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2012年8月 7日 (火)

来週月曜日8月13日に発表される4-6月期GDP速報1次QEの予想やいかに?

来週月曜日8月13日に2012年4-6月期期GDP速報1次QEが内閣府より発表されます。必要な経済指標がほぼ出尽くし、各シンクタンクや金融機関などから1次QE予想が出そろいました。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しました。可能な範囲で先行きに見通しついて言及した部分を中心に取っているつもりですが、表の最後の2機関、すなわち、三菱UFJリサーチ&コンサルティングと三菱総研だけは先行きに関する言及がありませんでした。より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってありますから、リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートがダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別タブが開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
日本総研+0.5%
(+2.2%)
7-9月期以降を展望すると、復興需要による官公需の増加が引き続き景気押し上げに作用する見込み。もっとも、エコカー補助金については予算払底が迫るなか、補助金終了後は自動車販売の反動減が不可避な情勢。以上を踏まえると、成長率は4-6月期から鈍化する可能性。加えて、企業の景況感や消費者マインドなど一部指標で弱い動きが看取されるほか、欧州債務問題の深刻化、新興国経済の一段の減速も引き続き懸念されており、内外双方において景気下振れリスクを抱える状況。
みずほ総研+0.7%
(+2.7%)
7-9月期の成長率は年率1%前後まで低下する可能性が高い。輸出については夏場以降も大幅な持ち直しは期待できそうもない。欧米の経済指標は力強さを欠いたままであるほか、中国経済が景気対策効果で回復に向かったとしても、素材分野を中心に在庫過剰感がある中で日本からの輸出はすぐには回復しないとみられる。国内需要については、復興需要の執行に伴う公共投資の拡大、緩やかなペースでの設備投資回復は続く見通しである。しかし、エコカー補助金が8月には予算額に達し、終了する可能性が高まっている。補助金終了後の自動車販売は反動で大きく落ち込み、7-9月期の個人消費は前期比横ばいか、あるいは小幅のマイナスに転じる懸念もある。外需の伸び悩みが続く中で、個人消費を中心に国内需要の伸びが鈍化することにより、7-9月期の成長率は減速が避けられないであろう。
ニッセイ基礎研+0.8%
(+3.1%)
欧州債務危機の影響などから海外経済が減速基調を強める中、2012年前半の日本経済は国内需要を中心として堅調な動きを続けた。ただし、輸出の本格回復が当面期待できない中、好調を維持してきた個人消費はエコカー補助金終了に伴う自動車販売の反動減を主因として、夏場以降弱めの動きとなる可能性が高く、復興需要による押し上げ効果も徐々に減衰していくことが見込まれる。2012年後半の成長率は大きく低下する可能性が高い。
第一生命経済研+0.6%
(+2.5%)
4-6月期のGDP成長率は内需主導で高成長が予想されるが、先行きについては懸念材料が増えていることに注意が必要である。まず、12年前半の景気を押し上げたエコカー補助金については、8-9月に終了が予想され、その後は反動減が避けられない。また、足元の月次指標において、企業マインドや消費者心理に陰りが見え始めている点も懸念される。回復が期待される輸出についても、海外経済の持ち直しが後ずれするなか、多くは望めないだろう。唯一、公共投資については予想以上に受注が好調であり、7-9月期も増加が続くと見込まれるが、前述のマイナス要因を打ち消すほどの効果は期待し難い。年後半の景気については慎重に見ておく必要がある。
伊藤忠経済研+0.7%
(+2.8%)
個人消費の拡大に貢献しているエコカー補助金は8月にも予算が尽き、新車販売は7-9月期に伸びが大きく低下、10-12月期には大きな反動減が避けられない。自動車購入以外の消費は拡大こそしているものの、雇用所得環境が回復しない下で力強さを欠くため、エコカー補助金の反動により、個人消費は7-9月期に失速、10-12月期は減少へ転じる可能性が高い。また、復興投資は、当初の想定よりも緩やかに顕現化している模様であり、7-9月期も公共投資の増勢は維持される見込みである。しかし、下期には徐々に伸びが鈍化し、押し上げ寄与は縮小へ向かう。個人消費と公共投資以外の需要項目にも、夏以降は多くを期待できない。輸出に明るい兆しは見られるものの、景気ウォッチャー調査などの景況感データが示すように企業が先行きに対する慎重姿勢を強める下では、輸出拡大が設備投資や新規雇用の拡大には繋がり難く、国内経済への好影響は限られてしまう。4-6月期の高めの成長を喜ぶよりも、夏以降の日本経済失速のシグナルにこそ目を光らせる必要があるだろう。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券+0.7%
(+2.9%)
先行きについては、復興需要の本格化が続くほか、12年度補正予算の編成も見込まれる。さらに、欧州の債務問題への対策が進展するほか、世界的な金融の緩和的状況も継続し、世界経済は底堅さをみせ、こうした中、日本経済の堅調な推移が続くとの見方は変えていない。実質成長率見通しについては、足元の成長率が想定よりも上振れているとみられることを受け、12年度の見通しをプラス2.6%からプラス2.7%へ上方修正した。13年度の見通しは、プラス2.4%で変更ない。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+0.9%
(+3.7%)
8 月13日に公表予定の2012年4-6 月期の実質GDP成長率は、前期比+0.9%(年率換算+3.7%)と4四半期連続でプラスとなり、増加率も前期に続いて大きくなったと見込まれる。復興関連の支出増などを受けて、個人消費や公共投資などの内需が好調に推移したことが背景にある。
三菱総研+0.5%
(+2.0%)
2012年4-6月期の実質GDPは、季節調整済前期比+0.5%(年率+2.0%)と予想する。復興需要による押し上げ効果などから、内需中心に高めの成長を達成したとみられる。

1次QEですから、ややバラつきはありますが、季節調整済みの前期比で+0.5%から+1%弱、前期比年率で+2%から+4%弱の範囲であることが見て取れます。我が国の潜在成長率は今や+1%をやや超える水準と見なされていますので、潜在成長率水準と比較して高めの成長を見なすことが出来ます。その高めの成長の主役は内需であり、特に、エコカー補助金に支えられた消費と復興需要だったりします。意地の悪い見方をすれば、サステイナビリティに欠ける政策効果ともいえますが、これらの政策により需要が押し上げられて、本格的な景気軌道に回帰するのであれば、私は十分に意味があると受け止めています。しかしながら、先行き見通しに言及している各機関の見方はとても厳しく、例えば、伊藤忠経済研は「4-6月期の高めの成長を喜ぶよりも、夏以降の日本経済失速のシグナルにこそ目を光らせる必要がある」と結論しています。その通りだという気がします。

明日の法案採決に向けて、政治的な混乱は回避されるのかどうか。エコノミストの単なるわがままなんですが、ここに来て、経済外要因によって景気がかく乱されるのは好ましくないような気がします。

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