景気動向指数は大幅な落ち込みを示す
本日、内閣府から3月の景気動向指数 が発表されました。CI一致指数は103.6と前月から3.2ポイント下降し、先行指数は99.5と同じく4.5ポイント下降しました。いずれも5か月振りの下降です。内閣府は基調判断について「景気動向指数(CI一致指数)は、改善を示している。ただし、東日本大震災の影響により、CI一致指数の単月及び3ヶ月後方移動平均の前月差がマイナスに転じている。」としています。まず、いつもの日経新聞のサイトから統計のヘッドラインなどを報じる記事を引用すると以下の通りです。
景気指数、現状・先行きとも落ち込み最大 3月
内閣府が11日発表した3月の景気動向指数速報(CI、2005年=100)は、景気の現状を示す一致指数が前月比3.2ポイント低下の103.6だった。東日本大震災の発生を受け、5カ月ぶりに低下した。数カ月後の景気の先行きを示す先行指数は4.5ポイント低下の99.5。ともに落ち込み幅は過去最大だった。
内閣府は基調判断を「改善を示している。ただし東日本大震災の影響によりCI一致指数の単月および3カ月後方移動平均の前月差がマイナスに転じている」とした。
CIは、指数を構成する経済指標の増減率を合成して算出。景気の方向性と量的な動きを示す。
次に景気動向指数のCI一致指数と先行指数、さらに、DI一致指数をプロットしたグラフは以下の通りです。いずれも影をつけた部分は景気後退期です。3月の一致指数では有効求人倍率などの例外を除いて、鉱工業生産指数、同じく出荷指数、大口電力使用量、所定外労働時間指数、商業販売額(小売業及び卸売業)などが軒並みマイナスに寄与しています。

景気動向指数はいわゆる2次統計で、すでに発表されてい3月の統計から合成して作成されるわけですから、まあ、こんなもんだろうという気がします。震災や原発事故の市場への影響を世界的なスケールで見るため、今夜は少し趣きを変えて、VIX指数のグラフを書いてみました。下の通りです。

VIX指数とはシカゴ・オプション取引所(CBOE)が、S&P 500 を対象とするオプション取引のボラティリティを元に算出している指数で、大きいほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っているとされる指標です。別名で「恐怖指数」とも呼ばれます。私は Yahoo! Finance からデータを取っています。福島第一原発の事故を主因として3月16日に30近くまで跳ね上がりましたが、その後は落ち着いた動きを示しています。
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