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2011年10月 4日 (火)

毎月勤労統計に見る雇用は一向に改善せず!

本日、厚生労働省から8月の毎月勤労統計調査の結果が発表されました。ヘッドラインとなる現金給与は季節調整していない原系列の前年同月比で▲0.6%減と3か月連続の減少を記録し、所定外労働時間も伸びず、厳しい雇用情勢を裏付けた形になりました。まず、いつもの日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

8月現金給与、0.6%減の27万3580円 3カ月連続マイナス
厚生労働省が4日発表した8月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、従業員1人当たり平均の現金給与総額は前年同月比0.6%減の27万3580円と3カ月連続で減少した。賞与や残業代などが減少したことが響いた。
賞与など「特別に支払われた給与」は6.0%減の1万1781円、残業代などの所定外給与は2.2%減の1万7684円と2カ月ぶりに減少した。所定内給与も0.1%減の24万4115円と8カ月連続で減少している。厚労省は、所定内給与のマイナス幅が縮小していることや総労働時間の伸びを指摘、「大きな傾向は7月と変わりない」とみている。
総労働時間は0.5%増と2カ月ぶりに増加した。平日の出勤日数が増え、所定内労働時間が0.7%増えたことが寄与した。所定外労働時間は2.1%減、うち製造業は0.7%減少した。製造業の残業時間は季節調整済み指数で前月と比較しても1.5%減と4カ月ぶりにマイナスに転じている。

次に、グラフは以下の通りです。上のパネルは季節調整していない賃金指数の前年同月比伸び率、下は景気動向に敏感な所定外労働時間指数の季節調整済み、2005年=100となる指数そのものです。影を付けた部分は景気後退期であり、いずれも5人以上事業所の調査結果です。当然ながら、30人以上事業所よりもカバレッジは広くなっています。

毎月勤労統計の推移

繰返しになりますが、賃金は3か月連続の前年割れとなっていて、特に、所定内・所定外とも減少しています。景気動向に敏感な所定外労働時間も震災やその後の節電対応などの撹乱要因があったものの、2009年3月の景気の谷を底に反転した後、1年ほどは順調に回復しましたが、その後、ここ1年半近くはならして見ればほとんど横ばい状態で推移しているように見受けられます。要するに、我が国の雇用情勢は一向に改善が見られないわけです。雇用情勢の改善が遅れることにより消費の本格的な回復が遠のくことにもなりかねません。

円高と世界経済の大失速とで、この先、外需は冷え込むことが懸念されます。他方、雇用から消費への内需の2段ロケットも点火しないとなれば、頼みの綱は復興需要の政府支出だけということにもなりかねません。株式市場はこういった要因をしっかりと読み込んで本年最安値を付けているような気がします。

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