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2011年9月 8日 (木)

黒字幅の縮小した経常収支、市場予想を下回った機械受注、低下に転じた景気ウォッチャー

本日、財務省から7月の経常収支が、内閣府から7月の機械受注と8月の景気ウォッチャー調査の結果が、それぞれ発表されました。経常収支は貿易赤字のために黒字幅が縮小し、機械受注は船舶と電力を除く民需のコア機械受注の季節調整済みの前月比で見て、「持直し」の基調判断こそ変更なかったものの、市場の事前コンセンサスよりも大きく減少しました。長らく強気だった景気ウォッチャーも小幅ながら悪化に転じています。これらの統計の結果について、私は円高の影響がジワジワと出始めたんではないかと心配しています。長くなりますが、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

7月の経常黒字、5カ月連続減少 貿易黒字が縮小
財務省が8日発表した7月の国際収支状況速報によると、経常収支は9902億円の黒字だった。前年同月と比べ42.4%減と、5カ月連続で前年を下回った。原油・粗油や液化天然ガス(LNG)の輸入額増による貿易黒字の縮小や、訪日外国人数の減少による旅行収支の赤字幅拡大が原因とみられる。
貿易黒字は前年同月比86.3%減の1233億円にとどまった。自動車や半導体等電子部品の輸出が落ち込む一方、火力発電所の稼働率上昇に伴うLNGの需要増などが輸入額を押し上げたため。「サプライチェーン寸断の影響か、海外経済によるものかの見極めは難しい。円高の影響は間違いなく反映されている」(財務省)。
サービス収支は3062億円の赤字と、前年同月から赤字幅が広がった。日本を訪れる外国人旅行者の減少が続き、旅行収支が悪化しているため。貿易、サービスを合わせると、6月の黒字から一転して1829億円の赤字となった。前年同月は7479億円の黒字だった。
投資信託の配当金受け取りを主因として、所得収支は1兆2467億円の黒字と、前年同月から18.1%増加した。
7月の機械受注8.2%減 「持ち直し」判断は変えず
内閣府が8日朝発表した7月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比8.2%減の7252億円で、3カ月ぶりに前月実績を下回った。電気機械や情報通信機械が落ち込んだことが影響した。
ただ、内閣府では「大きく下振れはしておらず、緩やかな持ち直し傾向が続いている」として、基調判断を「持ち直し傾向にある」で据え置いた。
製造業は5.2%減と2カ月ぶりのマイナス。電気機械では地上デジタル放送開始に伴う薄型テレビの生産増の反動が影響したもようで、情報通信機械ではパソコン関係や電子部品・デバイスが落ち込んだ。一方で、一般機械や自動車・同付属品では東日本大震災による落ち込みからの回復が続いており、「全体としては横ばい圏内」(内閣府)という。
非製造業も2カ月ぶりのマイナスとなる1.4%減。金融・保険業や卸売業・小売業で弱含みの状態が続く一方で、鉄道車両などの大型案件があった運輸・郵便業が上昇。情報・サービス業も増加しており、「緩やかな持ち直し傾向が続いている」(同)としている。
内閣府では先行きについて「7-9月見通しの0.9%増を達成するには、8月と9月で3.6%ずつの増加が必要になる。達成が難しいわけではないが、海外経済の動向が懸念材料となっており、減速すれば国内の設備投資に影響が出る」とみている。
円高響く 8月の街角景気、5カ月ぶり悪化
内閣府が8日発表した8月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、足元の景気実感を示す現状判断指数は前月比5.3ポイント低下の47.3と、5カ月ぶりに悪化した。天候不順や地上デジタル放送への完全移行に伴う薄型テレビ駆け込み需要の反動減に加え、円高の進行や放射性物質による農畜産物汚染への懸念などを背景に、指数を構成する家計、企業、雇用の全てで悪化した。
内閣府は、景気の現状に対する基調判断を「東日本大震災の影響が残るものの、持ち直している」から「震災の影響が残る中で、このところ持ち直しのテンポが緩やかになっている」と4カ月ぶりに下方修正した。
円高の影響については「輸出向け販売の採算が悪化している」「取引先からのコストダウン要請が始まっている」「価格競争力が失われ受注に至らない」といった声が製造業で聞かれた。内閣府は「(非製造業よりも低下幅が大きく)円高の影響が数字に表れている」とも指摘した。自動車を中心とした生産活動の回復は続いているものの「極端な円高傾向により今後の採用を慎重に考えている企業が増えている」など、雇用への影響もみられた。
2-3カ月先の先行き判断指数は1.4ポイント低下の47.1と、2カ月連続で悪化した。円高による設備投資の縮小など経営環境の悪化を懸念する見方が強まり、家計、企業、雇用の全てで低下した。
調査は景気に敏感な小売業関係者など2050人が対象。3カ月前と比べた現状や、2-3カ月先の景気予想を「良い」から「悪い」まで5段階で評価してもらい、指数化する。今回の調査期間は8月25日から月末まで。

次に、経常収支のグラフは以下の通りです。青い折れ線グラフが経常収支を示しており、その内訳が棒グラフとなっています。色分けは凡例の通りです。なお、グラフは季節調整済みの系列で書いているため、季節調整していない現稀有列に基づいて書かれている引用した記事と少しトーンが異なる部分があるかもしれません。

経常収支の推移

さらに、機械受注統計の推移は以下の通りです。上のパネルがコア機械受注と呼ばれている船舶と電力を除く民需の季節調整済みの系列で、下のパネルは外需・製造業・非製造業の需要者別の機械受注です。いずれも左軸の単位は兆円、影を付けた部分は景気後退期となっています。

機械受注の推移

最後のグラフは景気ウォッチャー調査結果のうち、現状判断DIと先行き判断DIです。棒グラフの色分けは凡例の通りで、影を付けた部分は景気後退期です。50が景気判断の分かれ目なんですが、一般的な国民の間にある悲観バイアスにより、50を超えることは稀です。

景気ウォッチャー調査結果の推移

昨日の景気の現状認識に関するエントリーと似た結論なんですが、震災からの復興過程は、毀損されたサプライ・チェーンの回復など、供給制約の解消に起因するV字回復の時期を夏くらいまでに終え、その後、足元では欧米の財政危機や米国の雇用停滞などに起因する世界経済の減速と円高に伴う外需の停滞により、国内経済が停滞する局面に入りつつあると私は受け止めています。今日発表された経常収支、機械受注、景気ウォッチャーの指標もある程度はそのコンテクストで捉えることが出来ます。ただし、機械受注について、日経新聞の論調ほど私は悲観していません。もともと、月ごとの振れの激しい指標ですし、ならして見れば増加基調を失ったわけではないと受け止めています。もっとも、業種別に詳しく見ると、海外需要に基づく機械受注は国内よりも確かに不振の度合いが大きいように見えます。機械受注のグラフの下のパネルから明らかなように、国内の製造業・非製造業はまだ増加基調を示していますが、外需は今年2月をピークにハッキリと減少基調に転じたと見受けられます。景気ウォッチャーだけは低下に転じたものの、まだかなり高い水準を続けており、マインドは悪くないと受け止めています。

明日発表される4-6月期の2次QEは法人企業統計に基づく下方修正もあって、前期比年率で▲1%台半ばから▲2%くらいのマイナス成長となると見込んでいます。その後、7-9月期はそこそこの高成長とを記録することが確実なんですが、その後、目先の10-12月期の景気動向は不透明です。出し渋った金融緩和カードを日銀がいつ出すのかもひとつの注目です。

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