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2011年9月 5日 (月)

いつもの通り総理大臣の交代で内閣支持率がハネ上がる

組閣を終えた野田内閣に対して、この週末にメディア各社がいっせいに内閣支持率調査を実施しました。前の菅内閣の終盤の支持率が低調だったものですから、それに比較すると野田新内閣の支持率は経験則からもハネ上がりました。しかし、最近の内閣の発足時に比較して、取っても高いというわけでもなさそうです。全国紙のサイトから順不同で引用すると以下の通りです。なお、詳細は失念しましたが、いずれかのサイトを開こうとすると、無料の登録を要求される可能性があります。悪しからず。

今世紀に入って最初の小泉内閣から数えて約10年余りで見ても7番目の内閣で、かなり頻繁に内閣が交代していることが明らかです。最初の朝日新聞と最後の日経新聞が同じ趣向でグラフを構成しているんですが、小泉内閣から始まる自民党の4内閣、鳩山内閣から始まる民主党の3内閣とも、内閣が交代するごとに発足時の支持率が低下しており、何らかの臨界値に達すると政権交代が起こるのかもしれません。このあたりは余りに観測値が少ないので何とも言えません。もっとも、読売新聞の結果に従えば、野田内閣は菅内閣よりも発足時の支持率は僅差で低くなっています。メディアの報道では野田内閣は「党内融和」を最優先したと報じられていますが、毎日新聞の結果に従えば、民主党支持層と無党派層の支持を犠牲にして自民党支持層の支持を取り込んだ、と見られなくもありません。いずれにせよ、民主党代表選の期間も短かったですし、内閣発足時の支持率調査はイメージ次第という側面があることは否めません。今後の政策立案と実行力の発揮の度合いに従って変動するであろうとこは言うまでもありません。

最後に、内閣が頻繁に交代している現象の裏側には、現在の高齢層から支持を受け、高齢層の利益を図る「シルバー・デモクラシー」が行き詰まっている可能性が示唆されている、と私は受け止めています。例えば、聞こえのいい「国民目線」や「国民の支持」という言葉を使う場合、その「国民」とは誰なのかを問う必要があります。ここ数年、「国民」とは主としてシルバー層を指していて、勤労世代には軽い比重しか置かれていなかったんではないか、と私は疑問に感じないでもありません。もっとも、その理由のひとつは投票率にあるわけで、勤労世代の自業自得という側面は否定できませんが、もともとの人口構成比に偏りがあるわけですから、未成年の投票権を親に付与するデーメニ式投票法の採用など、1人1票の民主主義制度の根幹を問うところまで踏み込みたくはないものの、優遇されている引退世代ばかりではなく、財政リソースへの貢献の大きい勤労世代の利益をもう少し重視したり、引退世代の負担を求めるシステムの導入を考慮すべき段階に達しているような気がしてなりません。

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