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2012年5月 2日 (水)

毎月勤労統計に見る賃金はこの先も増加するか?

ゴールデンウィークの谷間にもかかわらず、本日、厚生労働省から3月の毎月勤労統計調査の結果が公表されています。賃金は上昇し、残業時間も増加するなど、もちろん、昨年の震災による落ち込みからの反動も決して無視できないんですが、典型的に景気回復期の統計の姿を示しています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じた記事を引用すると以下の通りです。

3月の所定内給与、3年11カ月ぶり増 震災の反動
厚生労働省が2日発表した3月の毎月勤労統計調査(速報)によると、基本給や家族手当などを含む労働者1人あたりの「所定内給与」は24万4778円となり、前年同月と比べて0.7%増えた。2008年4月以来、昨年3月の東日本大震災による落ち込みの反動で、3年11カ月ぶりに増加に転じた。
残業代などの所定外給与は4.4%増の1万9472円で、6カ月連続増。現金給与総額は1.3%増の27万8333円となり、2カ月連続で増えた。
総労働時間は前年同月比1.5%増の148.7時間となり、2カ月連続増加。残業などの所定外労働時間が10.8時間と3.3%増え、全体を押し上げた。足元の景気動向を示す製造業の所定外労働時間は10.3%増の15.7時間と、10カ月連続で前年同月を上回った。

次に、いつものグラフは以下の通りです。上のパネルは季節調整していない賃金指数の前年同月比上昇率、下は季節調整済みの所定外労働時間指数そのものです。前回の2月確報の発表の時に指数の基準改定があり、2005年基準から2010年基準に改められています。

毎月勤労統計の推移

繰返しになりますが、昨年3月の震災からの反動の要素も決して無視できないものの、景気が順調に回復していることを示していると私は受け止めています。ただし、雇用については、特に賃金については、先行きこのまま単調に増加を続けるとは考えていません。理由は単純には2点あり、第1に民間企業では為替レートや生産動向とも関連して企業収益の先行きが不透明だからです。すでに、4月20日付けのエントリー「今年の夏季ボーナスはやや減少するか?」でも取り上げたように、夏季賞与は減る可能性が高いと考えるべきですし、月額給与については業績との連動はボーナスほど高くないものの、業績がよくないとすれば賃金上昇も鈍るのは当然です。第2に、制度要因ですべて決まる公務員給与について、国家公務員は4月から約10パーセントの削減が決まっており、地方公務員がどうなるかは不明ながら、確実に公務員給与は減少します。ただし、ついでながら、毎月勤労統計では公務員の給与は調査対象としていないので、あくまで調査上の技術的な要因で公務員給与の引下げは反映されません。この点には注意が必要かもしれません。賃金の向かい先の消費については所得とともにマインドも重要ですが、昨夜取り上げた連合総研「勤労者短観」に見るように、マインドは底堅く推移していると受け止めています。

何度か繰り返しましたが、デフレ脱却の十分条件は賃金上昇だと私は考えています。引き続き、賃金動向についてはフォローしたいと思います。

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