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2012年6月 4日 (月)

金曜日に発表される1-3月期2次QEはやや上方改定されるか?

今週金曜日に2012年1-3月期期GDP速報改定値が内閣府より発表されます。先週の法人企業統計をはじめとして、必要な経済指標がほぼ出尽くし、各シンクタンクや金融機関などから2次QE予想が出そろいました。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しました。みずほ総研と伊藤忠経済研の各機関では先行きについて言及した部分を中心に取っているつもりですが、それ以外は2次QEですからアッサリした記述となっています。より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってありますから、リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートがダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別タブが開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
内閣府1次QE+1.0%
(+4.1%)
n.a.
日本総研+1.3%
(+5.2%)
設備投資投資が上方修正される一方、公共投資は下方修正となる見込み。その結果、成長率は前期比年率+5.2%(前期比+1.3%)と1次QE(前期比年率+4.1%、前期比+1.0%)からプラス幅が拡大する見込み。
みずほ総研+1.1%
(+4.3%)
エコカー補助金再開後に急増した自動車販売は4月に入って一服しているようであり、4-6月期の個人消費の伸びは1-3月期に比べて大きく鈍化する可能性が高い。4-6月期の実質GDPは公的需要など国内需要に牽引される形でプラス成長を維持するものの、年率+1%台に鈍化すると予測している。
ニッセイ基礎研+1.0%
(+4.2%)
設備投資の上方修正と民間在庫の下方修正が相殺することにより、成長率は1次速報(前期比1.0%、年率4.1%)とほぼ変わらないだろう。設備投資は1次速報では前期比▲3.9%の大幅減少となっていたが、2次速報では前期比▲2.8%へと上方修正されると予想する。
第一生命経済研+1.1%
(+4.4%)
設備投資と公共投資の上方修正が影響する。もっとも、修正幅は小さく、景気認識に修正をもたらすものにはならないだろう。個人消費と公共投資という、政策効果に押し上げられた内需が景気を支えるという構図も1次速報段階から変わらない。1-3月期のGDPは過去の統計との位置づけになるとみられ、市場で材料視されることはないだろう。
伊藤忠経済研+1.0%
(+4.0%)
貿易統計や鉱工業生産、家計調査など4月の基礎統計から、4-6月期を展望してみたい。まず、輸出が幾分増勢を強めるため、純輸出寄与度は1-3月期から幾分高まる。また、1-3月期に減少した設備投資も4-6月期は水面上に顔を出す可能性が高いだろう。しかし、個人消費や公共投資、在庫投資など、他の内需項目が大幅に減速するため、内需全体の寄与度は1-3月期の0.9%Ptから大幅に縮小する。内需の減速を受けて、GDP成長率も1-3月期の前期比年率4.1%から大幅に低下、年率1%台前半まで鈍化する見込みである。日本経済の回復は4-6月期も続くが、政策要因による押し上げが縮小するため、高成長となった1-3月期から成長ペースは鈍化すると考えられる。
三菱総研+1.1%
(+4.5%)
設備投資の上方修正と、公的固定資本形成および民間在庫投資の下方修正が打ち消しあい、修正は小幅にとどまると予想する。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+1.1%
(+4.5%)
需要サイドの統計である法人企業統計の結果を受けて、設備投資は1次速報値の前期比-3.9%から同-2.1%へと上方修正されると見込まれる。在庫投資については、同じく法人企業統計の結果を反映させると若干下方修正される可能性があるものの、実質GDPに対する前期比寄与度は+0.4%のままだろう。一方、公共投資は、3月の建設総合統計の結果を受けて、1次速報値の前期比+5.4%から同+3.0%へと下方修正されるとみられる。その他の需要項目は1次速報値とほとんど変わらないだろう。

伊藤忠経済研を除いて、2次QEでは1次QEよりも少し上方修正されると考えている機関が多いと受け止めています。大雑把に最大公約数を取れば、民間設備投資が上方改定される一方で、公共投資と民間在庫が下方改定され、かなりの程度にキャンセルアウトされるものの、全体の成長率は上方改定される、との見方といえます。極めて緩やかながらエコノミストのコンセンサスと考えて差し支えありません。
足元の4-6月期の先行き見通しについては、上のテーブルではみずほ総研と伊藤忠経済研だけが明らかにしており、ほぼ同じ見方と受け止めています。すなわち、個人消費の減速から内需が鈍化し、4-6月期はプラス成長を維持するものの、年率1%近くまで成長率が落ちる可能性が高い、というものです。これも、多くのエコノミストのコンセンサスに近いと私は考えています。

ここ2-3年間、ほとんど同じ主張を続けてきたんですが、日本経済の先行きリスクのうち最大のもののひとつは為替であると私は考えています。

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