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2011年5月 6日 (金)

商品市況は高止まりか、ミニバブル崩壊か?

昨日、国際連合食糧農業機関 Food and Agriculture Organization, FAO から4月の FAO food price index が発表され、基調判断として、"Global food prices hold steady" と示されました。やや FAO の論調に引っ張られているような気もしますが、まず、Wall Street Journal のサイトから記事の最初の6パラを引用すると以下の通りです。

World Food Prices Remain High; Weather Threatens Grains
Global food prices hovered near record highs in April as a rise in cereals prices was offset by declines in sugar and rice, and the United Nations' food body warned weather problems in the world's top grain exporters could keep prices high next year as well.
The Food and Agriculture Organization's food-price index, which tracks a basket of commodity prices, averaged 232 points last month, little changed from March but still 36% higher than the same time the year before. The index hit 236 points in February, the record high in real and nominal terms since the FAO started monitoring prices in 1990.
Grain prices climbed sharply in April, with the FAO's cereal-price index rising 5.5%, led by an 11% gain in the price of corn and a 4% increase in wheat. Prices are now 71% higher than the same time last year after a series of weather problems slashed global output and sent markets soaring.
However, while grain prices remain at historically high levels, a 7% decline in the FAO's sugar index and a 2.4% fall in the price of dairy helped to keep the overall index stable.
Large exports of rice also helped to keep prices for the world's most widely consumed grain subdued, the FAO said.
Secretary of the FAO's Intergovernmental Group on Grains, Abdolreza Abbassian, said dryness and delays to plantings in Europe and the U.S. could cause more production problems in the 2011-12 crop year. And with world cereals stocks forecast to fall to their lowest level since the food crisis of 2008 this year, markets will be vulnerable to any supply shocks.

ということで、天候不順まで含めて FAO はまだ警戒体制を解いていないようなんですが、一応、この FAO food price index の主要な品目をプロットしたのが以下のグラフです。青い折れ線が日本の消費者物価四季に表現すると「総合」の FAO food price index で、赤が肉類、緑が穀物、グレーが砂糖、となっています。見れば分かりますが、この総合指数のピークは2月でした。3月に少し下がって、4月は反発していますが、2月の水準には届きません。

FAO Food Price Index

他方、食料も含めて、代表的な商品価格を Wall Street Journal の Market Data Center で今日の昼休みに書いてみました。以下の通りで、少し分かりにくいんですが、上から順に原油、銀、コーン、砂糖について期近もの先物価格の最近1年間の推移を並べています。データの横軸は日次 daily で、縦軸の単位はバレルヤブッシュルなどの体積当たりか、重量当たりのドルとなっています。昨日の段階で WTI がバレル100ドルを割ったと報じられていますが、このグラフでも大雑把に100ドルの水準を示しているのが読み取れます。

主要な商品価格の推移

最近の国際商品市況の下落は銀が先導したような感触がありますが、実は、砂糖は今年に入ってから急落ではないかもしれませんが、ずいぶんと軟化しているのはグラフから読み取れる通りです。急落した銀や原油はもちろん、砂糖にしてもまだまだ価格水準は高いので、FAO のお説の通り「高止まり」と見ることも出来ますし、別の見方をすれば、日経新聞の記事のように「ミニバブルの崩壊」と捉えることも出来ます。そして、この2つの見方は相反するわけではありません。昨日から今日にかけての株式市場の下落も商品市況に連動した面があります。上がっても下がってもやっかいな商品市況だったりします。さらにやっかいなことに、私には先行き見通しがサッパリ分かりません。ひょっとしたら、 dead cat bounce はあるかもしれないものの、下げ基調に入ったのかもしれません。そうでないのかもしれません。でも、もっとも望ましくない帰結は円高なのだろうとほのかに考えています。

最後に、商品市況とは何の関係もなく、挑戦者森内九段の2連勝の後、名人戦第3局が今日から宮崎のシーガイアで始まりました。羽生名人は後手番で「ゴキゲン中飛車」戦法を取りました。かつては高い勝率を誇った戦法ですが、森内九段は中飛車に安定して強い印象がありますので、羽生名人には何か策があるのでしょうか。今夜の米国雇用統計以上に私は興味を持って注目していたりします。

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