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2012年3月10日 (土)

米国雇用統計のグラフィックス

昨日、米国の労働省から米国雇用統計が発表されました。2月の統計です。ヘッドラインとなる非農業部門雇用者は季節調整済みの前月比で+22.7万人の増加、うち、民間部門は+23.3万増となりました。失業率も季節調整済みの系列で8.3%と前月と同じでしたが、雇用の回復初期に見られる求職者の増加に起因すると受け止めています。まず、New York Times のサイトから記事の最初の2パラを引用すると以下の通りです。

U.S. Extends Its Run of Strong Job Growth Another Month
In yet another sign of a strengthening recovery, the United States added 227,000 net jobs in February, the third consecutive month of gains over 200,000. The unemployment rate was unchanged from 8.3 percent in January, the Labor Department reported Friday, as nearly a half-million people who had been staying on the sidelines rejoined the search for work.
The improving job growth numbers could bolster President Obama's effort to make the case to voters that his economic policies are working.

次に、いつもの米国雇用統計のヘッドラインをプロットしたグラフは以下の通りです。上のパネルは非農業部門雇用者数の前月差、下は失業率です。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。このグラフを見ている限りは、米国の雇用は順調に回復しているように見えます。

米国雇用統計の推移

さらに、デフレとの関係で私が注目している時間当たり賃金の上昇率は下のグラフの通りです。何とか賃金は下げ止まっているようです。

時間あたり賃金上昇率の推移

最後に、New York Times のブログ・サイトである Economix をマネした Jobless Recovery のグラフは以下の通りです。これを見ると、過去の景気回復局面に比べて、現在の雇用回復は極めて緩やかと考えざるを得ません。

Jobless Recovery

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