欧米経済について簡単に振り返る
一昨日のこのブログでも書いた通り、先行きの景気動向は復興需要に支えられた好調な内需と欧州のソブリン危機に代表される軟調な外需の綱引きである、と私は考えていますが、今夜のエントリーでは米国と欧州、特にギリシアについてごく簡単に振り返っておきたいと思います。
まず、米国経済は日本と同じでクリスマス商戦が好調で、全米小売業協会 (NRF) も早々に+2.8%増の予想を出しました。NRF's 2011 Holiday Survival Kit の p.6 Holiday Retail Sales Growth by Year から引用した上のグラフの通りです。加えて、先週土曜日のこのブログで取り上げたように、12月の雇用統計もいい数字が出ましたから、かなり薄日が差して来た気がしています。The Economist の最新号で "A false dawn" というタイトルを見かけて、ドキッとしたんですが、米国経済ではなくて欧州経済のことでした。1月のベージュブックでは以下のように、やや景気判断が11月から上方修正されています。
- January 2012
Contact reports from the twelve Federal Reserve Districts suggest that national economic activity expanded at a modest to moderate pace during the reporting period of late November through the end of December. - November 2011
Overall economic activity increased at a slow to moderate pace since the previous report across all Federal Reserve Districts except St. Louis, which reported a decline in economic activity.
他方、欧州経済は昨日の欧州中央銀行 (ECB) 理事会で政策金利の据置きを決め、イタリア国債の入札む順調と報じられていますが、何といっても、この3月にギリシア国債が大量に償還を迎えるにもかかわらず、民間金融機関との債務削減交渉が12月中にまとまらず、3月にデフォルトする可能性が排除できません。下のグラフはギリシア国債の償還予定について、Wall Street Journal のサイトから引用しています。我が国のメディアでも、読売新聞が「ギリシャ、3月に突然のデフォルトの恐れ」と題して報じていたりします。
特に、内閣改造があったから忙しかった、というわけではないんですが、何となく遅くなったので簡単に済ませておきたいと思います。
| 固定リンク
コメント