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2011年4月23日 (土)

雨の土曜日に佐伯泰英『紀伊の変』(双葉文庫) を読む

佐伯泰英『紀伊の変』(双葉文庫)

佐伯泰英さんの「居眠り磐音江戸双紙」シリーズの最新刊『紀伊の変』(双葉文庫) を読みました。このシリーズは第1巻の『陽炎の辻』から延々と読み継いでいるので、ついつい新刊が出ると買って読んでしまいます。まず、出版社のサイトからあらすじを引用すると以下の通りです。

本の紹介
安永9年の新春を迎え、坂崎磐音、おこん夫婦は紀伊領内姥捨の郷で安息な日々を送っていた。そんな折り、幕府財政立直しを図る田沼意次の方針が打ち出され、姥捨の郷と高野山に眠る鉱脈にその手が伸びようとしていた。一方江戸では、磐音からの書状が笹塚孫一を通してある人物にもたらされ……。第36弾。

この巻では、前作のタイトルでとなっていた姥捨の郷を守る雑賀衆と高野山の財源となっている丹(水銀)を独占的に扱う丹会所の開設を阻止すべく、高野山の外交役の僧侶が紀州和歌山藩と談判に及び、磐音はその警護役となり和歌山城下に向かい、その和歌山城下で将来の紀州藩主たる岩千代君にお目通りしたりします。磐音は前作で尾張藩主にお目通りしていますので、そのうちに、残る御三家の水戸藩主にも会うことになるのかもしれません。言うまでもありませんが、交渉は雑賀衆や高野山の悪いような結果になるハズもありません。他方、江戸では月下氷人たる磐音が江戸を出奔してしまいましたので、品川柳次郎と椎葉お有の婚儀が滞っていましたが、一計を案じた由蔵が仲人役をご典医の桂川国瑞に差し替えて椎葉家の覚えもめでたくなり、トントン拍子にコトが進み始めます。また、剣技の見せ場として、雹田平の送り込んで来た刺客と配下の針糸売りのおつなを磐音主従が倒します。あくまで私が感じた物語の雰囲気ですが、雹田平の配下のおつなを倒して磐音一行はほぼ完全に田沼方から行方をくらますことに成功しましたので、いよいよ、この続巻かその次あたりから田沼の失脚近くまで時代を数年飛ばすことが可能になりました。続きをお楽しみに、といったところでしょうか。

久し振りの雨の土曜日に、甲子園の野球まで雨で中止になり、ヒマに過ごしています。

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