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2012年6月26日 (火)

来週月曜日に発表される6月調査の日銀短観の予想やいかに?

今週月曜日7月2日の発表を前に、シンクタンクや金融機関などから6月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIを取りまとめると下の表の通りです。設備投資計画は大企業全産業の2012年度設備投資計画の前年度比であり、土地を含みソフトウェアを除くベースです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しました。第一生命経済研を除いて、今回は、下半期以降の先行きに関する見通しを取りました。長くなりそうな場合はこの統計のヘッドラインとなる大企業製造業だけにした場合もあります。いつもの通り、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ pdf 形式のリポートがダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別タブが開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
3月調査先行き▲3
+5
<n.a.>
n.a.
日本総研▲3
+6
<+2.8>
先行き(9月)は、大企業・製造業で▲4%ポイントと再び悪化する見込み。エコカー補助金の払底による自動車販売の減少や海外景気の先行き不透明感が下押しに作用。非製造業では、+6%ポイントと横ばいを予想。復興本格化により建設を中心にDIが改善する一方、自動車販売の減少が小売に対する下押し圧力となる見通し。
大和総研▲5
+7
<+3.0>
「業況判断DI(先行き)」は、東日本大震災に伴う復興需要を中心に内需が底堅く推移し、海外経済も腰折れせずに徐々に持ち直すと見込まれることから、業況判断DI(最近)から改善すると予想した。ただし、海外経済の先行き不透明感が依然として強く、欧州債務問題は予断を許さない状況がしばらく継続するとみられることから、企業は先行きの業況判断について慎重姿勢を継続すると考える。
みずほ総研▲3
+7
<+3.3>
先行きについては、西日本を中心に夏場の電力不足が懸念される。もっとも、大企業は操業日・操業時間のシフトや他地域での代替生産などの対応が可能であり、生産や業況全体への下押し圧力は緩和されるだろう。米国向けや新興国向けを中心とする外需の持ち直しや、復興需要への期待などを背景に先行きの業況判断は改善が見込まれる。
ニッセイ基礎研▲3
+8
<+3.9>
先行きについてもばらつきが出そうだ。大企業については、欧州債務問題の政策対応前進や米中経済の底打ちへの期待を織り込む形で製造業ではわずかに改善見通しとなるが、復興需要の縮小、エコカー補助金の終了を控える非製造業では逆に悪化する。中小企業については先行きの不透明感を嫌気して慎重な見方が強く、製造業、非製造業ともに景況感の悪化が示されそうだ。
伊藤忠商事経済研▲2
+6
<+1.8>
海外経済や欧州債務問題に対する懸念から、先行きに対しての警戒感は3月調査時点より寧ろ強まっている可能性が高い。加えて、エコカー補助金などの政策効果終了に対する備えも踏まえれば、先行き判断は明確に下方向を向くと見込まれる。
第一生命経済研▲5
+7
<+6.0>
欧州財政問題や米雇用拡大の停滞によって、各国のPMIや企業マインド指標が悪化傾向に変わってきている。日本でも同じような変化が短観でみられるのではなかろうか。
三菱総研▲5
+7
<n.a.>
先行きについては、復興需要の本格化を除けば明るい材料は少ない。国内の消費をけん引してきた自動車はエコカー補助金終了後の反動減が予想されるほか、海外情勢の先行きに対する不透明感は依然根強い。先行きの業況判断DIは、製造業、非製造業ともに▲1%ポイントの悪化を予想する。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング▲5
+7
<+3.6>
先行きの業況判断DIも悪化を見込む。欧州経済の混迷に加え、米国経済も雇用の改善が鈍いなど力強さを欠いており、世界経済の先行きに対する懸念は強まっている。また、自動車生産を押し上げてきたエコカー補助金は1、2ヵ月後には予算を使い切る見込みであり、自動車を中心にその後の業況を大きく悪化させるだろう。
みずほ証券リサーチ&コンサルティング▲3
+7
<+3.5>
①欧州債務問題や中国経済の減速など、外部環境の不透明感が高い状況にあること、②エコカー補助金が夏場にも終了を迎えるとみられること - などから、「先行き」については慎重な姿勢が示されると想定した。

見て明らかな通り、足元の景況判断については、大企業製造業がほぼ横ばい圏内、大企業非製造業が少し改善と見込まれているものの、先行き判断については製造業・非製造業とも軒並み悪化が見込まれています。海外要因としては欧州のソブリン・リスクが不透明であり、国内要因としてはエコカー補助金の終了による反動が懸念されるところです。何度も繰り返しますが、特定の財に特定の期間だけ補助金を出す政策の悪い面が出てくるかもしれません。

いずれにせよ、足元の景気判断は政府や日銀とも緩やかな回復が続いているということですから、ほぼその判断に沿った内容と受け止めるべきです。現在の白川総裁になってから聞かなくなりましたが、先行きの見通しに対してフォワードルッキングな金融政策運営は志向されないんでしょうか?

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