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2010年12月 7日 (火)

「足踏み」に下方修正された景気動向指数と順調な回復が見込まれる東アジア経済

本日、内閣府から10月の景気動向指数が発表されました。ヘッドラインとなるCI一致指数は100.7と前月よりも▲1.4ポイント低下しました。DI一致指数も33.3%まで低下し、早くからCI先行指数も低下を続けています。今年末から来年前半にかけての足元で踊り場まっただ中です。内閣府は基調判断を先月の「改善を示している。ただし、…(中略)… 足踏みの動きもみられる」から、今月は「足踏みを示している」に下方修正しています。8月の「改善を示している」2か月連続の下方修正で、10月の「足踏みを示している」まで落ちました。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

景気動向指数、基調判断を2カ月連続で下方修正
内閣府が7日発表した10月の景気動向指数(CI、2005年=100、速報)によると、景気の現状を示す一致指数は前月比1.4ポイント低下の100.7と、2カ月連続で悪化した。エコカー補助金終了の影響や輸出の鈍化を受け、生産関連や消費関連の指数が低下したことが響いた。
基調判断は「足踏みを示している」へ、2カ月連続で下方修正した。前月は「改善を示している。ただし、足踏みの動きもみられる」だった。基調判断を2カ月連続で下方修正するのは、統計が現在の形になった2008年4月以来初めて。
記者会見した和田隆志内閣府政務官は「(政策)効果が発現して回復の兆しを見せていくことを見込んでいるが、今の状況ではまだ回復の足取りに下振れリスクがある」と語った。
数カ月後の景気の先行きを示す先行指数は1.4ポイント低下の97.2と4カ月連続で悪化。景気に数カ月遅れる遅行指数は、法人税収の増加などが寄与し、0.9ポイント上昇の89.2と2カ月連続で上昇した。
3カ月前に比べ改善した指標が占める割合を表すDIは一致指数が33.3と、18カ月ぶりに景気の良しあしの分岐点とされる50%を下回った。

いつものグラフは以下の通りです。上のパネルがCI一致指数と先行指数、下はDI一致指数です。いずれも影を付けた部分は景気後退期を示しています。

景気動向指数の推移

CI一致指数を構成する系列のうち、営業利益や有効求人倍率は景気押上げの方向に寄与したんですが、鉱工業生産指数、商業販売額、所定外労働時間指数などが軒並みマイナスに振れました。家電エコポイントの制度変更に伴うテレビの駆込み需要こそ見られましたが、エコカー補助金の終了や輸出の鈍化を受けて、生産や消費が悪化していることも事実です。上のグラフを見ても一致指数・先行指数ともに下降を示しており、内閣府が基調判断を下方修正したのも当然だという気がします。問題はいつまで景気が下降するかなんですが、早ければ年明け早々という強気のエコノミストもいれば、来年年央まで踊り場が続く考えるエコノミストもいます。私は後者に近かったんですが、米国経済の回復に伴って、我が国も来年年央よりは早めに景気回復軌道に復するように考えを改め始めています。

ついでながら、アジア開発銀行 (ADB) から Asia Economic Monitor - December 2010 が公表され、最新の東アジア発展途上国・新興国の経済見通しが明らかにされています。pdf の全文リポートの p.39 Table 11: Annual GDP Growth Rates から地域・国別の成長率見通しを引用すると以下の通りです。ただし、一番下の日米欧は見通しではなく、作業前提という位置づけです。

 200720082009ADB Forecast
20102011
Developing Asia10.16.65.48.67.3
Emerging East Asia10.46.75.28.87.3
ASEAN6.64.41.37.55.4
Brunei Darussalam0.2-1.9-1.81.11.5
Cambodia10.26.7-0.45.06.0
Indonesia6.36.04.55.96.3
Lao PDR7.87.26.57.47.5
Malaysia6.54.7-1.76.85.0
Myanmar5.53.64.45.05.3
Philippines7.13.71.16.84.6
Thailand5.02.5-2.37.64.5
Viet Nam8.56.35.36.77.0
Newly Industrialized Economies5.71.9-0.87.64.5
Hong Kong, China6.42.2-2.86.54.3
Korea, Rep. of5.12.30.26.04.6
Singapore8.51.8-1.314.05.0
Taipei,China6.00.7-1.99.84.0
China, People’s Rep. of14.29.69.110.19.1
Japan2.4-1.2-5.23.21.4
US1.00.0-2.62.82.6
eurozone2.80.4-4.11.51.4

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