともに、大月見バーガーが登場します。
上の写真だけからは、「要するに大きい」ということが分かるだけですが、通常のビーフパティの約2.5倍のクォーター・パウンドのビーフパティにベーコンとチェダーチーズを2枚ずつ加えてボリュームアップしてあるそうです。このブログでもいちいち取り上げてしまいましたが、今年の1月から3月にかけて、マクドナルドの Big America シリーズとして、テキサス・バーガー、ニューヨーク・バーガー、ハワイアン・バーガー、カリフォールニア・バーガーが、それぞれ期間限定で発売され、Big America らしいジャンボなハンバーガーだったんですが、今回の大月見バーガーのビーフパティの大きさはこれらと同じとなっています。今年のマクドナルドはボリュームで勝負するようです。

Big America の4つのハンバーガーのうち、このブログでも私はロコモコ風味のハワイアン・バーガーがもっとも気に入ったと書いた記憶があります。大月見バーガーもソースは違うんでしょうが、ハワイアン・バーガーと同じようにフライドエッグが盛り込まれています。何となく、私の好みのような気がしないでもありません。

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2010年8月23日 (月)

東野圭吾『プラチナデータ』 (幻冬舎) を読む

東野圭吾『プラチナデータ』 (幻冬舎)東野圭吾さんの『プラチナデータ』 (幻冬舎) を読みました。東野さんの作品については、今年2月23日に『カッコウの卵は誰のもの』の感想文をアップしていますが、同じくDNAミステリといえます。誠についでながら、DNAや遺伝子については東野圭吾さんの作品とともに、マイクル・クライトンの作品である『NEXT - ネクスト - 』も昨年12月19日に感想文をアップしています。もっとも、私はエコノミストであって、DNAや遺伝子の方面にはめっぽう暗かったりします。以下はその前提で、すなわち、私がDNAや遺伝子に関してシロートであるとの前提で、かつ、気をつけてはいますが、ネタバレがあるかもしれないという前提で読み進んでいただくようにお願いします。まず、出版社のサイトからあらすじを引用すると以下の通りです。

幻冬舎 プラチナデータ ⁄ 東野圭吾 著
男は優秀な科学者だった。連続殺人犯のDNAが、自分と一致するまでは-。信じられるのは、科学か、自分自身か? 確信は疑念に、追う者は追われる者に。すべての謎は、DNAが解決する。

警察により犯罪捜査のためのDNA情報の収集及び解析のシステムが構築される中、このシステムに検知されない犯罪が連続で発生するとともに、その犯人としてシステム構築に深く関与した警察関係者、しかも、二重人格者である研究者に容疑がかかり、この研究者とヘビースモーカーの現場のたたき上げ刑事の2人が謎に迫ります。プラチナデータとは何か。二重人格はいかにして解消されるのか。もちろん、犯人はだれか。いろいろな謎が解き明かされます。
まず、ネタバレ第1号としては、スズランが幻覚であることは割合と早い段階で分かります。特に、ナッシュ教授の半生を描いた A Beautiful Mind を見ている人なら、容易に幻覚であるとの結論にたどり着くでしょう。次のネタバレ第2弾について、犯人の設定が同じ作者の『流星の絆』に酷似していることを発見する人もいるかもしれません。なお、二重人格に関して簡単に付け加えると、同じ作者の出世作である『秘密』が同じ肉体に2人の人格が宿るという現象を取り上げていることはよく知られた通りですし、多重人格障害については Daniel Keyes による The Minds of Billy Milligan 邦訳『24人のビリー・ミリガン』が余りにも有名ですが、私はコチラは読んでいませんのでよく分かりません。
全体として、犯人像が『流星の絆』と似ているんですが、『流星の絆』よりもミステリっぽいストーリー展開になっていることも確かで、料理、特にハヤシライスにかける情熱を陶芸に置き換えただけだという気もします。また、『NEXT - ネクスト - 』や『カッコウの卵は誰のもの』の読書感想文でも主張したことですが、人格形成とか人間としての心の問題について、マイクロなDNAや遺伝子に着目する余り、家族や地域を含めたマクロな成長過程・環境を軽視し過ぎているような気もします。

前半がスローな一方で後半の展開が速く、少しノリが悪いと感じる人がいるかもしれません。DNAに関する自然科学的な読み方と「プラチナデータ」に関する社会科学的な読み方と、いずれも可能な気がしますが、それだけに中途半端ともいえます。私の評価は4ツ星といったところでしょうか。

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2010年8月22日 (日)

この3連敗は早めに忘れて黒いユニで打ちまくるべし!

Great Central 2010

とうとう巨人3連敗しました。横浜に3連勝したのがアッというまにフイになりました。元の黙阿弥とはよく言ったものです。何よりも、私が疑問とするのは、監督やコーチが選手の調子の見極めが出来ているのかどうか、という点です。特に投手です。今日のメッセンジャー投手はマズマズの出来だった気がしますが、初戦の小嶋投手なんか、調子を見て出しているんでしょうか。それとも、世間で右投手を予想していたので左投げを出していたりするんでしょうか。選手のコンディション以外の何らかの要素で先発投手を決めているような気がしてなりません。打線の6番は何をかいわんやです。先発投手がいないのであれば、せめて、オーソドックスな投手起用をすべきです。奇をてらった投手起用はこの3連戦のように裏目に出れば、誰から見てもぶざまに見えてしまいます。

明後日からの広島戦の黒ユニに期待して、
がんばれタイガース!

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国立新美術館で第27回読売書法展を鑑賞する

8月から12月にかけて全国で開催される読売書法展のトップを切って、一昨日の8月20日から東京展が開催されています。第1会場は国立新美術館、第2会場はサンシャインシティ展示ホールとなっています。私は我が家から徒歩圏内の第1会場、国立新美術館に行きました。上の写真は丸みを帯びた特徴ある国立新美術館の本館の建物、下は読売書法展のポスターです。

国立新美術館

読売書法展ポスター

本年第27回読売書法展の大賞は秋田素鳳先生の作品で、昨年の漢字と違って、今年はかなの作品に大賞が贈られました。作品の最初の部分は以下の写真の通りです。昨日、中央表彰式が芝公園にあるプリンスパークタワー東京で開催されたそうです。詳しくは読売新聞のサイトで「読売書法展中央表彰式、大賞は秋田素鳳さん」と題して報じられています。

読売書法展大賞

毎年、同じことを書いているんですが、書道の世界では私が今日行った読売書法展と毎日書道展が有名です。これまた毎年、読売書法展の副題は「本格の輝き」となっているような気がします。すなわち、その昔ほど極端ではないんですが、傾向的に、伝統の読売展、前衛の毎日展と受け止められています。私の書道の師匠は毎日展ではなく、読売書法展を見に行くように、と私に勧めてくれていたことを思い出します。昨年8月23日付けのエントリーでは、私の師匠の書が「秀逸」を受賞していたと取り上げましたが、誠に残念ながら、今年は作品が出品されていませんでした。出品者リストは「あ」も「い」も1冊になっていたんですが、「い」の出品者リストに私の師匠の名はありませんでした。

国立新美術館の青山側出口

最後に、いかにも私が地域住民らしくママチャリで六本木周辺をうろついていると、道を聞かれる先で最も多いのは、圧倒的に国立新美術館です。六本木から行くというイメージが強いんですが、反対側の青山側に出れば乃木坂駅もすぐそばです。上の写真は国立新美術館を出て乃木坂方向に行く壁際にあるロゴです。

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2010年8月21日 (土)

麻布十番納涼まつりに行く

今日は午後から麻布十番商店街の納涼まつりに出かけました。毎年のことですが、ものすごい人出です。主たる目的は、我が家の下の子が活動しているボーイスカウトのヤキソバを買うことだったんですが、ついでに、子供達のリクエストがあって、たこ焼きも買い求めたりしました。ジャンボたこ焼きです。

麻布十番納涼まつりの入り口

ボーイスカウトのヤキソバ

青山周辺から麻布十番に行くには、六本木ヒルズやテレ朝の左側の坂を下りて行きますが、自転車を下りて歩き始めるとものすごい人だかりです。我が家あたりからなら、六本木ヒルズは絶対に見失うことがないので、非常に便利なランドマークなんですが、余りにも大きいので遠近法が成り立たない場合があり、方向感覚はともかく距離感の役には立ちません。

帰り道で見た六本木ヒルズ

最後に、今年もポスターは宇野亜喜良先生のイラストです。今年、宇野先生は旭日小綬章を受賞になりました。誠におめでとうございます。なお、会場で大量に配っている団扇も同じデザインなんですが、バックは金色だったりしました。ポスターは麻布十番商店街のサイトから引用しています。

麻布十番納涼まつりポスター

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甲子園と東京ドームの広さの比較から金本選手の去就を考える

昨夜の試合結果をツラツラと考えつつ、フランチャイズ球場の広さに思いをいたし、今朝から、いろいろと見て回った末にネットで手に入れた画像の紹介です。しかし、いろいろと見て回り過ぎましたので、どこのサイトだったか分からなくなってしまいました。無断引用になって相すみません。

甲子園と東京ドームの広さの比較

見れば分かると思うんですが、甲子園の画像をベースにして甲子園と東京ドームの広さを比較しています。これまた、見れば分かりますが、センターのバックスクリーン前はチョッピリ東京ドームの方が広いんですが、両翼と左中間・右中間には大きな差があります。
フェンスは東京ドームの方が高かったような気はしますが、フェンスは別にして、この広さの違いは打撃と守備の両方に影響を及ぼします。まず、打つ方では、ホームランが出やすくなることは容易に理解できます。オールスターの解説だかゲストだかで清原氏がブラゼル選手のバッターボックスの時、「甲子園で30本というのは、東京ドームなら50本に匹敵する」といった趣旨の発言をしていましたが、ジャイアンツに在籍したことのある長距離バッターの言葉ですから、まさしくその通りなんでしょう。
次に、守備の負担も甲子園の方が重くなります。守るべき範囲が広いんですから当然です。両翼と左中間・右中間、要するに、センターのごく一部を除いて、かなり深くなりますから、外野手は足の速さと肩の強さがともに要求されます。現在の阪神の外野陣は守備力だけを見れば日本プロ野球の平均的な水準を下回っているように見受けられ、ハッキリ言って、広い甲子園の外野を守り切るのは難しいとさえ言えるかもしれません。
ということで、最後に考えるべきは金本外野手の動向です。またまたFA権を獲得し、阪神球団は残留を要望しているようですが、金本選手自身から見れば、ホームランが出にくく守備の負担も大きい甲子園をフランチャイズにするよりも、やっぱり、DH制のある球団で心機一転して打つ方に専念した方が、いろんな意味で、すなわち、守る方だけではなく、打つ方にもいい効果があると思うのは私だけでしょうか。別の面から考えて、単年契約で4億円という報道がありましたが、現在の成績から見てとんでもないと私は受け止めています。今シーズンの金本選手の成績だけからすれば1億円も出せません。金本選手に4億円出すのであれば、1億円でもっと成績のいい選手を4人雇うことが出来て、その方が阪神球団への貢献度が高いような気もします。

プロ野球は夢を売るビジネスかもしれませんが、同時に、成績がハッキリと数字で表わされる厳しい実力の世界でもあります。金本選手については成績だけで割り切れない要素があることは私も理解していますが、いつまでも「昔の名前で出ています」的な選手に依存するのは阪神球団のためにはならないような気がします。

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2010年8月20日 (金)

巨人にボロ負けして虎ブロは1回休み!

中日が3試合で2点しか許さなかったジャイアンツ打線なんですが、我が阪神投手陣は1試合で一気に12点も取られてしまいました。開いた口がふさがりません。でも、このボロ負けは明日へのダメージは少なそうな気がします。
ということで、今夜の虎ブロは1回休みにします。

明日こそ、
がんばれタイガース!

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The Economist の記事 Japan as number three

Japan as number three: Watching China whizz by

今週月曜日の4-6月期GDP速報1次QEの発表を受けて、いよいよ日本がGDP規模で中国に追い抜かれて世界第3位になった、というか、少なくとも2010年通年の統計では明らかにそうなるだろうということが白日の下に晒された気がします。ということで、最新号の The Economist では Japan as number three: Watching China whizz by なる記事を掲載しています。もちろん、このタイトルは Ezra F. Vogel 教授の Japan as Number One: Lessons for America (Harvard University Press, 1979) を皮肉ったものです。記事の最初の1パラだけ引用すると以下の通りです。

Japan as number three
Watching China whizz by

FIVE years ago China's economy was half as big as Japan's. This year it will probably be bigger (see chart 1). Quarterly figures announced this week showed that China had overtaken its ancient rival. It had previously done so only in the quarter before Christmas, when Chinese GDP is always seasonally high.

引用にある Chart 1 というのは下の通りです。バブル経済崩壊後、最近15年くらい日本はほとんど経済成長していないことが明らかになるグラフです。日経新聞のサイトで「内閣府は16日、4-6月期の国内総生産(GDP)統計で、ドルに換算した日本の名目GDP(原系列)が中国を下回ったと発表した。」と短く取り上げられるなど、アチコチの国内メディアでも報じられていたことは記憶に新しいところです。

Japan as number three

The Economist の記事では、もちろん、中国の人口が日本の10倍であることから、国民生活の豊かさで日本が中国に後れを取ったわけではないと暗に指摘しつつ、それでも、「1%成長でよし」 "the country is lucky if its economy grows by 1% a year" とされる日本経済に対して中国経済の急速な成長を対比させていたりします。早晩、1人当たりのGDPで表わされる国民生活の豊かさでも日本は中国に追い抜かれる、と言いたいのかもしれません。

Young and risk-averse

さらに、その昔の日本のサラリーマンは "modern-day samurai" と見なされていたが、現在では、"grass-eating men" として知られており、日本生産性本部のアンケート調査結果を上のグラフのように引用して、最近では起業を考えるよりも終身雇用の企業に勤務することを望む割合が増えている、と若い世代の危険回避的な傾向を指摘しています。加えて、英語能力の低さや女性の社会進出が進んでいない点など、日本の弱点をいろいろと指摘しています。

2番目のグラフの危険回避的な傾向については、私の主張する高齢者に偏った社会保障制度などの世代間不公平により、ある程度は説明できるかもしれないと思わないでもないですが、その他のポイントについてもいろいろと考えさせられる記事でした。

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2010年8月19日 (木)

10点打線に支えられて安藤投手が復活近し!

  HE
阪  神003041020 10150
横  浜100002010 471

ウワサ通りの安藤投手の先発でした。ひょっとしたら、明日は高卒ルーキーの秋山投手だったりするんでしょうか。それはさて置き、ダイナマイト打線のユニフォームで打ちまくる10点打線に支えられて、安藤投手も復活の兆しあり、と思わせる好投でした。6回に降板してベンチに下がった際に、グラブを投げつけて悔しがっていましたが、勝ち投手の値打ちはあります。5回まで1失点、6回途中で3失点ですから、ダイナマイト打線を背負う先発投手として合格点といえます。実は、私は安藤投手なら5回5失点、福原投手なら5回7失点を目途にしていたもので、やたらとハードルが低いとはいえ、堂々のピッチングに見えました。この先も楽しみです。
打つ方は相変わらずのダイナマイト打線です。1-2番は首位打者に迫ろうかという高打率を誇り、3番は打率こそ3割ないもののグングン調子を上げていますし、4番は3割に乗せて今日もホームランを打ち、5番は3割に達した上にホームラン王をうかがう位置にいます。6番こそ少し違和感がありますが、7番も3割に達し、8番ですら昨日2ホーマーだったりします。息を抜けるのは6番と9番の投手だけですから、横浜の投手陣がやや気の毒だったりします。
余りの楽勝続きなモノですから東京ドームに目を転じると、何と、巨人が中日に3タテを食らって、3位に転落してしまいました。このあたりは星のつぶし合いを期待していたんですが、巨人よりも不気味さを漂わせる中日の2位浮上は決して油断できません。

東京ドームでユニフォームが元に戻っても、
がんばれタイガース!

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失業に関する考察

従来からこのブログで主張している通り、経済政策のターゲットとして最も重視すべきは雇用だと私は考えています。働く意思と能力ある国民すべてに decent な雇用が確保されれば、成長率やインフレ率や、ましてや、貿易収支な財政収支などは少々目をつぶってもいいとさえ考えています。しかし、2008年後半の Great Recession から再び急速に失業が増加しています。今夜のブログでは簡単に我が国の失業の現状について考えたいと思います。
まず、下のグラフは1973年以降の完全失業者数の推移です。グラフから明らかな通り、1990年代初めのバブル経済崩壊からグングンと失業者数が増加しているのが見て取れます。今世紀に入って、長かった第14循環の景気拡大期に失業者数はかなり減少しましたが、昨年2009年には再び大幅に増加し、2010年6月統計ではほぼ350万人に上っています。

完全失業者数の推移

統計的にはそれほぼ明らかではないんですが、私がやや心配しているのは失業が長期化しているかもしれないということです。以下の表は、最近3年間の失業期間ですが、ここ3年で大きな変化はありません。失業者のうち約 1/3 が3か月以内となっています。これは失業者の 1/3 が3か月以内に職が見つかるということと同値ではありませんが、早い段階で就職に成功する失業者が相変わらず一定数いることは確かです。そして、失業期間3か月というのが経験則による一定の目安で、これを過ぎると先の長い話になりかねません。3か月を過ぎても1年以内に就職する失業者は半分強います。しかし、1年を過ぎてしまうと、2年以内に就職する失業者はむしろ少なく、2年以上時間を要する失業者が過半となります。要するに、昨年だけに限らず従来からそうなんですが、失業期間が1年を過ぎると、そのまま2年を超えることになる可能性が高いわけです。欧州のような失業給付体系と異なり、我が国の場合は短期で失業を脱却する前提の体系になっていますので、失業が長期に及ぶのは生活にも大きな影響を及ぼしかねません。

失業期間2007年2008年2009年
総数257265336
3か月未満9496117
3か月以上160166214
3-6か月未満384259
6か月-1年未満393760
1年以上838795
1-2年未満343643
2年以上495152

最後に、下のグラフは2009年における要因別失業者数の割合です。マイクロな経済学的に必ずしも正確ではないんですが、ある意味でミスマッチの要因比較ともいえます。水色の賃金・給料から始まって、時計回りに、勤務時間・休日、年齢、技能、仕事内容、その他、最後に、条件ナシにもかかわらず就職できない失業者の割合を円グラフで表示しています。これも従来から主張している通り、失業のかなりの部分はマクロ経済の需要不足に起因すると私は考えていますが、もちろん、そういった要因は政府統計では考慮されていませんし、ハローワークを通じた就職が多いためか、地域的なミスマッチは要因として上げられてすらいません。

要因別完全失業者数 (2009年)

直観的な私の理解なんですが、「仕事内容」の割合が高いのは、やっぱり、譲れない一線があるのかもしれませんし、「年齢」については、中高年齢層の求職と若年層への求人のミスマッチかもしれないと受け止めています。マクロ的に需要を創出するとともに、マイクロなミスマッチに対応する柔軟な雇用政策が必要です。

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2010年8月18日 (水)

横浜相手に快勝!

  HE
阪  神020161110 11140
横  浜001000001 280

今日のゲームについては、よく見ていなかったこともあり、特段のコメントはありません。横浜相手に久保投手を先発させたんですから、勝って当然といえます。あえて言えば、久保投手は巨人戦まで温存すべきだったという意見もあり得るかもしれません。

勢いつけて東京ドームに乗り込むべく、明日も、
がんばれタイガース!

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ルービック・キューブの God's Number は20に確定!

ルービック・キューブのファンは日本でも数多くいて、実は、我が家のおにいちゃんも大好きだったりするんですが、この6面完成までの最少プレー数が20であることが証明されました。なお、ルービック・キューブを完成させる最少プレー数のことを英語で "God's Number" といいます。まず、これを報じた記事を BBC のサイトから最初の5パラだけ引用すると以下の通りです。Entertainment ではなく、Technology のカテゴリで取り扱われています。

Rubik's Cube quest for speedy solution comes to an end
A 30-year quest to find the fewest number of moves needed to solve any one of the billions of configurations for a Rubik's Cube may have ended.
Any scrambled puzzle can be solved in 20 moves or fewer, researchers claim.
The international team used a bank of computers at Google to help crank through the solutions.
The figure is known as "God's number" because an all-knowing entity would know the optimal number of steps needed to solve the puzzle.
"We now know for certain that the magic number is 20," Professor Morley Davidson, a mathematician from Kent State University, told BBC News.
Super solution for Rubik's cube Teenager grasps top Rubik's title The results suggest that there are more than 100 million starting positions - of a possible 43 billion billion - that can be solved in exactly 20 moves.

引用した記事にある通り、ルービック・キューブの初期状態、すなわち、ランダムに色が並んでいる状態は 43 billion billion 通り、より正しく表せば、43,252,003,274,489,856,000 通りあるんですが、そこから、最小20手で全6面が完成するということです。20手必要なのは約3億通りです。18手必要とするのが約 29 billion billion 通りで最も多くなっています。これらの出典はすべて God's Number is 20.というサイトです。私が計算できるハズもありません。
以下も同じ God's Number is 20. のサイトからの引用で、ルービック・キューブのアプレットとこの約30年間における God's Number の推移です。アプレットですから、オートもしくはマウスクリックによりマニュアルで動かすことが出来ますが、環境により動かなかったらゴメンなさいです。いずれにせよ、単なるゲームでありながら、それ相応に奥が深いもんだということがよく分かります。

dateupper
bound
lower
bound
gapcontributor(s)
Jul. 1981185234Morwen Thistlethwaite
Apr. 1992184224Hans Kloosterman
May 1992183921Michael Reid
May 1992183719Dik Winter
Jan. 1995182911Michael Reid
Jan. 199520299Michael Reid
Dec. 200520288Silviu Radu
Apr. 200620277Silviu Radu
May 200720266Dan Kunkle, et al.
Mar. 200820255Tomas Rokicki
Apr. 200820233Tomas Rokicki, et al.
Aug. 200820222Tomas Rokicki, et al.
Jul. 201020200Morley Davidson, et al.

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2010年8月17日 (火)

大阪タイガースのユニフォームで乱打戦を制して首位固め!

  HE
阪  神023010114 12170
横  浜202022000 8120

横浜相手に乱打戦なら、我が阪神の重量打線は負けません。終盤にジワジワと加点して8回に追いつきました。8回はやや雑な走塁があって逆転には至りませんでしたが、そのウラはこのところ好調の久保田投手が三者三振に切って取り、そのままの勢いで9回にはブラゼル内野手の犠牲フライで逆転します。さらにさらにで、藤川俊外野手がスリーランをかっ飛ばして、うれしい誕生日初ホーマーだったんではないでしょうか。ヒーロー・インタビューも堂々たるもんでした。藤川俊外野手のスリーランは計算外で準備を進めていたためか、そのウラは藤川投手が締めて乱打戦にケリをつけてくれました。巨人が負けたのでジワリと1ゲーム差だったりします。
さてさて、勝負はこれくらいで、ユニフォームに話題を転じたいと思います。我が阪神のユニは真っ黒に見えました。もっとも、我が家はいまだに地デジ対応していない旧式のテレビですので、微妙に真っ黒ではないのかもしれません。キャップにはOのマークで、その昔の大阪タイガースのころの復刻版だそうです。黒のユニはいいんですが、ストッキングの縞模様はやや違和感がありました。何年くらい前のもんなんでしょうか。なお、同じように横浜のユニも古いものではないかと思うんですが、いっしょにテレビ観戦していた我が家のおにいちゃんから「帽子のWは何か?」と聞かれて、その昔に「大洋ホエールズ」と言っていたんだと説明しておきました。

横浜戦3タテ目指して明日も、
がんばれタイガース!

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今野敏『初陣 - 隠蔽捜査3.5』(新潮社) を読む

今野敏『初陣 - 隠蔽捜査3.5』(新潮社)

今野敏さんの『初陣 - 隠蔽捜査3.5』(新潮社) を読みました。7月25日付けのエントリーで紹介した「隠蔽捜査」シリーズの最新刊です。8編の短編を集めています。いつもの通り、大森警察署長・竜崎伸也と警視庁刑事部長・伊丹俊太郎の2人が主たる登場人物なんですが、主人公は他のシリーズの作品のように竜崎ではなく、この『初陣』では伊丹になっています。まず、新潮社のサイトからあらすじを引用すると以下の通りです。

「隠蔽捜査」シリーズが8倍楽しめる、スピンオフ短編集、いよいよ登場!
警視庁刑事部長・伊丹俊太郎と大森署長・竜崎伸也。幼馴染にして同期のキャリア二人の絶妙なやり取りが、難事件を解決に導く - 竜崎に敵対する野間崎方面本部管理官、大森署の貝沼副署長と斎藤警務課長、女性キャリアの畠山美奈子など、おなじみのメンバーが登場。「隠蔽捜査」シリーズの舞台裏を描いた特別短編8話を収録。

この作品が「シリーズ3.5」と称されているのは、短編集であるとともに、すでに、「小説新潮」で「隠蔽捜査4」と題して「収斂」の連載が始まっているからです。何かの折にシリーズ4は「転迷」であると書いたような気がするんですが、これは初回のタイトルだったみたいで、シリーズとしては「収斂」なんだそうです。もっとも、シリーズ第2作の『疑心』も「小説新潮」連載中は「乱雲」だったんですから、タイトルは変更されるのかもしれません。なお、この4作目は1-3作目と同じで長編のようです。
この『初陣』の各短編では伊丹が主人公といっても、実は、難問を次々と解決するのは伊丹から相談を受けた竜崎だったりします。特に、「懲戒」や「冤罪」や「静観」などは見事なもんです。一流のミステリといえます。また、「試練」はシリーズ3の『疑心』の舞台裏を明らかにしています。お約束のシーンも多くあります。『疑心』か『果断』か忘れましたが、大森署の貝沼副署長が「書類にハンコを押しながら警視庁の刑事部長と話をするのは我が署の竜崎署長くらい」といった旨の発言をしますが、この短編集では「警視庁の刑事部長より先に電話を切る所轄の署長は竜崎くらいのものだろう」というのが頻出します。
よく知られた通り、この「隠蔽捜査シリーズ」は警察小説としては、と言っては何ですが、やたらとクオリティが高く、第1作で第27回吉川英治文学新人賞を、続く第2作『果断』で第21回山本周五郎賞と第61回日本推理作家協会賞長編部門を受賞しており、警察小説としての完成度の高さは折り紙つきです。『初陣』のアマゾンでのレビューも圧倒的に5ツ星が多くなっていました。私も5ツ星で多くの方にオススメします。ただし、「隠蔽捜査シリーズ」の第1作から第3作までをすべて読んでおかないと、この本のホントの面白さは理解できないような気がします。その点は少し厄介です。

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2010年8月16日 (月)

4-6月期1次QEは予想以上の大幅な減速を示す

本日、内閣府から今年4-6月期の四半期別GDP速報、エコノミストの業界で1次QEと呼ばれている重要な経済統計が発表されました。先週8月12日のエントリーでシンクタンクなどの予想を取り上げましたが、その中の最低値であった三菱総研の年率+0.6%をさらに下回り、季節調整済の前期比で+0.1%、前期比年率で+0.4%まで成長率は減速しました。市場の事前コンセンサスは前期比+0.6%、前期比年率が+2.3%でしたので、大幅に下回ったことになります。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

GDP実質0.4%成長に鈍化 4-6月年率
内閣府が16日発表した2010年4-6月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.1%増、年率換算では0.4%増となった。年率換算の実質成長率は3四半期連続のプラスを維持したものの、1-3月期の4.4%より大幅に鈍化した。この結果、日本の名目GDPはドル換算で中国を下回った。政策効果の一巡などで景気回復のペースが鈍っていることが鮮明となり、同日の東京市場では株価の下落と長期金利の低下が加速した。
前期比年率でみた4-6月期の実質成長率は、日経グループのQUICKがまとめた民間予測の中央値(2.3%)も割り込んだ。個人消費や住宅投資などの不振が響き、3.9%のユーロ圏や2.4%の米国を下回る水準となった。
生活実感に近いとされる名目GDPは前期比0.9%減、年率換算では3.7%減で、3期ぶりのマイナス成長に転じた。物価の総合的な動向を示すGDPデフレーターは前期比1.0%低下しており、日本はデフレから抜け出せずにいる。
前期比でみた実質成長率0.1%のうち、内需は0.2ポイントの押し下げ要因、外需は0.3ポイントの押し上げ要因となった。内需の寄与度は3期ぶりのマイナスに転じた。
内需の伸び(実質の前期比)を項目別にみると、個人消費は0.03%増。辛うじてプラスを維持したが、ほぼ横ばいにとどまった。4月のエコポイントの制度変更を控えた駆け込み需要が膨らみ、その反動で薄型テレビの売り上げが落ち込んだ。住宅投資は1.3%減と2期ぶりに減少した。
設備投資は0.5%増と3期連続のプラスとなった。産業機械や掘削機械などが伸びた。公共投資は3.4%減と4期連続でマイナス。民主党政権の公共事業削減の影響が出ている。民間在庫は実質成長率を0.2ポイント押し下げた。
外需では輸出が5.9%増と5期連続でプラスとなった。高水準で推移していたアジア向けが伸び悩んだものの、欧州向けや米国向けが好調だった。輸入は4.3%増となった。
働く人の手取り総額を示す名目雇用者報酬は前年同期比0.9%増え、7期ぶりのプラスに転じた。夏のボーナスが下げ止まったのが寄与した。

次に、いつものGDPコンポーネントごとの成長率や寄与度を表示したテーブルは以下の通りです。基本は、雇用者所得を含めて季節調整済み実質系列の前期比をパーセント表示したものですが、表示の通り、名目GDPは実質ではなく名目ですし、GDPデフレータと内需デフレータだけは季節調整済み系列の前期比ではなく、伝統に従って季節調整していない原系列の前年同期比となっています。また、アスタリスクを付した民間在庫と内需寄与度・外需寄与度は前期比成長率に対する寄与度表示となっています。なお、計数は正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、データの完全性は無保証です。正確な計数は自己責任で最初にお示しした内閣府のリンクからお願いします。

需要項目2009/
4-6
2009/
7-9
2009/
10-12
2010/
1-3
2010/
4-6
国内総生産GDP+2.5▲0.3+1.0+1.1+0.1
民間消費+1.3+0.6+0.7+0.5+0.0
民間住宅▲9.6▲7.2▲2.9+0.3▲1.3
民間設備▲4.8▲1.8+1.5+0.6+0.5
民間在庫 *+0.2▲0.3▲0.2+0.0▲0.2
公的需要+1.8▲0.3+0.3+0.3▲0.5
内需寄与度 *+0.4▲0.5+0.4+0.5▲0.2
外需寄与度 *+2.1+0.2+0.6+0.6+0.3
輸出+10.4+8.5+5.7+7.0+5.9
輸入▲5.0+6.3+1.5+3.0+4.3
国内総所得GDI+2.2▲0.7+0.9+0.7▲0.4
名目GDP+0.6▲0.6+0.4+1.4▲0.9
雇用者報酬▲0.9+0.8▲0.1+1.9+0.3
GDPデフレータ▲0.6▲0.7▲2.8▲2.8▲1.8
内需デフレータ▲2.7▲2.9▲2.7▲1.6▲0.8

さらに、グラフは下の通りです。いずれも前期比成長率・伸び率で、青い折れ線グラフは実質成長率、棒グラフは実質GDP成長率を需要コンポーネント別に季節調整済み系列の前期比伸び率で寄与度表示したもので、すべて左軸の単位はパーセントです。棒グラフの需要項目への対応は凡例の通りです。

四半期別GDP成長率寄与度の推移

8月12日付けのエントリーで書いた通り、私も含めて多くのエコノミストは4-6月期までは年率2%程度の成長を維持したものと考えていましたので、予想外の大きな減速でした。この4-6月期で考えるべきポイントとしては、政策効果の一巡ないし剥落、特に、3月末の家電エコポイントの制度変更に伴う仮需の発生と4月の反動、4-5月の天候不順、ボーナスの増加、ジワジワと進んだ円高、米欧中をはじめとする世界景気の変調の兆し、などが上げられますが、GDPの1次QEの推計結果にして正しいのであれば、マイナス・インパクトがすでに現れていたということになります。
需要項目別では、消費が家電エコポイントによる反動で伸びが小さくなり、公共投資が抑制されたために公的需要がマイナスになるのは予想通りでしたが、在庫寄与度が予想に反してマイナスをつけました。設備投資はプラスながら、緩やかな伸びが続いており、住宅投資はマイナスに舞い戻りました。また、輸出入も、輸出が引き続き高い伸びを続けている一方で、輸入も大きく増加し、差引き、外需の寄与度はまだプラスとはいえ、かなり縮小しました。
今後の見通しからも明るい材料は乏しいと私は考えています。下振れリスクとしては、国内要因としては政策効果の剥落、海外要員としては、米国のデフレ、中国のインフレ、欧州のソブリン・リスクと3点セットによる海外経済の変調、そして、何よりも円高の進展が景気の足を引っ張ることが予想されます。私はすでに景気のエンジンが輸出や生産から設備や消費にバトンタッチしたり、あるいは、設備投資や雇用の要素需要が出るまでには、まだまだ相当の時間を要すると考えを改めましたが、さらに暗い予想に傾きそうで怖い気がします。

経済官庁では、大臣が踊り場入りを否定する一方で、政務官は踊り場入りを一定の条件付きながら認めているようです。私の好きな言葉のひとつに、ケンブリッジ大学ロビンソン教授の "The purpose of studying economics is not to acquire a set of ready-made answers to economic questions, but to learn how to avoid being deceived by economists." というのがあります。政府発表にも "deceive" されないようにしたいものです。

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2010年8月15日 (日)

終盤大逆転で再び首位返り咲き!

  HE
ヤクルト010221000 6132
阪  神02300004x 9110

今日はデーゲームで横浜ががんばって巨人が負けているだけに、典型的なメシウマ状態で阪神は東京ヤクルトに勝っておきたいところでした。しかし、昨夜と違って先発投手がピリッとしません。ここ何試合か続けて下柳投手は先発に失敗しているような気がします。今夜も先取点を取られ、打線が逆転してくれても持ちこたえられませんでした。しかし、そこは重量打線を誇る阪神ですから、下位チームと競り合っても終盤に大逆転を演じてくれました。その前提として、昨夜から球の走っていた久保田投手が今夜も2イニングズをほぼパーフェクトに抑えてくれたのも大きかった気がします。ヒーロー・インタビューは金本外野手と城島捕手でしたが、私は久保田投手でもよかったと思っています。
長期ロードに出て、5連敗も含めて、いきなり大きく負け越したにもかかわらず、巨人がポロポロと落してくれたので助かって、久々に関西に戻って、10連勝まで伸ばした東京ヤクルトに連勝で再び首位に返り咲きました。まだ8月ですから順位を考えるのは少し早いかもしれませんが、やっぱり気分がいいのは確かです。

まだまだ続くロードですが、甲子園に戻るまで、
がんばれタイガース!

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100歳以上の不明高齢者やいずこに?

少し前から、奇っ怪な出来事として、高齢者、特に100歳以上の高齢者の所在が不明になっている例が報道されて来ました。発端は東京都足立区在住とされていた都内男性最高齢者103歳の男性の所在について、実は、30年ほど前から所在が不明であるという区役所の発表でした。メディアの調査によれば、全国で軽く200人を超える100歳以上高齢者の所在不明が発覚しています。取りあえず、最近目に付いたところで朝日新聞読売新聞から調査結果を引用すると以下の通りです。

都道府県別100歳以上所在不明者

両社で微妙に結果は異なりますが、全国合計で軽く200人を超えるという点と、兵庫県・大阪府・京都府のいわゆる京阪神に多いという点は共通しています。7月26日に厚生労働省から簡易生命表が発表されて、男性の平均寿命は79.59年、女性の平均寿命は86.44年と世界でも稀な長寿国であることを確認したところですが、ここまで高齢所在不明者が続出しては、「ホントかね?」という素朴な疑問も生じかねません。もちろん、100歳以上高齢者数は男性で5千人、女性で3万人、合わせて3万5千人を軽く超えていますので、報じられている範囲では大きな影響はないものと思いますが、中には家族が年金を受給しているケースもあるとの報道もあり、別の問題を生じている可能性も大いにあります。いずれにしても、専門外の私の目から見れば奇っ怪な出来事だという気がします。

私の祖母も昨年102歳で亡くなりました。1980年には1000人に満たなかった100歳以上人口なんですが、私の例を引くまでもなく、親戚や地域において周囲に100歳以上高齢者がいることは何の不思議でもない社会になりつつあります。この高齢化社会で、100歳以上の言わば超高齢者にこれだけの所在不明者が確認されているということは、一体、どういう意味なんでしょうか?

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2010年8月14日 (土)

継投ミスで真弓劇場を招くも、接戦で東京ヤクルトを振り切る!

  HE
ヤクルト000000210 381
阪  神10200100x 480

今日は、私の願いが聞き入れられて、序盤をゼロに抑えるピッチャーが起用されたんですが、思ったほど東京ヤクルトの若いピッチャーを打てませんでした。でも、クリンナップの4-5番、それに、7番の城島捕手が打点を上げて、追いすがる東京ヤクルトを何とか振り切りました。まあ、6番打者は昔の名前で出ている人ですから番外です。しかし、7回は明らかに継投ミスでスタンリッジ投手の続投からピンチを招き、思いっ切り真弓劇場になってしまいました。逆に、8回は久保田投手が4番のホワイトセル選手のホームランを浴びても、イニングをまたいで藤川投手を投入するのを思い止まり、真弓監督も指揮官らしい貫録を見せてくれました。

明日はガンガン打って勝つべく、
がんばれタイガース!

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冲方丁『天地明察』(角川書店) を読む

冲方丁『天地明察』(角川書店)

少し前なんですが、冲方丁さんの『天地明察』(角川書店) を読みました。広く報じられた通り、今年の本屋大賞に選ばれた小説です。舞台は江戸時代初期17世紀の時代小説にして、碁打ちの名門家系に生まれ、算術にも造詣の深い主人公、2代目安井算哲こと渋川春海が、9世紀に唐からもたらされた宣明暦を廃して独自の貞享暦(大和暦)に改暦する大作業を描いた力作です。歴史上名高い保科正之、水戸光圀、酒井忠清といった江戸時代初期の武家の頭領、というか、当時の大政治家、あるいは、我が国でもっとも著名な数学者と言える関孝和などとの交流もあり、重厚な作品に仕上がっています。
繰返しになりますが、主人公は宣明暦から貞享暦(大和暦)への改暦作業を行うわけで、その途中段階で、元の授時暦を検証することなく持ち出して大失敗し、関孝和から怒鳴り散らされる場面が私にはもっとも印象的でした。また、武断政治から文治政治への移り変わる時代背景なども手際よく取り込まれています。暦を司るのが京都の朝廷なのか、幕府なのか、あるいは、暦を発行することによる利益など、誰もが興味を持ちそうなポイントをしっかり押さえていて、一気に読める作品です。ただし、私のような時代小説に慣れた読者には、最初の方の武家の作法などはやや冗長に感じられる一方で、土御門家との共同作業になった改暦あたりから最後の方はやや軽く流した雰囲気があり、読みようによっては物足りなさを感じるかもしれませんが、私なんかからすれば読後感がよかったひとつの要因と受け止めています。

私の独自の観点かもしれませんが、今まで時代小説を読んだことがなかった読書子にオススメです。一気に読める作品で、4ツ星か、5ツ星か、少し迷うところです。

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2010年8月13日 (金)

10連勝の東京ヤクルトに打ち負ける!

  HE
ヤクルト210005001 9132
阪  神100001130 6130

確かに9連勝中の東京ヤクルトの打線は好調ですが、逆から見れば、これだけ投手陣がザルだと打つ方も気合が入りません。何試合続けて先取点を奪われているんでしょうか。それにしても、投手陣にムリをかけ過ぎている気がします。5連敗中の投手起用がそうだったんですが、ローテーションを前倒しして短い間隔で登板させてもいい結果は得られないような気がします。渡辺投手をはじめとして、ヘバリの見える投手陣は何人か休ませるべきではないでしょうか。打線も当たりを取り戻しつつありますが、桧山選手に代えて2軍から若い外野手を引き上げるべきです。守備要員すらいない状態になります。9回表がそうだったんですが、レフトを狙われると確実に塁をひとつずつ進められるんですから、外野守備も考えるべきでしょう。

明日は何とか3回までゼロに抑える先発を起用して、
がんばれタイガース!

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一家でマリオンにポケモン映画を見に行く

ポケモン映画「幻影の覇者 ゾロアーク」ポスター

今日は一家そろって、有楽町マリオンにポケモン映画「幻影の覇者 ゾロアーク」を見に行きました。舞台はクラウンシティ。ポケモン・パッカーのワールドカップを観戦するためにサトシとピカチュウ達がやって来ます。クラウンシティでは20年振りにセレビィが現れ、セレビィが時渡りする際のエネルギーを得るための「時の波紋」から未来を見通す力を得るべく、コーダイがゾロアークを使ってクラウンシティを混乱させます。もちろん、サトシ達が新聞記者のクルトやゾロアークが可愛がっているゾロアなどと協力してそれを防ぎます。
当然ながら、架空のポケモンという生き物を中心に据えて、ストーリーは「ドラえもん」と同じで荒唐無稽なんですが、とってもファンタジーですし、映像の美しさやサウンドの迫力は日本アニメのレベルの高さを確認することが出来ます。今夏公開の「借りぐらしのアリエッティ」などのスタジオ・ジブリの作品や「ドラえもん」などとともに、ポケモンは我が国アニメ界の最高峰のひとつといえましょう。しかも、我が家の子供達はニンテンドーDSを持ち込んで、映画とゲームの絶妙のコラボも実現しています。もっとも、平日とはいえ座席はまばらだったりしました。

ポケモン映画を見終えた子供達

日比谷シャンテのゴジラ像

一家4人で映画を見て、日比谷でお昼を済ませた後、シャンテ前のゴジラ像を鑑賞して帰宅しました。余りに小規模なお出かけだったので、「ポケモンの日記」に分類しておきます。

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2010年8月12日 (木)

重量打線の威力を見せつけて連敗のトンネルを抜ければ首位だった!

  HE
阪  神010007110 10191
広  島201001101 6120

指揮官がほとんど無策なので、私なんかはイライラして見ていたんですが、さすがに、今夜は城島捕手をはじめとする重量打線が火を吹いて、広島に逆転勝ちです。最後のヒーロー・インタビューで自分でも言っていたんですが、先発の久保投手がピリッとせず先取点を奪われて、5連敗中と同じような嫌な流れだったんですが、6回表の下位打線の3連発は豪快でした。重量打線の本領をまざまざと見せつけられた気がします。
しかも、巨人が東京ヤクルトに3タテを食らって、我が阪神が連敗のトンネルを抜けると首位に立っていたりしました。ややヌルいペナントレースだという気もしますが、それだけ阪神と巨人はムリを押しているんだということでしょう。まだ順位を気にするには最高気温が高過ぎますが、30度を下回る季節になっても優勝争いから脱落することなく、最後までペナントレースを戦い抜いて欲しいもんです。

明日からの東京ヤクルト戦も、
がんばれタイガース!

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来週発表のGDP統計1次QEやいかに?

内閣府による来週8月16日の発表を前に、1次QEに必要な経済指標がほぼ出尽くし、各シンクタンクや金融機関などから4-6月期の1次QE予想が出そろいました。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しました。今回はやや長めに取ったつもりですが、より詳細な情報にご興味ある方は左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートがダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別画面が開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
日本総研+0.6%
(+2.3%)
わが国経済は、輸出・耐久財消費など内外の政策効果が一巡し、自律回復力に見合った成長ペースに移りつつある段階。内外需要の脆弱さを背景に、年末にかけて景気減速が一段と明確化していく見通し。
みずほ総研+0.8%
(+3.4%)
成長率への寄与度をみると、外需が+0.8%Pt、内需が+0.1%Ptと、海外経済の拡大に依存した景気回復であった …(略)… 依然としてデフレ脱却というゴールは遠い。
ニッセイ基礎研+0.8%
(+3.4%)
輸出回復の恩恵が国内部門に徐々に波及するという流れ自体は継続していると考えられる。自律回復までにはかなりの時間を要するものの、企業部門を中心に回復の動きが今後明確化していく可能性が高い。
第一生命経済研+0.5%
(+2.1%)
景気回復の勢いは弱まりつつある。また、①4-6月期の成長を牽引した輸出については、月次指標で見ると減速感が出始めており、先行きは減速度合いを強める可能性が高いこと、②消費の回復が進まないことなど懸念材料も多く、喜べる内容ではない。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+0.4%
(+1.6%)
伸び率は鈍化するものの、5四半期連続でプラス成長は維持すると見込まれる。
三菱総研+0.1%
(+0.6%)
景気は引き続き回復基調にあるものの、政策効果の逓減、輸出の伸び率の鈍化などから、景気の回復テンポは、足元鈍化しているとみられる。
みずほ証券リサーチ&コンサルティング+0.5%
(+2.0%)
政策支援による耐久財需要喚起の動きが一服したことなどから、内需の足取りは重いものの、世界経済の回復を背景とする輸出増加の動きが継続したことから、前期(前期比年率+5.0%)に比べて回復ペースは鈍化するものの、5四半期連続のプラス成長となる見込みである。

今回はかなりバラつきました。このブログの上の表で取り上げた中で、最も低いのが三菱総研で、前期比年率でも1%に達しない一方で、ニッセイ基礎研やみずほ総研は年率で3%を軽く超え、潜在成長率を上回る伸びが続いていると見込んでいます。私は4-6月期については後者の高い伸びを記録したとの考えに近いんですが、現在の足元から先についてはニッセイ基礎研のヘッドラインほど楽観的ではありません。ひとつの大きなマイナス要因は為替相場です。現在の民主党政権や日銀の円高容認姿勢の下で、政府も通貨当局も静観というか、傍観の構えなので、安心して円が買い進められていることは確かです。下の画像は日経新聞のサイトから引用しています。

為替相場の推移

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2010年8月11日 (水)

伸び悩む機械受注と膨れ上がる政府債務

本日、内閣府から6月の機械受注統計調査の結果が発表されました。設備投資の先行指標となる電力と船舶を除く民需は季節調整済みの前月比で+1.6%増の7040億円と、市場の事前コンセンサスを大きく下回りました。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

機械受注、6月1.6%増 市場予測大幅に下回る
4-6月0.3%増

内閣府は11日、6月の機械受注統計を発表した。民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)は7040億円となり、前月に比べ1.6%増えた。2カ月ぶりの増加に転じたが、市場予測の平均を大幅に下回った。4-6月期の増加率は前期比0.3%。1-3月期の2.9%より低下し、当初見通しの1.6%にも届かなかった。
機械受注統計は工場の生産設備などの受注額をまとめたもので、3カ月ほど先の民間設備投資の動向を示すといわれる。内閣府は「持ち直しの動きが見られる」との基調判断を据え置いたものの、設備投資の回復力の鈍さが浮き彫りになった。
6月の増加率(前月比)は、日経グループのQUICKがまとめた民間予測の中央値である5.8%を大きく下回った。非鉄金属の11.9%減、一般機械の2.3%減などが不振だった。
4-6月期の増加率(前期比)は3四半期連続のプラスを維持した。非製造業(船舶・電力を除く)が5.8%増となったのに対し、製造業は8.6%減と3四半期ぶりのマイナスに転じた。鉄鋼業や化学工業など素材型の業種も低調だった。
一方、海外需要は2.4%増と4四半期連続で増加した。内閣府の津村啓介政務官は「海外に設備投資をシフトする面が出ている」と指摘した。
7-9月期の見通しは0.8%増。製造業は1.6%増、非製造業(船舶・電力を除く)は0.6%減を見込んでいる。

次に、いつもの機械受注のグラフは以下の通りです。青い折れ線グラフがコア機械受注と呼ばれる電力と船舶を除く民需、赤がその後方6か月平均、緑はコアコア機械受注とも呼ぶべき電力と船舶に加えて携帯電話も除く民需です。いずれも左軸の単位は兆円で、影をつけた部分は景気後退期となっています。さすがに誰がどう見ても、昨年10-12月期に底入れし、回復局面に入ったと考えられますが、力強さに欠けています。引用した記事にもある通り、1-3月期の+2.9%増から4-6月期は+0.3%増に急減速しました。先月7月8日付けのエントリーで機械受注を取り上げた際には、「底入れした直後に減速が始まった」と書きましたが、同様の印象です。底堅いながらも、円高や世界景気の回復鈍化、特に米国経済の足踏みや中国におけるインフレの進行をはじめとするオーバーヒートのおそれなどにより、先行き経済が不透明なため、設備投資の先行指標である機械受注をはじめとして、設備や雇用などの要素需要の本格的な回復には時間がかかる可能性が高まったと見るべきです。本年度の年央から後半にかけて、輸出や生産から景気回復の主役が雇用に支えられた消費や設備投資にバトンタッチし、要素需要の本格的な回復が始まると考えていた楽観的な私の見通しは修正すべき時期に達したと観念しています。

コア機械受注の推移

さて、機械受注を終えて、昨日、財務省から6月末時点での国債及び借入金並びに政府保証債務現在高が発表されました。通常、私は年度末である毎年3月末の時点の係数しかチェックしていないんですが、財務省のサイトにある国際比較のグラフが、OECD Economic Outlook 86 による2009年12月時点のデータを用いて更新されていますので、簡単に取り上げておきます。まず、国債などのいわゆる政府の借金に関して6月末日時点での計数は以下の通りです。

区分金額増減
内国債7,338,084133,194
 普通国債6,057,520117,804
 長期国債 (10年以上)3,828,31396,769
中期国債 (2年から5年)1,798,44426,512
短期国債 (1年以下)430,763▲5,477
財政投融資特別会計国債1,238,18715,934
 長期国債 (10年以上)1,011,7238,980
中期国債 (2年から5年)226,4646,954
交付国債3,816▲67
出資・拠出国債17,807136
株式会社日本政策投資銀行危機対応業務国債13,500-
日本高速道路保有・債務返済機構債券承継国債7,254-
借入金550,599▲13,465
 長期 (1年超)205,939▲4,982
短期 (1年以下)344,660▲8,483
政府短期証券1,152,08991,808
合計9,040,772211,538

さらに、フローの財政収支とストックの債務残高の国際比較は以下のグラフの通りです。グラフ画像の直接の引用元は財務省のサイトなんですが、データの原典は2009年12月の OECD Economic Outlook 86 です。原則として、一般政府の計数ですが、日米両国のフローの財政収支のみ社会保障基金を除いているようです。

財政収支及び政府債務残高の国際比較 (GDP比)

目先の楽観的な景気見通しはすでに変更しましたが、財政収支や政府債務についても私は考えを変更しつつあります。

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2010年8月10日 (火)

無策のまま泥沼の5連敗!

  HE
阪  神002000121 6101
広  島20040010x 781

まさか、桜井外野手を2軍から引き上げて、8番バッターを入れ替えたのがカンフル剤になるとは誰も考えないでしょうから、真弓監督はほぼ何もせず、無策のまま泥沼の5連敗です。いつかは上昇するチャンスがあるんでしょうが、ペナントレースは相手球団があることですから、もう少しまじめに取り組んで欲しいと思います。投手も打者も、もう少し若手を起用するとか、同じ負けるにしても関係者が納得するような形で、何か手立てはないもんなんでしょうか?

明日は、
がんばれタイガース!

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セント・ルイス連銀 Bullard 総裁のペーパーに見るデフレ均衡論を考える

長崎から東京に戻る人事異動に伴う引越しの真っ最中で、少し私は脇に追いやっていたんですが、セント・ルイス連銀の Bullard 総裁が7月29日に "Seven Faces of 'The Peril'" と題するペーパーを公表しています。私も読みましたので、もう少しして夏休みに入ったら取り上げようと考えていたんですが、8月に入って早々にみずほ総研から「デフレ回避の手段と脱却策は同じか」と題するリポートが出されたり、日経新聞で滝田編集委員が「米国は『日本型デフレ』を防げるか(グローバルOutlook)」と題して解説していたり、あるいは、いくつかの金融機関からちょうだいしている顧客向けのクローズなニューズレターでも注目されていますので、私のこのブログでも時流に遅れず取り上げたいと思います。

まず、ポイントとなるのは Bullard ペーパーの p.2 Figure 1. Interest Rates and Inflation in Japan and the U.S. のグラフは以下の通りです。凡例にある通りですが、縦軸が名目金利、横軸がインフレ率のカーテシアン座標に、日米両国がプロットしてあり、緑色が日本、水色が米国です。近似的に非線形のテーラー・ルール曲線が黒の実戦で描かれています。赤い点線は実質金利が0.5%の時のフィッシャー方程式です。テーラー・ルール曲線とフィッシャー方程式は2つの交点を有しており、右上の (2.3, 2.8) が "targeted steady state" で、左下の (-0.5, 0.001) が "unintended steady state" となっています。明示的な表現はないような気がしましたが、インフレ均衡とデフレ均衡であると解釈されることは言うまでもありません。

Interest Rates and Inflation in Japan and the U.S.

みずほ総研のリポートが正しくも喝破しているように、Bullard ペーパーはデフレ回避に着目しており、日本のようにデフレに陥った後のデフレ脱却を論じているわけではありません。その前提に留意しつつ、ペーパーのタイトル通り、デフレ回避の政策を考える際の論点として以下の7点を取り上げています。

  1. Denial
    マイナスの政策金利は "nonsensical" として否定しています。
  2. Stability
    デフレ均衡の安定性は、例えば、Benhabib 教授らのペーパーにあるような完全な DSGE モデルの世界など、モデルに依存するが、現に日本がこの状態にあり、十分安定的であり得ると結論しています。
  3. FOMC, 2003
    2003-04年の米国のデフレ回避成功は連邦準備制度 (FED) の金融政策に依拠するか、その他の情報によりインフレ期待を高めたかは識別が困難で、さらに、長期には "play out" するとしています。やや懐疑的な評価といえましょう。
  4. Discontinuous
    インフレ率が低い場合にテーラー・ルールを放棄して、一定のプラスの金利を維持することです。例えば、Figure 4. では0.5%を下回るインフレ率の時には、1.5%の金利水準を維持するように作図されています。これだと、テーラー・ルールとフィッシャー方程式の左下の交点で表わされるデフレ均衡は生じません。
  5. Traditional
    イングランド銀行が最近まで314年に渡って続けてきたように、政策金利の下限を2%程度に決めてしまう方法です。この第4と第5の方法は Bullard ペーパーでは好意的に取り上げられています。
  6. Fiscal intervention given the situation in Europe
    金融政策ではなく財政政策を用いる方法なんですが、このペーパーでは、実際に財政拡張策を取るというよりも、デフレを回避するために、非合理的なまでに財政を膨張させると政府が脅しをかける "The government threatens" ことにより、インフレ期待を高めて、望ましくない均衡を脱する "eliminates the undesirable equilibrium" というものです。しかし、欧州のソブリン危機や政府債務のGDP比が200%を超える日本の例を引いて、効果は疑わしい "questionable" と結論しています。
  7. Quantitative easing
    量的緩和、特に、イングランド銀行の量的緩和はインフレ的な貨幣化 "monetizing the debt" であり、有効性を確認しています。

大雑把な紹介は以上の通りなんですが、3点ほど補足します。第1に、やや奇っ怪な経済学を展開しているみずほ総研のリポート、Bullard ペーパーのデフレ均衡の基礎を提供している Benhabib 教授らのペーパーの紹介、最後に日銀金融政策との関係の3つの論点です。

第1に、最初に紹介した「デフレ回避の手段と脱却策は同じか」と題するみずほ総研のリポートなんですが、「デフレ回避」と「デフレ脱却」を明示的に論じ分けている点は秀逸であるものの、結論が何と、ヴィクセル的な自然利子率の引上げとなっています。このリポートの著者は米国経済を専門とするすぐれたエコノミストなんですが、失礼ながら、少しアサッテの方向だという気がします。長期を考える場合、自然利子率は相対的危険回避度、あるいは同じことですが、異時点間代替率を1と仮定すれば、生産性の伸び率と時間選好度の和で決まります。短期では長期の自然利子率に需要要因を加えることとなります。非常に単純化すれば、自然利子率はほぼ潜在成長率に等しいという見方も成り立ちます。潜在成長率を引き上げるという議論は極めて重要なんですが、成長戦略か何かで明るい展望を持てばデフレが脱却できるという当たり前のことを述べているに過ぎない気もします。

第2に、Bullard ペーパーのデフレ均衡という考え方自体は以下の Benhabib 教授らのペーパーに基づくものです。ほぼ完全に DSGE モデルに即した議論が展開されています。ペーパーの最後に数式の展開に関する注釈があったりして親切です。

第3に、Bullard ペーパーに照らせば、現在の日銀の金融政策は何ら評価されないという点は強調されて然るべきであると私は考えています。例えば、少し前までの behind the curve の時間軸はイールド・カーブをフラットにしてターム物の金利を下げることによりデフレから脱却することを目指していましたが、この Bullard ペーパーに従えば、デフレ均衡を長引かせる結果になります。他方、日銀の公式見解では効果が疑問視されている量的緩和に対して Bullard ペーパーでは唯一といっていい効果を、特に、イングランド銀行方式の貨幣化に大きな効果を見出しています。もっとも、「デフレ回避」と「デフレ脱却」を混同した見方であることは否定しません。

追加緩和策の噂も流れましたが、今日の日銀金融政策決定会合では何も決まりませんでした。私も年明けの段階では追加緩和策を確信していましたし、実際に、3月の成長金融というパッとしない政策が実行されましたが、この夏は金融政策動向がやや不透明な気がします。

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2010年8月 9日 (月)

円高のダメージ受ける経常収支と強気を続ける景気ウォッチャー調査

本日、財務省から6月の国際収支統計が、また、内閣府から7月の景気ウォッチャー調査が、それぞれ発表されました。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

6月経常黒字、18.2%減の1兆471億円 上期は3年ぶり黒字増
財務省が9日発表した6月の国際収支(速報)は、経常黒字が1兆471億円と前年同月比18.2%減少した。所得収支の黒字が縮小したことが響き、2カ月連続で黒字幅が縮小した。
貿易・サービス黒字は35.4%増の6588億円。自動車や自動車関連部品、鉄鋼の輸出が好調で、原油など素材価格が上昇した輸入の伸びを上回った。
所得収支は46.0%減の4621億円の黒字。企業の海外子会社の業績不振や世界的な金利低下が響いた。財務省は「世界の金利状況、海外の企業収益が重要なファクターになっている」とみている。
同時に発表した2010年上半期(1-6月期)の経常黒字は前年同期比47.3%増の8兆5262億円。リーマン・ショック後の落ち込みの反動で、貿易黒字が大幅に拡大したことが寄与、上期としては3年ぶりに黒字幅が拡大した。輸出は39.6%増の31兆3864億円と増加額・増加率とも過去最大。輸入は25.1%増の27兆3262億円だった。
街角景気3カ月ぶり改善 7月、エアコンなど好調
先行きは3カ月連続悪化

内閣府が9日発表した7月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景気実感を示す現状判断指数は前月比2.3ポイント上昇の49.8と3カ月ぶりに改善した。猛暑の影響でエアコンや夏物衣料など季節商品の販売が好調だったことや、エコカー補助金終了前の環境対応車の駆け込み需要などが寄与し、家計関連や企業関連の指数が上昇した。
一方で、2-3カ月先の先行き判断指数は1.7ポイント低下の46.6と、3カ月連続で悪化。9月末に控えるエコカー補助金の終了が生産や雇用に与える影響を懸念する声や、輸出関連企業を中心に円高に慎重な姿勢をみせる声が多い。
内閣府は景気判断を、現状は改善が見られるが先行きに対する懸念は強いとして、5カ月連続で「厳しいながらも、持ち直しの動きがみられる」とした。
調査は景気に敏感な小売業関係者など2050人が対象。3カ月前と比べた現状や2-3カ月先の景気予想を「良い」から「悪い」まで5段階で評価してもらい、指数化する。今回の調査期間は7月25日から月末まで。

まず、国際収支のうちの経常収支の最近の動きは以下のグラフの通りです。青い折れ線が合計の経常収支、棒グラフは経常収支の内訳で、黒が貿易収支、緑がサービス収支、赤が所得収支、黄色が移転収支です。この1-3月期くらいまでは2008年年末から2009年年初にかけての Great Recession 期の大幅な落ち込みから順調に回復を続けていたんですが、5月くらいから変調を来たし始めているように見受けられます。ひとつは円高、もうひとつは海外経済の回復鈍化によるものと私は考えています。

経常収支の推移

次に、景気ウォッチャー調査結果のグラフは以下の通りです。赤い折れ線が現状判断DIで、水色は先行き判断DIです。影を付けた部分は景気後退局面です。引用した記事にもある通り、現状判断DIは3か月ぶりに上昇して再び50に肉薄しました。4-5月の天候不順を脱して、現状の国民のマインドは再び上昇しているようですが、先行き判断DIが低下しつつあります。現状については昨年よりやや増加したボーナスに、先行きについては株価に、それぞれ反応している可能性があると私は受け止めています。

景気ウォッチャー調査の推移

今日は日銀からマネーストック統計も発表されましたが、世間の注目は金融政策決定会合でしょう。統計の方は割愛します。

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2010年8月 8日 (日)

阪神は投打にほとんど救いようのない状態!

ほぼボロクソの負けで巨人・中日と立て続けに4連敗です。ロードに入っていきなり1勝5敗は、優勝を目指すには厳しい結果と言わざるを得ません。
なんだか救いようのない状態のように見受けられます。打線も投手陣も2年近く前のリーマン・ショック直後の株式市場みたいです。こんな状態でも、真弓監督は何もしないで無策を通すんでしょうか。少なくとも、金本外野手と渡辺投手は2軍で調整させるべきではないでしょうか。福原投手か杉山投手あたりを先発させてもいいかもしれません。もちろん、極論ですが、何もしないよりはマシだと思うのは私だけでしょうか?

今週こそ、
がんばれタイガース!

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丸の内オアゾのJAXAiに行く

今日は我が家のおにいちゃんとともに、丸の内オアゾにあるJAXAiを訪れました。ついでに、オアゾにある丸善で本を物色したり、クロスの替え芯を買ったりしました。

JAXAi 入口

JAXAi はやぶさプラモ

JAXAi 宇宙食お土産

来週末からは、はやぶさのカプセルの展示が始まりますので、夏休みのJAXAiは大賑わいだと思います。事業仕分けで廃止が決まり、2週間ほど前も文部科学省の副大臣が視察した上で、存続に否定的な見方を示したりしていますので、ひょっとしたら最後のチャンスかもしれません。
なお、フロアマップは以下の通りです。JAXAのサイトから引用しています。

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2010年8月 7日 (土)

タイガースの投打は長期ロードで早くも息切れか?

  HE
阪  神000001000 150
中  日10030000x 491

長期ロードに入って、巨人・中日と2カード目で、我がタイガースは投打ともにまったくいいところなく、早くも3連敗を喫しました。確かに上位チームとの対戦ですし、巨人も広島相手に2連敗ですから、首位攻防3連戦を戦った両チームともお疲れなのかもしれません。
まるで2-3年前のシーズンの9月下旬のように、投打に精彩を欠く状態に私には見えます。ここまで無理に無理を重ねて来て、ピッチャーもバッターもいよいよ息切れしてしまったのかもしれません。このままズルズルと敗戦を重ねる可能性がかなりあるような気がしますが、優勝を逃したとしてもクライマックスシリーズには出られそうですから、目標はあると言えます。

でも、やっぱり、優勝目指して、
がんばれタイガース!

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期待外れに終わった米国雇用統計のグラフィックス

昨日、米国政府の労働省から7月の米国雇用統計が発表されました。ヘッドラインとなる非農業部門の雇用者数は前月に比べて▲131千人の減少、ただし、米国センサスに伴う政府臨時職員の雇用終了が主因のため、民間で見ると71千人の増加となりました。失業率は9.5%で前月と変わりありません。いずれも季節調整済の系列です。まず、New York Times のサイトから記事を最初の3パラだけ引用すると以下の通りです。

U.S. Lost 131,000 Jobs as Governments Cut Back
With the departure of thousands of temporary Census workers and thousands more let go by state and local governments, businesses could not rescue the American labor market in July.
Over all, the nation lost 131,000 jobs last month, according to the Department of Labor, which also said that June was far weaker than previously indicated.
Private employers added 71,000 jobs last month, but those figures were overtaken by the 143,000 cut as the Census wound down. It is also about half the number that economists say is needed to simply accommodate population growth, so the tepid job increases cannot begin to plug the hole created by the loss of more than eight million jobs during the recession. The unemployment rate, in fact, remained stuck at 9.5 percent in July.

次に、いつもの米国雇用統計のグラフは以下の通りです。上のパネルは非農業部門の雇用者数の前月比増減です。赤い折れ線が非農業部門全体、水色が民間部門です。下のパネルは失業率です。いずれも季節調整済の系列で、影を付けた部分は景気後退期なんですが、直近の米国景気の谷は2009年6月と仮置きしています。

米国雇用統計の推移

引用した記事にもある通り、景気の谷からほぼ1年を経過しているにもかかわらず、雇用の回復はかなり緩慢です。これを詳しく見ると、以下のグラフの通りです。米国労働省の民間部門雇用者の増減とADP統計を比較しています。2008年末から2009年初にかけて、何か月か連続で数十万人の減少を記録しているんですが、最近の民間雇用の増加は月単位で10万人ほどです。

米国雇用統計の比較

最後に、このブログの特徴ですが、New York TimesBusiness Day のサイトにアップしてあった、すなわち、今は消えていますが、フラッシュに直リンしています。

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2010年8月 6日 (金)

踊り場に向かう景気動向指数と大きく下がった大学生の就職率

本日、内閣府から6月の景気動向指数が発表されました。CI一致指数は101.3と、ここ2-3か月ほぼ横ばい圏内で推移する一方、DIは一気に50を割り込みました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

6月の景気一致指数、0.1ポイント上昇
内閣府が6日発表した6月の景気動向指数(CI、2005年=100、速報)によると、景気の現状を示す一致指数は前月比0.1ポイント上昇の101.3と2カ月ぶりに上昇した。投資財出荷指数(除輸送機械)や有効求人倍率など、設備投資や雇用関連の指標が上昇したことが寄与した。ただ、鉱工業生産財出荷指数など生産関連の指数が下落したため、上昇幅はわずかだった。
数カ月後の景気の先行きを示す先行指数は0.3ポイント上昇の98.9と3カ月ぶりのプラス。新規求人数など雇用関連の指数が上昇した。
一方、指数を構成する経済指標のうち、3カ月前に比べ改善した指標が占める割合を表すDIは先行指数が30.0%、一致指数が44.4%、遅行指数が25.0%。09年3月以来15カ月ぶりに、景気の良しあしの分岐点とされる50%を3指数とも下回った。
内閣府は基調判断を9カ月連続で「改善を示している」としたが「今後も弱い動きが続くか注視していく」としている。

次にいつものグラフは以下の通りです。上のパネルは赤い折れ線グラフがCI一致指数、水色が先行指数、下のパネルの緑色の折れ線グラフはDI一致指数です。いずれも影を付けた部分は景気後退期です。

景気動向指数の推移

景気動向はゆっくりと回復が鈍化し踊り場に向かっているように見受けられます。少し前までは、潜在成長率水準への回帰、エコポイントなどの政策効果の剥落による「官製景気」の終了、世界経済の成長鈍化の3点セットで完結していたんですが、最近では、最後の3点目に円高を付け加える必要があるかもしれません。一昨日のエントリーで示したように、長期金利の低下と円高はコインの表裏となっています。前回の第14循環における2004年半ばからの景気の踊り場の後は、まだ記憶に新しいところで、2005年夏からの本格的な景気拡大局面が控えていました。しかし、2005年夏から2007年の景気の山までの期間にデフレを脱却したかどうかはいまだに疑問が残ります。私は今でも景気拡大はデフレ脱却の必要条件であって、賃金上昇が十分条件になると考えています。この5年間、考えは変わりません。

大学生の就職率の推移

最後に、昨日、文部科学省から「学校基本調査速報」が発表されました。東京に戻って学生の就職に対する関心はかなり薄れたんですが、上のグラフは大学卒業生の就職率の推移です。バブル経済末期の1990-91年ころの平成のピークには80%を超えていた就職率は2010年3月卒業生では60%にまで急落しました。既往最低値の2003年55.1%に達するまでに出来るだけ早く反転し上昇することを願っています。

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2010年8月 5日 (木)

巨人にボロ負けして虎ブロは1回休み

今日はエース久保投手が序盤に崩れてしまい、ジャイアンツ相手に大敗でした。7回表だったでしょうか、ツーダン満塁でマートン外野手がセンターフライに倒れた時点で、私はお風呂に入ってしまいました。まあ、こういう試合もあります。気を取り直して、明日からの中日戦に臨みましょう。

明日こそ、
がんばれタイガース!

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大学教授と役所の課長についてツラツラ考える

私が奉職していた長崎大学は、少なくとも長崎市内ではガリバー大学です。以前にも書いた通り、私が母校の京都大学に通学し始めたころには細々とまだ市電が走っていましたが、「京都大学前」という電停はありませんでした。でも、長崎には「長崎大学前」という電停が存在します。この地域における存在の重みを表していると私は受け止めています。逆に、存在が重いということは規模が大きいということに通じる部分があって、私を含めて長崎大学教授というのはいっぱいいます。経済学部だけで30人近くいますから、全学で軽く100人は超えそうな気がします。ある意味で、希少性に欠けるのかもしれません。例えば、経済学部キャンパスから歩いて10分ほどのところに日銀長崎支店がありますが、支店長は長崎県内にたったお一人ですから、長崎大学教授、あるいは大学を限定せずに大学教授よりも希少性が高いと私は考えています。
人数的には希少性に欠ける部分があるので、逆に言えば、競争が激しいとも言えます。ローカルな範囲では、メディアの取材を受けても記事にならなかった場合もありますし、日本全国や世界ではもっと人数がいるわけですから、学術論文の審査で落とされることもめずらしくありません。基本的には、発信した情報を評価するのは、一般的な論評の場合は受け取り手というか、経済学的な用語でいえば市場と言ってもいいんだろうと思いますが、学術的な情報については情報の非対称性がありますからピアで評価するということになります。査読付きの学術雑誌とか、学会報告とかです。学士や修士は教師が学生や院生を評価する面が強いんですが、博士の学位についてはピアの評価になる場合があります。例えば、私が在学していたころの京都大学経済学部の教授が他の京都市内の大学で博士の学位を取得したことがあり、私なんかの素朴な学生はどうして京都大学で取らないんだろうかと疑問に感じたところ、その人くらいのレベルになったら、すでに京都大学の学内でトップに達しているので、逆に、研究業績を評価できる人がいない、と聞いたことがあります。他方、大学の教員の授業の評価の方法がまだ確立していないように私は感じています。一応、本学では学生による評価を実施していますが、それだけでいいんだろうかという疑問は残ります。
でも、公務員に戻って、大学教授の発言における自由度というものは大いに評価されるべきであると改めて感じています。官庁エコノミストの発言は制約が大きいと私は考えいます。他方、融通無碍なる公務員のシステムも評価すべきかもしれません。外交官とか、大学教授とかは、プロ野球選手やサッカーの選手には敵わないかもしれませんが、それなりに評価されている職業であろうと私は受け止めています。なりたい人はかなりいそうです。カギカッコ付きの「憧れの職業」なんですが、公務員の枠内でいずれも経験することが出来たのはとっても幸運でした。

でも、公務員として役所という組織の課長と大学の教授とでは求められるものが違うのも事実です。服装やヒゲを剃るか伸ばすかなんて、大学教授のクオリティには何の関係もないと考えて気にもしませんでしたが、役所の課長になれば毎日せっせとヒゲを剃っていたりします。そのうちに季節が進めばネクタイをしてスーツを着用に及ぶのかもしれません。役所という巨大な組織の中間管理職たる課長のクオリティには必要なんだろうと諦めています。

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2010年8月 4日 (水)

メッセンジャー投手の力投と打線爆発で巨人に快勝!

  HE
阪  神040013000 8111
読  売000101002 4121

実に安定したメッセンジャー投手のピッチングでした。これで来日して先発に転向してから3-4試合目だと思うんですが、先発した試合ごとに6-7回を投げて必ず2失点と抜群の安定感を誇っています。ゼロや1失点に抑え切ることもなければ、3点以上取られることもありません。もしも、この怪調が続くんであれば驚異的な安定度といえましょう。ピッチャーの方は、6点リードで8回ウラは西村投手が巨人の3番4番を力でねじ伏せましたが、相変わらず久保田投手はアホみたいなホームランを打たれています。
打線も2回に早々と内海投手から4点を先取し、5回に中押し、6回には相手エラーも絡めて平野選手のスリーランで大きくリードを広げます。なお、私はビデオ判定の場面を見逃しました。大いに残念。それはともかく、やや不振をかこっていた鳥谷遊撃手とマートン外野手に復調の兆しが見えるのが頼もしく感じます。平野選手のスリーランにはちょっとびっくりさせられましたが、東京ドームならではの当たりという気もします。ジャイアンツとほぼ同じ安打数で得点差が4点ですから、極めて効率的でした。
まだ順位を話題にすべき時期ではありませんが、巨人の首位は1日天下でした。再び我がタイガースが首位に返り咲きました。明日こそ勝負です。

明日も、
がんばれタイガース!

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国債金利はどこまで下がるのか?

本日、瞬間風速ながら、新発10年物国債のいわゆる長期金利の指標金利が1%を割り込みました。まず、日経新聞のサイトから前場の動きを中心に報じた記事を引用すると以下の通りです。

長期金利1%割れ 米金融緩和観測で拍車
4日の債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが1%の大台を約7年ぶりに下回った。一時、0.995%まで低下(価格は上昇)し、2003年8月以来の水準をつけた。米景気の減速懸念が強まるなかで、米追加金融緩和の観測も出て3日の米長期金利が低下。国内景気の先行き不透明感につながり、銀行などが安全資産とされる国債買いに動いた。
一方、4日の東京外国為替市場で円相場は続伸した。一時は約8カ月ぶりの円高水準となる1ドル=85円台前半まで上昇した。米金利の低下による日米金利差の縮小が意識され、海外ファンドなどが円買い・ドル売りを進めた。
長期金利は午前9時30分過ぎに0.995%を付けた後、反動から再び1.0%台に上昇する場面もあった。
国内景気は緩やかな回復にとどまり、企業は設備投資や雇用の拡大になお慎重な姿勢を続けている。このため資金需要は増えず、貸し出しが伸びない国内銀行は手元資金を国債投資に振り向けている。「米金利より国内金利の低下速度が速く、銀行などの国債買いが勢いを増している」(日興コーディアル証券)
5月のユーロ急落を招いた欧州財政不安を背景に日本や米国、ドイツなどの国債にマネーが集まってきたことも、国内長期金利の低下傾向に拍車をかけている。
前回、1%割れとなった03年当時は米国でイラク戦争による経済への悪影響が強く意識されていたほか、国内でもデフレの長期化が懸念されていた。投資家心理は悲観に傾き、同年6月に長期金利は過去最低水準となる0.430%まで低下した。

日本相互証券のサイトから新発10年物指標国債金利の推移のグラフを引用すると以下の通りです。上のパネルの黄色の折れ線グラフが最近10年間、真ん中のパネルが3年間、一番下のパネルが直近31営業日のグラフです。引用した記事にある2003年6月に0.43%まで低下したのは瞬間風速で、一番上のグラフは月次データに基づいていますので、そこまで下がっているようには見えません。

新発10年国債金利の推移

長期金利の均衡水準などは世の中にあろうハズもなく、せいでさえあればどの水準でも可なんでしょうが、1%というのは一定の心理的な壁になる、あるいは、なっていた可能性もあります。ですから、瞬間風速とはいえ1%を割り込んだんですから、さらに下がる可能性があると受け止めるべきです。実際に、2003年年央には瞬間風速で0.5%を下回る水準に達した「実績」もあります。
どうしてここまで低金利になったかというと、引用した記事にもある通り、米国の景気減速懸念、欧州のソヴリン・リスクなどによる資金の流入が上げられます。円資産購入の結果として円高が進行しています。しかし、忘れるべきでないのは、デフレによりフィッシャー方程式の物価上昇率がマイナスになっているという事実です。他方、先進国の中では国債に関する財政的な裏付けが最も乏しく、すなわち、フローでもストックでも財政は真赤っかですが、それでも我が国の公債に対する信用は抜群であり、キチンと計算したわけではないものの、リスク・プレミアムはかなり小さいと考えられます。もちろん、単純に見れば、景気に対するマイナスの見方が財政に関する懸念を上回っているんですが、これはパズルかもしれません。

長期金利が低下したとしても、国民経済全体としては決してマイナスではないと私は考えていますが、そこは貿易自由化と同じで不利益をこうむるグループが一部にあるかもしれません。誇張された主張に惑わされないことも必要です。

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2010年8月 3日 (火)

ジャイアンツに負けて首位を明け渡す!

  HE
阪  神000001001 2110
読  売00012003x 681

単身赴任の長崎のころと違って、我が家の4人の中では私のチャンネル権がほとんど尊重されなくなり、しかも、入浴の時間帯も家族の中で従属的に決定されてしまいますので、今夜はほとんど野球中継は見ていません。お風呂から上がって日テレG+を見た時には、巨人の阿部捕手がヒーローインタビューの最中でしたので、すぐスイッチを切ってしまいました。結果は上のスコアボードの通りです。
ここ数試合ずっと先発投手が先取点を献上し、それでも下位チーム相手に逆転できていた間はよかったんですが、上位の中日や巨人相手ではピッチャーの質も違いますし、そうそう打てもしません。また、ヒットは2ケタ打てても得点に簡単には結び付きません。今夜も、最後に安藤投手が打たれたスリーランは余計でしたが、投手の方はこんなもんだろうという気がします。ということは、打線の奮起を期待します。

明日は、
がんばれタイガース!

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日本政策投資銀行の「設備投資計画調査」

本日、日本政策投資銀行から来年度までの「設備投資計画調査」が公表されました。調査時点は今年6月で、資本金10億円以上の大企業3365社が対象となっています。政策投資銀行の発表に従えば、今回の調査では、大企業の2010年度設備投資計画は、製造業・非製造業ともに増加し、全産業で3年振りの増加、すなわち、+6.8%増となります。7月1日付けのエントリーで取り上げた6月調査の日銀短観でも、設備投資計画は大企業の製造業が前年度比3.8%増、非製造業が4.6%増だったですから、ほぼ整合的と言えます。また、日経新聞のサイトから記事の最初の1パラだけを引用すると以下の通りです。

企業の設備投資、海外重視鮮明に 10年度政投銀調べ
国外35%増、国内は4%増止まり

日本政策投資銀行が3日発表した設備投資計画調査によると、2010年度の全産業の計画額は前年度比6.8%増の17兆4549億円で、3年ぶりに増加に転じた。国内外でみると海外投資が35.1%増と大幅に膨らむ一方で、国内は3.9%増と小幅な伸びにとどまった。企業の投資意欲は回復傾向にあるが、円高なども背景に、成長がより期待できる海外での現地生産が一層進んでいる。

今回の投資の特徴として、日本政策投資銀行では、第1に、収益要因、すなわち、足もとの収益改善を受けて電気機械、自動車中心に増加、第2に、業種、品目別動向では製造業はエコカーや太陽電池などの環境関連製品といった新分野で投資拡大、非製造業はサービス安定供給のための電力、通信などのインフラ投資が下支えとなり、第3に、海外投資との関係では、国内は新製品・製品高度化投資主体、海外は新興国中心に能力増強投資主体、の3点を上げています。そして、日経新聞の記事に見る通り、設備投資は海外で大幅増となっています。2009年度から2011年度にかけての計画は以下のグラフの通りです。

日本政策投資銀行「設備投資計画調査」

いよいよ、輸出と生産に支えられた景気回復の第1段階を終えて、今年から設備投資の回復が始まりそうです。次には、出来るだけ早いタイミングで雇用が本格的な回復軌道に乗ることを願っています。

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2010年8月 2日 (月)

官界に復帰!

久し振りに訪れた霞が関の事務次官室で辞令をちょうだいし、実質的には、本日より官界に復帰いたしました。もっとも、辞令の日付はこの週末だったりしました。長崎で2年間を過ごし、やや「浦島太郎」状態です。特に、私が長崎でのんびり過ごしている間に政権交代がありましたから、この先、さらに大きな変化を感じることになると覚悟しています。同じ課長級の「参事官」というポストは何度か経験ありますが、モロの本省の課長は初めてです。微力ながら精いっぱい国民のためにお仕事したいと思います。

毎日のように「記念日の日記」で失礼します。

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2010年8月 1日 (日)

またまた中日に競り勝つ!

  HE
中  日310001020 780
阪  神14001200x 8100

今日の先発下柳投手の1-2回の投球を見ていると、どこまで打たれるんだろうかと心配になりましたが、さすがに3回からは修正して抑えてくれましたし、中日の先発投手も似たりよったりで、2回までに両チームとも得点を重ね、その後も一発攻勢で迫る中日を僅差でかわして、死のロード直前の甲子園3連戦を2勝1分けで終え、首位をキープしました。やや荒れた試合で、ヒーローインタビューは誰が呼ばれるのかと思ったら、鳥谷遊撃手と藤川投手でした。
投手陣はこんなもんでしょう。下柳投手も年齢的な衰えは隠せません。打線はまだまだ好調なんですが、得点圏打率も好調だった平野選手がやや調子を落としているようですし、マートン外野手もまだ本調子に戻ったとは見受けられません。しかも、ブラゼル内野手の打球は鋭いものの、なぜか、今日のところは地をはうような当たりが多くて、打球が上がらなかったような気がします。全体的にシングルが多いのは最近の特徴です。でも、打線は東京ドームなら調子を取り戻しそうな気もします。
最後に、ヨソの話しながら、今の広島では巨人に勝つのは難しいと考えざるを得ません。大いに同情します。

東京ドームの巨人戦も、
がんばれタイガース!

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さらば長崎!

長崎大学ロゴ

同じことですが、長崎での2年間の単身赴任生活と長崎大学教授の任期を終え東京に復帰しました。日を改めて、地方大学教授としての教育と研究の生活について取り上げたいと思います。取りあえず、今日はここまでとします。

さらば長崎!

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