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2011年8月23日 (火)

2009年経済センサスに見る正規・非正規雇用

かなり旧聞に属する話題ですが、8月11日に総務省統計局から2009年経済センサスの調査結果から、「従業上の地位別にみる我が国の従業者の状況」と称して、正規・非正規雇用の特徴を産業別・地域別に算出しています。調査時点が2009年7月1日ですから、いわゆるリーマン・ショックを含む景気後退局面を2009年3月に終えて、回復局面に入ったばかりのころの調査結果ですので、雇用がやや景気局面に遅行する指標であるとすれば、それなりのバイアスは認識する必要があるものの、こういった悉皆のセンサス調査は貴重な情報ですので、メディアの注目度が低いこともあり、何らかの記録に残すためにも、このブログで簡単に取り上げておきたいと思います。

産業別雇用者の正規・非正規比率

まず、上のグラフは非農林漁業の産業別の正規・非正規比率です。統計局のリポートの p.4 図2を引用しています。雇用者に占める非正規比率が39.8%と、ほぼ4割を占める中で、電気・ガスなどの公益事業の非正規比率が低く、他方、宿泊・飲食サービス業は何と75%を超えています。より細かい産業分類では、いかにもという感じですか、統計局のリポートの p.6 表3に従えば、ハンバーガー店が非正規比率94.9%で堂々のトップとなっています。正規雇用は20人に1人しかいないわけです。なお、90%を超えているのはハンバーガー店だけです。

都道府県別雇用者の正規・非正規比率

次に、これも非農林漁業で見て都道府県別の正規・非正規比率のそれぞれのトップテンは上のグラフの通りです。統計局のリポートの p.7 図3を引用しています。さすがに、産業別ほどには差を生じていませんが、本社バイアスであろう東京都と日本海側の豪雪地帯で正規の比率が高い一方で、東京都以外の首都圏と関西、私の印象では比率と都市化されている地域で非正規比率が高く、特に、奈良県では雇用者の半分近くが非正規であるという事実には驚きました。ただし、東京都は非正規比率は低いものの、いわゆる派遣比率は全国平均の2.9%に対して4.0%と全国でも最も高くなっています。統計局のリポートの p.8 図5を引用した下のグラフの通りです。トップテンには都市化された地域の都府県がズラリと並んでいます。

都道府県別雇用者の派遣比率

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