上原ひろみの新しいアルバム『VOICE』を聞く
すでに3月に発売されているCDですが、上原ひろみの『VOICE』を買いました。初回限定盤の CD+DVD バージョンです。実は、この日曜日に届くように注文したつもりだったんですが、少し当てが外れて昨日の月曜日に届きました。モロに平日に届いたので時間がなく、まだDVDの方は見ていません。アルバムの構成は以下の通り9曲です。
- Voice
- Flashback
- Now or Never
- Temptation
- Labyrinth
- Desire
- Haze
- Delusion
- Beethoven's Piano sonata No.8, Pathetique
コンボの構成は、6弦ベースを操るアンソニー・ジャクソン、2ベース・ドラムスのドラム・セットを叩くサイモン・フィリップスからなる極めて標準的なピアノ・トリオで演奏しています。前のアルバム『Place to Be』は、どうしても映画「オリヲン座からの招待状」のサウンド・トラックという印象がぬぐい切れなかったですし、グラミー賞を受賞したとはいえ、スタンリー・クラーク・バンドでの演奏も「ヨソのバンド」という印象がありましたから、自前のピアノ・トリオの演奏を大いに期待して聞いたところ期待にたがわぬ素晴らしい出来栄えでした。
かつて、来日していたチック・コリアと17歳で共演し、バークリー音楽大学ジャズ作曲科を首席で卒業した天才少女も、昔ながらの童顔ながら30歳を超えて、いよいよジャズ・ピアニストとしては脂がのって来ました。小曽根真とともに日本を代表するジャズ・ピアニスト、作曲家と私は受け止めています。相変わらずよく動く指が30年後、40年後にどうなるかは私には確かめられないのが残念ですが、デュエット・アルバムも出したチック・コリアのラインに加えて、キース・ジャレットのようなテンションの高い魂のピアノを聞かせ続けて欲しいと思います。
最後に、スタンリー・クラーク・バンドでも演奏していて、新しい『VOICE』にも収録されている「ラビリンス」の動画を引用しておきます。
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